パワプラXM365Xナッジ気ままに勉強会_#120_資料

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August 16, 25

スライド概要

気ままに勉強会 #120で登壇した際に使用した資料です

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これから機会があれば登壇資料を掲載していきたいと思います

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各ページのテキスト
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Power Platform × Microsoft 365 少し【ナッジ理論】を加味して 運用業務における行動設計の実践 ~アダプティブカードとSharePointで報告・タスク管理をスマートに~ 気ままに勉強会 #120

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発表者について かなめ X: @KanameShiga 所属: 関東出身で大阪にあるSES企業でSEをやっています Power Platform歴: 3年~4年ぐらい 現職: RPA保守運用チームリーダー 趣味: 読書とドローン(二等無人航空機操縦士取得)

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はじめに 本日の内容 SESとして客先で保守業務を行う傍ら 幸運にも「Power Platform」を扱う機会が得て ここぞとばかりに色々(パワプラとナッジ理論に関して)と 試してみたことを話していきたいと思います。 そして、この内容は、個人的見解によるものなので オープンなものではありません

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その前に パワプラの話の前に、度々出てく「ナッジ理論」ってなんだ? 「ナッジ理論」とはざっくりいうと 人を無理やり強制するのではなくそっと後押しする方法のことです ある出来事がきっかけで興味をもちました。

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ナッジ理論のEAST の4原則 (フレームワーク) 項目 内容 具体例 Easy(簡単に) 行動をとるのが簡単である 申請フォームを事前に記 こと。手間を減らし、選択 入済みにしておく(プレフィ 肢を明確にする。 ル) Attractive(魅力的に) 注意を引き、関心を持た カラフルなデザインや、イ せる。報酬やデザインの工 ンセンティブの提示 夫も含む。 Social(社会的に) 他人の行動を示すことで、 「80%の人がこの方法を選 同調行動を促す。 んでいます」などのメッセー ジ Timely(タイミングよく) 適切なタイミングで介入す る。行動の直前や意思決 定の瞬間が効果的。 健康診断の直前に生活習 慣改善の案内を送る

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本題です、事の始まり RPA保守チームのリーダーとなった際に感じたことですが そこでは ・勤怠や報告事項がTeamsのチャネル投稿と口頭 ・タスク管理はExcelをはじめ、テキストや外部ツール ・日々の障害報告管理も個別で実施後Teamsでの投稿 これで運用されていたからこのままで、、

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さて、これからは 投げっぱなしの報告 その日の投稿だけで終わってしまう保守対応内容 報告だけのために日々、消費されてしまう時間 まずは、これを何とかしよう! Power PlatformとM365で!!

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先ず、「報告」を何とかしたい 日々の面倒な作業、それは報告 管理するメンバーや作業がある以上は こんな感じでヒアリングをする必要があり メンバーも複数いるとそれなりにまとめるのが大変 ヒアリングするならこんな感じで要点を聞く これに合わせて各案件ごとに各担当者からの経緯も聞く 一日の予定も聞く... 課題 動機 対象 時間 場所 手段 優先 案件1 障害 担当 A 1h 本番 対応 緊急 案件2 障害 担当 B 2h 本番 改修 低 案件3 開発 担当 A 4h 開発 開発 高 案件4 開発 担当 C 6h 開発 開発 高

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報告だけの為に 話すための準備と聞くための準備で 毎朝、このヒアリングをするための準備に まぁまぁ時間が掛かっている 準備とヒアリングで一人当たり45分ぐらい 拘束時間になっている ヒアリングは集まって行うのである程度の時間は必要としても 話すための準備 (個人で報告用のテキスト書き)に時間をかけさせるのは、、、 嫌

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現状の課題を考えてみる ・複数種類の報告の必要性 ・言われたからやっているという惰性 ・フォーマットや粒度が安定しない ・自身が記載した内容のフィードバック ・手作業の為の記載ミス、報告漏れ ・報告する内容が多いため手作業が多い

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ここで気づいたこと 面倒な事でも、報告しやすくすればいいのでは? 提案:アダプティブカードを使用した勤怠報告の連携 課題:毎日、手書きによる勤怠タスク報告を 各個人の義務(ルール)としてTeamsに投稿 個人での管理で行われており 記載に対して時間を要し、加えて送信漏れ 記入ミスなどが発生している 周知した内容は、Teams上で残したままで データとしての利用は皆無となっている

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Easy 報告をしやすくする為の アダプティブカードを考えてみる 入力内容は基本、予定されたものがデフォルト値で設定されている ・勤怠予定時間(各メンバーが、事前に設定した勤務予定時間) ・勤務状況(デフォルトで出勤) ・勤務場所(各メンバーが、事前に設定した勤務場所) ・タスク予定 (タスク名※1、作業カテゴリ、割合※2) ・コメント ※1:タスクはリーダが事前にメンバーへの割り当てを設定しておく 基本的には毎日チェックしデフォルト値としてタスク設定 障害発生時は割り当てられたメンバーへ タスクが表示されるように自動設定 ※2:一日の作業量を割合で 朝夕で1~10まで入力 夕方の報告後に一日の作業時間に対して時間に算出しなおす この方が精神的に入れやすいと思ったので (考えさせたくない)

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Attractive 作業工数(実時間)は実績を入力するカードで 勤務実績の時間とタスクの割合から自動計算されます また、タスク予実を後日、フィードバックを行うビジュアライズ化するデータの元となります 各タスクには、予定工数が事前入力されており、工数消費をフィードバックしています

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Social ユーザが自身のタスクをドラックアンドドロップでアクティブに変更可能で 従来の記入によるタスク入力の手間を省いています 自身の担当している、タスク発生している障害状態を公開することにより 取りこぼしがなく、また、お互いをフォローしやすい状況を作っています

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Timely このカードは、別の登録用のFormsから 使用申請を行う際に、各自でデフォルトの 業務開始時間と終了時間を登録してもらってい ます そのため、登録した開始予定時刻の15分前 に開始のカードの送付を行い 勤務終了予定時刻30分前に再度、実績用の カードが送付されるようになっています

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ナッジ理論のEAST の4原則 (フレームワーク) 項目 内容 具体例 Easy(簡単に) 行動をとるのが簡単である 申請フォームを事前に記 こと。手間を減らし、選択 入済みにしておく(プレフィ 肢を明確にする。 ル) Attractive(魅力的に) 注意を引き、関心を持た カラフルなデザインや、イ せる。報酬やデザインの工 ンセンティブの提示 夫も含む。 Social(社会的に) 他人の行動を示すことで、 「80%の人がこの方法を選 同調行動を促す。 んでいます」などのメッセー ジ Timely(タイミングよく) 適切なタイミングで介入す る。行動の直前や意思決 定の瞬間が効果的。 健康診断の直前に生活習 慣改善の案内を送る

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その他の利用に関して

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Easy 障害報告を簡単に Attractive 蓄積することで今後の保守対応に関する魅力的なデータ蓄積 Social エラー発生時にグループにTeams通知することにより、取りこぼしがない Timely 発生時にリアルタイムの即時性

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こだわりのポイント(パワプラ) こだわったこと1 【予定タスクは複数あるので増減可能に】 こだわったこと2 【アダプティブカードの28kb制限対応】 こだわったこと3 【メンバーへのフィードバック】

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【予定タスクは複数あるので増減可能に】 このレイアウトで、テーブル自体は 以前のバージョン1.4では使用できず バージョン1.5を明示的に指定しないと いけなかったのですが 現在は、新旧のデザイナとも1.5がデフォル トで設定されています

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以前の アダプティブカードデザイナ

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現在の アダプティブカードデザイナ

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増減させた方法 ヘッダ行は固定で作成済としておいて 行自体は、対象の件数分テーブル行を作成する ようにしておく その際に、各行の変数名(id)には、ループの添 え字(何番目)かをくっつけるようにしてしてい ます

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【アダプティブカードの28KB制限対応】 アダプティブカードの送信には28kbまでの制限があるため、 項目を増やしたり、コンボボックスに選択肢を多く入れると、すぐに28Kbを超えてしまいます ただ、アダプティブカードデザイナーで作ると、可読性のためインデントの空白、改行などが 多く含まれるため それを除去するだけでもかなりの圧縮になります 圧縮行わないカード内容の変数を作成して格納しておき、圧縮用の変数に対して、余剰文 字を除去した結果を格納して送信することで、28Kb制限をクリアできました

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Attractive 【メンバーへのフィードバック】 ⇦ 工数の提供 予実の把握

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まとめ ナッジ理論×Power Platformの価値 実践から得られた確信 単なるシステム導入を超えた人の行動の自然な誘導 「報告しなければならない」→「報告したくなる」への転換 継続的な使用を促進する心理的仕組みの構築 技術と心理学の融合 Power Platform機能とナッジ理論の知見の組み合わせ行いやすく 導入しやすいと以下の理由で思っています ノーコード・ローコードによる迅速な実装とイテレーション データ駆動型の意思決定と心理的アプローチの統合