Garoonモバイルアプリ大規模刷新への挑戦 - デュアルトラックアジャイル開発を添えて -

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May 31, 25

スライド概要

2025/05/17(土)に開催された「はこだて未来大×企業エンジニア 大LT2025」の発表資料です。
https://fun.connpass.com/event/353080/

モバイルエンジニア Atria(畑 大地)

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サイボウズ株式会社の主に開発本部の資料を公開するアカウントです。

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各ページのテキスト
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Garoonモバイルアプリ大規模刷新への挑戦 -デュアルトラックアジャイル開発を添えてはこだて未来大×企業エンジニア 大LT2025 Date : 2025.05.17 1

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自己紹介 - Atria(あとりあ)[畑 大地] - 2019年入学、情シスコース - すうぃふと2021 - 応用数学が取れなくて留年のち就職 - 24新卒! - 今はサイボウズでモバイルアプリエンジニア! - 運動不足が最近のなやみ 2

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私たちについて - サイボウズ株式会社です - グループウェア事業が主なBtoBなIT企業 - 「チームワークあふれる社会をつくる」 を目標に活動 - 東証プライム上場 - kintone(キントーン)が有名 3

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自己紹介 4

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自己紹介 5

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サイボウズGaroonとは 10名から数万名まで 現場にも管理職にも浸透する サイボウズのグループウェア 6

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Garoonモバイル 7

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トップページの大規模刷新 ~WebViewからフルネイティブに!~ - 動線がわかりやすく! - ネイティブ化によってUXを向上! - pull to refresh機能を追加し、 より”アプリ”らしい動作を実現 - 今後の拡張性を確保 ここまでの大きい変更は社内でも稀。 大量のFBが来ていて大成功! 8

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なぜ成功できたのか 9

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成功のキーワードは(自分が思うに) “デュアルトラックアジャイル” 10

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その前に

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アジャイル開発とは - 小さな単位での実装とテストを繰り返す 開発手法 - 顧客のニーズに柔軟に対応できる - 「アジャイルソフトウェア開発宣言」 (2001)によって形式化された。 - サイボウズではこのアジャイル開発手法 の一つであるスクラムを日々の業務で利 用しています “The Myth of Incremental Development” by Herding Cats https://herdingcats.typepad.com/my_weblog/2014/07/ the-myth-of-incremental-development.html 12

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補足 : ウォーターフォールモデルとの違い 要件定義 要件定義 要件定義 要件定義 開発 リリース リリース リリース 設計設計 設計 設計 テスト リリース ウォーターフォールモデル 基本的に手戻りしない テスト 開発 テスト テスト 開発 開発 アジャイル開発 小さな単位で実装とテストを繰り返す 13

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デュアルトラックアジャイル

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デュアルトラックアジャイル開発 - 現代のアジャイル開発手法の進化系 - 「ディスカバリー(仮説検証)」と 「デリバリー(価値提供)」の二つの 異なる活動を並行して進める - 最小限のコストで潜在的なリスクを 最大限に洗い出し、 顧客にとって真に価値のある製品を 迅速に市場に投入する - Netflixが2017年に導入 Dual Track Agile : Michael August Jun 19, 2022 https://agilefirst.io/dual-track-agile/ 15

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Dual Track Agile : Michael August Jun 19, 2022 https://agilefirst.io/dual-track-agile/ 16

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ディスカバリー(仮説検証)チームでの活動の流れ 1. ユーザーフィードバックや自分達のアイディアから仮説を生み出す 2. 仮説をもとにペルソナ分析やユーザーストーリーマッピングを行う 3. 情報が集まったら、仮説が正しそうかどうかを判断する • 仮説が正しくなさそうであればここで終了。次の仮説検証に乗り出す 4. 続行の場合、エピック(大まかにやりたいことを表現したもの)を作成し デリバリーチームへ共有する 5. 実現方法についてチーム全体で合意を取って、デリバリーチームへ引き継ぐ 6. 引き継ぎ完了後、次の仮説検証に乗り出す。1へ 17

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デリバリー(価値提供)チームでの活動の流れ 1. ディスカバリーチームからエピック(やりたいこと)の共有を受ける 2. エピックに対して実現方法を助言し、時には技術検証を行う 3. チーム全体で合意を取れたのち、素早く実装/テストに着手する 4. 実装完了後、チーム全体に実装した機能をプレゼン(スプリントレビュー)し、 OKが出た場合リリースを行う • ここで得たフィードバックはディスカバリーチームへ提供される場合もある 5. リリース後、1へ戻る 18

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+αの挑戦

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ディスカバリーとデリバリーの一気通貫 - 自分のようなプログラミングを行う職能は本来デリバリー(価値提供)に 属することが多いが、 今回ディスカバリー(仮説検証)で課題とやるべきことを洗い出した後、 デリバリーに移動し一気通貫でプロジェクトに関わった。 - ディスカバリーとデリバリーメンバーの情報齟齬を無くしたり、 デリバリーに移動した際の効率UPを期待した上での試み。 - デュアルトラックアジャイルに対しての知見を得ることも目的。 20

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一気通貫でやってみた感想 - ペルソナ分析やユーザーストーリーマッピングなどの手法を利用して 議論を重ねるので、プログラミングとは違う脳の筋肉を使っている感覚を 覚えた - 事前に未来大で学んでいてよかったと思う瞬間。役に立つぞ! - チームやプロダクトに対する理解度が上がった - 単純に関わる人も増えるし、プロダクトについて考える機会になる - 2-3ヶ月近くコードから離れる期間があったが、意外とすぐに復帰できた - デリバリーメンバーがディスカバリーに出張するのは意外とありかも 21

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まとめ - アジャイル開発に加えて、「デュアルトラックアジャイル開発」という 手法がある - デュアルトラックアジャイル開発では、「ディスカバリー(仮説検証)」 と「デリバリー(価値提供)」の二つの異なる活動を並行して進める - Garoonモバイルでこれを導入すると結構よかった。(小学生並の感想) 今後もチームワークのあり方を探求しながら開発を行っていきます! 22

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