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November 24, 23
スライド概要
丸山湧生博士の博士論文公聴会の資料です。
大阪大学 工学研究科 地球総合工学専攻 船舶海洋工学部門 船舶知能化領域です. 研究室の発表スライドなどを共有します. We are Ship Intelligentization Subarea, Dept. of Naval Architecture & Ocean Engineering, Div. of Global Architecture, Graduate School of Engineering, Osaka University.
Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究背景 1 パラメトリック横揺れとは… 復原⼒が周期的に変動することで励起される横揺れ現象 著しい船⾸フレアやトランサムスターンを有する船種で発⽣しやすい 実際の発⽣事故➀ コンテナ船 実際の発⽣事故② ⾃動⾞専⽤船(PCTC) ⽇付, 場所: 1998年10⽉, 北太平洋 ⽇付, 場所: 2003年2⽉, ⼤⻄洋 内容: 35~40度の横揺れが発⽣, 内容: 50度ほどの横揺れが発⽣ コンテナが海に流失や損傷 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究背景 2 国際海事機関(IMO)の第⼆世代⾮損傷時復原性基準 Level1 and 2 Level3 簡易的基準 直接復原性評価 Direct counting method 不規則波中時間領域数値シミュレーション ⼤⾓度パラメトリック横揺れの発⽣頻度 Interim Guidelines on the Second-Generation Intact Stability Criteria, MSC.1-Circ.1627 (2020). 計算時間がかかるため,予備的ツールとなる理論的推定⼿法が望まれている Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究背景 3 ⼤横傾斜が発⽣する確率を把握することで... 船舶の設計➀や運航時②での活⽤ ① 復原性の観点から安全な船舶を設計することに役⽴つ ② 運航時の海象条件や積載状態において,安全に航⾏できる航路の決定や操船に役⽴つ 危険な現象に対するリスク軽減に向けた技術的対策の評価 例) パラメトリック横揺れ リスク: 貨物の損傷・喪失,乗組員の怪我など 対策: 船型,航路選択,アンチパラメトリック横揺れ装置など 迅速かつ容易に確率を把握できることが望ましい Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究⽬的 4 船舶の安全性を議論するために… ⽔槽実験 縮尺模型を⽤いた船体運動の計測 試⾏回数を多く⾏うには,かなりの時間と労⼒を消費する 数値シミュレーション 試⾏回数によって得られる確率密度関数が変化する 計算コストの⾯での課題 統計的変動がなく,確率密度関数が理論的に導ける⼿法が必要である 本研究の⽬的 確率論的⼿法による統計的予測の実⽤的な理論体系の構築 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究⽬的 5 応答の確率密度関数を得るために… ① Fokker-Planck-Kolmogorov(FPK)⽅程式を解析的に解く[Chaughy(1963)] ⽩⾊雑⾳で駆動,線形減衰のシステムに限られる ② 等価線形化法 [Chaughy(1963), Young(1987), Socha(2008)] ⽩⾊雑⾳で駆動するシステムに限られる 有⾊雑⾳で励起されるシステムには適⽤不可 ③ 確率論的平均化法 ④ モーメント⽅程式 ⑤ PDF line integral method Osaka University Ship Intelligentization Subarea
研究⽬的 6 確率論的⼿法を適⽤することで… 船体運動に関する定常時の確率密度関数を求める 1 確率論的平均化法 2 モーメント⽅程式 横揺れ振幅の確率密度関数 3 横揺れ⾓の確率密度関数 PDF line integral method (PLIM),モーメント⽅程式+期待値の線形性 横揺れ⾓加速度の確率密度関数 貨物に働く横⽅向加速度の確率密度関数 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
対象船 7 Principal particulars at full scale Osaka University Body plan ( C11 ) Body plan ( ITTCship A1 ) GZ Curve ( C11 ) GZ Curve ( ITTCship A1 ) Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法 8 先⾏研究 Ariaratnam(1979), Roberts(1982) 振幅と位相の確率微分⽅程式,振幅の確率密度関数 Roberts(1982), Roberts・Spanos(1986), Somayajulaら(2019) 系の全エネルギーと位相の確率微分⽅程式,横揺れ⾓と⾓速度の結合確率密度関数 Namachchivaya(1991), Dostalら(2012), Zhouら(2021) 系の全エネルギーの確率微分⽅程式,振幅の確率密度関数 Stratonovich(1963)とKhasminskii(1966)が提案したSK limit theoremに基づく Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法 9 牧ら(2019) Roberts(1986)の⼿法を適⽤ 適⽤性を改善するための⼿法として,Simulation-based Stochastic Methodを提案 得られる確率密度関数は減衰⼒成分のみを反映 復原成分の⾮線形性が強い船型に対して,適⽤性の改善が必要 復原⼒の⾮線形性を反映させるために,エネルギーベースの⼿法を適⽤[丸⼭ら(2022)] ① 横揺れ振幅の確率密度関数の導出過程 ② Simulation-based Stochastic Method Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法 10 1⾃由度横揺れ運動⽅程式 無次元化 t 0 t パラメトリック励起過程をゼロ平均にする 時間スケーリング Osaka University s t Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(Roberts) 11 基本解 基本解 FPK⽅程式 振幅と位相の微分⽅程式 振幅Aの確率密度関数 SK limit theorem 振幅と位相の確率微分⽅程式 where 減衰成分の⾮線形性のみ反映 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(Energy-based) 12 ハミルトニアン x 2 5 2 n 1 2 n Total energy of system : H s x, x x 2 n 1 2n 動的エネルギー ポテンシャルエネルギー Contour lines of Hs ( Left panel: C11, Right panel: ITTC A-1 ) この系に確率論的平均化法を適⽤することで,系のエネルギーレベルHsに対する伊藤の式 が得られる.εが0に収束するにつれて,エネルギーレベルの過程は⼀次のマルコフ過程に 弱収束する. drift Osaka University diffusion Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(Energy-based) 13 系のエネルギーに対する伊藤の式 drift diffusion drift項に減衰成分の⾮線形性が反映されている Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(Energy-based) 14 系のエネルギーに対する伊藤の式 FPK⽅程式 エネルギーレベルの確率密度関数 確率密度の変換 横揺れ振幅の確率密度関数 復原および減衰成分の⾮線形性が両⽅反映されている Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(計算結果) 15 C11 T01 9.99 s H1/3 5.0 m ITTC A-1 T01 7.987 s H1/3 7.5 m (Left panels: Fn = 0.0, Right panels: Fn = 0.12) Osaka University Ship Intelligentization Subarea
Simulation-based Stochastic Method 16 評価関数を⽤いることで確率密度関数のパラメータに関して適切な値を導く.この⼿法を Simulation-based Stochastic Method[牧ら(2019)]と呼ぶ. パラメータ設定 評価関数 : 真値 : 計測値 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(計算結果) 17 C11 T01 9.99 s H1/3 5.0 m (Left panels: Fn = 0.0, Right panels: Fn = 0.12) Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(計算結果) 18 ITTC A-1 T01 7.987 s H1/3 7.5 m (Left panels: Fn = 0.0, Right panels: Fn = 0.12) Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法(計算結果) 19 試⾏回数とパラメータ値の関係 試⾏回数が200から1000の間で,パラメータ値がおおよそ収束している 試⾏回数が少ない場合であっても,確率密度関数は改善されている Osaka University Ship Intelligentization Subarea
確率論的平均化法 20 復原成分の⾮線形性を反映する⼿法を⽤いることで,数値シミュレーションより得られ る確率密度関数の特徴を捉えていることが確認できた. 提案⼿法により,数値シミュレーションの結果に近い横揺れ振幅の確率密度関数が得ら れた. パラメトリック励起をホワイトノイズにした際,数値シミュレーションの結果に近い関 数形状を得られる場合も確認できた. 提案⼿法において,最適化に⽤いるデータの精度が粗い場合でも計算結果が改善された. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 21 海洋波や⾵による不規則励起や外⼒は,確率過程と仮定する. 海洋波や⾵の実在雑⾳は,⽩⾊雑⾳ではなく有⾊雑⾳である. これらの過程を確率微分⽅程式(SDE)を介してホワイトノイズから⽣成する. スペクトルを基に確率過程の⽣成のために,線形フィルターを適⽤する. 海洋波 : Spanos[1983,1986]・Flower[1983,1985]・Thampi[1992] ⾵ : Nichita[2002]・Dostal et al.[2020]・Maki et al.[2021] モーメント⽅程式を得るためには確率微分⽅程式が必要となる. その際,線形フィルターを適⽤される. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 22 不規則波中横揺れ運動への確率論的⼿法 Francescutto and Naito(2003)・Su and Falzarano(2011) 横波中,線形フィルター,モーメント⽅程式 Dostal(2011) パラメトリック横揺れ,モーメント⽅程式,横揺れ⾓と⾓速度の結合確率密度関数 Chai(2016) パラメトリック横揺れ,線形フィルター,数値シミュレーションによる応答解析 モーメント⽅程式を⽤いて横揺れ⾓の確率密度関数を得る⼿法 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 23 本研究では... GM変動の時系列を⾃⼰回帰移動平均(ARMA)フィルターとnon-memory変換により近似する. 重ね合わせの原理による結果と本研究の⼿法により得た結果を⽐較する. 船体運動に関する部分と海洋波に関する部分で構成される確率微分⽅程式からモーメント ⽅程式を得る. モーメント⽅程式を解くとき,⾼次のモーメントを低次のモーメントで置換するために Cumulant Neglect Closure Methodを適⽤する. モーメント情報から横揺れ⾓の確率密度関数(PDF)を決定する.確率密度関数の関数形は2 種類設定し,それらの係数を最適化により決定する. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 24 有効波に対する6次のARMAフィルター 6次のARMAフィルター 6次のARMAフィルターのスペクトル 係数𝛼 , 𝑘を⼤域的最適化⼿法(CMA-ES)を使⽤し,決定する. 新たにシステムの安定判別を制約条件として与える. 有効波の時系列を⼗分に再現できる Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 Non-memory変換 波浪中GM変動を得るために,GMの変動量 と船体中央での波振幅の関係が必要となる. 25 波浪中GM変動のPDFとスペクトル C11 A1 波浪中復原⼒変動を⼗分に再現できる Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 26 モーメント⽅程式を得る過程 船体運動に関する 運動⽅程式 確率微分⽅程式 モーメント⽅程式 海洋波に関する式 (ARMAフィルター) ⾮線形システムでは,モーメント⽅程式が無限に⽣成される. 低次のモーメントで⾼次のモーメントを近似する. Cumulant Neglect Closure Methodを適⽤する. 本研究では,2次または3次のCumulant Neglect Closure Method を適⽤する. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 27 モーメント⽅程式 確率微分⽅程式 船体運動 1次のモーメント⽅程式 : 8個 2次のモーメント⽅程式 : 36個 有効波 X1:横揺れ⾓, X2:横揺れ⾓速度, X3:有効波振幅 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 28 定常状態でのモーメント値の求め⽅ モーメント⽅程式の左辺はゼロ とし,連⽴⾮線形⽅程式を解く. ヤコビ⾏列を計算し,ニュートン・ラフソン法で解を導く モーメント⽅程式の数や確率微分⽅程式の変量の数により,計算の複雑さが増⼤する モーメント⽅程式を⾮定常状態で計算する. 常微分⽅程式を数値的に解くことで,定常解を容易に導ける. モーメント⽅程式の数や確率微分⽅程式の変量の数による影響を⼤きく受けない. Gaussianとnon-Gaussian closureによる解への影響を確認する Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 モーメント⽅程式の計算結果 (C11, Fn=0.0) 29 2nd-order Cumulant Neglect Closure 横揺れ⾓の2次モーメント 振動:有 3rd-order Cumulant Neglect Closure 振動:無 振動:有 有効波変位の2次モーメント 振動:無 Osaka University non-Gaussian closureにより, ⾮ガウス性が反映されている Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 横揺れ⾓ 30 横揺れ⾓速度 Table2 Calculation condition Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 31 横揺れ⾓の確率密度関数 パラメトリック横揺れの分布は,⾮ガウス性を有する.[Belenky(2006)] 2種類の⾮ガウス型PDFの関数形を設定する. type1 : type2 : d1 ~ d4の係数は,下記の評価関数 J を⽤いて最適化により決定する. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 32 横揺れ⾓の確率密度関数(計算結果) second-order cumulant neglect closure method を⽤いて得られたモーメント値 数値シミュレーションより得られたモーメント値 正確なモーメント値と提案した確率密度関数(type2)を⽤いれば, 数値シミュレーションの結果に⼀致する確率密度関数が得られる. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 33 横揺れ⾓の確率密度関数(計算結果) C11-2 A1-2 Optimized(type2, 3rd): third-order cumulant neglect closure methodを⽤いて得られたモーメント値 Optimized(type2, SDE): 数値シミュレーションの結果より得られたモーメント値 ⾮線形性が強い船型であっても,提案⼿法は適⽤可能である Osaka University Ship Intelligentization Subarea
モーメント⽅程式 34 線形フィルターを適⽤することで,ガウス過程である有効波が⽩⾊雑⾳から⼗分にモデル 化できることを確認した. 線形フィルターとnon-memory変換を組み合わせることで,⾮ガウス過程であるGM変動の 近似が⼗分に可能であることを⽰した. モーメント⽅程式を数値的に解くことで,モーメント⽅程式の数による影響を受けず,容 易にモーメント値を導けることを⽰した. 提案した確率密度関数と適切なモーメント値を⽤いることで,数値シミュレーションに⼀ 致する⾮ガウス型である横揺れ⾓の確率密度関数が得られることを⽰した. GZ曲線の⾮線形性に関係なく,いくつかの海象条件と2隻の対象船において,提案⼿法の 有効性を実証した. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 35 不規則波中横揺れ運動での研究 Shigunov(2011) 過⼤加速度,同調横揺れでの横⽅向加速度の分散 Acanfora et al.(2017) パラメトリック横揺れと同調横揺れでの横⽅向加速度,数値シミュレーションで評価 ⿊⽥ら(2019) 過⼤加速度,数値シミュレーションと模型実験の⽐較 牧ら(2021) 横波中横揺れ⾓加速度の確率密度関数,PDF line integral method(PLIM) パラメトリック横揺れでの加速度の確率密度関数を数学的に導く研究 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 36 本研究では... 横揺れ⾓加速度の確率密度関数 ① PDF line integral methodの適⽤性を確認 ② モーメント⽅程式と期待値の線形性を組み合わせた⼿法の提案 貨物に働く横⽅向加速度の確率密度関数 ① 横⽅向加速度に影響を与える要素の調査 ② PDF line integral methodの適⽤性を確認 ③ モーメント⽅程式と期待値の線形性を組み合わせた⼿法の適⽤性を確認 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 37 横揺れ⾓と横揺れ⾓速度の結合確率密度関数 : ハミルトニアン : 周期 Monte Carlo simulation パラメトリック横揺れを考える際に ⽤いることは適切ではない Theory Monte Carlo simulation 点対称 Theory 線対称かつ点対称 ハミルトニアンの対称性が影響 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 38 横揺れ⾓加速度 横揺れ⾓加速度の確率密度関数 加速度の値が⼩さい範囲 と はかなり近い値を持つ 加速度の値が⼤きい範囲 Osaka University は急激に減少 Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 39 PDF line integral method K1, K2の確率密度関数はPLIMで求めることが可能である Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 40 モーメント⽅程式+期待値の線形性 ⾓加速度のモーメント 横揺れ⾓,横揺れ⾓速度,有効波変位に関係するモーメント モーメント⽅程式を解くことで得られる ⾼次のモーメント Cumulant neglect closure methodを適⽤し,近似する Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 41 横揺れ⾓加速度の確率密度関数 PDF Line Integral Method (PLIM) モーメント⽅程式+期待値の線形性 type1: assumption: K1, K2は確率論的に独⽴ type2: 畳み込み積分 Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 42 貨物に働く横⽅向加速度 重⼒成分の影響が⼤きい Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 43 貨物に働く横⽅向加速度 パラメトリック励起の影響は⼩さい Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 44 PDF line integral method KC1, KC2の確率密度関数はPLIMで求めることが可能である Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 45 モーメント⽅程式+期待値の線形性 正確なモーメント値と提案した確率密度関数(type1)を⽤いれば, 数値シミュレーションの結果に⼀致する確率密度関数が得られる. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
加速度の確率密度関数 46 確率論的⼿法により求めた横揺れ⾓と横揺れ⾓速度の結合確率密度関数は,数値シミュ レーションの結果とは⼤きく異なっていることを確認し,新たな⼿法の必要性を指摘した. PDF line integral methodについて,横⽅向加速度の確率密度関数を求めるには適当な⼿法 であると⽰した. 期待値の線形性を⽤いる提案⼿法について,横揺れ⾓および横⽅向加速度の確率密度関数 を求めるには適当な⼿法であることを⽰した. 2つの⼿法ともに,それぞれの問題点を解決できれば,⼗分実⽤的になるといえる. Osaka University Ship Intelligentization Subarea
結⾔ 47 本研究の⽬的 確率論的⼿法による統計的予測の実⽤的な理論体系の構築 1 確率論的平均化法 2 モーメント⽅程式 横揺れ振幅の確率密度関数 3 横揺れ⾓の確率密度関数 PDF line integral method (PLIM),モーメント⽅程式+期待値の線形性 横揺れ⾓加速度の確率密度関数 貨物に働く横⽅向加速度の確率密度関数 克服すべき課題もあるが,実⽤的な理論体系の構築は進展した Osaka University Ship Intelligentization Subarea