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January 13, 25
スライド概要
九州大学1年生約50人を1クラスとして開講している「課題協学科目」にフューチャー・デザインを導入した授業のスライド資料。②ではフューチャー・デザインを実施しました。最近私が推している「劇場型フューチャー・デザイン」の手法が盛り込まれています。
脳の研究と教育をしています。『焚き火の脳科学』の著者。大学の必修科目の設計や全学教育マネジメント、合理的配慮申請システムの設計・開発にも携わっています。さらに「フューチャー・デザイン」を教育、人材育成、組織運営に導入する活動にも力を入れています。
2024年度後期 課題協学科目 未来の学びを考える 【未来の医工学を考える②】 九州大学 基幹教育院 岡本 剛 (フューチャー・デザイン・コンソーシアム代表) ©岡本 剛 2024 未来の医工学を考える 本資料はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示-継承 4.0 国際(CC BY-SA 4.0)に従って利用が可能です。 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/deed.ja
連絡事項 授業資料はMoodleからも閲覧できます 13:00~13:10
提出物 ◍ 毎週(第1~3週)出すもの ⚫ 活動報告【全員】→Moodleの課題「活動報告」 ⚫ 宿題【全員】→Moodleのフォーラム「班活動の記録と宿題」 ⚫ ホワイトボードシートの写真【記録係・第3週はなし】 →Moodleのフォーラム「班活動の記録と宿題」 ◍ 最終週(第4週)に出すもの ⚫ スコアシート(活動報告を含む)【全員】 ⚫ 発表資料【班の代表】・・・未提出だと班員全員に悪影響 ✓ グループワークは重要ですが、班の成果物やスコアシートの 評価がそのまま個人の成績になるわけではありません。 ✓ 成績には、授業態度、個人の提出物、班の提出物が反映されます。
授業の進め方 第1週(プレゼント・デザインとパスト・デザイン) ① 現在の医工学の実態を調べ共有しよう(医工学の実態調査) ② 現在世代としてこれからの医工学を考えよう (プレゼント・デザイン) ③ 過去を振り返ろう(パスト・デザインの準備) ④ 過去世代へのアクション(パスト・デザインの実施) 宿題:フューチャー・デザインのための「想像の練習」 第2週(フューチャー・デザイン) ⑤ 仮想的にタイムスリップして、50年後の「未来人」になりきる(フ ューチャー・デザイン1) ⑥ 未来人として、「未来の医工学」の理想的な姿を想像する(フュ ーチャー・デザイン2) ⑦ 未来人から現在人に対して、「未来の医工学を実現する」または 「未来の医工学を軌道修正する」ために今すべきことを提案する (フューチャー・デザイン3) ⑧ 提案の効果予想と現実的な評価をし、必要に応じて提案内容を 修正する(フューチャー・デザイン4) 未来の医工学のために「提言書」を作る! 第3週(提言書の作成) ⑨ 「未来の医工学を実現する」または「未来の医工学を軌道修正 する」ために今すべきこと、予想される効果と懸念点をスライドに まとめる。 第4週(提言書の発表) ⑩ 全ての班が提言書をプレゼンし、スコアシートに記入して学生同 士で評価する。 ⑪ プレゼント・デザインとフューチャー・デザインで思考がどのよう に変わったかをふりかえり、フューチャー・デザイン思考の効果に ついて検討する。
授業に入りましょう
3限の流れ 1. 班活動1(先週の振り返り) 2. 班活動2(未来人になりきる) 3. 班活動3(未来の医工学の実態調査) 4. 班活動4(未来人から現在人へメッセージ)
1. 班活動1 (先週の振り返りと宿題の確認) 13:10~13:20
班活動の役割分担を決めよう(変更可) ◍ ファシリ(加点対象) ◍ 記録係(加点対象) ⚫ 中立の立場で他人の発言を褒めなが ら、いい雰囲気を作って司会進行する ⚫ 話し合いで出た意見をホワイトボードシ ートに書いていく ⚫ 話し合いが順調なら意見は控え、停滞 や混乱がある場合は積極的に意見する ⚫ 写真を撮って後で提出する ⚫ 時間をしっかり管理する ◍ 言い出し・盛り上げ係 ⚫ 話し合いの最初に意見を出す (ファシリはまずこの人に振れば良い) ◍ リーダー(加点対象) ⚫ 決断を求められたら決断する ⚫ 授業外で集まる場合に主導する ⚫ 欠席者からの問い合わせに対応する (連絡があった場合) ⚫ グループワークを盛り上げる ◍ 発表・盛り上げ係 13:15まで ⚫ 班を代表してクラス全体に発表する ⚫ グループワークを盛り上げる
役割が決まったらすること・先週の振り返り 1. 記録係: ⚫ Moodleのフォーラムに自班のトピック(例:2班)を作成し、役割分担を書く • リーダー:〇〇 ファシリ:△△ 記録:✕✕ 言い出し:□□ 発表:◇◇ 2. リーダー&残りの人: ⚫ ホワイトボードシート・ペン・イレーサーを取りにいく 3. ファシリ:リーダーに振って、先週の振り返りをしてもらう ◍ 全員:授業の最後に行う活動報告内容の確認 1. 班の番号と自分が担当した役割(例:2班 ファシリ) 2. 班活動で自分が貢献したこと(役割以外も含む) 3. プレゼント・デザインとフューチャー・デザインの比較 4. その他(授業の感想や心配事など何でも) 13:15まで
宿題(フォーラム返信・全員提出)の各自確認 ◍ 50年後の未来を常に思い浮かべて1週間過ごしたはず ◍ 50年後の暮らし全般に関連すること最低3つ書いたはず 2024年では だけど、 2074年では しているはず。 例)2024年は大学で先生から授業 を受けているが、2074年は大学が〇 〇に、先生が△△になって、学生が ✕✕しながら勉強しているはず。 13:20まで自分が書いたことを確認し、 未来人になりきるために心の準備をしよう (まだ未来には行きません)
2. 班活動2 (フューチャー・デザイン1: 未来人になりきる) 13:20~13:50
フューチャー・デザインの標準手法 12 フューチャー・デザイン 3 パスト・デザイン 2 過去 プレゼント・デザイン 1 現在 未来 3つの時間(視点)を行き来してアタマを働かせる
フューチャー・デザインの意義 13 ⚫ 将来にジャンプすることで 現在の限界やしがらみの 「無意識のバイアス」が 除去できる ⚫ 持続可能な社会を実現する 現在の課題を発見できる ユートピアの想像 ⚫ 将来人の私が現れることで 内発的動機づけを誘発できる ディストピアの想像 ユートピア/ディストピアは自由に想像していいが、班の中で両方出るのがベター 「予想外の将来を想像すること」が色々な教育効果をもたらす
未来想像は難しいのですが 参加者の実体験をまとめた 「紙芝居動画」 を見るのも有効だと言われています
紙芝居動画 (総合地球環境学研究所・中川プロジェクト) ~13:30
動画の利用については 中川善典先生(上智大学・教授)まで お問い合わせください
フューチャー・デザイン をやりましょう!!
実は・・・ ◍ 私は50年後(2074年)の未来から来た 「未来人」です ◍ いま久しぶりに言葉を発しています ◍ 今日のこの授業のために、特別に2074年 からタイムマシンを持ってきました ◍ この授業で使っているノートPCはこっちで 購入したものです。未来では中古ショップを 回っても簡単に入手できませんでした
50年後の2074年に行きましょう!! 1. 今回持ってきたビブス型タイムマシンには 次のような機能があります 1. オンにすると、今の年齢のまま、それぞれ異なる パラレルワールドの50年後(2075年)に飛ぶ 2. 飛んだ直後、瞬時に世の中の様子を把握できる 3. オフにするか、脱いで20分経つと2024年に戻る 2. 配られたらタイムマシンを装着してください 3. 次のスライドを見るとタイムマシンの電源が オンになります。 タイムマシンの作動音が鳴り始めたら 目を閉じ、50年後に飛んでください
今は2074年12月17日
2074年にようこそ
みなさんは、それぞれ異なる パラレルワールドの2074年 に来ています タイムマシンの機能で、一瞬にして 2074年の世の中を知っています
教室はそのままじゃん... と思ったアナタ!!
キューダイランド・ジャパン(QLJ)へようこそ ここは2024年の九大を 完全再現したテーマパークだよ You are here 音声はVOICEVOXで作成
いまから 2074年の人々の暮らし を存分に語ってもらいます 宿題で想像した2074年と 実際の2074年は 同じでしたか?違いましたか?
2074年に飛んできた「未来人」どうしで歓談し 2074年の人々の暮らしを共有しよう【撮影①】 ⚫ 2074年の未来人になりきる!!(パラレルな未来世界で再集合) ⚫ 人々の暮らし全般がどうなっているかを話し、記録係が書いていこう ⚫ 2024年から見て極端に良くなっていても、極端に悪くなっていてもOK ⚫ それぞれの未来を自由に想像し、現在形の断定形で話そう ⚫ 話しにくい人は2024年との対比で話してみよう 2024年は 2074年では 13:50まで だったけど(過去形)、 しているよね(現在形)。
3. 班活動3 (フューチャー・デザイン2: 未来の医工学の実態調査) 13:50~14:10
2074年に飛んできた「未来人」が調査した 2074年の医工学の実態を共有しよう【撮影②】 ⚫ 2074年の未来人になりきる!! ⚫ 2074年の医療、2025年問題、医工学の実態について自由に想像しよう ⚫ 考えうる理想の形、避けるべき最悪の事態など極端な発想で構わない ⚫ 未来の医工学の実態を各人が自由に想像し、現在形の断定形で話そう ⚫ 話しにくい人は2024年との対比で話し、書いていこう 2024年は 2074年では 14:10まで だったけど(過去形)、 になっているよね(現在形)。
4. 班活動4 (フューチャー・デザイン3: 未来人から現在人への メッセージ) 14:10~14:30
いまから2024年 の人々と交信します
2074年の未来人から 2024年の現在人へメッセージ【撮影③】 ⚫ 2074年の人々の暮らしや医療の実態を踏まえ、それを実現/軌道修正するために、 2024年の人々の「これからの医工学」として、「誰に、何をどうしてもらいたいか(やめ る、続ける、新たに取り組む)」を話し合い、記録係が書いていこう ⚫ 実現可能性は考えず、パスト・デザインのように自由にメッセージを書こう ⚫ 最終的に班でメッセージの内容をまとめよう(1つでも、複数でも) 2074年の 2024年の を実現/軌道修正するために に をどうしてもうらうか ※4限の最初に「発表係」に発表してもらいます 14:30まで
キューダイランド・ジャパン(QLJ)へようこそ 休憩時間のすごしかた ⚫ QLJの各アトラクションを楽しみましょう ⚫ 周囲の人達はみんな2074年の「キャスト」です ⚫ タイムマシンを脱いで外に出ても構いませんが、脱ぐと20分後に2024年に 強制送還されますので、教室に戻ってきたら装着してください You are here
4限の流れ 5. 全体発表1 6. 班活動5(リクエスト内容の具体化) 7. 班活動6(プレゼント・デザインと フューチャー・デザイン)の比較 8. 全体発表2 9. 来週の予告と宿題、活動報告、後片付け
5. 全体発表1 各班の発表係がフューチャー・デザイン の内容を発表する。 ①2074年の何を実現/軌道修正するために ②2024年の誰に何をどうしてもらうか 14:50~15:05
6. 班活動5 (リクエスト内容の具体化) 15:05~15:30
2074年の〇〇を実現/軌道修正するために【撮影④】 ◍ 現在世代にリクエストする内容を深掘りしていこう ⚫ 今回はできるだけ具体的に発想しよう(研究内容、環境整備、制度、組織など) ⚫ 良さそうなリクエストを記録係が書いていこう ◍ 以下の観点からリクエスト内容を絞り込み、 必要に応じて修正しよう ⚫ もっとも効果が高そうなリクエストは何か ⚫ もっとも実現可能性が高そうなリクエストは何か ⚫ 現在世代に本気で取り組んでもらうとしたらどのリクエストにするか、1つに絞ろう ⚫ 上記検討のために、ネット検索したり、ChatGPTに聞いたりしても良い ホワイトボードシートに書いた内容は撮影しておく 15:30まで
2024年12月17日 に帰ります
おかえりなさい
7. 班活動6 (プレゼント・デザインと フューチャー・デザインの比較) 15:30~15:55
プレゼント・デザインとフューチャー・デザインを比べよう【撮影⑤】 ◍ 前回取り組んだプレゼント・デザインでは、どのような「これから の医工学」を目指していたか ◍ 今回取り組んだフューチャー・デザインでは、未来のための「これ からの医工学」として、2024年の誰に何を残し、手放し、始めて もらおうとしていたか ◍ この2つを比較して、自分やグループの考えがどう変わった/変 わらなかったのかをグループで話し合ってみよう。 ◍ なぜそのようになったのかを考察しよう。 15:55から全体発表
8. 全体発表2 ① プレゼント・デザインとフューチャー・デザイン で考え方はどう変わった/変わらなかった ② なぜそのようになったのか 15:55~16:10
9. 来週の予告と宿題 活動報告、後片付け 16:10~16:20
授業の進め方 第1週(プレゼント・デザインとパスト・デザイン) ① 現在の医工学の実態を調べ共有しよう(医工学の実態調査) ② 現在世代としてこれからの医工学を考えよう (プレゼント・デザイン) ③ 過去を振り返ろう(パスト・デザインの準備) ④ 過去世代へのアクション(パスト・デザインの実施) 宿題:フューチャー・デザインのための「想像の練習」 第2週(フューチャー・デザイン) ⑤ 仮想的にタイムスリップして、50年後の「未来人」になりきる(フ ューチャー・デザイン1) ⑥ 未来人として、「未来の医工学」の理想的な姿を想像する(フュ ーチャー・デザイン2) ⑦ 未来人から現在人に対して、「未来の医工学を実現する」または 「未来の医工学を軌道修正する」ために今すべきことを提案する (フューチャー・デザイン3) ⑧ 提案の効果予想と現実的な評価をし、必要に応じて提案内容を 修正する(フューチャー・デザイン4) 未来の医工学のために「提言書」を作る! 第3週(提言書の作成) ⑨ 「未来の医工学を実現する」または「未来の医工学を軌道修正 する」ために今すべきこと、予想される効果と懸念点をスライドに まとめる。 第4週(提言書の発表) ⑩ 全ての班が提言書をプレゼンし、スコアシートに記入して学生同 士で評価する。 ⑪ プレゼント・デザインとフューチャー・デザインで思考がどのよう に変わったかをふりかえり、フューチャー・デザイン思考の効果に ついて検討する。
記録係のお仕事(フォーラム・記録係のみ) ◍ ホワイトボードシートに書いた内容の写真①②③④⑤を フォーラムの自班トピックにアップロードする ◍ 自班トピック>返信>高度からアップロード可能 締め切り:次の授業の開始まで (締め切りは延長しません)
来週の詳しい内容と宿題(フォーラム返信・全員) 第3週 宿題(フォーラム返信・全員) ⚫ 提言書をスライド10枚程度にまとめる。 動画にして当日動画を再生しても良い が、質問には直接答える。 • 背景 • 問題 • 提案する解決法(現在世代へのリクエスト) • 期待される効果 • 実現するためにどのような困難があり、それ をどう克服していくか • 実例、必要な予算なども盛り込む ⚫ フォーラムの自班トピック>返信 で下記情報を提出 • 提言書に関連する情報、図、写真、イラスト などを集める。分担を決めて、必ず何かをア ップロードする。 • 自分達で作ったもの以外は著者を明記する 必要があるので、著者名やURLを必ず控え ておくこと。
活動報告(課題・全員) 1. 班の番号と自分が担当した役割(例:2班 ファシリ) 2. 班活動で自分が貢献したこと(役割以外も含む) 3. プレゼント・デザインとフューチャー・デザインを比較して、自分の 考えがどう変わった/変わらなかったのかを振り返り、その理由 を考察しよう 4. その他(授業の感想や心配事など何でも) 締め切り:次の授業の開始まで (締め切りは延長しません)
提出物 ◍ 毎週(第1~3週)出すもの ⚫ 活動報告【全員】→Moodleの課題「活動報告」 ⚫ 宿題【全員】→Moodleのフォーラム「班活動の記録と宿題」 ⚫ ホワイトボードシートの写真【記録係・第3週はなし】 →Moodleのフォーラム「班活動の記録と宿題」 ◍ 最終週(第4週)に出すもの ⚫ スコアシート(活動報告を含む)【全員】 ⚫ 発表資料【班の代表】・・・未提出だと班員全員に悪影響 ✓ グループワークは重要ですが、班の成果物やスコアシートの 評価がそのまま個人の成績になるわけではありません。 ✓ 成績には、授業態度、個人の提出物、班の提出物が反映されます。
やるべきことが終わったら 後片付けをして帰りましょう