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May 31, 26
スライド概要
「同じAIなのに、人によって成果が全然違う」――その差はモデルではなく、AIを動かす"外側の環境"で決まります。本スライドは、その環境を設計する考え方「ハーネス・エンジニアリング」の入門編です。3つのエンジニアリングの関係、OpenAI / Anthropic / LangChain の解釈の違い、6つの構成要素、自己改善のループまでを12枚で俯瞰します。
▼Zenn Book
https://zenn.dev/kenimo49/books/harness-engineering-guide
▼Kindle版
https://www.amazon.co.jp/dp/B0GF8VGSPC
著者: ken imoto / kenimoto.dev
ハーネスエンジニアリング・シリーズ ① ハーネス・エンジニアリング AIを“使う”から“操る”へ ken imoto エンジニア / Propel-lab ハーネス・エンジニアリング AIを"使う"から "操る"へ ハーネス エンジニアリング Ken Imoto kenimoto.dev
なぜ同じAIで成果が変わるのか 原因はモデルでも、プロンプトの質でもない。差は“その外側”にある。 AIエージェントPJの 40% が失敗 (2026年) 出典: Company of Agents 調べ 「成功と失敗の差はモデルではない」 失敗に共通するのは“ハーネスの不在” YCのエンタープライズ企業の75%がコーディングエージェントを導入済み。それでも多くが「デモでは動くが本番で崩壊する」壁にぶつかる。 差を分けるのは、エージェントが動く環境=ハーネスを設計したか否か。 ハーネス・エンジニアリング 02 kenimoto.dev
3つのエンジニアリングの進化 問いの対象が「プロンプト」から「環境」へと広がってきた。 2024 プロンプト エンジニアリング 対象 1つのプロンプト(入力テキスト) 2025 コンテキスト エンジニアリング 対象 AIに渡す情報全体(RAG・ツール・メモリ) 2026 ハーネス エンジニアリング 対象 AIが動作する環境全体(制約・FB・監視) ハーネス ⊇ コンテキスト ⊇ プロンプト(置き換えでなく入れ子) ハーネス・エンジニアリング 03 kenimoto.dev
ハーネスとは何か モデルの中ではなく、モデルの周りの“環境”そのものを設計する。 AIエージェントが長時間にわたり自律的に動作するための環境全体を設計する技術。 コンテキスト管理・制約の強制・ライフサイクル・フィードバック・監視・セキュリティ境界を含む。 プロンプト レシピ コンテキスト 食材 ハーネス キッチン ハーネス・エンジニアリング 04 kenimoto.dev
“使う”から“操る”へ AIを単発で叩く側から、AIが動く環境を設計する側へ。 使う - 単発の指示を書く - うまくいくかはモデル頼み - デモでは動く - 本番のカオスで崩れる 操る - 環境(制約・ツール・FB)を設計 - 守らせる仕組みで品質を担保 - 本番のカオスを吸収 - 長時間の自律動作に耐える ハーネス・エンジニアリング 05 kenimoto.dev
ハーネスの6つの構成要素 「環境」を6つのモジュールに分解する(Next Signal Prediction)。 ① 情報管理 コンテキストを構築・圧縮し、必要な情報を渡す ② 実行駆動 計画→実行→再計画のループを回す ③ 品質検証 出力を自動でテスト・評価し、合格だけ通す ④ トレーシング/可観測性 何が起きたかを記録し、追跡可能にする ⑤ セキュリティ境界 権限とアクセスの範囲を強制する ⑥ ツール定義 エージェントが使える道具を明示・制約する ハーネス・エンジニアリング 06 kenimoto.dev
同じ言葉、違う重心 主要プレイヤーで「ハーネス」の定義はどこに力点を置くか。 プレイヤー ハーネスの捉え方 OpenAI エージェントが確実にコードを書ける環境 Anthropic 長時間実行エージェントの安定制御システム LangChain モデルの知性を有用な仕事に変える外殻 Martin Fowler コードベースが持つ暗黙+明示の制約の総体 Louis Bouchard 失敗モードを許容しない環境設計 ハーネス・エンジニアリング 07 kenimoto.dev
核心 - Agent = Model + Harness モデルが知性を持ち、ハーネスがその知性を有用にする(LangChain)。 Agent = Model + Harness 表現は違っても、全員が同意している4点↓ ハーネスはモデルの外側にある 制約は「お願い」でなく「強制」 フィードバックが必須 人間の役割が「書く」→「設計する」 ハーネス・エンジニアリング 08 kenimoto.dev
実践 - 環境を組む3つの装置 制約を“お願い”でなく“守らないと進めない”仕組みにする。 CLAUDE.md エージェントへの規範を明文化する hooks ライフサイクルの要所で「例外なく毎回」強制する フィードバックループ 出力を評価し、環境を改善し続ける 即時 秒 タスク 分 セッション 時間〜日 戦略 週〜月 ハーネス・エンジニアリング 09 kenimoto.dev
自己改善するハーネス 人間の関与を“詳細な修正”から“高レベルの監視”へ移す(OpenAI Cookbook)。 ① 動かす ② 失敗パターンを自動収集 ③ 改善を提案 ④ 人間が承認しハーネスに反映 「帰宅して眠り、朝起きると新機能がレビュー準備完了で待っている」 — ハーネスの24時間自律運用 (Addy Osmani) ハーネス・エンジニアリング 10 kenimoto.dev
設計する側に回る AIの天井は、モデルではなくハーネスが決める。 “使う”側にいる限り、AIの成果は運任せ。 環境を設計する側に回ると、天井が変わる。 差はモデルでなく、その外側の環境 制約は「強制」、フィードバックは「必須」 人間は「書く人」から「設計する人」へ ハーネス・エンジニアリング 11 kenimoto.dev
全体像は、この本に。 Zenn Book zenn.dev/kenimo49/books/harness-engineering-guide Kindle amazon.co.jp/dp/B0GF8VGSPC 3つのエンジニアリングの全体像、OpenAI / Anthropic / LangChain の解釈差、6つの構成要素、実践パターンを体系化。 ハーネスエンジニアリング・シリーズ 続刊あり - kenimoto.dev ハーネス・エンジニアリング 12 AIを"使う"から "操る"へ ハーネス エンジニアリング Ken Imoto kenimoto.dev