知ったらもっと食べたくなるおいしいサツマイモの世界

© Sweet Potato Ambassador Association. 自己紹介橋本亜友樹（はしもとあゆき） 1978年1月21日、兵庫県尼崎市生まれ。千葉県柏市在住。妻と娘（小１）の三人家族。【学歴】 2000年神戸大学農学部植物資源学科卒業 2002年神戸大学大学院自然科学研究科植物資源学修了 2015年グロービス経営大学院大学経営学修了（MBA取得）【経歴】新卒で日本ヒューレット・パッカードに入社しシステムエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、アビームコンサルティングにてITコンサルタントとして勤務した後、 2012年6 月に「ITで農業を支援する」をミッションに株式会社エーブリッジを起業。その後、2015年8月にさつまいもカンパニー株式会社を設立、2019年8月に一般社団法人さつまいもアンバサダー協会を設立し、それぞれ代表に就任。 2

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモとはサツマイモは、ヒルガオ科サツマイモ属の植物です。一般的には塊根部分（養分を蓄えている肥大した根）を食用としますが、一部の地域では蔓や葉の部分も食用にします。サツマイモ（薩摩芋）が一般的な呼び名でありますが、地域によっては唐芋、琉球芋、甘藷とも呼ばれています。花はアサガオに似ています（同じヒルガオ科）。本州など温帯地域では開花しにくく、品種や栽培条件によってまれに開花します。サツマイモの花、花言葉は乙女の純情 4

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの起源・伝播原産地は中南米（南アメリカ大陸、ペルー熱帯地方）です。次の3つのルートで世界に広がったと考えられています。バタータス・ルート大航海時代にクリストファー・コロンブスがヨーロッパへ持ち帰り、アフリカ、インドに伝わったのち、インドネシア、中国に達したルートカモテ・ルート 16世紀以降、スペイン人によってメキシコからハワイ、グアムを経由してフィリピンに達したルートクマラ・ルート紀元前にペルーから太平洋の島々を経由して、ニューギニアに達したルート 5

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの日本への伝播フィリピンに伝わったサツマイモが中国にわたり、1605年、野國總管が中国から琉球王国（沖縄県）に持ち帰ったのが始まりといわれています。（諸説あり）本州には、1698年の第19代種子島島主の種子島久基が琉球の国王の尚貞王に使者を送り、持ち帰りました。また、1705年、薩摩の山川に住んでいた前田利右衛門がさつまいもを琉球から持ち帰り、そこから薩摩全域に広まっていったといわれています。その後、天保の飢饉を契機として、徳川幕府八代将軍徳川吉宗が、西日本では飢饉の際の救荒作物としてすでに知られていたサツマイモの試験栽培を青木昆陽に命じ、救荒作物として全国に普及していきました。東京の目黒竜泉寺不動堂に青木昆陽のお墓があり、墓碑には、「甘藷先生」とあります。 6

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの産地・生産量令和元年度の国内生産量は748,700トンで、県別にみれば鹿児島県がダントツの生産量をほこり、続いて茨城県、千葉県、宮崎県が続き、この４県で日本の生産量の８割を占めます。戦後まもなくは、今よりも８倍近くの生産量（7,180,000トン）がありましたが、需要の減少により1955年から2010年までの60年間減少し続けていました。2010年から2016年にかけては微量ながら回復傾向にありましたが、2017年からは再び減少傾向にあります。 2019年の都道府県別生産量都道府県名 1955～2019年の生産量推移生産量(トン) 割合(%) 鹿児島県 261,300 34.9 茨城県 168,100 22.5 千葉県 93,700 12.5 宮崎県 80,600 10.8 徳島県 27,300 3.6 その他都道府県 118,800 15.8 合計 748,700 ー 7

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの用途サツマイモは生食用だけではなく、様々な用途向けに作られています。戦後まもなくは、でん粉および飼料用が大きな割合を占めていましたが、貿易自由化の影響で需要が激減しました。その後、平成初期から焼酎ブームによるアルコール用が占める割合が増加しましたが、近年は大きな変動もなく推移しています。用途別消費量推移(1955～2019年) 用途別消費量(2019年) 用途合計生食自家消費用市場販売消費量(t) 割合(%) 369,800 49.4 38,600 5.2 331,200 44.2 飼料用 2,100 0.3 種子用 11,000 1.5 加工食品用 79,600 10.6 でん粉用 98,000 13.1 アルコール用 171,400 22.9 減耗・その他 16,700 2.2 合計 748,700 100.0 8

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© Sweet Potato Ambassador Association. 健康・栄養面での特長 1. エネルギー源としての穀物的特性と、体の調子を整える野菜的特性を兼ね備え，栄養バランスがとれています。（準完全栄養食／健康増進作物） 2. おいしさ（味・香り・色・物性）を感じさせる感覚機能性成分を含み、老若男女問わず好かれています。 3. 食物繊維、ポリフェノール類（アントシアニン、クロロゲン酸など）、ヤラピンなどの生体調節機能や生体防御機能有する成分を含んでいます。 4. 小麦や大豆といった主要作物に比べアレルゲンとなることが少ないです。一般栄養成分の比較（可食部100g当たり、五日本食品標準成分表2015年版（七訂）より抜粋エネルギー水分（kcal）単位 kcal g たんぱく質 g 脂質 g 炭水化食物繊物維総量 g g 水溶性不溶性食物繊食物繊維維 g g ナトリカリウカルシマグネウムムウムシウム mg mg mg mg 鉄 mg ビタミンA µg ビタミ葉酸ンC µg mg こめ 358 14.9 6.1 0.9 77.6 0.5 0 0.5 1 89 5 23 0.8 0 12 0 小麦粉 367 14.0 8.3 1.5 75.8 2.5 1.2 1.3 0 110 20 12 0.5 0 9 0 さつまいも 134 65.6 1.2 0.2 31.9 2.2 0.6 1.6 11 480 36 24 0.6 2 49 29 じゃがいも 76 79.8 1.6 0.1 17.6 1.3 0.6 0.7 1 410 3 20 0.4 0 21 35 キャベツ 23 92.7 1.3 0.2 5.2 1.8 0.4 1.4 5 200 43 14 0.3 4 78 41 トマト 19 94.00 0.7 0.1 4.7 1.0 0.3 0.7 3 210 7 9 0.2 45 22 15 にんじん 36 89.7 0.8 0.1 8.7 2.4 0.6 1.8 34 270 26 9 0.2 690 23 6 10

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの機能性成分サツマイモには様々な機能性成分が含まれていて、主な成分と効果は次の通りです。栄養素効果などカルシウム皮部には肉質部の５倍程度の濃度で含まれている。皮ごと食べることで重要なカルシウム供給源となります。カリウムナトリウム（塩分）を排泄する役割があり、血圧低下に効果があります。また、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあります。食物繊維サツマイモは一度に食べる量が多いので、効率よく沢山の食物繊維を摂る事が出来ます。水溶性・不水溶性のどちらの食物繊維も含みます。ヤラピン生のサツマイモを切ると断面から出てくる白いミルク状の液体です。緩下剤としての効果があり、便秘改善効果を高めます。 β-カロテン（ビタミンA）オレンジ系のサツマイモに多く含まれます。強力な抗酸化力を持ち、人体の粘膜や皮膚を守り、免疫機能を正常に保つ作用があります。ビタミンB1 糖質の代謝を助ける作用があります。ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換されにくくなり、疲労の原因になる可能性があります。ビタミンC サツマイモのビタミンCは加熱しても残りやすいと言われています。風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があります。ビタミンE 抗酸化作用があり、過酸化脂質が体内にできるのを抑制し、細胞の老化を遅らせます。また、皮ふの角化を促進する働きを持ち、肌あれ防止効果があるといわれています。アントシアニンムラサキ系のサツマイモに多く含まれます。ポリフェノールの一種であり、目に良いといわれています。ガンや様々な生活習慣病の原因にもなっている活性酸素を抑制する効果があります。クロロゲン酸抗酸化作用で、活性酸素による酸化を防いでくれます。生活習慣病の抑制にも効果的です。 11

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© Sweet Potato Ambassador Association. 営農・防災面での特長 1. 2. 3. 4. 粗放栽培（放任気味に栽培すること）が可能で生産性が高いです。干ばつ、台風でも生産が安定しており、自然災害に強いです。窒素肥料の要求量が少なく、農薬投入量も多くないため、環境への負荷が少ないです。弱い光でも生長速度が速く、光合成効率が高く、温暖化対策やバイオ発電材料としても有用です。 12

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© Sweet Potato Ambassador Association. 多様な品種の育成サツマイモは国に品種登録されているだけで１００種近くありますが、地方独自で育成された系統品種や海外も含めると、その数は世界中に数千種類あると言われています。サツマイモの育成（育種）は主に３つ機関で行われています。・農研機構：九州沖縄農業研究センター(都城)、次世代作物開発研究センター(つくば) ・民間企業：三好アグリテック株式会社、カネコ種苗株式会社など数社・篤農家：サツマイモ生産農家が突然変異種などを選抜 13

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの甘みサツマイモは英語で「sweet potato」と書くように、甘味がその特長となっています。サツマイモの甘味は、主にショ糖と麦芽糖の含有量によって決まり、生の状態では、ショ糖は含まれますが、麦芽糖含まれません。麦芽糖は、加熱により糊状になったデンプンを βアミラーゼという酵素が分解することで形成されます。 βアミラーゼは75℃を超えると活性が著しく低下する一方で、デンプンは一般的な品種では70℃前後で糊化が始まります。つまり、麦芽糖生成が起こる温度域は70～75℃とかなり狭く、麦芽糖生成量を増やす（＝さつまいもを甘くする）には、 1) 70～75℃の温度域を通過する時間を長くする（ゆっくり加熱） 2) デンプン糊化開始を早める（糊化開始温度を下げる）の２パターンが考えられますが、１つ目は調理方法、２つ目は品種・産地間を選択することで対応します。サツマイモの温度急速加熱ゆっくり加熱 75℃ β-アミラーゼが作用する温度帯 70℃ 加熱時間 → 16

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© Sweet Potato Ambassador Association. 品種の紹介① スーパーや焼いも屋さんで見かけることが多く、手に入りやすいサツマイモの品種を紹介します。品種名特徴べにはるか「はるか」に美味しいイモとして命名されました（2010年3月登録）強い甘味とネットリとした食感で近年一番人気の品種です。各地でブランド名称（紅天使、紅優甘、甘太くんなど）を付けて販売されていますが、同じ品種です。ベニアズマ九州農業試験場にて選抜育成され、1985年に品種登録されました。西の高系14号に対し東のベニアズマと言われるように、近年までは関東の主流品種でした。収量がよく大きなイモがとれるため、芋掘り体験ではこの品種が用いられることが多いです。高系１４号 1945年に高知県の農事試験場で選抜育成された品種です。新しい品種の食味試験はこの品種がベースとなり、比較されます。鳴門金時、五郎島金時、紅さつま、宮崎紅などはこの品種を各地方で選抜されたものです。安納いも種子島で栽培されていた在来系統から選抜された品種。近年の焼き芋ブームの火付け役です。皮色が紅色の安納紅、白色の安納こがねの２品種に分かれています。シルクスイート民間企業のカネコ種苗が育成した品種です。強い甘味としっとりした食感で人気があります。 17

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© Sweet Potato Ambassador Association. 品種の紹介② 続いて少し珍しいサツマイモの品種を紹介します。品種名特徴コガネセンガン九州農業試験場において坂井健吉氏を中心に育成された品種で、1966年に命名登録されました。芋焼酎の原料イモは大半がこの品種です。芋ケンピの材料として使用されていることも多いです。こなみずき農研機構が育成したでん粉用品種で、従来の品種より約20°C低い温度で糊化する低温糊化性をもっています。加工食品に使うことで、弾力感や歯切れのよさなどの食感改良、品質保持効果が期待されています。ハロウィンスイート民間の三好アグリテックが開発した品種で、2015年に品種登録されました。 β-カロテンを多く含むオレンジ系統の中では、甘みが強く、健康さつまいもとして売り出し中です。パープルスイートロードアントシアニン色素を含むムラサキイモの品種で、2004年に登録されました。一般的に甘くないムラサキイモは色素用として使用されますが、この品種は甘味があるほうなので、焼いも等でも食べられます。ふくむらさき近年開発されました。糖度が高く（べにはるかに匹敵）、しっとりとした肉質で食味も良いムラサキ種です。ふくむらさきという名前には、食べた人を幸せな気持ちにしてほしいという願いが込められています。 18

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの食味マップサツマイモの食味は主に、甘さの強弱、食感（粘質か粉質）で評価されています。近年は甘みが強く、粘質のサツマイモが好まれる傾向にあります。肉質（食感）粘質ねっとりハロウィンスウィート紅はるかふくむらさき安納芋シルクスイートあいこまちしっとり弱いひめあやかパープルスイートロードアヤムラサキこがねせんがん粉質ホクホク甘さ強い紅あずま高系14号 19

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© Sweet Potato Ambassador Association. 大学いもの歴史大学いもという名の由来は諸説あり、 ① 大正から昭和にかけて東京の神田近辺で大学生が好んで食べていたため ② 昭和初期に東京大学の学生が学費を捻出するために作って売っていたため ③ 東京大学の赤門の前に三河屋というふかしいも屋があり、大正初期に蜜に絡めた芋を売ったのが大学生の間で人気を呼びこの名がついた。と言われています。主に、関東地方など東日本でよく食べられていますが、西日本では1970年代から「中華ポテト」由来の大学いもが販売されはじめ、食べられるようになりました。 22

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴①：品種大学いもに用いられる品種の特徴として、肉質が粉質で、甘さ控えめであることがあげられます。高系14号系統（紅さつま、鳴門金時、宮崎紅など）やベニアズマが使用されることが多く、食感はホクホク・ぽくぽくしています。油で揚げるという調理方法の影響から、水分が多い粘質のものは揚げても食感が悪く、また糖度が高い品種は焦げやすいために、見た目が悪くなります。ただし、最近は粘質系の品種（べにはるか、シルクスイートなど）でも作られるようになっています。食感はねっとり・トロトロになります。鳴門金時の大学いもシルクスイートの大学いも 24

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© Sweet Potato Ambassador Association. 大学いもの特徴②：形状大学いもの形状は次のような種類があります。形状は主に食べた時の食感の違いとしてあらわれてきます。店舗によって異なりますが、関東は丸型、関西はスティック型が多く、全国的には乱切り型が多い傾向にあります。何れも先駆者的な店舗がはじめた形状を、他の店舗が真似しながら広がっていきます。丸型面取りをしっかり輪切り型乱切り型尖ったところの食感を楽しむスティック型 25

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴③：ベール大学いもは「油で揚げたサツマイモに糖蜜を絡めたお菓子」なので、どのような糖蜜を絡ませるかということも重要なポイントの一つです。主に３つのタイプに分かれます。蜜タイプ飴タイプ粉タイプトロッとした蜜をかける。関東で主にみられる。発祥の形に近い。パリッとした飴をまとわせる。関西で主にみられる。中華料理（中華ポテト）に由来すると言われている。シャリっとした砂糖をまぶす。東北以北でみられる。最近になってみられるようになってきた。 26

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの歴史江戸時代文政年間の頃、現在の御前崎市にあたる地域で発祥しました。 1908年に、現在の茨城県ひたちなか市周辺で生産が始まり、農閑期の副業として定着しました。その後、原料のサツマイモに適した土壌だったことや、冬の乾燥した気候（海風）が生産に適していたことから、現在は茨城県が圧倒的なシェア（８割前後）を占めています。保存食として全国各地に広まり、戦争中の携帯食としても活用されました。 29

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴①：品種干しいもに用いられる品種の特徴として、肉質が粘質であることが求められます。また経済的には、多収であることが重要です。品種特徴玉豊長期にわたって干しいも加工用の主力品種（だった）。収量が多い。ただし、干しいも加工時に「シロタ」と呼ばれる品質障害が発生しやすい。すっきりとした甘さが特徴。泉13号生育が小ぶりになりやすく収量が少ないこと、薄皮が厚いために加工がやりづらいことからあまり生産されていない。独特のコクがあり、濃黄で飴色に仕上がる。ほしこがね収量が玉豊と同等で、形の良いものがとれやすい。寒さに弱く長期保存が難しい。しつこくない上品な甘さが特徴。ほしキラリ干しいもに適した品種として近年育成。「シロタ」がほとんど発生しない。玉豊に比べると収量が落ちるが泉よりは多収。苗の温度管理が難しく生産者が少ない。後味がすっきりとしていて食べやすい。紅はるか糖度が非常に高く、収量も玉豊と同等で人気の品種。ねっとりとしているため、加工はやりづらいが、綺麗な黄色の外観と強い甘みが特徴。農林5号群馬県の一部地域で伝統的に生産されている品種。皮色が薄紅色で肉食は白。寒さに弱い。飴色に仕上がり、すっきりとした甘さが特徴。 32

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴①：品種従来の品種に比べて「べにはるか」の優れているところは、 ①革新的な品質改善「灰色、甘い、硬い」⇒「黄色、とても甘い、やわらかい」 ②栽培性、加工性、品質のバランスに優れるたまゆたかに発生したシロタ ③「シロタ」の大幅な改善 ④多用途兼用（焼き芋などへ流用可能）その結果茨城県における干しいも用サツマイモ栽培面積は、平成21年に「たまゆたか」が 95%、「泉13号」が5%ぐらいから、平成29年には「たまゆたか」が20%、「べにはるか」が60%、他品種（「泉13号」等）が20％という状況となっています。 34

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴②：形状干しいもの形状は次のような種類があります。形状は主に食べた時の食感の違いとしてあらわれてきます。形状特徴平干し最も一般的な干し芋の形状。原料いもを薄くスライスしたものを乾燥させている。丸干し原料いもをそのまま（大きいものはカットして）乾燥させたもの。平干しに比べると乾燥にかかる時間が倍ぐらいかかる。角切り一口サイズ長方形にカットしている。歯ごたえがあるのが特徴。平干しなどで形を整える際にでる切れ端を商品化。オフィスなどで手軽に食べることができるようになっている。 35

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの特徴③：製造方法加熱方法として、一般的には「蒸す」ことが多いが、一部の地域や商品で「煮る」「焼く」の方法がとられることもあります。また、干し方については、従来は天日干しが主流でしたが、乾燥機の性能の向上や衛生面の問題もあり、機械乾燥が主流となっています。干し方天日干し機械乾燥機械乾燥＋天日干し特徴蒸かしたサツマイモを簀の子などに並べて自然乾燥させる。機械乾燥に比べて風味が出る（香気成分が多い）が、天候に左右されやすいため、品質や生産にばらつきが出やすい。仕上がりにつやがでる。乾燥機を使用してサツマイモを乾燥させる。一定品質かつ衛生的に生産することができ、生産計画も立てやすい。色味は、天日干しに比べて明るく仕上がりやすい。カビは乾燥初期に生えやすいため、乾燥機を使用して早めに乾燥させ、乾燥機のみだと風味が悪くなるので、風味を出すために仕上げ段階は天日で干す方法。 36

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもはなぜ高いのか？【幸田商店】べにはるか平切り 150g ５００円価格は1袋の量にもよるが、だいたい200～400円 /100gのレンジが多い。また、丸干しは平干しに比べると、概ね2割程度高い価格になっている。理由 ①原料いも１００kgから出来上がる干し芋は… ２０～２５kg ②とにかく手間がかかる ③カビが生えやすく管理が難しい 37

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© Sweet Potato Ambassador Association. 干しいもの白い粉表面に白い粉雪のような粉が付着している干しいもを見かけることがあると思います。この白い部分を見て「カビ生えてる！」と思われるかもしれません…が、この白い粉は食べれるんです。この白い粉の正体は糖分です。干しいもの中に含まれている糖分が表面に少しづつ現れてきて結晶化したものです。白い粉は粉雪のようにサラサラとしている粉砂糖のような感じだとOKです。一方、胞子状に白い綿のようになっていたり、青や赤茶色になっているものはカビですので、よく確認してみてください。 40

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© Sweet Potato Company Inc. いきなり団子・アップルパイ熊本県や埼玉県川越市で売られている団子です。蒸したサツマイモを輪切りにして、その上に小豆餡をのせたものを、団子生地で包んでから蒸します。団子生地は白玉粉と小麦粉を混ぜたものです。比率によって食感が変わってきますので、好みの配合を見つけるのも楽しいのではないかと思います。アップルパイの中に干し芋を入れてみました。リンゴの酸味と干し芋の甘味と食感がバッチリあっておいしいです。 43

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© Sweet Potato Company Inc. さつまいも×チョイ足しサツマイモを単に食べるだけだと、だんだん飽きてしまうかもしれません。そのため、サツマイモにちょっと一味を足してみると、いつもとは違った味わいが広がると思います。おすすめは、サツマイモ×乳製品です。チーズをのせて焼いてみたり、焼いもにクリームチーズをつけてみる。小さく切って揚げたものをアイスクリームにのせてみる。ヨーグルトに入れてみる。変わったところでは、粒マスタードもおすすめです。 44

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© Sweet Potato Company Inc. 葉っぱを食べるサツマイモの茎葉は、緑黄色野菜として豊富な栄養素が含まれています。サツマイモの産地である九州では野菜が少ない時期に、また中国や台湾で日常的に炒め物やおひたしにして食べられてきました。鉄、カルシウム、β‐カロテン、ビタミンE・Kなど日本人に不足しがちな栄養素が他の野菜に比べても豊富で、さらにポリフェノールやルテインも含まれています。血糖値・血圧上昇抑制作用、美白（メラニン生成抑制）作用、脂肪蓄積抑制作用、抗酸化作用などの機能性が報告されており、アンチエイジングによい食材となっています。 45

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© Sweet Potato Ambassador Association. サツマイモの世界生産量国際連合食糧農業機関（FAO）の統計資料によると、2008年の全世界における生産量は 9,218万トンであり、イモ類ではジャガイモ、キャッサバに次いで生産量が多い作物となります。生産量は中華人民共和国が大部分を占めますが、近年はアフリカ諸国の生産量が増加傾向にあります。日本における生産量は1998年度は世界第7位でしたが、 2008年は世界第9位、2018年には世界第15位と年々落ちてきています。 1998 順位国名 1 中国 2 マラウィ 3 2008 生産量国名生産量国名生産量 78,442,881 中国 53,245,657 2,992,001 マラウィ 3,532,659 マラウィ 5,668,543 ウガンダ 2,176,000 ナイジェリア 3,318,000 ナイジェリア 4,029,909 4 インドネシア 1,935,040 インドネシア 1,876,944 タンザニア 3,834,779 5 ベトナム 1,615,160 ウガンダ 1,794,000 エチオピア 1,834,619 6 ナイジェリア 1,560,000 タンザニア 1,379,000 インドネシア 1,806,389 7 日本 1,139,000 ベトナム 1,325,600 ウガンダ 1,529,608 8 インド 1,048,100 インド 1,094,000 インド 1,400,281 9 ルワンダ 751,141 日本 1,011,000 ベトナム 1,374,664 10 タンザニア 637,800 マダガスカル 902,665 アンゴラ 1,274,871 107,005,661 世界合計 92,181,668 世界合計 115,638,338 中国 2018 137,999,959 世界合計（単位：トン） 49

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