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December 22, 21
スライド概要
周りの人の注目を集めつづけないといられない「演技性パーソナリティ障害」についてYouTubeで解説するのに使用した資料です。講義やレクチャーでの使用OKです。
精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。
演技性 パーソナリティ障害 Histrionic Personality Disorder
DSM-5では 8つの症状 7 が挙げられている
注目の的になってないと 楽しくない 出会った人に情熱的だったり、媚をうったり 様々な方法で注目の的になりつづけようとする 自分に注意をひきつけようと 作り話をしたり騒動を起こしたり何か劇的なことをする
他者との交流は しばしば不適切なほど 性的に誘惑的 または 挑発的な行動 で特徴づけられる
関心を引くために 身体的外見を 一貫して用いる 自分の容姿を他者に印象づけることに熱心で 服や化粧などに労力・費用を費やす
浅薄で すばやく変化する 情動表出
過度に印象的だが 内容がない話し方
自己演劇化 芝居がかった態度 誇張した情動表現
被暗示的 他人や環境の影響を受けやすい 意見や感情は、他者や流行に影響されやすい 軽々しく信じやすいこともある
対人関係を実際以上に 親密なものと思う
DSM-5では 8つの症状の 5つ以上
精神診療 プラチナ マニュアル
パーソナリティ障害 A群 猜疑性、シゾイド、統合失調型 B群 反社会、境界、自己愛、演技 C群 回避、依存、強迫 DSM-5
成人期早期 までに始まる
有病率 1.84% 男女差なし DSM-5
身体症状、幻覚 視覚的イメージの侵入 などを訴えることが多い 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
薬物治療の 対象ではない
精神診療 プラチナ マニュアル
「治療者が自分の気持ち を読み取って広く自分を理 解してくれるものだ」 という幻想と期待を 患者は持っているが… 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
自分自身の感情や考え などについて、言葉に 出して表現することが大 事であると伝える 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
自らの言動について 自覚を促す 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
精神診療 プラチナ マニュアル
行動ではなく言葉で 表現することが 治療には大切 だと繰り返し説明 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
直観的で衝動的な対人関係が収まってくると、しだいに 内的体験や外的体験、 過去の体験などについて 語れるようになる 自らの 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285
「自分は受け身的な悲劇な犠牲者 だ」といった図式ではなく 周囲に語られなかった、あるいは封 印されてきた心情を言葉に乗せて 表現し 世界に対する能動性、主体性を獲 得していくよう援助する 柴山雅俊, 臨床精神医学, 2011, 283-285