>100 Views
September 13, 26
スライド概要
架空のオリジナルカンパニーです♪
はじめまして、yukikoと申します。 IT教育支援や、DX推進が可能です。 ◆ スキル LPIC レベル2 AI / Python Splunk BI(データ可視化・分析) ◆ その他 新卒・未経験の学生向けに、エンジニア転職を応援する資料を趣味で作成しています。 もしよろしければご活用ください。
世界一東洋絵画研究社 飛び出す立体技法 ── 東洋絵画に見る遠近法と陰影法 ── 研修・講座資料 うさうさ研修工房
CONTENTS 目次 01 03 05 絵画の本質 02 東西の遠近法比較 2次元の平面に3次元の空間を再現する 線遠近法(西洋)と伝統的空間表現(東洋) 浮世絵の遠近法 絵師たちの革新 平行遠近法と幾何学遠近法、そして「浮絵」 陰影法の伝来 秋田蘭画と円山応挙にみる立体表現 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 04 06 葛飾北斎・歌川広重の空間表現 まとめ 「飛び出す立体技法」5つのポイント 2
01 / INTRODUCTION 絵画の本質 —— 平面に宿る奥行き 絵画表現の本質は、 2次元の平面上に 3次元の空間を再現するとこ ろにある。 私たちは網膜像から立体的な空間を認知しており、絵画の奥行き表現はこの視知 覚のしくみと深く結びついている。 東洋絵画では、西洋の線遠近法とは異なる独自の方法で「立体感」「奥行き」を生み 出してきた。 近景 中景 遠景 平面上に「層」を重ねることで奥行きを生む発想は、 東洋の空間表現に共通する考え方である。 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 3
02 / COMPARISON 東西の遠近法 —— 発想の違い 西洋:線遠近法 東洋:伝統的空間表現 画面に直交する平行線を1点(消失点)に集束させて描く 遠いものを上に、近いものを下に描く「上下法」 イタリア・ルネサンスで開発され、17〜18世紀に数学・幾何学と ともに完成 中国・北宋の郭煕が理論化した「三遠法」(高遠・平遠・深遠) 単眼の視点を基準とした、幾何学的に厳密な空間構成 対象を重ねて奥行きを示す構図、視点を固定しない自由な空間 構成 → 江戸中期以降、西洋の線遠近法への関心が高まり、東洋絵画に取り入れられていく うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 4
03 / UKIYO-E 浮世絵の遠近法 —— 平行遠近法と幾何学遠近法 平行遠近法 幾何学遠近法 日本古来の伝統的表現。遠くの物体を斜め上方に配置し、奥行き方 向の平行線は平行のまま描く。距離感ごとに絵を層として空間に配 置することで立体感を生む。 西洋の線遠近法に基づく表現。正確に描かれていれば、そこから対 象の3次元モデルを再構築することも可能で、江戸中期に「浮絵」とし て花開いた。 浮世絵ではこの2つの遠近法が併用され、独自の空間表現が発展した うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 5
03 / UKIYO-E 「浮絵」の誕生 —— 飛び出して見える絵 浮絵(うきえ)とは 浮絵 江戸中期、元文年間(1736〜1741年頃)に登場した、遠近法を強調した浮世絵の一 様式。中国を経由して伝わった西洋の線遠近法を取り入れている。 遠近法で手前が浮き出る 「浮絵」という名は、遠近法によって手前の対象が浮き出て見えることに由来する。 奥村政信・鳥居清忠らが代表的な絵師。 同時期には、レンズを通して奥行きを体験する「覗き絵」や、立体的な切り絵「立版 古(たてばんこ)」など、様々な立体表現の工夫が生まれた。 覗き絵 レンズ越しに奥行きを体験 立版古 組み立てる立体の切り絵 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 6
04 / INNOVATORS 葛飾北斎の革新 —— 枠を越える空間表現 北斎は、伝統的な日本画の表現と西洋の線遠近法を組み合わせ、画面上に近代的な風景表現を描き分けた。幾何学的な枠組みに縛ら れない、観察者を解放する空間構成を追求した。 線遠近法との融合 同心円構成 観察者の解放 伝統的な日本画の様式を保ちながら、線遠 近法に基づく近代的な風景描写を画面に取 り込んだ。 直線を使わず、多くの同心円で画面を構成 し、新たな幾何学的遠近法の可能性を示し た。 単一の消失点に縛られた窮屈な構図から観 察者を解き放ち、自由な視点の空間表現を 実現した。 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 7
04 / INNOVATORS 歌川広重の空間表現 —— 視線を誘導する構図 広重は、日本の伝統的な俯瞰図の構図と西洋の遠近法を調和させ、観察 者の視線を巧みに誘導することで空間の広がりを表現した。 近景 手前に大胆な近景(枝や柵など)を配し、その奥に遠景を小さく描く構図は、 遠近感を強調しながら画面に奥行きのドラマを生む手法として知られる。 遠景(俯瞰) 大胆な近景と俯瞰の遠景を重ねることで 奥行きのドラマを演出する うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 8
05 / SHADING 陰影法の伝来 —— 秋田蘭画のはじまり 安永2年(1773年)、久保田藩(秋田藩)は鉱山技術指導のため博学の平賀源内を招聘した。源内は藩士・小田野直武に西洋画の陰影法を伝授 し、これが「秋田蘭画」誕生のきっかけとなったと伝えられる。 1 2 3 源内、秋田藩へ 直武の絵を見る 陰影法を伝授 鉱山技術指導のため招聘される(1773年) 宿の屛風絵に感心し、作者・直武を呼び寄せる 立体感を出す描き方を直接指導したとされる うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 9
05 / SHADING 秋田蘭画の特徴 —— 和洋折衷の立体表現 陰影法 大気遠近法 東洋の画材・形式 西洋画の技法を取り入れ、明暗によって立 体感・写実性を表現する 遠くのものほど淡く霞ませて描き、空気を通 した奥行きを表現する 絹本着色・掛幅など東洋絵画の伝統的な形 態を保ちながら洋風の画題を描く 代表的な担い手は藩主・佐竹曙山と藩士・小田野直武。曙山は日本最初期の西洋画論書を著し、陰影法や遠近法によって写実性に乏しい日本絵画を改 革しようとした。直武は『解体新書』の挿絵も手がけている。 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 10
05 / SHADING 円山応挙の陰影表現 —— 眼鏡絵からのリアリズム 円山応挙は20代の頃、レンズを通して奥行きを楽しむ「眼鏡絵」の制作に取り 組んだ。その経験は、のちの作品にも影響を残したと考えられている。 視覚のふしぎと江戸絵画 国宝「雪松図屏風」には、西洋風の陰影法を思わせる影の表現が見られ、東 洋絵画の中で独自のリアリズムを生み出している。 望遠鏡が16世紀末に西洋で開発され、江戸時代に も普及。見世物としての望遠鏡や鳥瞰図への関心 の高まりは、絵師たちの空間表現の探究とも結び ついていた。 ただし、応挙をはじめ多くの日本絵画は単色で彩色し、明確な陰影をつけない場合が 多く、西洋の写実主義絵画とは一線を画す。 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 11
06 / SUMMARY まとめ —— 「飛び出す立体技法」 5つのポイント 1 平行遠近法 距離ごとに絵を層として空間に配置し、立体感を生む日本古来の技法 2 浮絵(幾何学遠近法) 西洋の線遠近法を取り入れ、手前が浮き出て見える構図を作る 3 構図の革新 北斎の同心円構成、広重の俯瞰 ×視線誘導など絵師ごとの工夫 4 陰影法(秋田蘭画) 明暗によって立体感・写実性を表現する西洋由来の技法の導入 5 和洋折衷の空間表現 東洋の画材・形式を保ちながら西洋技法を融合させた独自の様式 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 12
REFERENCE 参考文献 池田絵里香「デジタル技術を用いた浮世絵の遠近法と立体表現の研究」慶應義塾大学大学院 修士論文(2012年度) 仲谷兼人「浮世絵版画の空間表現 —浮絵と遠近法を中心として —」大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要( 2006年) 小木哲朗「浮世絵の遠近法とデジタル 3D浮世絵」慶應義塾大学 岸文和『江戸の遠近法 ―浮絵の視覚』勁草書房( 1994年) 「洋風画」「秋田蘭画」 Wikipedia 秋田県立近代美術館 秋田蘭画 解説ページ 「遠近法」artscape サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画-科学の眼、視覚のふしぎ-」展示構成 うさうさ研修工房|世界一東洋絵画研究社 13