577 Views
October 04, 25
スライド概要
251004スクラム祭り鹿児島トラックでの登壇資料です。
スクラム祭り2025 鹿児島トラック 「ファシリテーションの力で自律した組織を作りたい」 KINTOテクノロジーズ 中口翔太 2025/10/4
0 自己紹介 1 ファシリテーションの力で 主体性を引き出したい 2 私が感じた ファシリテーションの奥深さ Index 目次 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 2
自己紹介 好き ファシリテーション、アジャイル 中口翔太 ( X: @naka227_shima ) Career 5年営業→6年IT KINTOテクノロジーズは21年12月より 九州 2014年 7-9月 @鹿児島 2014年 10月-2016 12月 @長崎 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 3
0 自己紹介 1 ファシリテーションの力で 主体性を引き出したい 2 私が感じた ファシリテーションの奥深さ Index 目次 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 4
ファシリテーションの力で主体性を引き出したい アウトライン 1. 自身の経験より主体性を引き出すのは難しいなと思った話 2. ファシリテーションの力で主体性を引き出せるのではないか 3. 私がファシリテーションに注目するようになったきっかけ ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 5
問い ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 6
あなたの組織は、 自己組織化/自己管理できていますか? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 7
“自己組織化チームは、作業を成し遂げるための 最善の策を、 チーム外からの指示ではなく、自分たちで選択する。” (スクラムガイド2017より) “スクラムチームは自己管理型であり、誰が何を、いつどのように ⾏うかをスクラムチー ム内で決定する。” (スクラムガイド2020より) ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 8
とある日の出来事 POが用意する仕様が不十分で 開発が思うように進まない、、、 開発メンバー ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 9
デイリーで 話してみる? 皆さんならどう解決しますか?? 仕様のフォーマット を作ってみる?? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. レトロで 議題に挙げる? 10
デイリーで 話してみる? 皆さんならどう解決しますか?? 誰が?? 仕様のフォーマット を作ってみる?? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. レトロで 議題に挙げる? 11
私がやるのは簡単 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 12
やり方は伝えた、動くかどうかは委ねた 開発メンバー ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 13
その結果、何も起きなかった、、、 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 14
なぜだろう ©KINTO Corporati on. All rights reserved. • その問題が彼にとっては些細なことだった?? • アクションを起こすことが面倒だった?? • 私の伝え方が悪かった?? • チームの状況的に言いにくい状況があった?? 15
主体性 < 何かしらの原因 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 16
主体性ってムズカシイ、、、、 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 17
主体性があるとなぜいいのか 個人 短期 中長期的 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 組織 • 結果のスピードや質が上がる • 評価されやすい • 楽しく取り組むことができる • 利益に直結しやすい • 上位レイヤーの負担が軽減される • 自分自身の成長やキャリア形成 につながる • 人生の幸福度、満足度が上がる • 主体性を持った人材が多い自律的 な組織文化が作られる →持続的な成長やイノベーション、 競争力が高まる 18
ちなみに 主体性とは・・自らの意志や判断に基づいて課題を設定し、 率先して課題解決に取り組むこと 自主性とは・・決められた課題に対して、 率先して課題に取り組むこと 主体性と自主性では、課題の出所に違いがある AI ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 19
私の目指す自己組織化/自己管理された組織とは? 自己組織化/自己管理 個人・組織における学習の循環 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 個人・組織における 内省やふりかえりの循環 20
私の目指す自己組織化/自己管理された組織とは? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. • 主体的に学習しよう • 主体的にふりかえろう • 主体的に試してみよう • 主体的に発言しよう • 主体的にチームに共有しよう • 主体的に⾏動しよう ↓ ↓ それがチームに広がる それがチームに広がる 個人・組織における学習の循環 個人・組織における 内省やふりかえりの循環 21
私の目指す自己組織化/自己管理された組織とは? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. • 主体的に学習しよう • 主体的にふりかえろう • 主体的に試してみよう • 主体的に発言しよう • 主体的にチームに共有しよう • 主体的に⾏動しよう ↓ ↓ それがチームに広がる それがチームに広がる 個人・組織における学習の循環 個人・組織における 内省やふりかえりの循環 22
場作り(ファシリテーション)の問題では? • 学習したいと思える場作り • 良いふりかえりの場作り • 試したいと思える場作り • 発言しやすい場作り • チームに共有したい場作り • ⾏動しやすい場作り 場作り(ファシリテーション)の力で主体性の循環を作れるのでは ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 23
ファシリテーションの力で みんなの主体性を引き出す場を作り その結果120%の力を発揮することが できると信じている ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 24
ファシリテーションに注目したきっかけ 1. チームの勉強会の進⾏をしていたが、思うような進⾏ができなかった 2. プロにふりかえりのファシリテーションをしてもらった ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 25
ファシリテーションに注目したきっかけ 1. チームの勉強会の進⾏をしていたが、思うような進⾏ができなかった ©KINTO Corporati on. All rights reserved. • とある会議でみんなからどんな勉強会にしたいかアイディアを募ってみた • なかなか発言が出ない • 本当にアイディアがないのか、発言がしにくいだけなのか • そもそも会の設計が良くなかったのか • 非常に悔しい思いをした • そんなことがなん度も続いた 26
ファシリテーションに注目したきっかけ 2. プロにふりかえりのファシリテーションをしてもらった • チームのふりかえりのファシリをしていてもなんか無難な意見しか出てこない感覚 • 自分の中で迷いが生じていた • この状況を打開したく、とあるきっかけでプロのファシリテーターをお呼びすることに • すごく衝撃的だった(メンバーの本音が聞けた気がした。ネクストアクションに繋がった。) • その後自分なりにふりかえりついて色々勉強して色々実践した • なんだかすごく手応えを感じるふりかえりができるようになった気がした ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 27
ファシリテーションに注目したきっかけ 2. プロにふりかえりのファシリテーションをしてもらった もっと伸ばしたい • チームのふりかえりのファシリをしていてもなんか無難な意見しか出てこない感覚 • 自分の中で迷いが生じていた • この状況を打開したく、とあるきっかけでプロのファシリテーターをお呼びすることに もっと伝えたい • すごく衝撃的だった(メンバーの本音が聞けた気がした。ネクストアクションに繋がった。) • その後自分なりにふりかえりついて色々勉強して色々実践した • なんだかすごく手応えを感じるふりかえりができるようになった気がした ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 28
1章のまとめ(ファシリテーションの力で主体性を引き出したい) • 主体性を引き出すことは難しい、、 • 主体的であることは、個人、組織×短期、中長期それぞれの視点で良いことが多い • ファシリテーションの力でみんなの主体性を引き出すことができるのではないか • その結果「学習の循環」と「内省やふりかえりの循環」で 自己組織化/自己管理された組織を作ることができるのでは • 過去の経験からファシリテーションをもっと勉強したい、もっと伝えたいと思うようになった ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 29
0 自己紹介 1 ファシリテーションの力で 主体性を引き出したい 2 私が感じた ファシリテーションの奥深さ Index 目次 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 30
私が感じたファシリテーションの奥深さ アウトライン • 書くファシリテーションの重要性を再認識 • 「発散と収束」は繰り返す • 適切なアクションの積み重ねが発言を引き出す ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 31
書くファシリテーションの重要性を再認識 書くファシリテーションとは・・・ いわゆる書記のこと。 みんなが見えるところで議論を書いて可視化 すること。 専門用語でスクライブともいう。 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 32
書くファシリテーションの重要性を再認識 昨今ではAI議事録の活用が進み、「会議中にわざわざ書かなくても後で記録 が残るのでは?」という考え方も広がってきている AI議事録を補助的に活用しつつも、 リアルタイムでスクライブすることの有効性はまだまだ高いと考える ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 33
書くファシリテーションの重要性を再認識 ■スクライブの効果 1. 見える化 • 議論の繰り返しを避ける • 過去の話を忘れないようにする • 聞き漏らしをキャッチアップする 2. 議論を整理する • スクライブしやすい議論=わかりやすい議論 • 他の参加者や、発言者にとっても内容を整理することができる 3. 発言者にとって、受け取ってもらえているという安心感 • ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 心理的安全向上 34
書くファシリテーションの重要性を再認識 まずは、 • 付箋や箇条書きでキーワードをメモる程度でOK • 綺麗に絵や図にまとめる必要無し(これができるのはかなりの上級者) • 色は2色でOK(ベースの黒とネクストアクションの赤など) ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 35
「発散と収束」は繰り返す ファシリテーションでよく「発散」と「収束」と言われます 発散 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 収束 36
「発散と収束」は繰り返す ファシリテーターが事前に考えていること どんな問いか けをしよう 論点は どこになるか 発散 どんな 意見が出るか ©KINTO Corporati on. All rights reserved. どうやって まとめよう 収束 判断軸は どうしよう 37
「発散と収束」は繰り返す 本当にこれで意見がまとまったのか?? 発散 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 収束 ? 38
「発散と収束」は繰り返す 議論が収束しても終わりではない、また次の議論が始まる 発散 ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 収束 発散 39
「発散と収束」は繰り返す 議論が収束しても終わりではない、また次の議論が始まる 例 発散 収束 発散 現在の課題は何? 課題の特定 その原因は何? ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 40
「発散と収束」は繰り返す 発散と収束は1サイクルではなく、複数サイクル繰り返す 発散 収束 ファシリテーターは複数サイクルの事前準備が必要になる ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 41
実行力が発言を引き出す ファシリテーターが考えていること→いかに本音を話してもらえるか 小グループにする 適切な目的・目標を 共有する 質問の投げかけ方や タイミング 心理的安全を上げる 場づくり ©KINTO Corporati on. All rights reserved. あえての沈黙 42
実行力が発言を引き出す 本音を言えない時の心理状況(さまざまな引っ掛かりを抱えている) • 批判されそう • 自信がない • 言うタイミングがない • 上下関係 • 言ったところでアクションに繋がらない • 発言者に余計な仕事が降ってくる ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 43
実行力が発言を引き出す 解決策①→ファシリテーターの場づくり力で解決する • 批判されそう • 自信がない • 言うタイミングがない • 上下関係 • 言ったところでアクションに繋がらない • 発言者に余計な仕事が降ってくる ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 44
適切なアクションの積み重ねが発言を引き出す 解決策②→適切なアクションの積み重ねが発言のハードルを下げる • 批判されそう • 自信がない • 言うタイミングがない • 上下関係 • 言ったところでアクションに繋がらない • 発言者に余計な仕事が降ってくる ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 45
2章のまとめ(私が感じたファシリテーションの奥深さ) • 書くファシリテーションの重要性を再認識 • AI議事録なども出てきているがまだまだ書き出すことは有効である • 「議論の整理」や「心理的安全」に貢献できる • 「発散と収束」は繰り返す • ファシリテーターは何度も起きる「発散と収束」に備えた準備が必要 • 適切なアクションの積み重ねが発言を引き出す • 発言者は発言をためらうさまざまな引っ掛かりを抱えている • 「場づくり」も大事だが、「アクションを積み重ねる」ことで発言ハードルが下がるこ ともある ©KINTO Corporati on. All rights reserved. 46
Thank you!