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July 26, 25
スライド概要
「きのこカンファレンス in 関西」での発表資料
レッドジャーニー(https://redjourney.jp/) 所属のアジャイルコーチ 元ギルドワークス 所属 様々な規模のSIerでのシステム開発を経て今に至り、約10年で45の組織、100のチームを支援している。 「ええと思うなら、やったらよろしいやん」を口癖に、社内のみならず社外のチームがより良くなるお手伝いなど日々活動中。 ・認定プロフェッショナルスクラムマスター(CSP-SM) ・認定プロダクトオーナー(CSPO) ブログ:サウスポーなエンジニアの独り言
きのこカンファレンス in 関西 「その先も、エンジニアの仕事」 境界を越えて価値を届ける人たち 中村 洋(@yohhatu)
自己紹介
中村 洋(Yoh Nakamura) ✔ レッドジャーニー ✔ アジャイルコーチ ✔ DevLOVE関西 ✔ @yohhatu ✔ 「ええと思うなら、やったらよろしいやん」
ともに越える
目次 ✔ “越境”とは? ✔ なぜ“越境”が必要か? ✔ “越境”の原体験 ✔ “越境”するためにやってみるといいこと
時々、見聞きすること
時々、見聞きすること ✔ 「このまま技術だけやってていいのか?」 ✔ 「もっと貢献したいけどどうやってやるとい いのか?」
時々、見聞きすること ✔ ずっと同じ場所、ことをやっている人 ✔ 新しいことに取り組む際に後ろ向きな人
“越境”とは?
“越境”とは? ✔ 境界線や国境を越えること
“越境”とは? ✔ 自分の責務、役割、専門を越え、関心を持っ たり、活動範囲を広げていくこと
“越境”とは? ✔ 横の越境と縦の越境 ✔ 横の越境:自分の役割、専門に近しい ✔ 縦の越境:異なる役割、専門
なぜ“越境”が必要か?
なぜ“越境”が必要か? ✔ 越境すると、知識、スキル、考え方が広がる ✔ 取り得る選択肢が増えるし、適切に選ぶこと ができる ✔ 変化に適応し、うまくやれる
なぜ“越境”が必要か? ✔ できることが増えると楽しい
“越境”に関する注意点
“越境”に関する注意点 誰もがこの働き方 を気に入るわけ じゃない
“越境”に関する注意点 ✔ 安定している状態を心地よく感じるのは普通 ✔ やったことをないことに不安や怖さを感じる のも普通 ✔ ムリに飛び出したり、飛び出しすぎたりする としんどくなる
“越境”に関する注意点 パニックゾーン ラーニングゾーン コンフォートゾーン
“越境”に関する注意点 ✔ 自分のペースでやればいい。休み休みやるの も1つ ✔ 全部自分一人でやる必要はない。仲間と一緒 に取り組むのも1つ
“越境”に関する注意点 ✔ いつでも越境できる選択肢はある
“越境”の原体験1 作ったけど使われなかった話
“越境”の原体験1 ✔ 要件定義書、仕様書どおりに作ったが、使わ れなかった ✔ 実際の利用者の環境、状況、解決したい課題 を知らずに作っていた
“越境”の原体験1 ✔ 実際に使う人の様子を見に行き、話を聞くよ うになった ✔ 実際に使う人に使ってもらうようになった ✔ 実際に使う人も課題の解決方法を知らない、 言えないことを知った
“越境”の原体験1 https://medium.com/@thx2001r/the-project-cartoon-root-cause-5e82e404ec8a
“越境”の原体験2 大事なことを見失ってクローズした話
“越境”の原体験2 ✔ 新サービスのローンチに間に合うようにすべ ての機能を品質よく作った ✔ 誰の課題を解決したいのか、どのようにお金 を稼ぐか(=サービスを継続するか)が曖昧で早期 にクローズした
“越境”の原体験2 ✔ Outputも大事だが、OutcomeやImpactによ り関心を払うようになった ✔ 「自分の責務に集中すること」と「全体に関 心を持つこと」は両立できることを学んだ
Output・Outcome・Impact
Output・Outcome・Impact
Output・Outcome・Impact ✔ Activity:プログラミングなどの活動 ✔ Output:生み出された(中間)生成物 ✔ Outcome:生成物を通して得られた成果(変化) ✔ Impact:成果の対価として得られたもの
Output・Outcome・Impact ✔ 生成物を通して得られた成果(変化) ✔ できなかったことができるようになっている か?もしくはなっていないか? ✔ 効果がないことや副作用もOutcomeの一種
Output・Outcome・Impact ✔ 行動が変わるだけじゃなく「課題がどうなっ ているか?」が大事
Output・Outcome・Impact Scrum Fest Osaka 2025 Outcomeの設計と計測のやり方 中村 洋(@yohhatu) https://www.docswell.com/s/yohhatu/5W41P1-2025-07-19-082439
Outcomeを生み出すプロダクトを 届けるための”越境”
Outcomeを生み出すプロダクトを 届けるための”越境” ✔ エンジニアリングだけでなく、Outcome、そ の先にあるImpactを生み出すことに関心を持つ
Outcomeを生み出すプロダクトを 届けるための”越境” ✔ 自分の責務、専門、外の世界に目を向ける、 足を運び”越境”することで、Outcomeを生み出 すプロダクトに近づく
“越境”するために やってみるといいこと
“越境”するために やってみるといいこと ✔ ユーザーの視点を持つ ✔ 自分で自分を検査する ✔ 謙虚な姿勢で他者から学ぶ ✔ 自分が一番の下手くそでいよう
ユーザーの視点を持つ
ユーザーの視点を持つ ✔ 自分の日常で使ってみる ✔ 自分の課題が解決しているか?を検査する
ユーザーの視点を持つ ✔ 自分で身銭を切る ✔ より真剣(マジ)に効果性や費用対効果を見る ようになる
ユーザーの視点を持つ “なんにも知らない人をつかまえてきて、 ポンとコントローラー渡すんですよ。 で、「さあ、やってみ」って言ってね、 なんにも言わないで後ろから見てるんですよ。” https://www.1101.com/iwata/2007-09-03.html
自分で自分を検査する
自分で自分を検査する ✔ 日記を付ける ✔ 「どんなことに取り組んだ?」「どんな挑戦 をした?」「どんなことを感じた?」 ✔ 事実だけでなく、考えたこと、感じたことを 外在化する
自分で自分を検査する ✔ 継続的に外在化することで自分の変化(差分) に気づくことができる ✔ 変化自体に良い、悪いはない。その変化にど のように自分自身で意味付けするか?
自分で自分を検査する ✔ 自分だけの観点だけでなく、他者からも検査 してもらう(フィードバックを受ける) ✔ 他者から検査しやすい環境を作り、維持して おくのも大事なポイント
謙虚な姿勢で他者から学ぶ
謙虚な姿勢で他者から学ぶ ✔ 先人の知恵という”巨人の肩”に乗る ✔ 書籍、動画、ブログ、スライド
謙虚な姿勢で他者から学ぶ ✔ 「早すぎるマッピング」に気をつける ✔ 知らないという謙虚な姿勢で好奇心を持つ
謙虚な姿勢で他者から学ぶ ✔ 学んだことを外在化する ✔ 外在化したものを活用し、他者から学ぶ
謙虚な姿勢で他者から学ぶ https://www.revicglobal.com/post/column-0002
謙虚な姿勢で他者から学ぶ SECIモデル https://globis.jp/article/1926/
自分が一番の下手くそでいよう
自分が一番の下手くそでいよう どんなバンドで 演るときも 一番下手な プレイヤーでいろ
自分が一番の下手くそでいよう ✔ 謙虚でいることができる ✔ うまい人から学ぶことができる
自分が一番の下手くそでいよう ✔ 最初からうまくできなくて当たり前 ✔ 新しいことに対してはレベル1と考える
自分が一番の下手くそでいよう ✔ エンジニアのスキルを活かす ✔ 抽象化、構造化、Try & Errorなど
まとめ
“越境”とは? ✔ 自分の責務、役割、専門を越えて活動範囲を 広げていくこと
なぜ“越境”が必要か? ✔ 越境すると、知識、スキル、考え方が広がる ✔ 取り得る選択肢が増えるし、適切に選ぶこと ができる ✔ 変化に適応し、うまくやれる
Outcomeを生み出すプロダクトを 届けるための”越境” ✔ 自分の責務、専門、世界の外に目を向ける、 足を運び”越境”することで、Outcomeを生み出 すプロダクトに近づく
“越境”するために やってみるといいこと ✔ ユーザーの視点を持つ ✔ 自分で自分を検査する ✔ 謙虚な姿勢で他者から学ぶ ✔ 自分が一番の下手くそでいよう
Outcomeを生み出すプロダクトのための ”越境”のヒントになれば幸いです