「進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症をめぐる最近の進歩」

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November 21, 24

スライド概要

第43回日本認知症学会の学術教育講演で使用したスライドです.

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岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野 教授

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各ページのテキスト
1.

パーキンソン病の鑑別診断として の 進行性核上性麻痺・大脳皮質 基底核変性症をめぐる最近の進歩 岐阜大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野 下畑 享良

2.

COI 開示 発表者:下畑 享良 岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野・教授 演題発表に関連し,明示すべきCOI関係にある企業などは ありません.

3.

本講演の目的 • PSP/CBDの最近の進歩を提示する. • 病態解明やタウを標的とする治療に大きな進歩が認められ, 抄録提出後にも大きなブレークスルーが複数報告された. • このため抄録に記載した自己免疫性タウオパチーである IgLON5抗体関連疾患は省略し,タウオパチーの病態と治療を 中心に提示したい.

4.

イントロダクション 1.純粋なタウオパチー 2.2つの免疫療法

5.

1.PSPは純粋なタウオパチーである pTau (AT8) Gallyas-Braak CBD Astrocytic plaque

6.

1.PSPは純粋なタウオパチーである pTau (AT8) Gallyas-Braak CBD PSP Astrocytic plaque Tufted astrocyte

7.

1.PSPは純粋なタウオパチーである pTau (AT8) 神経病理インデックス 新井信隆(2005) CBD PSP Astrocytic plaque Tufted astrocyte

8.

神経細胞とオリゴデンドロサイトの病理所見 Int J Clin Exp Pathol. 2009;2(4):399-406. Neurofibrillary tangle (神経原繊維変化) Coiled body アストロサイト,神経細胞,オリゴデンドロサイトのいずれが重要?

9.

タウ蛋白の電子顕微鏡像(神経細胞) Globose tangled mass (球状に絡まった 繊維の塊) 強拡大では15nm のまっすぐなtubule の集積 高度にリン酸化さ れた不溶性タウ蛋 白質が沈着

10.

タウオパチーの種類と タウを標的とした治療 Primary Secondary MAPT遺伝子変異 Aβ(AD) IgLON5 Ab PSP,CBD,Pick病 発現誘導 ミスフォール Tau gain of function ディング 伝播 クリアランス/ オートファジー ストレイン ニューロン(±グリア)障害 核酸医薬(ASOなど) 小分子薬 免疫療法 抗酸化 抗炎症 ミトコンドリア

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2.タウに対する2つの免疫療法 能動免疫療法 (ワクチン) 利点 • 安価 欠点 • 不可逆的な免疫反応 (副反応)の可能性

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2.タウに対する2つの免疫療法 利点 欠点 能動免疫療法 (ワクチン) 受動免疫療法 (抗体療法) • 安価 • 特定エピトープを標的とした 疾患ステージに特化した 治療の可能性 • 可逆的な免疫反応 • 不可逆的な免疫反応 (副反応)の可能性 • 高価 • 定期的投与を要する • 抗イディオタイプ反応や それに伴う副作用(*) *効果減弱,アレルギー反応,免疫複合体形成

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受動免疫療法 タウ抗体のエピトープは何が良い? ①タウ(5つのドメイン) ②ミスフォールドしたタウ ③リン酸化タウ ④オリゴマー化したタウ Prion-like domain Microtubule-binding domain N-terminal Mid-domain C-terminal

14.

タウ抗体療法はおそらく容易ではない タウ アミロイドβ 細胞内局在 細胞内 細胞外 構造 複雑 6つのアイソフォーム リン酸化 単純

15.

タウ抗体療法はおそらく容易ではない タウ アミロイドβ 細胞内局在 細胞内 細胞外 構造 複雑 6つのアイソフォーム リン酸化 単純 アミノ酸数 352~441 40, 42 分子量 45~65 kDa 4.5 kDa タウは細胞内に存在し,複雑で,サイズが大きいため, Aβよりも難しい標的である.

16.

小括1 1. PSPとCBDは純粋なタウオパチーと考えられており, タウを標的とした治療が期待されている. 2. とくにタウ抗体を用いた治療が期待されているが, 理論的にはAβよりも難しい標的である.

17.

臨床試験 の現状 失敗の 原因とブレ イクスルー もうひとつ の仮説

18.

PSPにおけるタウに対する免疫療法 名称 製薬企業 ステージ 抗体 ABBV-8E12 (Tilavonemab) AbbVie/C2N Phase 2 抗体 BIIB092 (Gosuranemab) Biogen Phase 2 抗体 UCB0107 (Bepranemab) UCB Biopharma Phase 2

19.

PSPにおけるタウに対する免疫療法 名称 製薬企業 ステージ 抗体 ABBV-8E12 (Tilavonemab) AbbVie/C2N Phase 2 抗体 BIIB092 (Gosuranemab) Biogen Phase 2 抗体 UCB0107 (Bepranemab) UCB Biopharma Phase 2 ワクチン AADvac-1 Axon Neuroscience Phase 1 ワクチン ACI-35 AC Immune/Janssen Phase 1

20.

ABBV-8E12(Tilavonemab) 多施設第1相/第2相試験 安全性に問題はなし. 脳脊髄液/血漿比は0.2~0.4%(移行性は低い). 第2相 月1回静注 330症例. 主要評価項目 開始52週後の PSPRSと安全性. 2019年7月 打ち切り中止 West T et al. J Prev Alzheimers Dis. 4:236-241, 2017

21.

主要評価項目 52週後のPSPRS変化において有意差なし 最も多かった有害事象は 転倒であった. 重篤な有害事象が発生し た割合は,各群間でほぼ 同等であった. Höglinger GU, et al. Lancet Neurol. 2021;20:182-192.

22.

Tilavonemabはリン酸化タウの減少や 分布変化をもたらさなかった. 67歳 87歳 未治療の10名と比較して, 治験に参加した2名の 病理所見においてTufted astrocyte (上段)および microgliosis, astrogliosis (下段)に明らかな差は 認めなかった. Koga S, et al. Lancet Neurol. 2021;20:786-787.

23.

開始時からのスコアの変化 BIIB092(Gosuranemab)第2相試験 PSPRSの差(52週)-0.2(P=0.85) BIIB092 偽薬 Dam T et al. Nat Med 27;1451–7, 2021

24.

臨床試験 の現状 失敗の 原因とブレ イクスルー もうひとつ の仮説

25.

失敗の原因 1.ストレイン 2.エピトープの部位 3.合併病理

26.

結果をどう考えるか?(治療薬と対象) ① 対象がPSP-RSであり,より早期の症例で検討すべきだった. ② タウの凝集や,疾患ごとに異なるコンフォーメーション(ストレ イン)が影響した可能性がある. ③ 2つの抗体はともにN末端に対する抗体であり,凝集に関わる domainを認識する抗体が望ましかった. ④ 十分な量の抗体が脳内に入っていなかった可能性がある. Boxer AL et al. MDS SIC Blog, Jan 2020 Höglinger GU, et al. Lancet Neurol. 2021;20:182-192.

27.

効果にはストレイン(立体構造)の違いが関与? → One polymorph, One disease 仮説 Nature. 2020 Apr;580(7802):283-287. 抗体の結合親和性に影響する可能性

28.

PSP/GGT/AGDの タウフィラメント構造の決定 Nature. 2021 ;598(7880):359-363. • PSPのタウフィラメントは,新しい 3層構造をしていた. • GGTはPSPに類似していた. • AGD,Aging-related tau astrogliopathy,MAPT変異は CBDの4層構造に類似していた.

29.

タウオパチーはフィラメントの構造に 2021 ;598(7880):359-363. 基づいて階層的に分類できる Nature. Nature. 2021 ;598(7880):264-265. AGD; argyrophilic grain disease, FBD; familial British dementia FDD; familial Danish dementia, PART; primary age-related tauopathy PCA; posterior cortical atrophy タウフィラメント構造は抗体の効果に影響を及ぼすか?

30.

2つの抗体は(抗原性が高いと 推測された)N末端を認識する Sandusky-Beltran LA, et al. Neuropharmacology. 2020;175:108104. 凝集蓄積後に時間の経過とともに, PHFのcoreから飛び出たN末(fuzzy coat)が切断消失する

31.

期待された UCB0107(Bepranemab)試験は 中止になった

32.

MTB domain タウオパチーに対する N末端 MTB domain 最新の治療パイプライン N末端 P-tau 396/404 Phase 2 P-tau 422 P-tau 231 N末端2つが失敗 Misfolded tau 1つ失敗 ⇓ Mid-domain1つ MTB domain 3つ (べプラネマブを含む) リン酸化タウ4つ ワクチン2つ N末端 Mid-domain Misfolded tau ワクチン ワクチン P-tau 217 MTB domain サブクラス不明 P-tau 413

33.

PSPは純粋なタウオパチーではない → タウ抗体のみで有効か分からない! αSyn-SAA陽性例は PSP 28名,CBS 40名のうち, それぞれ28.6%,35.9%も存在! αSyn-SAA陽性例では 若くなるほど,Aβ42値が 低下する(非常に複雑) Neurology. 2024 Sep 24;103(6):e209818.

34.

αSyn-SAA陽性と陰性の患者間で 臨床像に大きな差はないが・・・ ただしREM睡眠行動障害の既往は, αSyn-SAA陽性と強く関連していた (オッズ比60.2!p < 0.01). Neurology. 2024 Sep 24;103(6):e209818.

35.

最新のパーキンソン病の総説では 合併病理は病態の一つとして捉えられている Nat Rev Neurol (2024). https://doi.org/10.1038/s41582-024-01034-x

36.

小括2 1. タウ抗体が臨床試験で失敗した原因として,ストレイン の影響,不適切なエピトープ,合併病理が多く純粋な タウオパチーとは言えないことが関与している可能性 がある. 2. さらにタウが細胞内に存在することや,抗体が脳内に 届いていないことが関与する可能性がある.

37.

ブレイクスルー 1.アンチセンス 2.細胞内受容体 TRIM21 3.オリゴデンドロサイトと補体

38.

免疫療法以外の開発状況 Nat Rev Neurol. 2023; 19(12):715-736. 脱リン酸化 免疫療法 凝集阻害 微小管安定化 アンチセンスオリゴ 脱グリコシル化

39.

抗体療法の成功のために何が必要か? アミロイドβ抗体療法から学ぶ Brain. 2023 Feb 17:awad049. AD 健常者 脳内タウを大幅,かつ速やかに減少させ,さらに臨床効果が 検出されるのに十分な期間を継続させることが重要.

40.

タウ発現を最も速やかに抑制するアプローチ アンチセンスオリゴヌクレオチド MAPTRx髄注 脳脊髄液リン酸化タウ:用量依存的に低下させ, 60mg(4回投与) および115mg(2回投与)群において,最終投与後24週でベース ラインからの平均減少率が50%を超えた. Nat Med. 2023 Apr 24. doi: 10.1038/s41591-023-02326-3.

41.

タウ抗体療法の限界 ― 従来の認識 ― Cell Rep. 2016;16(6):1690-1700. シナプスにおける放出と 取り込みの際がタウに 抗体が結合する唯一の チャンス 抗体が細胞外のタウに結合し 伝播を抑制する. 細胞内のタウは無理?

42.

抗体に結合したタウは細胞内に入り Proc Natl Acad Sci U S A. 分解を受けることが判明した! 2017 Jan 17;114(3):574-579. • 抗体に結合したタウは細胞内に入り細胞内受容体TRIM21と結合, Ub-PSシステムによる分解を受ける. • TRIM21はもともとは抗体に結合した病原体を分解するシステム

43.

タウ抗体は細胞内・細胞外の両方の コンパートメントで作用しうる ミクログリア Congdon EE, et al. Nat Rev Neurol. 2023;19:715-736 細胞外クリアランス エンドサイトーシス タウ凝集体封じ込め ミクログリアの貪食 →タウの拡散・伝播 の抑制 細胞内クリアランス プロテアソーム系, オートファゴソーム, エンドソーム・リソ ソーム系による 分解・隔離 ★ 抗体はエンドサイトーシスにより神経細胞に内在化することができる

44.

いかに工夫して細胞内で タウの分解を起こすか?① Sci Transl Med. 2024 Jul 3; 16(754):eadj5958. • タウ抗体をナノ粒子で包み ミセル化し経鼻投与. • 嗅覚伝導路を伝播させて 嗅球→海馬まで到達させる. • 直接,TRIM21依存性に 病的タウを分解する.

45.

いかに工夫して細胞内で タウの分解を起こすか?② 重要なのはRINGドメイン H鎖抗体 Science. 2024 Aug 30;385(6712):1009-1016. 2つ結合して活性化→Ub結合 RINGドメインに 抗体の一部を結合 タウが凝集すると RING活性化しUb結合

46.

いかに工夫して細胞内で タウの分解を起こすか?③ Cell. 2024 Sep 10:S00928674(24)00912-7. タウ • RINGドメインにタウを結合させたもの(RING-Bait:餌)を作成. • ウイルスベクターにて発現させる.

47.

病態におけるオリゴデンドロサイトの重要性 発想の転換がもたらした臨床・病理の発見 • 近年の研究が表現型を重視していたのに対し,罹病期間 に注目した検討を行った. • 目的は「予後良好群,すなわち罹病期間の長いサブ グループの臨床・病理学的特徴を明らかにすること」. • 剖検で診断が確定したPSP 186例を,短期間群:5年未満, 中間群:5年以上10年未満,長期間群:10年以上に分類. Jecmenica Lukic M, et al. Ann Neurol. 2022 92(4):637-649

48.

発症3年以内の眼球運動異常がないことが, 唯一の独立した罹病期間の予測因子である

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発症3年以内の眼球運動異常がないことが, 唯一の独立した罹病期間の予測因子である Protracted course PSP

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神経変性には神経細胞とオリゴデンドログリア のタウ凝集が重要 神経細胞タウ凝集 神経変性 アストロサイトタウ凝集 アストログリアのタウ病理は 神経細胞のタウ病理と神経 変性と逆パターンを示す

51.

神経変性には神経細胞とオリゴデンドログリア のタウ凝集が重要 神経細胞タウ凝集 長期間群 神経変性 長期間群の患者では オリゴデンドログリアの タウ病理が軽い アストロサイトタウ凝集 アストログリアのタウ病理は 神経細胞のタウ病理と神経 変性と逆パターンを示す 短・中間期間群

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PSPは primary oligodendrogliopathy かもしれない

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オリゴデンドロサイトにおける 補体活性化の発見 Nat Commun. 2024 Sep;15(1):7880. PSP患者2779人(病理診断2595人),対照群5584人の全ゲノム解析 既知の5つの遺伝子座(MAPT,MOBP,STX6,RUNX2,SLCO1A2)と, 新規の1つの遺伝子座(補体C4A)が含まれていた. ヒト脳を用いた三重染色でも,オリゴデンドロサイトのタウ蓄積のみC4A陽性だった. (coiled body +, tufted astrocyte - , NFT -)

54.

オリゴデンドロサイトと補体は 新たな治療標的! Nat Commun. 2024 Sep;15(1):7880. • PSP群の脳でC4Aα鎖の発現レベルが高い • PSP群の末梢血におけるC4A mRNA発現も高い • PSPは単なる神経変性疾患ではなく,補体系が病態の 進行に深く関与する可能性がある. → 補体やオリゴデンドロサイトを標的とする治療開発

55.

小括3 1. 困難と考えられたタウを標的とする治療において, アンチセンスとTRIM21による分解を利用する新規薬 が突破口となる可能性がある. 2. PSPの病態の主座となる細胞はオリゴデンドロサイト であるという知見が複数報告されている. 3. 補体を標的とする免疫療法が戦略として考えられる.

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臨床試験 の現状 失敗の 原因とブレ イクスルー もうひとつ の仮説

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抗体療法はやめるべきという意見 ① アミロイドになるタンパク質の多くは,進化的に保存され, 神経系で高発現していることから重要な機能を持つ.その 凝集はタウの機能喪失を意味する(Loss of function). ② 凝集性のない,あるいは低い可溶性ペプチドアナログを用い たタンパク質補充(レスキュー・メディスン)に舵を切るべき. ③ 今こそ,神経変性疾患のproteinopathy 仮説を否定すべき. Espay AJ, et al. Mov Disord Clin Pract. 07 August 2021

58.

Proteinopathy 仮説 vs. Proteinopenia 仮説 monomer↓ 取り組みがほとんど なされていない! Insoluble↑ もうこれ以上は 不要では? Espay AJ, et al. JAMA Neurol. 2022 Nov 28を改変

59.

AD における Proteinopenia 仮説 lecanemabの効果は Aβmonomer 増加のため? 脳脊髄液 Aβ 42↑ PETではAβは減少するが, 脳脊髄液Aβ 42は増加する Aducanumab, Lecanemab, Gantenerumab, Crenezumabの いずれも増加している. N Engl J Med. 2023 Jan 5;388(1):9-21. (Figure S5) J Alzheimers Dis. 2024 May 2. doi: 10.3233/JAD-240171.

60.

Interactome(相互作用の網羅的解析)が 示すタウの機能;単に微小管結合蛋白ではない! ① タウと相互作用する分子は微小管(tublin)を除き,246 種類もの 分子(!)が同定された(核タンパク~シナプトソーム形成). ② タウ遺伝子変異により結合が 低下する分子はほとんどがミト コンドリア内膜に存在する. さらに変異は酸化的リン酸化と エネルギー生成を悪化させた. Tracy TE, et al. Cell. 185;1-17, 2022

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タウオパチーでは核膜孔複合体(Nuclear Pore Complex) に変化が生じている Brain Commun. 2022;5(1):fcac334. 核膜孔複合体成分であるnucleoporin 98の局在が ADに加え,FTLD,CBD,PSPでも誤局在している (細胞質にも認める).タウリン酸化と正の相関. 矢印 核 矢頭 細胞質

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演者の見解 2つの病態が同時に起きているのではないか? 脳虚血研究でしばしば標的分子の 2面性・2相性を経験した. (例:VEGF/MMPs/ROS/HMGB1/TNF) 同様にタウにも2面性があるのでは? 凝集性の乏しい可溶性タウを補いつつ, 凝集タウを除去することが必要では? Espay AJ, et al. JAMA Neurol. 2022 Nov 28を改変

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小括4 1. タウオパチーの病態に本当にタウの機能喪失が関与 していないか検証が求められている. 2. タウに限らず,プロテイノパチーの病因となるタンパク (Aβ,α-Syn,TDP43など)の生理的機能の解明も 重要と考えられる.

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総括 1. PSPの領域では2種類のタウ抗体を用いた臨床試験 の失敗を出発点とする多くの検討がなされ,近年, さまざまな重要な進歩が認められている. 2. PSP/CBSイコール「純粋なタウオパチー」という単純な 考えは改める必要がある. ご清聴,ありがとうございました.