研究室配属資料2025_学外用

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May 29, 25

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大阪公立大学生活科学部居住環境学科デザイン人間工学研究室(土井俊央研究室)

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2025年度研究室配属説明資料 デザイン人間工学 研 究室 に つい て 配属説明 土井 俊央

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どんな研究? 2

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より良い経験,より良い生活のためのデザインを支援する 人間工学+デザインで日常生活の課題を解決する :日常生活の中のUXデザインを考える 人間の特性 • • • • • 生活者 身体特性 生理特性 心理特性 社会特性 行動特性 生活機器・空間など ハードウェア ソフトウェア 環境・空間 作業 組織 サービス その他システム 調和・価値創出 利用状況・文脈 人間工学 生活者と モノ・コト・環境を調和 デザイン 生活者にとってのモノ・コト ・環境の価値を高めて可視化 3

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当研究室が目指したいこと モノ・コト・システムのデザインを通じた,より良い世界の実現 • 日常生活の中の苦い体験・嫌な体験が少しでも減らせて,それがうれしい体験にで きれば,少しかもしれないがより良い世界になる デザイン開発実務に役立つ研究知見 • デザイン支援のための応用研究を志向 • 企業等の普段の業務の中ではできない・しにくい,けど必要なこと 4

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当研究室のアプローチの特徴 どんなテーマでも共通する点 • 調査や実験など“人”を理解するための取り組みは必ず行い,これが研究の中心にな ります.テーマによっては,複数組み合わせることもあります.仮説抽出のための 事前調査として行う場合もあれば,提案したあとにそれを評価するために行うこと もあります. • テーマやアウトプットの形がどうであれ,その成果によって人間中心デザインに関 する活動を支援する,それによってより豊かな生活(より良い世界)の実現に寄与 することを目指します. 5

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研究テーマ ユーザエクスペリエンス(UX) ユーザが製品やサービスの一連の利用を通して得る体験をどのように評価 しているのか,またその満足度に影響を及ぼす要因は何か,を明らかする ユーザの満足度評価メカニズムを多角的に分析し,科学的根拠のあるUX 設計・評価技術の構築に貢献 研究知見に基づいてUX評価・デザイン手法への応用を検討 • 例) • • • • 中長期利用の中の時系列的な満足度の変化と,累積的な満足度評価との関係の分析 レトロな製品の魅力を生み出す要因の分析 予期的UXを高めるパッケージデザインの分析 動機付けについての特性の違いとゲーミフィケーション要素の関係の分析 6

7.

研究テーマ 人の認知特性に基づいたUIデザイン ユーザの認知情報処理特性に基づく わかりやすい・見やすいGUIデザインを実現するための 知見を得る • GUI操作におけるメンタルモデル構築過程 • 画面要素の効果的な強調の仕方 • 画面探索時の眼球運動特性 • わかりやすいアイコンデザイン • Voice User Interface(スマートスピーカー)の 習熟過程の分析 7

8.

研究テーマ 現代・将来の生活環境のための人間中心デザイン 近年,急速に変化する我々の生活環境(新技術,新製品など)において, 人にやさしいシステムを実現するための知見を得る • 自動運転車 / 準自動運転車 • スマートスピーカー • リモートワークにおける在宅勤務の環境 • 新しい考え方の家具(360度揺れるイス) ほか 8

9.

研究テーマ 人間中心デザインの方法論 ここまで述べてきた研究知見の応用・発展,もしくは実践の中で検討した ことから人間中心デザインに活用可能な手法・方法論などを提案 • デザインの評価手法(ユーザビリティ評価など) • ユーザ調査の手法 • UXやメンタルモデル調査手法 • デザインリサーチの手法 • デザイン原則やプロセス 9

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卒業研究テーマの決め方:大きくは2パターン • 以下のいずれにしても研究室の分野・スタンスと何らかの接点を持たせたいです. 1. 当研究室のテーマの中で,新規テーマを創出する • あくまで土井が対応できる範囲になりますが,自身で新たにテーマを考えても良い です.ただ,単なる思い付きではなく,従来の研究と比較した時の位置付けなどを 考えることが大事です.「何を解決したいのか」,「何を知りたいのか」などの取 り組むべき焦点を探していきましょう. 2. 既存のテーマに基づいて考える • 現状の研究室にあるプロジェクトや土井が取り組んでいるテーマに取り組んだり, 過去の卒研等のテーマを発展させたりして考えます. • 研究の枠組みがある程度あるので,しっかりと完成度の高い研究にしやすいです (テーマ,予算的にも). • 1との折衷案みたいな形で,自分なりの観点を組み込んでいくのもありです. 10

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テーマを考える際に持ってほしい視点 人間工学や人間中心デザインにつながる興味・疑問を持ちましょう • 先行研究に基づいて考えることはもちろん大事ですが,日常生活やデザイン現場の 課題を解決するには,それらの現状や展望から着想を得るのも一つです. 普段の身の回りのモノ・コトを良く観察しましょう • なんでこんなカタチ・しくみなんだろう?なんで魅力に感じるんだろう?なんで不 快なんだろう?,こうした疑問を突き詰めていくだけでもテーマになり得ます. どうデザインするか(応用するか)を考えましょう • これをデザインするときに根拠になる知見はないだろうか? • デザインするときにどんな知見・方法があったらいい? • どんな知見があったら,こんなデザインができるだろう? 11

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研究テーマを希望する際の留意点 デザイン人間工学の分野・テーマは幅広く,学際的ですが, 教員の専門分野の都合上なんでも自由にできるわけではないです. 研究室で取り組みたいことに,あまりにミスマッチがあるようであれば 配属・実施が難しい場合もあります. • 居住環境学科に所属する学生さんに特に注意してほしいのは, 「建築以外のその他なんでも」の研究室では決してないということです.基本的に は生活科学・居住環境に関わる人間工学,人間中心デザインに取り組みます. 12

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研究テーマへの取り組み方 自分のテーマは自分がリーダーです • どんなテーマであれ,当事者意識をもって主体的に進めてください(もちろん教員 もサポートしますが,教員の指示を持つのではなく共同で研究するイメージです). • 卒業する時には,そのテーマについては教員より詳しくなっていてほしいと思って います. 複数テーマに関わってもOK(むしろ推奨します) • 卒論は1人につき1テーマで自分がリーダーですが,興味のあるテーマがあれば 複数人・複数プロジェクトに取り組んでもらってもかまいません. • むしろ他の人のテーマでも積極的に意見してほしい. 13

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これまでのテーマ HP等で公開していますので参考にしてください 研究室HP Researchmap これまで卒論テーマ • アクティブチェア利用時の身体的負担評価 • ゲーミフィケーション要素とユーザ特性の関係性の分析 • パッケージデザインが喚起する予期的UXの分析 • スマートスピーカーのユーザビリティ評価 • UXにおけるレトロな魅力の要因に関する研究 • 機器操作マニュアルの有効な提示方法についての研究:紙と動画の比較 14

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制作系テーマを希望する人へ 人間中心デザインの実践として,制作系のテーマを行うことも可能です (希望する可能性のある人は,必ず事前面談の際にご相談ください) • 教員は建築系の専門性を有しておらず,建築設計には対応できないので,学科の卒 業設計の規定に合いません.ですので,モノ・コトの制作系テーマの場合も,「卒 業研究」の形式で取り組むことを推奨します.詳しくは相談してください. • ユーザ調査,それに基づくコンセプト立案・デザイン案の導出,デザインの評価 (およびそれに基づく改善)など,人間中心デザインのための適当なプロセスに則 ること,またそれをきちんと文章で説明することは必要です.芸術系の卒制とは違 いますので,新規性・有用性・信頼性は意識してください. • また,制作系に取り組む人は(建築模型以外の)プロトタイプを作成するスキルな ど(もしくは独学で習得する意欲)が必要です. 15

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研究手法:定量的なアプローチ 様々な調査・実験手法を用います • アンケート • ユーザビリティテスト • 認知心理実験 • 行動計測 • 生体計測 16

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研究手法:定性的なアプローチ 定量的な指標だけからはわからないこともあります • プロトコル分析 • インタビュー • 観察 • 質的データの分析 • ワークショップ など 特定の手法・技術に こだわらず幅広いスキルが 学べます • 当研究室の特徴の一つ 17

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具体的にどんな活動をしている? 18

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ミーティング ゼミ(週1で開催) • 進捗報告 • 文献紹介 • 全体連絡,近況報告等 勉強会(週1で開催) • 後期:統計解析の基礎についての輪講など(B3が中心) • 前期:論文や本の輪読,見学会など(全員) その他ミーティング • 各自の研究相談,共同研究等のプロジェクトなどの打ち合わせは不定期ですが頻繁 に行っています(時期によりますが隔週~週1程度) . 19

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授業期間外 原則,土日祝,GW,お盆,年末年始などに研究室の予定を強制すること はありません • ただし,何らかのイベント(学会など)は土日開催の場合が多いので, そうした場合はこの限りではありません(急に予定が入ることはないです). 8~9月や2~3月などの平日は研究室の活動期間です • 全体でのゼミは行いませんが,研究ミーティング等は行います. (研究,コンペ,自主制作等に使ってください) • B3の8~9月は勉強会,課題があります. • 2~3月は学会発表準備やプロジェクト活動(参加している場合)があります. 20

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対外発表 積極的な対外発表を推奨します • 研究成果の発信=社会へのリターン(公知にならないと意味がない) • 自分の名前が残る(就職・転職のときのアピール材料). • 定期的に発表することを目指すと必然的に研究も進みますし, 新たな発見もあります • 早ければB3の春休み~B4前半にかけて国内学会で発表します. • 1~2回/年くらいの発表を目指します. 学部生でも国際会議,論文投稿を目指しましょう! 積極的にサポートします! 21

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どんなことを学べるか? 22

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研究活動を通して身につく力 研究で身につく力 ⇒ 多くの民間企業の業務でも必要になる能力 • 研究活動 ⇒ 教育効果が極めて高い活動で,研究者でなくても役立つスキルが身につく (就職してすぐに全てのプロセスに取り組むのは難しい⇒就職してから伸ばしにくいこ とが多い) • 明確な答えがない課題に取り組む ⇒ VUCA時代のビジネスには必須 • 仮説の探索と検証,新しいことを学び続けるマインド • 研究や就活を自立して進めるにはセルフマネジメント力が必須 • 目標設定,スケジューリング,タイムマネジメント,段取り 課題発見力 テーマ検討 課題・目的 設定 プレゼンテーション 課題解決力 アプローチ 方法の考案 実験・調査 の計画 実験・調査 の実施 実施結果の 評価 ⇒ モノ・コトを生み出すビジネスのプロセスとほとんど同じ (研究の場合,全てのプロセスを自分が主体的に行える!) 原稿執筆 発表 23

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複数の得意分野を身につける(π型人材を目指す) 幅広い知識・視野に複数の専門性を兼ね備えた人材 • 一つの専門性だけを突き詰めるより希少な人材になれる • 人間工学,人間中心デザイン分野においてもこういった人材は求められます • 特定分野だけの蛸壺型にならず,多角的な視野・スキルを持つことが大事 • 当研究室の取り組み内容は幅広く,多角的な視点・スキルを学べます • • • • • デザイン × 人間工学 研究 × 実践 定量(データ分析) × 定性(観察やインタビュー) 実験 × 調査 多種多様な人間計測手法,研究アプローチ 24