遷延性悲嘆症

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June 01, 24

スライド概要

人を亡くしてからも持続する悲しさ、遷延性悲嘆症についてYouTubeで解説するのに使用した資料です。レクチャーなどでの使用OKです。

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精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。

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各ページのテキスト
1.

遷延性 悲嘆症 Prolonged Grief Disorder

2.

友人や家族などを失って生じる 強い悲しみ 反応性の抑うつ気分は 悲嘆 と呼ばれる

3.

臨床的関与の対象となる ことのある他の状態 として 単純な死別 Uncomplicated Bereavement が扱われている 愛する人の死に対する正常な反応が 臨床的な対象となる際に用いられる

4.

DSM-5 今後の研究のための病態には 持続性複雑 死別障害 Persistent Complex Bereavement Disorder があった

5.

持続性複雑死別障害 A . 親しい関係にあった人の死を経験 B .(別で紹介) C. (別で紹介) D. 臨床的に意味のある苦痛、社会的・職業 的・他の重要な領域における機能の障害 E . 文化・宗教・年齢相応の標準に比して不 釣り合い、または矛盾している.

6.

B . その死以来、下記の1つ以上が、半分以上の 日で臨床的に意味を成す程度で存在し、成人で は12ヶ月、子どもでは6 ヶ月持続 1. 故人への持続的な思慕/あこがれ(年少の子ども では、思慕は,養育者や他の愛着をもつ人から離れ/再会する ような行動を含む遊びや行動として現れうる) 2. 死に反応した深い悲しみと情動的苦痛 3. 故人へのとらわれ 4. その死の状況へのとらわれ(子どもでは,故人へのこ の傾倒は遊びや行動の主題を通して表されるかもしれず,身近 な人達の死の可能性へのとらわれに及びうる)

7.

C.その死以来、下記の6つ以上が、半分以上の日で臨床的に意味を成す程度で 存在し、成人では12ヶ月、子どもでは6 ヶ月持続 1. 死の受け入れの著しい困難 2. 喪失を信じようとしない,または情動的な麻痺を経験 3. 故人を肯定的に追憶することの困難 4. 喪失に関連した苦しみまたは怒り 5. 故人や死に関して,自分自身に対して不適応な評価をすること 6. 喪失を思い出させるものからの過剰な回避 7. 故人と一緒にいたいために死にたいと願うこと 8. 死以来,他人を信用できない. 9. 死以来,孤独である,または他人から切り離されていると感じる. 10.故人なしでは人生は無意味で空虚と感じるか,故人なしでは機能できないと信 じる. 11.人生における自分の役割に対する錯乱,または自己の同一性が薄まる感覚 12.喪失以来,興味を追求したり,将来の計画を立てたりすることが困難である,ま たは気が進まない

8.

精神診療 プラチナ マニュアル

9.

DSM- 5-TR 遷延性悲嘆症 が登場

10.

A. 親しい人の死から 年 以上 が経過

11.

B. 故人への 強い思慕・あこがれ または 故人についての思考や記憶 へのとらわれ しばしば強い悲しみと頻繁な号泣を伴う

12.

遷延性悲嘆症 C. ほぼ毎日、1ヶ月以上、下記の3つ以上 1) 同一性の破綻(例:自分の一部が死んだような感覚) 2) その死が信じられないという強い感覚 3) その死を思い出させるものの回避 4) その死に関する激しい情動的苦痛(例:怒り、恨み、悲 しみ) 5) 対人関係や活動の再開が困難 6) 情動麻痺 7) 人生を無意味に感じる 8) 強い孤独感

13.

精神診療 プラチナ マニュアル

14.

同一性 の破綻 例:自分の一部が 死んだような感覚

15.

その死が 信じられない という強い感覚

16.

その死を 思い出させる ものの回避

17.

その死に関する 激しい 情動的苦痛 例:怒り、恨み、悲しみ

18.

対人関係や 活動の 再開が困難

19.

情動麻痺

20.

人生を 無意味 に感じる

21.

強い 孤独感

22.

精神診療 プラチナ マニュアル

23.

遷延性悲嘆症 D. 有意な苦痛や社会的/職業的/ その他における機能障害 E. その人の社会的/文化的/宗教 的のレベルを超えた期間や重症度 F. うつ病やPTSD、物質、身体的な 病気など、他の病気で説明できない

24.

遷延性悲嘆症 要するに D. 困るレベルのもの E. 一般的によくあるレベルを 超える F. 他の病気で説明できない