組織を​変える​前に、​自分の​衝動を​磨く​ ― 『夏子の​酒』と​振り返る、​大企業の​組織文化づくり

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October 31, 26

スライド概要

2026.10.31のkomekaigi2026で発表した資料になります。
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1.

組織を変える前に、 自分の衝動を磨く ― 『夏子の酒』と振り返る、大企業の組織文化づくり 2026年10月31日 KOMEKAIGI 2026

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目次 0.はじめに 1.酒造りは、土づくり・米作りから ― 文化も、いきなりは育たない 2. 自分の衝動を磨く ― 「やりたい」を探すより、とりつかれていく 3. 和醸良酒 ― ズレながら、一緒につくる #KomeKaigi #KomeKaigi 2

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0.はじめに #KomeKaigi #KomeKaigi 3

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自己紹介 小泉 岳人 X(Twitter):@koitake_ ニッセイ情報テクノロジー(伝統的なIT子会社)で マネージャーやっています。 2022年から約20名の出島組織で、プロダクト開発やアジャイ ル開発の伴走支援に取り組んでいます スクリーンショット・写真撮影・SNS共有 大歓迎! #KomeKaigi #KomeKaigi 4

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漫画:夏子の酒とは 新潟の佐伯酒造で、亡き兄の夢だった 「幻の酒米・龍錦で日本一の酒を造る」 を引き継いだ夏子。 米づくりから酒造りに挑み、農家や杜氏を巻き 込む。 尾瀬あきら 講談社(1988~) #KomeKaigi #KomeKaigi しかし、強い思いゆえに周囲と何度もぶつかる。 それでも人との関わりの中で思いを深め、一人で は造れない酒を仲間と形にしていく物語。 5

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酒も、組織文化も、土壌から育てていく 夏子の酒 伝統的IT企業での挑戦 幻の酒米で日本一の酒を造る アジャイルをゼロから広げる まず 米作りから 1 土壌を育てる 試す・学ぶ 「造りたい」 という思い 2 衝動を磨く やってみ たい駆動 和醸良酒 ズレなが ら一緒に つくる 周囲と ぶつかり 造る #KomeKaigi #KomeKaigi 3 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 合宿の様子 6

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1. 酒造りは、土づくり・米作りから ― 文化も、いきなりは育たない #KomeKaigi #KomeKaigi 7

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酒造りは、土づくり・米作りから 酒造りの前に米作り 米作りの前に土づくり 「夏子の酒」でも全12 巻のうち、酒造りが始 まるのは10巻から #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 8

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文化なんて簡単に出来ないし、簡単に変えられない MVV 対話 いわゆる良さそうな 取組はやってみるものの、 急には変わらない 社外発信 勉強会 どうすれば良いの? #KomeKaigi #KomeKaigi 9

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文化なんて簡単に出来ないし、簡単に変えられない 「変わること/変えること」は、出来なくても「やりたいと思ったことを続けること」はできる MVV 対話 MVVを元に個人の目標を表明し続ける 3か月毎のキックオフでMVVを説明 自分のやりたいことを表明 社外発信 発信ゼロ→カンファレンスの常連に 2021 2022 2025 ブログ 0 66 256 登壇 0 0 13 #KomeKaigi #KomeKaigi 3年間、全員での1on1実施と内容共有 https://www.docswell.com/s/Ins urtech-lab/58NQ2E-2026-09-12074023 勉強 毎週、3/6/9/12月は毎日、全社勉強会 10

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文化なんて簡単に出来ないし、簡単に変えられない 「変わること/変えること」は、出来なくても「やりたいと思ったことを続けること」はできる 続けることで、 対話をしよう MVVを作ろう 3年間毎週、メンバー全員での1on1 実施と全員への結果開示を継続 MVVを元に個人の目標を表明し続ける やがてこのチームの普通になる 3か月毎のキックオフでMVVを説明 社外発信してみよう 発信ゼロ→カンファレンスの常連に 社外 発信 勉強会してみよう 毎週2-3回、3/6/9/12月は毎日、全社 に向けて勉強会を実施 それが文化になる 2021 2022 2023 2024 2025 ブログ 0 66 360 227 256 登壇 0 0 14 16 13 #KomeKaigi #KomeKaigi 自分のやりたいことを表明 11

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どうすれば、 続けられるのか? #KomeKaigi #KomeKaigi 12

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2. 自分の衝動を磨く ― 「やりたい」を探すより、とりつかれていく #KomeKaigi #KomeKaigi 13

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衝動にとりつかれたように動く 機械を拒み、自分一人でクワで 耕すと言い出す夏子 兄が残した酒の味を求め、 チグハグな行動をとりだす夏子 米は感情論で作ると言い張る夏子 全員が最高の酒が出来たと盛り上がっ ている中、一人満足できない夏子 #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 14

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衝動にとりつかれたように動く 機械を拒み、自分一人でクワで 耕すと言い出す夏子 兄が残した酒の味を求め、 チグハグな行動をとりだす夏子 ブリリアントジャーク?? 仕事の能力は高く優秀(Brilliant) 全員が最高の酒が出来たと盛り上がっ 米は感情論で作ると言い張る夏子 だが、協調性がなく周囲に悪影響を及 ている中、一人満足できない夏子 ぼす嫌な人(Jerk)」を指す言葉で ある。 #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 15

16.

ブリリアントジャークに見られる3要素(ダークトライアド) ナルシシズム マキャベリズム サイコパシー傾向 自分が特別 人を操って勝ちたい 合理性のためなら感情は無視 #KomeKaigi #KomeKaigi 16

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ブリリアントジャークに見られる3要素(ダークトライアド) ナルシシズム マキャベリズム サイコパシー傾向 自分が特別 人を操って勝ちたい 合理性のためなら感情は無視 勝って自分の意見を 通したい 目的のために 人を傷つけることも致し方ない 自分は特別な酒の巫女という自認 一見すると、夏子にもブリリアントジャーク的な危うさが見える #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 17

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ブリリアントジャーク?? 「そうか、あの人は『ブリリアント・ジャーク』だったのか!」 ブリリアント・ジャークという言葉を知ることで、膝を打ち、胸 のつかえが取れたような感覚を覚える人もいるかもしれない。 正体不明だった理不尽な苦しみに名前がついたことで、「自分は 被害者である」と正当化され、安心感が得られるからだ。 しかし、この言葉には、ある種の甘美な罠がある。 それは、自分にとって都合の悪い相手に「ジャーク」というレッ テルを貼ることで、思考停止に陥ってしまうリスクだ。 危うい行動も多い。でも、物語が進むほど夏子を応援したくなる。 その奥にあるものを見たくなる。 #KomeKaigi #KomeKaigi 18

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物語は衝動から始まる 夏子の正しさが物語を 進めたのでなく、 夏子の衝動が物語を進めた #KomeKaigi #KomeKaigi 19

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「衝動」とは何か 谷川嘉浩 さんの「人生のレールを外れる衝動のみつけかた」から 衝動を読み解いてみる 衝動とは、何でないか? 衝動の特性 強い熱量 続いてしまう 気分の強さではない 強さというより深さ きれいな目的 とりつく 最初から説明できない 内側にあるのに、外から 来るように動く “衝動”とは、 内側にあるようで外から来るように自分を動かし、 なぜか続くうちに、意味が立ち上がってくるもの #KomeKaigi #KomeKaigi 20

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自分にそんな「衝動」があったのか? 最初から「文化を変えたい」「組織をつくりたい」と思っていたわけではない。 きっかけは、仕事で担当になったことだった。 なんでここまでやるの?? #KomeKaigi #KomeKaigi 聞かれたら「楽しいから」だけど、 うまく説明できない 21

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衝動はどうすれば自分にとりつくのか? ※人生のレールを外れる衝動のみつけかたを参考に記載 衝動は、内側だけから湧くのではなく、外の対象に引っかかり、自分から“ジャッ クイン”したときに立ち上がる 1 多孔的な自己でいる • 影響を受けやすくする • 正解を急がない #KomeKaigi #KomeKaigi 2 対象にジャックイン ※する • 自分から近づく • 読む・行く・試す・参加 する 3 見方が変わる • 頭の中で絵が動く • 動くと見方が変わる →衝動の立ち上がり ※ジャックイン:対象を眺めるだけでなく、自分から接続しにいくこと 22

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衝動がとり付きやすい場所に自分を置く コミュニティに参加するうちに、気になる人や、試してみたいことが増えていく 1 コミュニティに 行って聞く/話す 聞く・話す→人とつながる 2 発表してフィード バックを得る 発表する→反応をもらう 3 慣れてない場に も行ってみる 慣れない場→違和感に出会う 気づけばテーマが「外にあるもの」ではなく「自分のもの」になっていった #KomeKaigi #KomeKaigi 23

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自分の「やってみたい」が、 周囲とズレていたら? #KomeKaigi #KomeKaigi 24

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3. 和醸良酒 ― ズレながら、一緒につくる #KomeKaigi #KomeKaigi 25

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和は良い酒を醸す #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 26

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和醸良酒を求めて模索する みんなを変えるには時間が必要 #KomeKaigi #KomeKaigi 和は妥協とは違う。これは戦いだ 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 27

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和醸良酒を求めて模索する みんなを変えるには時間が必要 和は妥協とは違う。これは戦いだ 『夏子の酒』では、良い酒を求めて ぶつかり合う中で、 少しずつ「和」が育っていく。 #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 28

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思えば、ずっと空回りしていた(今もしている) ⚫ 自分は「やってみたい」で先に走る ⚫ でも、温度も興味もペースも違う 衝動があるから動ける。でも、人は同じようには動かない #KomeKaigi #KomeKaigi 29

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それでも、一緒にやり続けた 仮説を描く 対話する つくる喜び 経験する 周囲から 「優秀な人を集めたの?」 と言われるが、一緒につくる 中で自分も育っていった 学ぶ 一緒につくる喜びを重ねる中で、 「このチームならこうするよね」という”ノリ”が育った #KomeKaigi #KomeKaigi 30

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一緒につくる喜びを 味わう #KomeKaigi #KomeKaigi 夏子の酒 尾瀬あきら 講談社(1988~)より引用 31

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まとめ ⚫ 一緒につくる喜び ⚫ その根っこには、それぞれの衝動がある ⚫ 衝動が文化を育て、文化がまた新しい衝 動を醸していく 何をつくっているときが楽しいのか。 懇親会では、そんな話ができると嬉しいです。 続きは、日本酒を飲みながら! #KomeKaigi #KomeKaigi 32