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January 26, 25
スライド概要
Chaos Management Coach
Biography
グローバル消費財メーカーのITプロフェッショナル マネージャーとして30年以上の経験を持つ。スイスのジュネーブに赴任して2年間、DXおよびアジャイル変革プロジェクトに携わった。複雑で不確実な現代に生きるために、DXやエグゼクティブや次世代マネジメントが主体的に成長するコミュニティーマネージャーになっていく、次世代リーダーの育成にさまざまプログラムを提供している。
Session Abstract
スイス赴任の2年間、私はVUCAな時代における社内全体をアジャイルにシフトしてDXを乗り越えて、Well-beingな組織を運営するトランスフォーメーションを経験しました。
ストレス、燃え尽き、孤独感—これらの迷走する課題に立ち向かいました。
アジャイルシフトによって、個人の幸福とチームパフォーマンスが向上し、複雑な問題を人間中心のアジャイルで様々な取り組みを実践しました。その学びとして、チームの幸福度と価値創造を高める新たな洞察を得ました。
私たちは今、仕事と人生の質を向上させる大きな転換点にいます。
この経験から学んだアジャイルの具体的施策の実践を通じて、持続可能な働き方へのシフトを実現し、組織のサイロ化を打破し、共に、より幸せで創造的な未来へのシフトを実験する腹落ちからはじめましょう!
#DX #Agile #グローバル組織開発 #Well-beingリーダーシップ #潜伏学習
Agile Japan 2024 スイスに住み、人間中心のアジャイル・ トランスフォーメーション実践 からわかったこと スイス海外赴任の際に社内全体のアジャイルのトランスフォーメーションの しくじり経験についてお話しします。 スイスの経験から、「和じゃいる」から抜け出し、人間性を取り戻し、真の幸せ の追求、持続可能な働き方と創造的な未来への道筋を探ります。 2024年11月22日 カッシー 鹿嶋 康由
スイス赴任 2016-18 スイス 日本
カッシー 鹿嶋 康由 かしま やすゆき DXアドバイザー トヨタ自動車 Management 3.0ファシリテーター NuWorks合同会社 Global Education and Training Consultants Co., Ltd パートナー 経験 IT&経営企画 33年 食品製造業 ・2万人のリストラ、情報システム子会社売却、組織の立上げから再生 ・海外でのDX、Agile、IT部門のグローバル統合などに従事 2016-18 海外赴任 15分のインタビュー動画 グローバル統合 情シス売却 組織再生 スイスに「事業」 本社機能を移転 2022 スイスジュネーブ 苦悩からの復帰 2020年 定年退職 副業×複業 ポートフォ リオ・ワー カー
箱から出て、見つめ直す
I 2018
全社をアジャイルにせよ 2017年 無茶振り
アジャイル・トランスフォーメーション実践 スイスに住み、出会いから実践に至るまで 2017 出会い A Londonで受講 万人にわかりやすい 2019 C 帰国 日本ではじめる 2018 B 幼稚に感じる 2023 定年後、継続、複数の企業へ わかりやすい 自分の困りごと 職場の迷走地図を描き D 実践者は少ない 2024 最小限の2日間受講後 E なぜ、飽きてしまうのか 実践者は1割以下 3年間、継続しているはなかなか いない。なぜ実践しないのか?パ M30のモジュールを処方箋 ーソナルスキルで止まる、チーム 全体像を描くことで ラーニングパスが見つかる わかりやすいが、 ゲームがローコンテキスト 楽しい じぶんごと+全体像 提案 却下 現在もAgileチームのトレー ニングに入っている スキルにならない。
I 2018
週40時間の働き方 (10年以上の試行錯誤)
週40時間の働き方 (10年以上の試行錯誤) 1. 背景:リモートワークが社会問題となった2006年 欧州の社会問題(ストレス、燃え尽き、孤独化など) ○ 国連 2030アジェンダ SDGsへ反映 2015年9月 2. 夜の飲み会は基本なし ○ 幸せの追求 家族との食事 ○ ランチ リーダーは毎週 部門間1on1(3ヶ月先まで予約) ○ アルコールに対するリスク教育と高い税金 3. 健康経営にてパフォーマンス向上 ○ 休暇の年初の年間計画は2週間連続含む計画立案は 管理職の必達義務 ○ 1週間の休暇が3ヶ月サイクルのペース配分 ○ 年配ほど肉食、筋トレしながら勉強 アスリート ○ 仮眠室 短時間睡眠の効果 ○ オフィスにフィットネスルーム internal documents,simplification,strategy
幸せな働き方とは何か?
欧州:デジタル+VUCAな時代 2004年: Skype欧州での爆発的な普及 英国を中心に、企業での採用も拡大 ストレス これまでのやり方では打破できない不確実性の高い環境下で のプレッシャーが増大 燃え尽き症候群 バーンアウト 過度な業務負荷による心身の疲弊 孤独感 新入社員、インターンシップからリモートワークによるチー ム間、世代間のつながりの希薄化
健康がないと成果はない 少子高齢化は欧州が先輩 進行速度:戦後のベビーブームを受けて、日本が突出して速い 対策時期:欧州は早期から移民政策等で対応なので認知しにくい 睡眠教育 質の高い睡眠のプログラムと生産性の向上 アスリートエンジニアの「育ボス」文化 ワークライフバランスの実現とモチベーション向上 健康経営:タスクを超えるために行う価値 身体と頭脳のトレーニングによるパフォーマンス向上
今起こっている: 3つのパラダイムシフト デジタルシフト 顧客の幸せを探求し、常に新しい価値を生み出す 学習する組織へ ソーシャルシフト 社会の幸せを探求し、持続可能な繫栄を分かち合う 共感する組織へ ライフシフト 社員の幸せを探求し、多様な人が自走して協働する 自走する組織へ 過去最高の変革 明治維新 並み
OSをバージョンアップせよ
スマホに例えると... アプリ(アジャイル)入れても、 OS (マインドセット)をアップデートしないと機能が制限される アプリ (デジタル技術、 専門技術 etc) ミドルウェア (考え方、考えるプロセスetc) OS (捉え方/価値観)
この混沌とした状況で、いま、そして今後、何を指針としていくべきか。 「マネジメントを再定義する会議」 2008年5月 ● 世界的な経営思想家とビジネスリーダー36名で議論 ● 「科学的管理法(業務を標準化し、管理専門の人材をおき、 仕事を計画・統制する)」は 「とんでもなく時代遅れなマネジメントモデル」と指摘 ● 3つの総括と25の課題を提起 マネージャーがいなくても どうやって組織を回していくか https://amzn.asia/d/9cJLOJM 単行本 – 2013 https://amzn.asia/d/9cJLOJM
幸せな働き方の探索 成果 個人、チーム、 組織レベル ストーリー物語的な 戦略 従業員の声 促進因子… 幸せな状態 よりよい正の 幸せスパイラル 意義と 進化する目 的 自律と コントロール 働きがい 魅力的な マネジャー 組織的な 一貫性 よいデザインの 仕事と環境 セーフティ・ネット 安心・安全 サポートと関 係性の質 促進因子… 長時間 「ウェルビーイングが重要な理由: 従業員のエンゲージメントとパフォーマンスの維持」 論文を基に 2013 年 8 月に発足 負の スパイラル 英国公認人事開発協会 (CIPD) https://engageforsuccess.org/the-evidence-wellbeing-and-engagement
I 2018
世界競争力ランキング2024 38位 「ビジネスの効率性」63か国中 47位 日本の競争力は「過去最低」の世界35位。「世界競争力ランキング2023」 20
目覚めよ、眠れるアジャイルの可能性 - 数字とタスクの海に溺れていませんか? どうしたら私たちの失われた人間性を取り戻せるのか?: どうしたら迷走地図抜け出せるのか? - 欧州発、驚愕の生産性から質的向上 秘話
全社をアジャイルにせよ 2017年 無茶振り
電子たばこ デジタルシフト 煙のないたばこ ソーシャルシフト 社会の幸せを探求し、 持続可能な繫栄を分かち合う共感する組織へ しなやかな組織とリーダーシップ サイロの壁を崩す あたりまえを見直し、 アジャイルなゲーム解決しながら 自律分散型の組織を作っていく 1. 複雑を扱えるリーダーの特徴「1枚の迷走地図」で複雑を語る 2. マネージャーの率先 部門越境 1on1ランチ 3. 年初に年間の有給休暇の登録(国政による科学的労務環境) 4. 金曜日に結果と計画の共有 (脳内の最適化 土日の休息が月曜の生産性を向上) 5. 月曜日は対話してスタート Agile革命 agile leadership,resilient organization,distributed
アジャイルシフトの探索 リサーチ 必要な要件を洗い出す 実践トレーニングに飛び込む 欧州で毎月やっているイベント わかりやすい、学びやすい 実感しない限り、導入はできない 登壇者のコンテンツを調べ参加 行動変容がアウトカム 体感して自分なりの価値を言語化 ファームのサービスを調べる フレームワークは嫌われる 実践しているコミュニティがあること
ケイパビリティに関する 特定の重要な質問に答え進めていきます +10労働 日 スタート 必要な機能を特定 • 現在の取り組みと ギャップ評価 • 市場イニシアティブ 評価 • 今後の取り組み 能力定義 • 能力の範囲を明確に 定義する。 +20労働日 誰がリードす べきか? 誰がパートと なり、対処す べきなのか? • 会社の中で推進リー ダーの役割を担うの に最適な人物は? • この機能は、どの部 門にとって価値があ るのか 推進のコミュ ニティの形式 活性化& コミュニケー ション どうすれば前 に進めるか? 最適なものを選んでも • コンテンツ制作とフ • どのように能力を最新に保 らう。 ォーマットの運用に つかを明らかにする。 よる能力開発 • 作る vs 買う(パー • クラウドソーシング(内・ • 盛り込むべき具体的 な取り組み トナー企業による専 門知識・教育の提 供) • 誰が積極的に貢献す べきか、誰が情報を 得るべきか。 • 専門部署を設置予定 • 先導部門が率先して 模範を示す 外) • コミュニケーショ ン・プラットフォー • パートナー企業 ムを活用し、より多 • インターネット・データの くの人々と共有する。 収集・整形・蓄積・可視 化・分析加工をしやすくす る • 先導の仮想コミュニ ティが密接に連携 I 2018 26
その頃、2008年に出版 Management 3.0関連書籍 出会い Londonで受講 万人にわかりやすい
43年前から、複雑以外は変わっていない 幸せファーストの働き方 組織心理学 世界の標準 6つの目を持ったマネジメント知恵 Management 3.0
なぜ、アジャイルがうまくいかな いのか 「自分ごと」にできてないから かも?
お困りドア 今のお困りごと素早く得るこ とができます。 重みづけは各自の主観で設定
複雑を扱える眼鏡を持つ必要がある
ステイシーマトリクス カオス 方法 Stacey Matrix
もやもや整理シート お困りドア(済み) 課題の抽出 Step1 課題と背景 の理解 できるだけ多くの質問 実際の課題を出します。 をして、抽出した課題 その中でメンバーの興 への理解を深めます。 味関心が高いものを抽 愚かな質問はありませ 出します。 ん。 Step2 Step3 アイデア出 し 優先順位付 け 課題解決へのアイデ ア出しをします。 その間、この課題を 抱えている人は発言 できません。 「コスト」「価値」の 2軸でアイデアを整理 します。 自分の組織で実行可能 なものを選びます。 高い 高い 時 間 10分 13分 13分 7分 33
見える化 地図化 複雑を全体俯瞰 ループから抜け出る 切り崩し(実験) 鉱脈を見つけ出す
不確実な世界に生きるためのシステム思考 複雑な状況が起こっていませんか〜負のスパイラル〜 もっとより良く このままで十分 諦め文化 やりがい不足 機能不全 人が育たない 型の有効活用 断捨離 コミュニケーション不足 全体俯瞰 未来への準備 仕事が見えない 忙しい 任せられず マネジメントのレベルアップ 35
処方箋を配置する 具体的なツール 学ぶ単元 パーソナル・ マップ 質問 嬉しかったこ と ハピネ ス・ドア KUDOカ ード 感謝 パーソナル コラボ 価値観を語る BigValues ストーリー フィード バック・ ラップ 幸せへの 12ステップ チームづくり チーム合意書 ムービング・ モチベーター 質問 お困りド ア マネジメント 違い 3.0 権限移譲 ポーカー 複雑性の体感 トライアング ル ワーク コンピテシ ー・マトリッ クス 複雑の見える 化 Stacy Matrix 祝う 振 り返り 複雑性 8つのガイドラ イン イェーイ 質問 感情の見 える化 感情の輪 よい会議 8つのヒ ント リモート & ハイブリッド ワーク ガイドライン 実験しよ う LWEI 捨てる 断 捨離 Work Out 価値ある会議 リーンコーヒ ー
全体を俯瞰する
みなさんが求めている 処方箋から 自分のラーニングパスが 決まる マネジメントのバーションアップ
マネジメンのレベルアップのための処方箋 ムービング モチベーター 組織の発達段階 処方箋カード ラーニングパス お困りドア 職場の迷走地図 因果関係ループ図 実験しようカード 複雑の見える化 もやもや整理シート ステーシーマトリックス Stacy Matrix 価値ある優先順位 Value Impact チェンジキャンバス
思考 身体知 知識 実践・体験 フロー没頭
“英語の動詞「to manage」は、 イタリア語の「maneggiare」, 「馬を訓練する」から来ています。 ” - Kurtz and Snowden, “Bramble Bushes in a Thicket” http://www.researchgate.net/publication/237133296_Bramble_Bushes_in_a_Thicket_Narrative_and_the_intangibles_of_learning_netwo rks © Copyright Yasuyuki kashima 2018
信頼 チームメンバーは、 チームの中で安心感を感じ、 進んで実験を行い、 自分ごとのように捉え、 自分の意見を共有します。
組織成熟度診断(Ocapi) 思考の質 関係の質 1 2 挨拶 声掛け 会話量 2 2 活気 尊重 背景理解 4 5 共同思考 1 受け止め 受容 つながり ありがとう 3 1 関心の広がり 互いへの関心 行動の質 3 3 ポジティブ思考 アジャイル 2 行動意欲 行動意欲 未来感受 バックキャスト 当事者意識 システム思考 システム思考 笑顔 フレンドリー 行動変容 支援 貢献 新たな習慣 3 3 主体的行動 誠心誠意 インテグリティ 横断 内省 内省 発想 発想 一体感 当事者意識 探求 洞察・配慮 協働 確信 自己組織化 率直さ 信頼 4 越境 互恵 視座 5 意味創造 Ocapiは、組織を変えられると いう実践者が活用する「成功 の循環モデル」を基に、それ ぞれの質の段階を見出すこと で、変革の進捗を明らかにし ていることを対話を通じて認 識します。 4 5 ボランティア・チ ーム 共創行動 信頼=マネジメント
Management 3.0 = 人ではなく、システムをマネジメントする。
なぜ、アジャイルがうまくいかな いのか 答えは外にあるかも
現代版 蘭学 オランダから新しい学び
源流はTPSの人に対する思想 トヨタ生産方式 アジャイル 現場に主権(紐引く) 心理的安全性 現場で改善 (トライ) 権限委譲 現場意見で工程改善 モチベーション活用 現場で皆で解決 実験・フィードバック ムリ/ムラ/ムダ排除 チーム学習 ・・・ 複雑性思考・・・ トヨタ生産方式 1950年代 スクラム 1990年代 アジャイル 2001 人に対する思想 (共通) ・現場主権の自律的運営 ・個のモチベーションを活用 ・実験主義 ・フィードバック反映 ・集合知の結集 「個の能力を活かす人中心の思想」は共通 アジャイル運営の原理原則 マネジメント3.0
黄金サイクル 生産性と創造性のための 1 3ヶ月サイクルのリズム作り 長期的な目標設定と定期的な振り返り 2 週末の「脳内自動最適化」 土日の休息が月曜の生産性を向上 3 休暇戦略 リフレッシュによる創造性と生産性の向上のために 年初から、2週間連続休暇を含めた年間計画の立案
M30の講座の活用事例 企業内のAgileトレーニング
持続可能な働き方へのシフト世界の標準 成果 個人、チーム、 明確な目的と制約を 組織レベル 整える マネジメントを学ぶ 健全なチーム コンピテンシー を育む 促進因子… well-being 幸せスパイラル 組織を進化 発展させる 複雑の捉え方 人々に活力を与 える エンゲージメント 働きがい チームに セーフティ・ネット 権限を委譲する 安心・安全 成長実感のための 振り返り、 肯定的な対話 あらゆるものの 可能性を解放する 促進因子 … 「ウェルビーイングが重要な理由: 従業員のエンゲージメントとパフォーマンスの維持」 論文を基に 2013 年 8 月に発足 負の スパイラル 長時間 https://engageforsuccess.org/the-evidence-wellbeing-and-engagement
何かを変えるのではなく、実験してみましょう。 “次に新しいアイデアが 浮かんだときには、 実験と呼び、ただのテストだと 全員に印象づけよう。” トム・ケリー&デイヴィッド・ケリー 『クリエイティブ マインドセット』
ご清聴 ありがとうございました!