人間中心の先へ〜アジャイルを25年見続けてきた僕が目指すこれからの未来

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January 27, 25

スライド概要

2025/01/25の「AgileJapan2024 愛媛サテライト」で話したスライドです。以下、概要。

日本でXP本が出版されてから25年目、アジャイルマニフェストが生まれてから24年目に入ります。2024年のAgile JapanのテーマはPeopleCentric(人間中心)でした。人とシステムが切り離されたエンジニアリングの世界が、人を中心に再構成されたのがアジャイルムーブメントの根幹だったように思います。私はこの数年、人間中心の先にある「人間理解と生命」という部分に着目しています。今回は短い時間ですが、今年から大きく動くと予想している「人間理解と生命」のパラダイムをざっくばらんにお伝えします。

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全体性探究家、忘れられたXPer、アジャイル実践者、 『「アジャイル式」健康カイゼンガイド』著者 https://amzn.to/3zNK4cJ

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各ページのテキスト
1.

人間中心のその先へ アジャイルを25年見続けてきた僕が目指すこれからの未来 2025.1.25 AgileJapan2024 愛媛サテライト by Agile459

2.

懸田 剛 (かけだ たけし) Agile459(2010~)/ゼンソウ https://note.com/kkd [email protected]

4.

2010.09.02 松江にて

5.

アジャイルを25年見続けてきた僕が 目指すこれからの未来

6.

25年…長過ぎる…よねw

7.

価値提供から 生命の展開へ

8.

人間中心

9.

https://2024.agilejapan.jp/ 新興テクノロジーの台頭がやがて人間の仕事を奪い、技術と 人間は反目し合う ー 生成AIが急速に広がり、そんなシナリ オを耳にすることがこれまで以上に増えて来ました。 しかし私たちは、技術は人間中心にデザインされるべきであ ると信じています。アジャイルやプロダクト開発も、人々に良 い結果をもたらすために活用されるべきではないでしょうか。 あなたの仕事は人々をどのように幸せにできるのか、一緒に 考えてみませんか。

10.

Agileはもともと「人間中心」

11.

「人」も、システムの一部 機械・リソースではなく「人」 「人」が「人」のために

12.

人間中心から 人間理解へ

13.

感情・感覚

14.

“生きている構造(生命構造)は、私たち自身の内面を写しており、深い意味での自己 を反映しています。花、川、人、建物についての私たちの理解は、私たちの中にあり、共 鳴を感じることができる発達プロセスの基本原理と同じものからできています。春の野 の花が咲き乱れる草原や、地平線全体に広がる夕日、ヴェネツィアの街やアルハンブ ラ、自由に遊ぶ子猫や、クリスマスツリーの前で目を輝かせている子供たちのように、 私たちの心に触れます。私たちがこれらの高揚感を感じるのは、恣意的な好みの判断 によるものではなく、これらの状況やシステムが、生きている私たち自身と共鳴してい るからなのです。”

15.

生き生きとした空間・状況は 自分の生命と共鳴している

16.

“通常、人が感情を語るときに注目するのは、この他者と異なる点です。しかし、この異 なる感情は、私たちの感情の約10%を構成しているに過ぎません。残り90%の私たち の感情は 同意できる部分についての共有された感情なのです。そこで、パタン・ラン ゲージの追求は、 私たちが共有しているその感情に集中しました。それが、私たちが共 有する90%の感情の表現であり、それこそが、他の人と私たちを結びつける感情なの です。”

17.

違いより、共通点に目を向ける 感情は90%共通する

18.

「生命(いのち)の質」

19.

“進化型では、意思決定の基準が外的なものから内的なものへと移行する。 自分の内面に照らして正しいかどうか、つまり「この判断は正しそうか?」「私は自分に正直 になっているか?」「自分がなりたいと思っている理想の人物は同じように考えるだろう か?」「私はこの世界の役に立っているのだろうか?」を重視する。 エゴを失う恐れが少ないので、一見危険に思える意思決定ができる。どんな結果になるの かをすべて考慮しなくても、内面の奥底にある確信に沿っているからだ。周囲からの反対 に直面したり、成功しそうにないと思われたりしても、「誠実さ」や「自分らしさ」という感覚を 出発点に、本当は正しいとは思えない状況、自分が声を上げ、行動を起こさなければなら ない状況に対する感覚を養う。”

20.

自分の内面(感情・感覚)に 従っているか?

21.

自分の「感じ」を信頼できる?

22.

「感じる」を信頼=自己信頼がある?

23.

自分の内側に従うことは AIには代替できない!

24.

「恐れ」ているときには 「感じる」ことはできない!!

25.

人間は無意識に「正当化」をする 自分で自分を騙し説得する

26.

「恐れ」を感じる 感じて、自覚する 感じた先にあるものに気づく 感じて、手放す

27.

自分の内面につながらなければ 外の世界ともつながれない

28.

生命(いのち)

29.

もう一段進んだステップ、つまり進化型組織の視点とは、組織をもはや資産として (またさまざまなステークホルダーに奉仕する共有財産としても)見ない、というこ とである。組織は、独自の存在目的を追求する一つのエネルギーが集まる場、新 たに成長する可能性、ステークホルダーを超越する生命の一つのあり方ととらえ られる。この枠組みでは、私たちはその創業者または法的なオーナーであったとし ても、組織を「運営」しない。組織の管理責任者として、組織が世界に貢献できるよ う、その深い創造的な能力に耳を傾ける媒体なのだ。

30.

組織はひとつの生命体

31.

アレグザンダーの新しい仮説は、全体が実在し、空間そのものが生命の可能性を秘め ているというものです。それぞれの「センター」は、空間の中にある生命の火花のような ものであり、そこから無限の多様な生命が発展していきます。 私たち自身が、現実を生きている「センター」の構造であると想像すれば、現実との相 互作用をより良くできます。生命力の秘密は、アレグザンダーによれば、「センター」同 士の様々な関係性と、その間のバランスにあるそうです。「センター」同士がどのように お互いを支え合っているかがすべてということです。

32.

自分(=センター)の「生命」を強めることは、 全体(=プロダクト、組織)の「生命」を 強めることにつながる

33.

組織の生命 全体の生命 そこに関わる人の生命 すべてはひとつ

34.

あなたは、自分の「いのち」を 大切にしていますか?

35.

「やりたい」「言いたい」ことを我慢する 趣味より仕事を優先する 日々忙しく、リラックスできない 身体の声を無視する 仕方ないと諦める

36.

変容

37.

構造保存変容 今あるものからはじめ、 弱いところを強める、 それを繰り返す

38.

含んで、越える

39.

人は、常に最善を 尽くしていることを疑わない

40.

自分の過去を なかったことにしない

41.

自分の感情を なかったことにしない

42.

良いものは残し、 悪いものは変える

43.

組織・プロダクト・個人 「含んで、越える」 構造保存変容

44.

すべての体験・感情に意味がある

45.

これまでを受容し、 これから前に進む

46.

いのちの展開(Unfolding) 開いていく自己

47.

Doing(やりかた)から Being(ありかた)へ

48.

Being=24/365

50.

「人間」をより深く理解する 「感じたこと」を大切にする 構造保存変容で 含んで越えていく 自分からはじめ、自分を深く知る 「やりかた」から「ありかた」へ

51.

自分を「大切」に扱う →他者を大切に扱うことができる

52.

自分の「感情」を感じる →自分の願いに気づく

53.

自分の「生命」に つながる

54.

価値提供から 生命の展開へ