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February 10, 23
スライド概要
株式会社ZMP代表取締役社長の谷口恒さんは、ロボットビジネスで日本をリードしてきた異色の起業家である。東京藝術大学博士課程でアートを学び、未来を見据えてロボットと共存できる街のデザインをする。もともとロボットづくりを志していた彼がどのような発想でプラットフォーマへの転身を果たしたのか。そのビジネスモデルを図解化する。
複雑で模倣困難な「ビジネスモデル」をいかにして構築し、いかにして保つか、そしてその為の組織作り。これが私たちの研究テーマです。なかなか模倣できないビジネスモデルであっても、ゼロから創り上げられているとは限らない点です。むしろ、海外から移植されたり、異業種から移植されたりして築かれることが多いように思われます。言葉を変えれば、大なり小なり模倣によって築かれているということです。その移植や模倣のプロセスで、さまざまな試行錯誤を積み重ね、誰にも真似されないようなものに発展させるのです。模倣できないビジネスモデルが模倣によって築かれるという、模倣のパラドクスです。
ゼロつく BM図解 ロボットビジネスを考える 早稲田大学商学部/商学研究科 利用している画像はShutterstockで購入 井上達彦研究室 株式会社 ZMPの 事例研究
ロボットを開発したら? 「解説と基本パターン」で ビジネスモデルには9つの型 があると説明したよね。 もしマリさんが ロボットを開発したら、 どんなビジネスにする? 9つの型 ダウンロード可能CC BY 4.0 https://www.docswell.com/s/Inoue_BM_Labo/KVGL3K-2023-01-14-222311
鉄人だったら 「アトムや鉄人みたいなもの?」 「だったら、どこかの国家の安全保障に 役立ててもらうのがいいかな」 「アメリカだったら成果報酬で頂こうかしら。」 「フリーミアムで使ってもらってからの方がいい かな。」 ベンチャー支援に 関心ある女学生
もっと原始的なモノ なんで鉄人を知っ てんの? 「いやいやもっと原始的なモノだよ」 「こんな感じかな」
1つ選んでみよう 「9つのモデルから選んでください。」 CC BY 4.0
井上達彦 研究室 単体の力 引き合わせの力 組み合わせの力 製造販売モデル 流通小売モデル 合算モデル 継続モデル フリーミアムモデル 設置ベースモデル マッチングモデル 補完財プラットフォームモデル 価 値 連 鎖 リ カ ー リ ン グ 広告モデル 三 者 間 市 場 作成:井上達彦研究室(Amit&Zott, 2001とTidhar&Eisenhard, 2020などに依拠) CC BY 4.0
売り切る ここは素直に・・・ 「 製 造販 売モ デル 」 じゃないでしょうか 。 ロボット ZMP 顧客 ¥
保守サービスを組み合わせる もう少し考 えてから 答えて欲しかった。 設置ベースモデル 「メンテは必要です」 ロボット 「その部分は継続的に 課金できるはず」 「販売と組み合わせて 『設置ベースモデル』 となる」 ¥ ZMP 保守 サービス ¥ 顧客
マップが必要 「でも、ロボットはマップやアプリがないと使 い物にならないんだ」 「マップなしには目的地に 行けない」 「アプリなしには管理で きない」
三位一体 ロボット 「確かにそうですね。 ロボットとアプリと サービスが必要」 ¥ アプリソフト 企業 顧客 ¥ 管理サービス ¥ 「三位一体になって はじめて使いものに なるわけですね」
いい感じ 「マップやロボットを動かすOSを開発すれば、ロボット を遠隔管理してビルや街を走らせることができる」 「APIを共有すれば他のロボットやエレベータとの連携も 可能なんだ」
パラダイムシフト 「日本のトップランナーのZMPは、もともとロボット開発製造する メーカーだったんだけど、ロボットを売るだけでは社会に広まって いかないことに気づいた」 「さまざまなメーカーのロボットやエレベータが連携で きるプラットフォームを構築すべきだと考えたんだ」 「そうすれば他社のロボットとともに、ビルの掃除やパトロールを 担うことができる。ディベロッパーにも売り込める」
補完財プラットフォーム! こんな感じですね 補完財プラットフォームモデル ロボットのトップランナーのZMP ¥0 ¥ API ロボットメーカー エレベータメーカー 料金 ロボット エレベータ ¥代金 運用 サービス \ \ ロボット &マップ 安価 アプリ ビルやマンションの管理会社 ディベロッパー ゼロつく図解についてはCC BY 4.0 OS設置
素晴らしい! 本領発揮!というか、 わざとトボ ケていた のか・・・ 「ZMPの場合、ロボットを担う部門、インフラサービス を担う部門、そして運用サービスを担う部門がある」 「それぞれ利益の上げ方が違うから、わけて整理した方 がいいね」
ZMP「取引の図解」 補完財プラットフォーム:取引図(詳細版) ZMP インフラシステム事業 運用サービス事業 ¥0 API ¥0 API ロボット メーカー エレベータ メーカー ¥ ロボット ¥代金 料金 運用 サービス ロボット事業 \ 代金 \ ZMP ロボット 安価 ロボット ¥代金 ビルやマンションの管理会社 ディベロッパー OS 設置
なぜ補完財プラットフォームなのか 「そういえば、ディープテックと言われる ビジネスは、補完財プラットフォームが目 立つような気がします」 「たまたまなのでしょうか。あるいは必然 的な理由があるのでしょうか?」
なぜ補完財プラットフォームなのか 「いいところに気づいたね。スタートアップは資金力が ないから、他社をパートナーにして自社の足りない部分 を補ってもらう必要があるんだよ」 「とくにディープテックは投資回収に時間がかかるから、 資金を自社の得意な部分に集中しなければならない」 「だから・・・」
総括 「だから補完財プラットフォーム。 ディープテックにぴったりのビジネスモ デルが『補完財プラットフォーム』とい うわけですね」 最後はわ たしが締 めるつ もり だったのに・・・。
経営者のことば すでに十数社のロボットがつなげられます。ロボットだ けではありません。うちのROBO-HIにつなげれば、日本の 全てのエレベータとロボットを連動させることが可能にな ります。自動ドアにも対応してるんです。なので、例えば 海外から新しいロボットが来る時には弊社に相談がありま す。われわれは街のOSとか、ビルOSとして、今、普及を 進めています。 株式会社ZMP代表取締役社長 谷口恒さん ROBO-HIはオープンなOSみたいなもので Windowsのよ うなものです。 つまりソースコードは非公開にしつつも、 APIをオープンにしている。汎用OSのROBO-HIにつなぐこ とで、ほかの会社の掃除ロボットの指示とか管理もできる ようになります。 詳細は「東洋経済オンライン」2023年のインタビュー記事でご紹介予定
参考資料ZMP「取引の図解」(簡略版) 補完財プラットフォーム:取引図(紫字は商標名) ZMP ¥0 ¥ API ロボットメーカー エレベータメーカー 料金 ロボット エレベータ 運用 サービス サービスIT ROBO-HI \ ZMP ロボット 安価 IZAC RoboMap ディベロッパー ¥代金 ゼロつく図解についてはCC BY 4.0 \ OS設置 サービスIT ROBO-HI
参考資料ZMP「取引の図解」(詳細版) 補完財プラットフォーム:取引図(紫字は商標名) ゼロつく図解については CC BY 4.0 ZMP インフラシステム事業 運用サービス事業 ¥0 API ¥0 ¥ API 料金 ロボット事業 \ 運用 サービス 代金 サービスIT ROBO-HI ロボット メーカー エレベータ メーカー ロボット ¥代金 \ ZMP ロボット 安価 IZAC RoboMap ロボット ¥代金 ディベロッパー OS 設置 サービスIT ROBO-HI