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August 01, 26
スライド概要
スクラムフェス大阪2026の登壇資料になります。
https://www.scrumosaka.org/
Insurtechラボで作成しているスライドです
アジャイルを一部のチーム活動で終わらせ ないためのステークホルダー巻き込み設計 ~何度タイムリープすればアジャイルは組織に広がるのか~ 2026年8月1日 スクラムフェス大阪2026
目次 はじめに ストーリー1.忙しいPO ストーリー2.上司の期待 ストーリー3.成功が組織に残らない まとめ #scrumosaka #scrumosaka 2
はじめに #scrumosaka #scrumosaka 3
自己紹介 小泉 岳人 X:@koitake_ ニッセイ情報テクノロジー(株) 保険プロダクト・サービス事業部 趣味:コントラバス 主席スペシャリスト 開発者、ScM、PO 採用募集中!! スクリーンショット・写真撮影・SNS共有 大歓迎! #scrumosaka #scrumosaka 4
自己紹介(アジャイル案件立ち上げを多く実施) ・社内のアジャイルの立ち上げ案件を多く実施 ・ウォーターフォールの文化が中心なので 初めてアジャイル実施するメンバーが多い #scrumosaka #scrumosaka 5
良いチームを作ることの難しさ 良いチーム作りは、チームの中だけの問題ではない。ステークホルダーとの関係を 見る必要がある 1 2 3 チームを作るこ と自体が難しい 良いチームを維持 することが難しい チームの外も見な いといけない ✓ 立場がバラバラ ✓ チーム解散・異動 ✓ 上位層との整合 ✓ 目的が合わない ✓ 続いていかない ✓ チームの外の影響 同じ方向を向くのが難しい #scrumosaka #scrumosaka 良くなっても、 続けるのが難しい チームの中だけでは 解決できない 6
ステークホルダーマネジメントが大事!!! ストーリー形式でステークホルダー マネジメントの重要性・コツがわかる Bruce McCarthy,Melissa Appel 著 吉羽 龍太郎,原田 騎郎,長瀬 美穂 訳 オライリー・ジャパン(2026.3) #scrumosaka #scrumosaka 7
本日のラーニングアウトカム • 架空のストーリーをもとに、Alignedも参考にしながら、ステークホ ルダーマネジメントについて説明します。 <本日のラーニングアウトカム> チームだけでは解決できない課題をステークホルダーとの関係性から見 直し、成功条件や未来像を一緒に考える実践的なアプローチを学べる #scrumosaka #scrumosaka 8
架空のストーリー • 開発の硬直性に課題を感じている「真宮千明」はアジャイル案件を立ち 上げ、若手のPO「早瀬友里」をアサイン、子会社に開発を委託する • 子会社は3名をアサイン。上司である「津川康介」はアジャイルには積 極的でないが、お客様要望のため受託 • アジャイルの経験がないため、同じ会社の「今野真琴」にスクラムマ スターとして推進を依頼した • あなたは、「今野真琴」としてアジャイル案件を推進します #scrumosaka #scrumosaka 9
架空のストーリー ステークホルダーキャンバス(一部抜粋) 開発Tの上司 津川康介 開発T 3名 スクラムチーム #scrumosaka #scrumosaka POの上司 真宮千明 親会社 新米PO 早瀬友里 名前 役割 パワー/ アラインメント 今野真琴 スクラムマスター (受託側) ー 早瀬友里 PO(発注側) 傍観者? 開発メン バー3人 受託側の開発者 協力者 承認 者 真宮千明 発注側の責任者 (POの上司) 協力者? 貢献 者 津川康介 受託側の責任者(開 発メンバーの上司) 要注意者 推進 者 スクラムマスター 今野真琴 10
ストーリー1:忙しいPO 新米PO 早瀬友里 #scrumosaka #scrumosaka 11
新米POの悩み イベント全部は出れなそうです。 初心者なので、役に立たないと思います・・・ では、進められるところは、こちらで進めます。 非同期で確認してもらう感じでどうでしょうか? ありがとうございます。お願いします! #scrumosaka #scrumosaka 12
POを助けようとしたのに・・・ 忙しいなら私た ちで進めます レビューだけ お願いします 助かります ・プロダクトのことを考える時間が減る ・プロダクトの学習が進まない ・レビューが「確認会」に ・プロダクト/チーム/POが育たない #scrumosaka #scrumosaka 13
こうして、何も起こらずプロジェクトは静かに終わっていきました こんなはずじゃなかった・・・ #scrumosaka #scrumosaka Fin… 14
時を戻そう #scrumosaka #scrumosaka 15
何が問題だったか・・・ 書籍Aligned1章 をもとに記載 パワー/アラインメントグリッド 要注意者 協力者 権力:大 アラインメント:弱 権力:大 アラインメント:強 アラインメント高め、協力者に近づく関係 づくりや育成支援が必要だった 権力 傍観者 支援者 権力:小 アラインメント:弱 権力:小 アラインメント:強 アラインメント #scrumosaka #scrumosaka 16
POを巻き込むための3ステップ アライメントを高め、メンバーとチームになっていくための支援 1 2 3 ラポールを作る 一緒に作業する 役割を合わせる 相手を知り、 信頼の土台を作り #scrumosaka #scrumosaka 一緒に悩み、理解を深める (デリゲーションポーカー) 役割をそろえ、 安心して任せ合う 17
ラポール(Rapport)を作る STEP 1 1 STEP 2 親しみやすさ(Relatability) 仕事の前に人としてつながる 尊重(Respect) そう考える理由を理解しようとする STEP 3 4 相手の「正しさ」を理解し合える 安心して本音を話せる関係 脆さを見せる(Vulnerability) 自分の迷いや限界もオープンにする #scrumosaka #scrumosaka 話しやすい関係の土台ができる 共感(Empathy) 相手の気持ちに寄り添い、受け止める STEP 書籍Aligned3章 ラポールをもとに記載 本音で協力し合える 18
一緒に作業する ラポール形成が得意で ない場合は、一緒に作 業を進める経験がおす すめ #scrumosaka #scrumosaka 19
役割をあわせる(デリゲーションポーカー) 1.意思決定のテーマを共有する 2.権限移譲レベルのカードを1枚選ぶ 3.全員で同時にカードを公開する 4.違いが出た理由を話し合う 5.合意できるレベルを決める #scrumosaka #scrumosaka 20
POとチームが、一緒にプロダクトを育て始めた パワー/アラインメントグリッド 要注意者 協力者 権力:大 アラインメント:弱 権力:大 アラインメント:強 傍観者 支援者 権力:小 アラインメント:弱 権力:小 アラインメント:強 権力 • 早い段階から、仮説や迷いを共有できるように • チームも背景を理解して判断できるように • フィードバックを大事に →POが「傍観者」から「協力者」に変容 アラインメント #scrumosaka #scrumosaka 21
ストーリー2:上司の期待 POの上司 真宮千明 #scrumosaka #scrumosaka 22
POと上司との対立 チームがだんだんと雰囲気も良くなり、スピードもあがってきた。 一方で上司からその様子が見えず、不安を与えることで確認や介入が増える スクラムチーム ✓ 試行錯誤のスピードが速くなる ✓ 計画通り?進捗は? ✓ チームの雰囲気も良い ✓ 楽しそうだけど何やっているのか? #scrumosaka #scrumosaka 一方、ステークホルダー 23
POと上司との対立 ・ゆりさんと一緒に悩む 中で視野が広がりました ・チームの雰囲気も前よ り良くなりました 板挟み ・スクラムチームだけが理解 ・上司との成功条件が共有されない ・調整できるPOの負荷が大きく上がる #scrumosaka #scrumosaka ・やってくれた? ・計画は? ・責任はだれが持つの? ・POの負荷が限界に近づく 24
POの負荷が限界に近づき、プロジェクトから離れてしまいました こんなはずじゃなかった・・・ #scrumosaka #scrumosaka Fin… 25
時を戻そう #scrumosaka #scrumosaka 26
上司への介入が必要 POからすると、上司との関係性は固定化しており、関係性を変えるということに 頭が向きづらいケースは多い POだけでは、上司との 関係性は変えにくい。 #scrumosaka #scrumosaka 板挟み ステークホルダーに直接 アプローチする必要がある 27
上司を仲間にするための3ステップ 1 2 3 信頼関係を作る ステークホルダーの ふるまいを教える ともにゴールを 描く 安心して任せられると 思ってもらう アジャイルでの 参加の仕方を共有する 成功の姿を一緒に描き、 同じ方向を向く #scrumosaka #scrumosaka 28
信頼(Trust) STEP 1 1 STEP 2 書籍Aligned4章 信頼をもとに記載 専門性(Expertise) 相手の課題を解決できる人だと思ってもらう 自信・透明性(Confidence) 十分に準備し、考え方や意思決定の背景を透明にする STEP 3 当事者意識(Ownership) 担当範囲だけでなく成果に向けて主体的に動く姿勢 STEP 4 信頼できる実行(Dependability) 約束を守ることはもちろん期待値をあわせ、継続的に答える #scrumosaka #scrumosaka 頼りに なりそう 安心 できる 自ら動いて くれる 信頼 できるなぁ 29
スプリントレビュー等でのステークホルダーのふるまいを教える ステークホルダーにアジャイルの 勉強会や、望まれるふるまいを説 明する #scrumosaka #scrumosaka 30
ともにゴールを描く(Tips:サクセスファクター) 成功の定義にフォーカスする手法。ステークホルダーやゴールの理解が進む ①関係者をできるだけ広く 洗い出す 顧客 スクラム スクラム チーム チーム ②関係者がプロジェクト大成功後に 「嬉しいこと」を妄想する ←MECEは気にせず 量が大事 △△部長 金融庁 ■■ ベンダー スクラム チーム ○○ 事業部 顧客 スキルが上 がる 新たな事業 につながる ファンにな る ・・・ 登壇してる ③因果関係図を見る 技術力が高 まる 売上が上が る @@@ #scrumosaka #scrumosaka 31
ともにゴールを描く(Tips:サクセスファクター) ←詳しくはコチラを確認下さい https://www.docswell.com/s/s obarecord/5J2EN5-2023-0127-210835 @sobarecordさん作成 #scrumosaka #scrumosaka 32
上司の関わり方が変化 書籍Aligned1章 をもとに記載 パワー/アラインメントグリッド 要注意者 協力者 権力:大 アラインメント:弱 権力:大 アラインメント:強 傍観者 支援者 権力:小 アラインメント:弱 権力:小 アラインメント:強 ✓ 管理者→スポンサーへ ※必要な時に相談・支援がもらえる ※実際のものや様子を見に来る 権力 ✓ 結果を見る人→学びを見る人へ ※完成した? → 次は何を試す? アラインメント #scrumosaka #scrumosaka 33
ストーリー3:成功が組織に残らない 開発Tの上司 津川康介 #scrumosaka #scrumosaka 34
プロジェクトは成功したけど残らなかった プロジェクトは成功した 成果も出て、手応えを感じていた 解散と人の流出 終了後、チームはバラバラに またゼロからのスタートに ・学習するチームが続かない ・組織としての成長につながらない #scrumosaka #scrumosaka 35
そして、何も残りませんでした・・・ こんなはずじゃなかった・・・ #scrumosaka #scrumosaka Fin… 36
時を戻そう #scrumosaka #scrumosaka 37
なぜ成功を残すことができなかったのか? チームを残さない判断にも合理性があった 1 2 3 売上を作る責任 エースを大型案件へ 学習の価値は 見えにくい ✓ 成果が出せる人材は限 られている ✓ より売り上げを生む案 件に投入したい ✓ チームが育つ価値は数 値化しづらい ✓ 今後の波及効果も見え づらい ✓ 大型案件を獲得したい ✓ 短期的な収益 チームの成功を、組織の成功につなげるために、開発側上司と一緒に、 組織にとっての「成功の物語」を描くことが必要だった #scrumosaka #scrumosaka 38
上司を巻き込んで、共に物語を描く 何故実施するかの物語をともに描くためのSTEP 1 2 アジャイルから始めず、 組織課題から始める 組織のメンバーを入れ てワークショップ 『アジャイルを実施する/広げる』 をいったん留保する 組織の複数のメンバーで ストーリーを紡ぐ #scrumosaka #scrumosaka 39
組織のメンバーを入れたワークショップ “ワークショップは、グループで協力しながら何かを 作り上げるための手法です。 (中略) 何より重要なのは、アラインメントを実現するのに特 に有効な方法であることです。” 書籍Aligned5章 ロードマップから引用 #scrumosaka #scrumosaka 40
なぜワークショップ?どのようなワークショップ なぜワークショップなのか そのために、どう設計するのか リーダーは孤独 異なる立場で話す 現場の本音を聞く機会がない 上司・若手・経験者が安心して話す 説明では伝わらない 組織課題で体験する 試行錯誤の価値は体験して分かる 話す・試す・振り返る 単発では残らない 学んで自分たちで続ける 問題解決の進め方が定着しない 継続、見て学び、運営を引き継ぐ #scrumosaka #scrumosaka ワークショップを継続したいと思えてくると、 アジャイルの意味が腹落ちする 41
Tips: ストーリーのワーク 生成AIを用いて、物語を作る。AIに物語を作らせる目的は、 正解を出すことではない。チームでツッコむためのたたき台を作ること プロンプト例 脚本家として、ナラティブストーリーを作成します。 INPUT内容を元に下記フォーマットで2つ感情移入できる異なる ストーリーを作成したいです。 ## 状況説明 ・今の状態 ## 事件や問題の発生 ・解決する問題 ## 危機 ・競争 ## クライマックスと解決 ・解決策と課題提案や競争優位 ## 落とし込み ・感想 ## エンディング ・目的の達成 ストーリーは正解がないので、 メンバーの率直な意見が効きやすい AIが作ったので、忖度なしにディスれる。 #scrumosaka #scrumosaka 42
プロジェクトと組織課題のストーリーがつながった 書籍Aligned1章 をもとに記載 パワー/アラインメントグリッド 要注意者 協力者 権力:大 アラインメント:弱 権力:大 アラインメント:強 権力 傍観者 支援者 権力:小 アラインメント:弱 権力:小 アラインメント:強 ✓ 複数の視点をつないだ未来像へ 若手・経験者・上司、それぞれの声を重ねる ✓ ともに動ける物語へ 組織が変化していく過程を、時間軸で具体化 小さく試し、振り返り、改善することの手触り アラインメント アジャイルが組織の未来につながると納得し協力者になった #scrumosaka #scrumosaka 43
まとめ #scrumosaka #scrumosaka 44
ステークホルダーを巻き込むために大切なこと 最初からすべてのステークホルダーはそこにいた。ただ見えていなかっただけ 個人だけを見る ↓ チームだけを見る ↓ 関係を見る ↓ 組織を見る #scrumosaka #scrumosaka 45
ステークホルダーを巻き込むために大切なこと 1.異なる視点から相手を理解する※ • 影響力とアラインメント • 相手にとっての成功(サクセスファクター) • 視座を行き来(個人・チーム・関係・組織) 2.時間をかけて関係を育てる • ラポール ↓ 信頼 ↓ 継続的な対話・共創 #scrumosaka #scrumosaka ※書籍Alignedではこれらの視点まとめたステークホルダーキャンバスを 作成することを推奨している 46