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April 21, 25
スライド概要
Game Jammer working at Yasuda Women's University since April 2025. IGDA Japan board member, HEVGA individual member. 2025年より安田女子大学に移りました.
Introduction to Game Design 第24章「コミュニティ」 講師: 山根信二 Creative Commons Attribution 4.0 International license Creative Commons Attribution 4.0 International license .
本教材の内容 •これまでの内容: •ゲームの骨格から進んでゲームの肉づけに 取り組んだ •本章の内容: •プレイヤーの心理からプレイヤーのコミュ ニティーへ •章の扉絵(マップ)を参照 1
§24.1「自分以外のプレイヤー」以上の存在 • ゲームの「コミュニティ」とは何か? • ファン (例: スポーツファン) • プレイヤー (例: MMOG) • ゲーム内デザイナー (例: Minecraft, Little Big Planet) • ゲームの寿命をのばし新人を引き寄せるコミュニティ • そもそもコミュニティって何? • それって測れるの?→ 2
コミュニティの感覚の4つの要素 「コミュニティ心理学」の研究によれば: • 会員資格 membership • グループに所属するメンバーと非メンバーを区別する • 影響力 influence • グループへの帰属がメンバーに力を与える • 需要の集約と充足 integration and fulfillment of needs • メンバーであることによって充足感が得られる • 感情的つながりの共有 shared emotional connection • メンバーであんなことやこんなことの感情を共有できる保証 3
ゲームデザイナはゲームにコミュニティを つくる • コミュニティとは「共通の興味や目的、目標を持ち、時 を経て互いをよく知るようになった人々のグループ」 • エイミー・ジョー キム(ゲームデザイナ)『ネットコミュニ ティ戦略 -ビジネスに直結した「場」をつくる』の定義 • ゲームデザイナがゲーム内にコミュニティをつくる理由 • 1. コミュニティに属することは社会的欲求を満たす • 2. 感染期間が長くなる(ウィル・ライト) • 3. プレイ時間の増加 4
§24.2 強力なコミュニティを作る10のヒント • コミュニティのヒント1:友情を育てる • コミュニティのヒント2:対立を核にする • コミュニティのヒント3:建築アーキテクチャを使ってコミュニティを つくる • コミュニティのヒント4:コミュニティの共有財産をつくる • コミュニティのヒント5:プレイヤーが自己表現できるようにする • コミュニティのヒント6:3 階層のプレイヤーに対応する • コミュニティのヒント7:プレイヤーの相互依存を促す • コミュニティのヒント8:コミュニティの管理 • コミュニティのヒント9:他者への責務は強力 5 • コミュニティのヒント10:コミュニティイベントをつくる
レンズ#96:コミュニティのヒント1から、 友情のレンズを てにいれた! ゲームがプレイヤーをつなぎ続けるには: • [What] プレイヤーはどのような種類の友情を求めている か? • [How]どうすればよそよそしい関係を打ち破れるか? • [Do] プレイヤーには、お互いに話すための十分な機会が あるか?話すために十分な内容はあるか? • [When]プレイヤーが友達になる瞬間はいつか? • [What] プレイヤーに友情を継続させるためにどんなツー 6 ルを提供できるか?
レンズ#97: コミュニティのヒント5から、 表現のレンズを てにいれた! プレイヤーが自分自身を表現する機会を得ると、彼らは「生き ている」「誇りに感じる」「重要である」そして「つながって いる」と感じる。 • プレイヤーに対して、どのように自分自身を表 現させているか? • わたしが忘れている表現方法はないか? • プレイヤーは自分自身であることを誇れている か? それはなぜだろうか・なぜできないの か? 7
レンズ#98: コミュニティのレンズを て にいれた! ゲームが強力なコミュニティを育成するために: • コミュニティの中心にある対立は何か? • アーキテクチャーはどのようにコミュニティを形成し ているか? • わたしのゲームは3階層の表現をサポートしている か? • コミュニティイベントはあるか? • どんな理由でプレイヤーはお互いを必要とするのか? 8
§24.3 荒らし(griefer)対策 • 「荒らし」はどんなプレイヤーで何が目的なのか? • バートルによるオンラインプレイヤー類型のゲームデ ザイン(9章「プレイヤー」)再考 • Achievers, Explorers, Socializers, Killersとその敵 • プレイヤー4類型のバランスを台無しにすることは可能 • ゲームを台無しにすることで、他プレイヤーに対して 優越できる.それがいやがらせ、ハラスメント 9
ゲームデザイナの荒らし対策 • オンラインゲームの欠陥は,ゲームデザイナが対 策すべきでは? • あらかじめ荒らし対策をしたシステムは可能か? • まずは荒らしやすいシステムから考えてみよう 10
荒らしが悪用しやすいシステムの例 •PvP(Player vs. Player)対戦 •アイテム盗難 •交換取引(トレーディング) •汚い言葉 •道をふさぐ移動妨害 •ルールの抜け穴(ループホール) 11
レンズ#99: 荒らしのレンズを てにいれた! 荒らし行為を最小限に抑えるために、以下をチェック してみよう: • わたしのゲームで、荒らしやすいシステムはどれか? • 荒らし行為をつまらなくするには、どうすればよい か? • 抜け穴を見落としていないか? 12
§24.4 ゲームコミュニティの未来 • ゲームコミュニティの未来はどうなる? • ゲームコミュニティが果たしてきた大きな役割 • 過去数百年にわたってスポーツは地球規模のコミュニ ティをつくりあげた • インターネットが開く新時代のゲームコミュニティ • オンラインアイデンティティとソーシャルネットワーク • オンラインゲームがスポーツのように親から子孫へと受 け継がれるかも知れない 13