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March 08, 25
スライド概要
中学受験というかもはや中学数学(一次方程式)、計算の決まりと逆算(還元算)です
日本特有の1枚にギッシリ詰め込んだPowerPoint(通称・ポンチ絵)で、小学生〜高校生のための講義ノートやSEのための技術紹介資料を作ってます。
中学受験 算数 [I] 数の性質 03. 計算の決まりと 逆算(還元算) 2025/5/6 Copyright (C) 2025 MATSUDA Takahisa
z 計算の決まりと逆算(還元算)- 1.計算の順序 l 計算は、①かっこの中 ②かけ算・わり算 ③たし算・ひき算の順序で左から計算 l 計算の3つの法則(交換法則、結合法則、分配法則)を上⼿に使うと、計算が楽に早くできる (1)計算の順序 (2)計算のくふう Ø 計算は次の決まりにしたがう ①かっこの中を先に計算 ①' 内側のかっこから順番に計算していく (内側) → → (外側) Ø 交換法則・結合法則を組み合わせると、 たし算だけの式は、どの順序でたしても答えは同じ かけ算だけの式は、どの順序でかけても答えは同じ ⼩かっこ 中かっこ ⼤かっこ (例) 33 − 3× 3 + 33 − 3 ÷ 3 − 3 ÷ 3 = 21 ②かけ算・わり算を先に計算 ③たし算・ひき算を左から順に計算 (例)25 ÷ 1 + 2×2 = 25 ÷ 1 + 4 …かっこの中のかけ算を計算 ❶ = 25 ÷ 5 …かっこの中を計算 ❷ =5 …わり算の計算 ❸ ↑ =の位置をそろえる (例)3 + 21 ÷ 14 − 4 + 3 2025/5/6 Copyright (C) 2025 MATSUDA Takahisa = 3 + 21 ÷ 14 − 7 … ① ()(⼩かっこ)の中を計算 = 3 + 21 ÷ 7 … ①' {}(中かっこ)の中を計算 =3+3 … ②わり算を計算 =6 … ③たし算を計算 ↑ =の位置をそろえる Ø 順序を変えたり分解して⼯夫すると、楽に計算できる 【法則】 ※具体的な数字で書いていますが、異なる数字でも成⽴します こうかん • 交換法則 けつごう • 結合法則 3+5=5+3 32×135 = 135×32 3 +4 +6=3+ 4+6 3×4 ×5=3× 4×5 ぶんぱい • 分配法則 4 + 8 ×5=4×5+8×5 20 − 3 × 5 = 20 × 5 − 3 × 5 4× 2 + 5 = 4×2+4×5 4 × 10 − 3 = 4 × 10 − 4 × 3 Point 左辺から右辺だけでなく、右辺から左辺も成り⽴つ (結合法則の例)10や100を先に作れると楽にかけ算ができる 32×25×4 = 32× 𝟐𝟓×𝟒 = 32×𝟏𝟎𝟎 = 3200 (分配法則の例)同じ数字のかけ算が並ぶときに、まとめてからかけ算 𝟑𝟏𝟒×12 + 𝟑𝟏𝟒×2 = 𝟑𝟏𝟒× 12 − 2 = 314×10 = 3140 1
z 計算の決まりと逆算(還元算)- 2.逆算(還元算) l 逆算とは、わからない数を□として式を作り、その式から□に当てはまる数を求めること l □を求めるときは、普通の計算と逆の順序で計算 (1)逆算の解き⽅ Ø 逆算とは、わからない数を□として式を作り、その式から □に当てはまる数を求めること。還元算とも⾔う 【公式】 ※具体的な数字で書いていますが、異なる数字でも成⽴します ①たし算 □+3 = 5 □ ⟹□ = 5 − 3 2+□=5 ⟹□ = 5 − 2 3 5 5 2025/5/6 Copyright (C) 2025 MATSUDA Takahisa ⟹ □=2 + 3 2 3 □ □ □ ⟹ □ = 15 ÷ 3 1 2 3 ⟹ □ = 15 ÷ 5 15 5 1 3 5 5 □ □÷3 = 5 5 5 5 ⟹ □= 5×3 3 2 1 15 ÷ □ = 5 □ … 15 □ □ 5−□=3 ⟹□ = 5 − 3 □ × 3 = 15 ④わり算 ②ひき算 □− 2 = 3 ③かけ算 5 × □ = 15 □ 2 【公式】 ※具体的な数字で書いていますが、異なる数字でも成⽴します ⟹ □ = 15 ÷ 5 5 □ … 5 1 15 2
z 計算の決まりと逆算(還元算)- 3.複雑な計算・逆算 l 複雑な計算も交換法則や分配法則を使って、100や1000などを作ることで簡単に計算できる l 複雑な逆算を取るときは式の⼀部を⼤きな にすると公式に当てはめやすい (1)複雑な計算 (2)複雑な逆算 Ø 複雑な計算も、交換法則や分配法則を使うことで、 簡単に解くことができる Ø □に関係しないところは、交換法則・結合法則を使いながら、 できる限り先に計算する Ø 結合法則を使って、たしたり、かけたりすることで、 100や1000になる計算を先にやる p 25×4 = 4×25 = 100 おぼえると便利︕ p 125×8 = 8×125 = 1000 (例)17 + 24 + 76 = 17 + 𝟐𝟒 + 𝟕𝟔 = 17 + 100 = 117 100を作る 34×4×25 = 34× 𝟒×𝟐𝟓 = 34×100 = 3400 Ø 複雑な逆算では、式の⼀部を • かけ算・わり算は先にやる • たし算だけなら先にやる ⼤きな にすると • ひき算は先にやらない︕ 公式に当てはめやすい (例)30 − □×4 + 2 = 8 (解) □に関係しないたし算だけ先にやると、 30 + 2 − □×4 = 8 □×4を とすると、32 − □×4 □×4 100を作る 10を作る Ø 分配法則を使って、100や1000を作って分解して計算 (例)102×36 = 𝟏𝟎𝟎 + 2 ×36 = 100×36 + 2×36 = 3672 2025/5/6 Copyright (C) 2025 MATSUDA Takahisa 314×98 = 314× 𝟏𝟎𝟎 − 2 = 314×100 − 314×2 = 31400 − 628 = 30772 分配 法則 121×𝟑𝟏 − 91×𝟑𝟏 + 𝟑𝟏×70 = 𝟑𝟏× 121 − 91 + 70 = 31×100 = 3100 ↑ =の位置をそろえる = 32 − 8 = 24 □ = 24 ÷ 4 = 6 2×3×4×5 = 𝟐×𝟓 × 3×4 = 10×12 = 120 交換法則を 使って⼊れかえ =8 分配法則 同じ数字(◯×31)の かけ算 →交換法則より、 31×◯でもOK!! (例) 4 + □ ×4 + 4 = 44 (⾜⽴学園) 4 + □ ×4 = 44 − 4 = 40 4 + □ = 40 ÷ 4 = 10 頭の中で⼤きな □ = 10 − 4 = 6 4 + □ ×4 を作って、 左側(左辺)に書く ↑ =の位置をそろえる Ø ⽂章題は、「ある数」の答えが出そうな⽅を式にして計算する (例)ある数に4を加えてから6倍するところを、間違えて4で割ってから6を 加えてしまったため、答えが9になりました。正しい答えを求めなさい。 (解)ある数を□とすると、間違った式は、□÷ 4 + 6 = 9 □÷4 = 9−6 = 3 □ = 3×4 = 12 したがって、正しい答えは 12 + 4 ×6 = 96 3
z 計算の決まりと逆算(還元算)- 【参考】計算や逆算を数学で解く l 交換法則・結合法則・分配法則は「正負の数」で再出(中学1年) l 逆算は⼀次⽅程式そのもの。両辺に同じ数を加減乗除することで解𝑥を求めることができる(中学1年) (1)計算の法則 (2)逆算 Ø ⾜し算(加法)、掛け算(乗法)に関する法則 Ø わからない数を𝑥として式を作り、その式から𝑥に当てはまる数 を求める(⼀次⽅程式そのもの) 【法則】 ※かけ算の記号(×、 .)は省略 • 交換法則 𝑎+𝑏 =𝑏+𝑎 𝑎𝑏 = 𝑏𝑎 • 結合法則 𝑎+𝑏 +𝑐 =𝑎+ 𝑏+𝑐 • 分配法則 𝑎𝑏 𝑐 = 𝑎 𝑏𝑐 𝑎 + 𝑏 𝑐 = 𝑎𝑐 + 𝑏𝑐 𝑎 𝑏 + 𝑐 = 𝑎𝑏 + 𝑎𝑐 Ø 引き算(減法)は引く数の符号を変えてを⾜すと考える 2025/5/6 Copyright (C) 2025 MATSUDA Takahisa 𝑎 − 𝑏 = 𝑎 + −𝑏 Ø 割り算(除法)は割る数の逆数を掛けると考える 𝑎 𝑎÷𝑏 = 𝑏 Ø ⼀次⽅程式の場合は、逆算の公式を覚えるというより、 両辺に同じ数を⾜したり掛けたりすることで𝑥を求める 【公式】 ①⾜し算(加法) (交換法則より、𝑥 + 𝑎 = 𝑏も同じ) 𝑎+𝑥 =𝑏 ⇔ 𝑥 = 𝑏 − 𝑎 (両辺に−𝑎を加える) ②引き算(減法) 𝑥−𝑎 =𝑏 𝑎−𝑥 =𝑏 ⇔ ⇔ 𝑥 = 𝑏 + 𝑎 (両辺に𝑎を加える) 𝑥 = 𝑎 − 𝑏 (両辺に𝑥 − 𝑏を加える) ③掛け算(乗法) (交換法則より、𝑥𝑎 = 𝑏も同じ) 𝑏 ! 𝑎𝑥 = 𝑏 ⇔ 𝑥= (両辺に" を掛ける) 𝑎 (𝑎 ≠ 0) ④割り算(除法) 𝑥 =𝑏 𝑎 𝑎 =𝑏 𝑥 ⇔ 𝑥 = 𝑎𝑏 (両辺に𝑎を掛ける) ⟺ 𝑥= 𝑎 𝑏 (両辺に$を掛ける) # 4