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September 19, 26
スライド概要
Serverless Days 2026の登壇資料です
電子工作などをやってる情報系の学生
ServerlessDays Tokyo 2026 ネットワーク運用×AIエージェント: セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越える pull型サーバーレスアーキテクチャ 平地浩一 電気通信大学大学院 修士2年 矢崎研究室 monomi 1
AS38649 / UEC-EXP 自己紹介 平地浩一 電気通信大学大学院 修士2年 / 矢崎研究室 自宅サーバー・オンプレが好き 自分で機器を組み、ネットワークをつなぎ、動かす 運用チーム(AS38649) UEC-EXP ネットワーク運用自動化の研究 とそのエコシステムを活用 Kubernetes 同人サークル おうちクラウド研究部 VOID / @k1h_tech 自宅でクラウドを作ることを目標に活動 著書『Proxmoxで始めるおうちKubernetes超入門』など ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 2
スピードテストに表示されるAS番号 速度だけでなく、接続元のネットワーク名とAS番号も表示。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 3
AS38649 / UEC-EXP インターネットとASの仕組み :自分たちの方針で管理・運用するネットワークの単位。 AS クラウドのASの例 AWS AS16509(⼀例) SDCC AS38074 SoftEther 国内ISPの例 IIJ UEC-EXP Home NOC BIGLOBE KDDI Lumen SoftBank NTT GIN AS38649 AS59105 AS150363 AS2518 TelHi AS150369 Transit Peer AS2497 AS2516 AS17676 接続種別は未確認 Tier 1の例 Arelion AS1299 AS3356 AS2914 Cogent / AS174 AS38649周辺の接続から抜粋 間ではBGP(Border Gateway Protocol)で経路情報を交換。 AS ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 4
AS38649 / UEC-EXP — 電気通信大学の実験ネットワーク 学内の本番インフラとは分離した、教育・検証用のネットワーク。 as38649.net ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 5
AS38649 / UEC-EXP のネットワーク構成 AS38649 Transit インターネットへの接続 ENTERNET SDCC HomeNOC AS38649 / UEC-EXP ASBR ASBR AS Border Router(AS境界ルータ)× 2 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ TelHi IX 他のASとの相互接続 JCIX ENTERNET IX 6
のネットワーク機器 AS38649 自分たちのネットワークを、 インターネットへ接続 ルータを設置し、他のASと通信経路を交換。 接続後の設定・監視も自分たちで担当。 機器も通信経路も、自分たちで管理 設定の変更、接続状態の確認、 障害時の切り分けまで。 本物のネットワークで、 接続・自動化の実験。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 7
他のASとの相互接続・ピアリング 「お互いにつなぎませんか?」 他のASと接続し、互いのネットワークへの 通信を交換するのがピアリング。 IXは、複数のネットワークが 接続できる共通の場所です。 接続してからが、運用の始まり 接続先ごとの状態監視と、 障害時の通信経路・影響範囲の確認。 接続先の増加に伴う、調査対象の増加。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 8
AS38649 / UEC-EXP の監視項目とアラート例 Zabbix アラートの例 ピアの切断:接続相手とのBGP接続が停止 フラップ:接続と切断の繰り返し CPU・メモリの高使用率 サーバーの異常 初動で確認すること 意図した停止か、通信への影響はあるか いつから、どの接続で繰り返しているか 一時的な上昇か、継続的な負荷か 対象サーバーの状態とサービスへの影響 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 9
AS38649 / UEC-EXP 人運用での調査負担 3 深夜・移動中にも発生する障害。 商用ISPでは、24時間365日の監視・対応体制 小規模な3人運用では、同じ体制の維持が困難 機器の状態・設定・監視履歴の照合にかかる初動の負担 初動の情報収集を、AIエージェントで支援。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 10
monomi ネットワーク運用の初動調査を支えるAIエージェント 11
AS38649 / UEC-EXP の主な機能 monomi オンプレの情報を集め、初動調査を支援するAIエージェント。 から調査を依頼 Slack ・ などの状態を、自然文で照会 CPU BGP の障害通知から調査 Zabbix 通知を受け付け、条件に合うイベントを調査 結果の確認と、人への引き継ぎ で結果・履歴を確認 条件に応じてSlackで担当者へ通知 Web ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 例:CPU使用率の照会結果 12
AS38649 / UEC-EXP からの調査依頼と回答 Slack へ自然文で依頼 「受信している経路数は?」 同じスレッドで結果を確認 接続先ごとの経路数・観測時刻 @monomi ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 13
AS38649 / UEC-EXP の で会話・調査履歴を確認 monomi Web UI ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 14
AS38649 / UEC-EXP イベントの調査とSlack通知 Zabbix 状態を確認できない場合 障害なしと判断せず、自動メンションを省略 以上・未復旧・抑制なしを確認した場合 担当者へメンションし、確認を依頼 High ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 15
AS38649 / UEC-EXP サーバーレスの採用理由 エージェントに管理ネットワークを直接触らせたくない 複数拠点やクラウドの情報を、一か所に集約したい AWSの受付・配送・待機の仕組みを使い、保守・管理の運用コストを削減 オンプレのサーバ基盤は未冗長化。調査基盤はクラウドに配置したい サーバーレスでサクッと作ってみたかった 教員に提案してみたところ、 「検証として、月2万円くらいでやってみよう」とOKをもらった。 AI ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 16
の全体アーキテクチャ monomi 返信Lambda 結果を返信 Slack ⼿動の調査依頼 状態・投稿済みを確認 受付Lambda Step Functions Standard 調査終了イベント AWS 認可・重複排除 受付SQS planner 依頼SQS Zabbixイベント 外向きHTTPSで通知を送信 調査全体の終了を検知 結果SQS long polling 結果を送信 オンプレ / 管理ネットワーク Webhook 通知受信コネクタ 保存・再送/送信権限のみ Bedrock 操作の選択 callbackで再開 調査の進⾏・callback待機 dispatcher incident Lambda 条件判定後に調査 AWSとの通信は オンプレから開始 EventBridge 調査ID 返信SQS オンプレエージェント Zabbix APIで監視データを照会 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 許可された読み取り操作 SSH ASBR 17
AS38649 / UEC-EXP を使ったpull型の調査依頼 SQS 配送対象は、機器と取得情報を指定した調査依頼。 AWS側からSQSへ依頼を投入 オンプレエージェントによるHTTPSでの取得 許可された操作の実行と、結果SQSへの送信 外向きHTTPSが使えれば、オンプレ・他クラウドなどへ展開可能 固定コマンド・許可リストによる、実行内容の機械的な制限 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 18
AS38649 / UEC-EXP による非同期調査の仕組み Step Functions Step Functions Standard Planner:計画・再評価 オンプレエージェント ルータ・Zabbixを照会 Lambda → Bedrock 価評再てっ持を果結 はい 調査完了? 追加観測 接続の開始はオンプレ側 回答・終了 pullで取得 Dispatcher:依頼投⼊ 対象・固定操作・期限 依頼SQS 観測結果 結果待ち SendTaskSuccess Callback 結果SQS Lambdaは投⼊後に終了 waitForTaskToken 結果・依頼の照合 の実行時間をなるべく削減 Lambda ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 19
AS38649 / UEC-EXP 結果配送と完了確認による応答遅延 ある調査で時間を使っていた場所 モデル4回の処理 観測済みの結果がcallbackへ戻るまで workflow完了後、Slackに投稿するまで 記録 合計 約4秒 約120秒 約48秒 約120秒:SQSへの結果送信時にDNSエラー。依頼の再配信まで待機 約48秒:workflow完了後、Slack返信処理の定期確認まで待機 の 件。Slack受付から投稿まで約183秒。表は主な区間の抜粋。 2026-09-15 1 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 20
AS38649 / UEC-EXP の挙動 Worker で実装。コンテナとしてオンプレ・クラウドへ配置可能。 Go オンプレエージェント / Worker 依頼SQSから取得 機器を照会 対象・操作・期限を確認 ルータ・Zabbix 依頼を削除せず残す ⾮表⽰期間終了後にSQSから再取得 再送も失敗 結果をディスクへ保存 結果SQSへ送信 送信前に永続化 2秒・4秒待って再送 保存済みの同じ結果を使⽤ 1回の送信は最⼤10秒 失敗 送信成功? 成功 保存済みなら機器を再照会せず、結果を再送 初回を含め最⼤3回の送信。再取得時も依頼の期限を確認。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 依頼メッセージを削除 結果はCallbackが受信 21
AS38649 / UEC-EXP 調査完了からSlack返信までの待ち時間を減らす仕組み 当初は60秒間隔の完了確認。終了後に約48秒の返信待ちが発生。 AWS Step Functions 調査全体の終了 EventBridge 終了イベントを検知 返信SQS 調査IDを受信 通知漏れの回収:60秒ごとの定期確認も継続 返信Lambda 実⾏状態を確認 投稿済みかも確認 Slack 結果を投稿 終了イベントを合図に、次の定期確認を待たずに返信処理を起動。 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 22
AS38649 / UEC-EXP による機器の鍵管理 Secrets Manager 初期方針:機器の鍵はローカルのみに保存。 課題:鍵・接続設定の更新と配布に伴う運用負担。 今はSecrets Managerで管理し、workerだけが機器の鍵を取得。 AI側には、機器の鍵やSSH権限を渡さない AWSからの設定でも、ローカルの許可範囲を越えられない ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 23
AS38649 / UEC-EXP モデル選択と調査品質・費用の課題 とか贅沢を言ってると、AI破産してしまう Nova 2 Liteを使用。必要な情報の整理・要約に残る課題。 1調査6回、月1,000回まで。呼ぶ前に回数枠を予約 入出力サイズや操作数も制限する 回数を増やす前に、渡す情報やツールの仕様を見直す方針でデバッグ Oputs なお、いつもフロンティアモデルで開発してるので結構苦しい... ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 24
モデルの入出力ログを使った調査 での呼び出し履歴をCloudWatchに保存して、デバッグできるように Bedrock 入力:履歴と最新の依頼 出力:モデルのツール選択 ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 25
AS38649 / UEC-EXP 今後の展望 通知から始まる調査の検証 実際の障害発生から、調査・Slack通知までの一連確認 限られた予算での調査品質の改善 文脈・ツール契約の見直しと、モデル費用・応答時間の継続計測 3人で維持できる運用へ SQS・Step Functionsを活用し、初動調査と基盤保守の負担を軽減 Zabbix ネットワーク運用×AIエージェント:セキュアなオンプレ環境と固定費の壁を乗り越えるpull型サーバーレスアーキテクチャ 26