ユーザーストーリーに基づいた 意思決定とモバイル開発事例

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April 19, 23

スライド概要

Kyash Tech Talk #6で使用した発表資料です。
https://kyash.connpass.com/event/280703/

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各ページのテキスト
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ユーザーストーリーに基づいた 意思決定とモバイル開発事例 Yoshiyuki Kato (@ktc_eng) iOSエンジニア ©2023 Kyash Inc. ©2023 Kyash Inc.

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1. Conversion Team 目 Table of contents ©2023 Kyash Inc. 次 2. プロジェクトの進め方に関する課題 3. お買い物タブ改善プロジェクト 4. まとめ 2

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Conversion Team ©2023 Kyash Inc. 3

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Conversion Team 目的 KyashアプリのGrowthを目的としたチーム ● 決済、入金転換率の向上 ● install数の向上 課題解決のためリリースサイクルを早め仮説・検証を繰り返したい メンバー ● PdM、デザイナー、モバイルエンジニア、(サーバーサイドエンジニア) 開発手法 ● スクラム開発 ● 1週間スプリント ©2023 Kyash Inc. 4

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プロジェクトの進め方に関する課題 ©2023 Kyash Inc. 5

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Conversion Team 今までの開発フロー デザイン Spike/PBR 開発 QA リリース ● 成し遂げたいことよりタスクにフォーカスされた計画作りになっている ● ユーザーへのインパクトを考慮しきれず仕様の優先順位が明確でない ©2023 Kyash Inc. 効果測定 6

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Conversion Teamの開発フロー 新しく試した開発フロー デザイン Spike/PBR 開発 QA リリース 効果測定 ストーリー優先度の確認 ©2023 Kyash Inc. 7

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Conversion Teamの開発フロー 新しく試した開発フロー デザイン Spike/PBR 開発 QA リリース 効果測定 ストーリー優先度の確認 ©2023 Kyash Inc. 8

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お買い物タブ改善プロジェクト ©2023 Kyash Inc. 9

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お買い物タブ お買い物タブ ● Kyash加盟店の一覧をまとめたタブ ● Kyashで決済するとポイント還元率アップ ● タブ内のコンテンツをタップすると加盟店のEC ページなどへ遷移 ©2023 Kyash Inc. 10

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お買い物タブ 課題 ユーザーインタビューから以下のことが発覚 ● Kyashでの支払いが買い物タブ内のショップで しか利用できないと思われてしまっている ※ ● バーチャルカードの番号を使用して決済できる ことが理解されていない ※ アプリ上で発行されるカード ©2023 Kyash Inc. 11

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ストーリー優先度確認と仕様調整 ©2023 Kyash Inc. 12

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ストーリー優先度確認と仕様調整 アジャイルな見積もりと計画作り 第3部 価値のための計画作り ● 9章 テーマの優先順位づけ ● 12章 ユーザーストーリーの分割 ©2023 Kyash Inc. 13

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ストーリー優先度確認と仕様調整 ゴール ● 皆ストーリーが明確であり、優先度が把握できていること ● デリバリー時期を明確に決められており、締め切り厳守で部分リリースする認識がとれていること ● デリバリー時期に基づき、どこまでを必須リリースにするか決められていること ● デリバリー時期に基づき、数字達成のための意義のある仕様調整ができていること 上記のゴールを達成するにあたってユーザーに届ける価値を分割するとどうなるか? ©2023 Kyash Inc. 14

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ストーリー優先度確認と仕様調整 ユーザーストーリー ● ● ユーザーが買い物タブを開くと、 ○ KyashはVISAとQUICPayのマークがあるところで利用出来ることを理解することができる ○ インターネットのみではなく、身近なお店でKyashが利用出来ることを理解することができる ○ Kyashリワードで、通常ポイントと特別なポイントが貰えてお得感を感じることができる ユーザーがショップ詳細を開くと、通常ポイントと、ショップごとの特別リワードが 何ポイント貰えるか知ることができる ● ユーザーが買い物タブを開くと、リワード対象のお店が複数あることを知ることができる ● ユーザーが買い物タブの中から、QUICPayの設定をすることができる ©2023 Kyash Inc. 15

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ストーリー優先度確認と仕様調整 分割された価値をMoSCoWに当てはめる Must Sould この要件が実現されなければ、 この要件が実現されなくても、システムや システムやサービスの導入目的(=要求)が サービスの導入目的が果たせるが、メリット 果たせないもの が大きく損なわれるもの Could Would この要件が実現されなくても、システムや 現時点では議論する必要がないまたは サービスの導入目的が果たせるしメリットも 将来的に持ちたいもの、実現の要否判断を あるけれども、実現すれば更に大きな したところで、導入目的(要求)にも メリットがあるもの メリットにも寄与しないもの ©2023 Kyash Inc. 16

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ストーリー優先度確認と仕様調整 分割された価値をMoSCoWに当てはめる Must この要件が実現されなければ、システムやサービスの導入目的(=要求)が果たせないもの ● ユーザーが買い物タブを開くと、KyashはVISAとQUICPayのマークがあるところで 利用出来ることを理解することができる。 ● ユーザーが買い物タブを開くと、インターネットのみではなく、 身近なお店でKyashが利用出来ることを理解することができる。 ©2023 Kyash Inc. 17

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ストーリー優先度確認と仕様調整 分割された価値をMoSCoWに当てはめる Sould この要件が実現されなくても、システムやサービスの導入目的が果たせるが、 メリットが大きく損なわれるもの ● 今回は該当なし ©2023 Kyash Inc. 18

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ストーリー優先度確認と仕様調整 分割された価値をMoSCoWに当てはめる Could この要件が実現されなくても、システムやサービスの導入目的が果たせるし メリットもあるけれども、実現すれば更に大きなメリットがあるもの ● ユーザーが買い物タブを開くと、Kyashリワードで、通常ポイントと特別なポイントが貰えて お得感を感じることができる ● ユーザーがショップ詳細を開くと、通常ポイントと、ショップごとの特別リワードが 何ポイント貰えるか知ることができる ©2023 Kyash Inc. 19

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ストーリー優先度確認と仕様調整 分割された価値をMoSCoWに当てはめる Would 現時点では議論する必要がないまたは将来的に持ちたいもの、 実現の要否判断をしたところで、導入目的(要求)にもメリットにも寄与しないもの ● ユーザーが買い物タブを開くと、リワード対象のお店が複数あることを知ることができる ● ユーザーが買い物タブの中から、QUICPayの設定をすることができる 優先度の低さとリリーススケジュールを考慮して今回は実装しない判断 ©2023 Kyash Inc. 20

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ストーリー優先度確認と仕様調整 確定仕様 Must ● ユーザーが買い物タブを開くと、KyashはVISAとQUICPayのマークがあるところで 利用出来ることを理解することができる ● ユーザーが買い物タブを開くと、インターネットのみではなく、身近なお店でKyashが利用 出来ることを理解することができる Could ● ユーザーが買い物タブを開くと、Kyashリワードで、通常ポイントと特別なポイントが貰えて お得感を感じることができる ● ユーザーがショップ詳細を開くと、通常ポイントと、ショップごとの特別リワードが 何ポイント貰えるか知ることができる ©2023 Kyash Inc. 21

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ストーリー優先度確認と仕様調整 リリーススケジュールの調整 Day1 ● ユーザーが買い物タブを開くと、KyashはVISAとQUICPayのマークがあるところで 利用出来ることを理解することができる ● ユーザーが買い物タブを開くと、インターネットのみではなく、身近なお店でKyashが利用 出来ることを理解することができる Day2 ● ユーザーが買い物タブを開くと、Kyashリワードで、通常ポイントと特別なポイントが貰えて お得感を感じることができる ● ユーザーがショップ詳細を開くと、通常ポイントと、ショップごとの特別リワードが 何ポイント貰えるか知ることができる ©2023 Kyash Inc. 22

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ストーリー優先度確認と仕様調整 ©2023 Kyash Inc. 23

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Spike/PBR ©2023 Kyash Inc. 24

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Spike/PBR Spikeで確認すること ● 技術的に課題になりそうな点はないか ● 宣言的UI化への書き換え判断 ● Kotlin Multiplatform Mobile(KMM)の実装方針 ©2023 Kyash Inc. 25

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Spike/PBR Day1 ● カルーセル画像の追加(QuicPay) ● Kyashが身近なお店で利用可能であることを 示すViewコンポーネントの表示 ○ xボタンで削除できる ○ 1回限りの表示 ©2023 Kyash Inc. 26

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Spike/PBR Day1 課題 カルーセル部分はAPIレスポンスを表示している しかし今回はサーバーサイドの開発リソースがない 実装方針 この部分だけローカルで画像リソースなどを持つ 長期的に見れば望ましい実装とは言えないが、 今回の施策を試すにあたっては開発コストが 最小になりそうなため採用 幸い宣言的UI化してあるため比較的簡単に実装可能 ©2023 Kyash Inc. 27

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Spike/PBR Day2 ● カルーセル画像の追加(Kyashリワード) ● Kyashリワード画像タップでリワードの説明表示 実装方針 Day2で追加するカルーセル画像もローカルで リソースをもつ リワード説明のハーフモーダルはKMMから ユーザーのKyashCard発行状態を受け取って 出しわける ©2023 Kyash Inc. 28

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QA ©2023 Kyash Inc. 29

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QA 影響範囲が 小さい場合 大きい場合 Conversion Team内で実施 QAチームに依頼する ● 参加者: PdM、デザイナー、エンジニア ● 新規テストとリグレッションテストを実施 ● テスト観点を作成 ● 事前にテストケースレビューを行う ● 30min程度のMTGで成果物をさわる ● 数日から数週間程度の期間実施 ● 気になった点やバグを洗い出し修正 ● 起票されたバグを修正 ©2023 Kyash Inc. 30

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QA 影響範囲が 小さい場合 Conversion Team内で実施 ● 参加者: PdM、デザイナー、エンジニア ● テスト観点を作成 ● 30min程度のMTGで成果物をさわる ● 気になった点やバグを洗い出し修正 基本的に小さな改善や施策が多く、 リリースまでのリードタイムを短くしたいので チーム内での動作確認で完結させることが多い ©2023 Kyash Inc. 31

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効果測定 ©2023 Kyash Inc. 32

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効果測定 Day1結果 買い物タブ改善後、買い物タブ表示したユーザーの決済転換率は微減 ユーザーの行動 ● 改善後、買い物タブを開いたユーザーの半数以上がヘッダーをスワイプしている ● カルーセルでタップされるのは一番始めに表示されているQuicPay画像が圧倒的に多い ● QuicPay画像をタップしたユーザーの決済転換率が高い ● カルーセルはスワイプされているが、タップされているのは10%とかなり低め 考察とNext Action ● ユーザーが求めている情報と ギャップがある可能性が大きそう ©2023 Kyash Inc. Day2を実施 33

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効果測定 Day2結果 ヘッダーのタップ率はDay1より減少しているが決済転換率はわずかに上昇 ユーザーの行動 ● ヘッダーのタップ率が低下した分、リワード対象のお店タップ率が1.35%上昇 考察とNext Action ● ● Day2でもユーザーが求めている情報と ヘッダーの情報差異が発生している 今後Day3としてタブ名の 検証期間のタイミングの差もありカルーセル画像で 変更などを試す 決済転換率が上昇したとは言いにくい ©2023 Kyash Inc. 34

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まとめ ©2023 Kyash Inc. 35

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まとめ 頂点志向 ● ユーザーストーリーをもとに意思決定することでタスクからフィーチャーにフォーカスされるので 何を実装すべきか明確になる ○ ● リリーススケジュールも考えやすい(Day1, Day2の判断) KMMや宣言的UIの導入により生産性が向上している 動いて風を知る ● ユーザーストーリーにしっかり向き合うという試み OneTeam ● チーム内QAなどチーム全体でリリースを早くしようとする取り組み ©2023 Kyash Inc. 36

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Thank you ©2023 Kyash Inc. 37

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©2023 Kyash Inc. 38