DSM-5-TR 神経発達症群の変更点

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July 09, 23

スライド概要

DSM-5-TR 神経発達症群の変更点について勉強会やYouTubeで解説するのに使用した資料です。レクチャーなどでの使用OKです

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精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。

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各ページのテキスト
1.

DSM-5から DSM-5-TRへの 変更点

2.

神経発達症群 知的発達症、全般的発達遅延、 言語症、語音症、児童期発症 流暢症、社会的(語用論的)コ ミュニケーション症、自閉スペク トラム症、注意欠如多動症、限 局性学習症、発達性強調運動 症、常同運動症、トゥレット症、 持続性(慢性)運動又は音声 チック症

3.

特に神経発達症群では 障害を避け 症に置換する方針

4.

DSM-5 〇〇症/〇〇障害 DSM-5-TR 〇〇症

5.

DSM-5 Intelectual Disability (Intelectural Developmental Disorder) 知的能力障害 (知的発達症/知的発達障害)

6.

DSM-5-TR Intelectural Developmental Disorder (Intelectual Disability) 知的発達症 (知的能力障害)

7.

DSM-IV Mental Retardation 精神発達遅滞 DSM-5 Intelectual Disability 知的能力障害 DSM-5-TR Intelectural Developmental Disorder 知的発達症

8.

知的発達症 IQで示されるような知的 能力が十分に獲得でき ないもの

9.

全般的発達遅延 5歳未満で検査ができていな いが、十分な知的能力が獲得 できていないもの

10.

言語症 話したり書いたりするような 言語能力が十分に獲得で きないもの

11.

語音症 わかりやすい言語的コミュ ニケーションに必要な語音 を発せられないもの

12.

児童期発症 流暢症(吃音) 子どものどもり

13.

社会的(語用論的) コミュニケーション症 言葉は話せるけど、社会的な場 面での言語的コミュニケーション に問題があるもの 状況に合わせた挨拶ができなかったり、場面に合わせた話し方がで きなかったり、相槌を適切に打てなかったり、行間を読むことができ なかったり

15.

DSM-5 自閉スペクトラム症/自閉症ス ペクトラム障害 DSM-5-TR 自閉スペクトラム症

16.

自閉スペクトラム症 A. コミュニケーションの問題で仲間づ くりができず B. 興味が限定的だったり、感覚が過 敏だったり鈍感だったり、常同的だっ たり、ルーチンにこだわったり

17.

自閉スペクトラム症 A. には (1) 対人的-情緒的関係の欠陥 (2) 非言語コミュニケーションの 欠陥 (3) 人間関係の発展・維持・理 解の欠陥 の3つが挙げられていたが…

18.

1つあれば 自閉スペクトラム症の A基準を満たす と誤解されがち

19.

自閉スペクトラム症 DSM-5 …以下により明らかになる DSM-5-TR すべてにより …以下の 明らかになる

20.

DSM-5 注意欠如・多動症/注意欠如・ 多動性障害 DSM-5-TR 注意欠如多動症

21.

注意欠如多動症 注意収集中が保てず不注意 だったり 落ち着かず衝動的だったり

23.

限局性学習症 読むこと/書くこと/計 算することの、いずれか ができない

24.

限局性学習症 というこの名称について 松崎は個人的に 学習に困難が生じていることが 伝わらないよくない名称 だと思ってます

25.

発達性 協調運動症 運動神経が極端に悪い

26.

常同運動症 一見無目的な動きを繰 り返すもの 手を振ったり、体を揺すったり、頭を打ち つけたり、自分を噛んだり叩いたり

28.

暫定的チック症 音声チック/運動チックがあるけど、 まだ1年未満のもの

29.

持続性(慢性)運動 又は音声チック症 何らかの音声チックか運動チックのどち らかだけが1年以上続くもの

30.

トゥレット症 何らかの音声チックと多彩な運動チック がそれぞれ経過中にあったことがあり、 チックが1年以上持続するもの