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April 22, 25
スライド概要
2025/03/19 EMのお仕事LT~現役EMのリアルをご紹介~ の発表資料です。
https://rakus.connpass.com/event/346856/
kintone開発チーム エンジニアリングマネージャー 池田 朋哉
サイボウズ株式会社の主に開発本部の資料を公開するアカウントです。
kintone開発組織とEM について 2025.03.19 Tomoya Ikeda 1
自己紹介 • 名前: 池田 朋哉 • 所属: 開発本部 kintone開発 • 現職: 2022年4月 サイボウズ入社 SWEとしてkintone開発に従事 2024年2月 EMに転身 → マネージャー2年目です • 勤務形態: フルリモート (月一回ほど出社) 2
アジェンダ • 企業理念 • 製品紹介 • 以前のkintone開発チーム • 開発チームのミッション • 現在のkintone開発チーム • EMとしての活動 • 終わりに 3
企業理念 存 在意 義 Pu rpose チームワークあふれる社会を創る 文化 1. 理 想へ の共 感 Cu lture 共通の理想を作り、理想に共感して行動する 2. 多 様な 個性 を 重視 多様な個性を重視し、互いに活かし合う 4. 自 主自 律 3. 公 明正 大 一人ひとりが個人としての主体性を持ち、 よりよいチーム作りに関わっていく オープンな信頼関係の基盤を作る 5. 対 話と 議 論 お互いの考えの前提を理解し、論じ合って意思決定をする 資料の共通名はマスターで変更 4
製品紹介 5
kintone とは サイボウズが世界中にチームワークを広めるために開発している 「業務改善プラットフォーム」 のクラウドサービス 6
kintone とは ドラッグ&ドロップで簡単に作成できるアプリ機能 業務データを柔軟に蓄積し、社内で共有・見える化 運用しながらの変更も容易 7
以前のkintone開発チーム • EM配置前: 職能 x 製品のマトリクス組織 • 職能: SWE・QAなど • 製品: kintone・Garoonなど • マネージャーは階層構造 • 本部長/副本部長:16の職能を分担し、人材マネジメントに関する意思決定を担う(3名) • 人材マネージャー(部長):職能全体を見て、人材マネジメントに関する起案を担う(4名) • サブ人材マネージャー(副部長):人材マネージャー(部長)から委譲された役割を担う(16名) • アシスタント人材マネージャー:チームの一員としてメンター的な役割でメンバーと密にコミュニケーションし、 人材マネージャーとの橋渡しも担う(32名) • これまで、マネージャーは人材マネジメントのみ担う役割だけだったが、エンジニア主体で進めるべきプ ロジェクト・技術面でのマネジメントが十分でなく、チームの活動を更に改善する余地があった。 • → 2024年2月からEMの役割が新設 https://speakerdeck.com/mito/rsgt2020 https://blog.cybozu.io/entry/2022/11/04/173000 8
現在のkintone開発チーム 開発(副)本部長 PdMリード EM デザインリード kintone事業 アプリケーション配下で 計70名前後 EM EM アプリ 新機能開発1 新機能開発2 新機能開発3 EM EM EM アプリ設定 ミドルウェア・基盤 アプリケーション レコード 基盤 EM EM EM ナビ/コミュニ ケーション システム管理/ 外部連携 拡張基盤 EM EM 生成AI Android EM iOS … … … … 9
チーム構成と周辺との関係性 • 最小単位のチームにはSWE、QAのメンバーが所属 • 人数は合わせて3-8名程度 ストリームアラインドチーム ・・・ PdM デザイナー /ライター/i18n 10
レポートラインと責務 開発(副)本部長 ・中長期的なミッションの立案 Director (EM) ・中長期的なミッションおよび短期的な課題に取り組む戦略 の検討と遂行支援 ・Managerとの連携 Manager (EM) ・チーム横断した業務のマネジメント ・Chiefとその配下のピープル・技術マネジメント ・ミッションをチームの具体的な活動に落とし込む支援 Chief (EM) ・チーム業務の実行に対する責任を持つリーダー ・Memberのピープルマネジメントを一部 Member ・チーム業務を実行する 「SmartHR 開発組織について」の資料を参考に整理させて頂きました: https://www.figma.com/board/HFNrUtz5Bf1c52YABCxxrY/SmartHR%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%B5%84%E7%B9%94%E3%81%AB%E3%81%A4 %E3%81%84%E3%81%A6?node-id=0-1&p=f&t=3yQeTF1A9jhXYQ14-0 11
kintone開発チームの中長期的なミッション プロダクト進化スピード10倍、 インパクト10倍を実現する 12
Manager (EM) としての活動① • チームの活動における優先順位付けを支援 • 狙い: チームの活動がミッションに対して効果的に寄与するようにする。 • チームの活動とは、機能開発、顧客問い合わせの調査対応、障害対応、コード改善、など… • ChiefはPdM・デザイナーらと協力しながら、自チームの開発に専念。 • Managerは製品やチームを取り巻く状況、中長期的なビジネス戦略、開発ロードマップを把握した上で、Chief の相談役となる。 • 例. 次はhogeの機能に手を入れることになりそうだ → 機能開発が円滑に進むよう負債を返済しておこう • 例. 次はfugaという新機能を作ることになりそうだ → 実現する上で必要な技術検証を先に実施しておこう • 例. piyoというお問い合わせがあった → 緊急度の低いお問い合わせよりユーザー価値の高い機能リリースを優先しよう • チーム横断した業務のマネジメント • 狙い: 各チームで担う必要のない業務を共通化して取り組むことで、組織全体の最適化を図る。 • 例. MySQLのバージョンアップ • パッチノート読んで関係ありそうなところを各チームに共有し、テストを実施してもらう 13
Manager (EM) としての活動② • 改善活動を推進するための役割設置 • 狙い: 横断で改善活動をリードする役割を置くことで、製品全体として保守性・開発生産性を向上する。 • チーム横断の課題解決やコード面での生産性向上、技術的な相談への回答に責任を持つ役割を置いている。 • 解決すべき課題の選定は、ミッションに寄与するテーマを優先する。 • 例. コード分割 • kintoneは単一サービスを複数チームで開発しているため、可能な限り独立して作業できる必要がある。 • 機能単位でモジュール化して、可能な限りモジュール間を疎結合に設計し直してコードベースを修正していくことで、チー ム間での変更が相互に作用することを防ぐ。モノリスからモジュラーモノリスへ • 例. テスト分割 • データの依存関係、サービスの密結合、Memberが書き慣れているなどの理由により、E2Eテストの割合が多い。 • E2Eテストの実行時間が長く不安定で、全てのテストケースを流すだけで1時間前後かかってしまう。 • テストピラミッドの形状に沿うようにE2Eテストを減らし、単体・結合テストを増やす。 • モジュール化を推進すると、モジュール単位に影響範囲が閉じられるため、テスト対象もモジュールに閉じることが出来る。 14
Chief (EM) としての活動① • 生成AI機能を開発するチームのリード • 興味のあるMemberに声掛けしてプロジェクトを立ち上げ。 • 社内にはLLMに詳しいエンジニアが不在だったので、キャッチアップしてチームに情報共有。 • PoCの構築、kintoneに製品として組み込むための設計、実装レビュー、PdMや販売部署との連携、技術記事の執 筆 (https://blog.cybozu.io/entry/2025/01/22/112000), etc.. • kintoneのアプリに蓄積されたデータを使ったRAGが出来るように。 サイボウズ、「kintone AIアシスタント(仮称)」β版利用ユーザーの募集を開始 https://topics.cybozu.co.jp/news/2024/11/07-18881.html 15
終わりに EMの採用枠がオープンしました! ご応募お待ちしております 16
©️ Cybozu, Inc. 17
kintone開発チームの変遷 • 2018年頃 当時の開発はウォーターフォールが主流、マトリクス組織構造を取っていた。 • 開発本部の配下の各部に部長が存在。部長がマネジメントを担う。 https://blog.cybozu.io/entry/2019/02/13/080000 18
kintone開発チームの変遷 • 2019年頃 スクラム開発への移行とともに、機能横断型の組織へ。 • 部署が無くなったことで、部長が廃止された。予算・勤怠といった部長権限はチームに委譲された。 • 給与評価や健康管理といった人材マネジメントは組織運営チームに。 難易度の高い業務が組織運営チームに集中し、人材マネジメントの品質が低下してしまった。 https://blog.cybozu.io/entry/2019/02/13/080000 19