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September 29, 26
スライド概要
行動嗜癖の基本について、ギャンブル依存症やゲーム障害、買い物依存、ネット・SNS依存などを例に挙げながら解説した講義動画の概要欄テキストです。物質依存との違いや共通性、渇望・耐性・離脱症状・葛藤・再発といった臨床的特徴(Griffithsの6構成要素モデル)の解説を含みます。中脳辺縁系やドパミンが関わる神経生化学的メカニズム、変動比率スケジュール、前頭前皮質や眼窩前頭皮質の機能低下(自己制御機能の低下)について触れています。また、ニアミスなどの認知バイアス、不安や抑うつ、社会的孤立といった心理社会的背景や悪循環の構造も整理しています。スクリーニング、動機づけ、認知バイアスの見直し、自己モニタリング、マインドフルネスや運動などの対処法を含む治療・支援アプローチの基礎知識を網羅しています。
精神科医、大学教員かつYouTuberです。資料は講義での使用OKです。 私がYouTubeで使用している資料につき公開をご希望の方がいたら、該当する動画のコメント欄でお知らせください。
行動嗜癖
概念と定義
依存症として長らく物質だけが扱われてきたが 行動が アディクションの対象 として扱われている 物質を摂取しなくても 行動プロセスが 脳の生化学的変化を引き起こす
ギャンブル障害 ゲーム障害 買い物依存 ネット・SNS依存 窃盗症、窃視症、窃触症 など
物質依存と行動嗜癖 • 症状が類似 渇望、耐性、離脱症状など • 遺伝的脆弱性が共通 例:ドーパミンD2受容体遺伝子や COMT遺伝子の多型など 生物学的な脆弱性要因の共通性
精神診療 プラチナ マニュアル
臨床的特徴
著明性 その行動が生活の中で 最重要の活動となり 思考: 認知の歪み、次の機会の空想 感情: 渇望 行動 を支配
気分修飾 その行動を 不快な感情の解消 ストレスからの現実逃避 興奮 の手段として用いる
耐性 同じ満足感や感情を得るのに その 量、頻度、リスクを 増やす必要がある
離脱症状 その行動を制限すると 不快な身体や 精神的反応が生じる 例) イライラ、焦燥感、怒り 情緒的不安定性 振戦、頭痛など
葛藤 行動に時間を費やすことで生じる 関係(家族、友人、仕事)の破綻 コントロール喪失 に対する自己嫌悪
再発 一定期間のコントロールや 治療的制限の後に 容易に過剰な嗜癖パターンへと 逆戻りする脆弱性
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神経生化学的 メカニズム
嗜癖となる行動に基づく 獲得や期待が 中脳辺縁系を刺激して ドパミンを放出させ 「もう一度、その行動をしたい」 という欲求 を引き起こす
いつどんな報酬が得られるか分からない 変動比率 スケジュールが 報酬系の ドパミン分泌を増やし 行動を強力に 固定化させる
•前頭前皮質 計画立案と衝動制御 •眼窩前頭皮質 将来と現在を天秤にかけて行動を制御 報酬系からのドパミン刺激の反復が 前頭葉の神経構造を変化させて 自己制御機能が低下
報酬系におけるドパミン刺激の反復で ドパミン受容体の ダウンレギュレーションが生じ それまでの刺激で満足できない 耐性が生じ 日常の刺激に対する 感受性の低下が生じる 報酬欠乏が生じる
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認知バイアス
偶発的な獲得の経験でも 自分のコントロールを 過大評価し 無謀な期待値が 低い選択を 選びやすくなる
損失でも もう少しで獲得できた と認識すると 脳の報酬系は 獲得と同様に 活性化される
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心理社会的背景
不安、抑うつ、社会的孤立、 自己肯定感の低さ を埋めるため、または 不快感情の制御の手段として 嗜癖となる行動に 及びがち
嗜癖となる行動は 一時的には ストレスの対処になるが 長期的には ストレスを強める
孤独感や 社会的スキルの低さが 行動嗜癖を引き起こし 行動嗜癖が 他者との繋がりを減らし 孤独感や社会的スキルの低下 をもたらす
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治療
その行動によって 日常生活への 機能障害がないか スクリーニング アセスメント そして 本人の理解を深める
叱責せず共感的に接し 行動嗜癖について 本人に理解してもらい 治療の動機を 引き出す
「ニアミスを当たりと勘違いする」 「自分の運が強いと信じる」などの 行動維持の原因となる 認知バイアスを 客観的に理解
モニタリングや 対処行動の獲得 自己
マインドフルネス、瞑想、運動、ヨガなど 心身を整える手法 を身に着ける