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December 08, 21
スライド概要
人前で自信が持てず不安で人と接することを避け引っ込み思案な人「回避性パーソナリティ障害」についてYouTubeで解説したときの資料です。講義やレクチャーでの使用OKです。
精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。
回避性パーソナリティ障害 物事を避ける人のこと ではない
DSM-5では 7つの症状 7 が挙げられている
批判、非難、拒絶を恐れ 重要な対人接触のある職業 的活動を避ける
好かれていると 確信できなければ 関係を持ちたがらない
恥をかかされる 嘲笑されることを恐れ 親密な関係でも遠慮
社会的な状況で 批判・拒絶されることに 心がとらわれている
不全感により 新しい対人関係状況で 抑制が生じる
自分は社会的に不適切 人間として長所がない 他の人より劣っている と思っている
恥をかくのを恐れて リスクをとること 新しい活動を始めることに 異常なほど引っ込み思案
DSM-5では 7つの症状の 4 つ以上
パーソナリティ障害 A群 猜疑性、シゾイド、統合失調型 B群 反社会、境界、自己愛、演技 C群 回避、依存、強迫 DSM-5
成人期早期 までに始まる
有病率 2.4% DSM-5
男女 同程度 DSM-5
成人期に目立たなくなり 年齢とともに 寛解していく傾向 DSM-5
社交不安症 と関連が強い 全般性社交不安症との併存が多い 全般性社交不安症の重症例が回避性 パーソナリティ障害とする理解もあった
社交不安症なら SSRIが効きうる
嘲笑・非難されるのを恐れる →非難されているという 感覚を持たせないよ う注意 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
validation 積極的に感情を読み取り 感情表現を促し 「ここであなたがそう考え そう行動するのは 何らおかしくない」 と伝える 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
遠慮することは周りからみて 「おかしい」「変な」ことではなく 「落第者」「欠陥者」とは 見えてないこと を説明する 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
そのような場で不安に思ったり 回避しようと思ったりするのは 自然なことであり 「おかしい行動」ではない ことを説明する 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
もう少し遠慮しない方が 周りも付き合いやすい を説明する 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
就労を始めるときは 回避しすぎず 過度な負担にもならない 範囲で 永田利彦, 臨床精神医学, 2016, 507-10
認知行動療法 が行われうる アサーティブトレーニング が精神科専門医試験で登場したこともある
精神診療 プラチナ マニュアル