コミュニティでともに学ぶ価値

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December 24, 24

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AgileParty Synergy 旭化成 x ソニーグループのイベント登壇資料です。

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アジャイルアスリート

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

コミュニティでともに学ぶ価値 ~ 社内アジャイルコミュニティ運営から得た学び ~

2.

自己紹介 宇留野 賢司 (Kenji Uruno) ソニーグローバルソリューションズ株式会社 組織を芯からアジャイルにする「シン・アジャイル」コミュニティ所属

3.

今日お話すること • コミュニティとは • 社内コミュニティの運営方法 • コミュニティを続けるコツ

4.

お伝えしたいこと • コミュニティの良さを少しでも理解していただく • 何かしらのコミュニティに参加してみようと思える

5.

コミュニティとは

6.

コミュニティの定義 語源:ラテン語の「communitas」共同体 目的: 共通の興味や関心を持つ人々の集まり 特徴: 相互支援と知識共有が活動の中心

7.

コミュニケーションとコミュニティ コミュニケーション コミュニティ コミュニケーションは線 コミュニティは面 (伝える側と受け取る側のつながり) (コミュニケーションしていない人も参加できる)

8.

コミュニケーションの種類 『チームレジリエンス 困難と不確実性に強いチームのつくり方』池田めぐみ/安斎勇樹 より 雑談 自由な雰囲気の中で行われる気軽な挨拶や情報のやりとり 討論 どちらの立場の意見が正しいかを決める話し合い 議論 合意形成や意思決定のための納得解を決める話し合い 対話 自由な雰囲気の中で相互理解を深め、共通認識を作る話し合い

9.

なぜコミュニティが必要なのか • 実践者への支援 → 現場で困っている人同士の助け合いの場 • 多様な視点 → 異なるバックグラウンドのメンバーから新しい視点を獲得する • モチベーション維持 → 同じ興味や関心を持つ仲間との交流でエネルギーを補給する • 継続的な学習 → アジャイルも常に変化しているため学び続けることが大事

10.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 暗黙知 共同化 暗黙知 E 暗黙知 O l l E O E l T T l l O T T 内面化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 新SECIモデル E=環境 形式知 T l T l l 暗黙知 表出化 l 形式知 E 連結化

11.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 対話 共同作業(ペア・モブワーク) ふりかえり ワークショップ 暗黙知 共同化 暗黙知 E 暗黙知 O l l 個人の暗黙知を共有する O E T T l E l l O T T 内面化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 E=環境 形式知 T l T l l 暗黙知 表出化 l 形式知 E 連結化

12.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 暗黙知 共同化 E 暗黙知 O l O l l 暗黙知が言葉やイメージで解釈され、形式知となる E T T l E O T T 内面化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 E=環境 形式知 T l T l l 暗黙知 表出化 l 形式知 E l ドキュメント化 勉強会 アイデアを書き出す 暗黙知 連結化

13.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 暗黙知 共同化 暗黙知 E 暗黙知 O 表出化 l l l 形式知 E l T l l l 体系的な形式知が組織レベルで構築される T E O T T l E O T T 内面化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 E=環境 形式知 暗黙知 l 連結化 勉強会・講演会レポート インセプションデッキ作成

14.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 暗黙知 共同化 暗黙知 E 暗黙知 l T l T l l E O T T l E l l O T T 内面化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 E=環境 形式知 暗黙知 表出化 l l 個人によって実践され、新たな暗黙知を生む ふりかえりからやり方を改善 新しい技術を試す O 形式知 E 連結化

15.

学習の場 『ワイズカンパニー: 知識創造から知識実践への新しいモデル』野中郁次郎・竹内弘高 より 新SECIモデル 暗黙知 共同化 E O l l E O E l T T l l O T T 内面化 形式知 T l T l l 暗黙知 表出化 l 形式知 E 暗黙知 暗黙知 連結化 形式知 形式知 l=個人 T=チーム O=組織 E=環境 コミュニティで体験や知識を共有し、それを言葉にまとめ、組み合わせて新しい知識をつくる

16.

組織の変遷 組織1.0 伝統的な階層的組織で、トッ プダウンの指示とコントロー ルが中心 組織2.0 プロセスや手続きに重点を置 き、効率的な運営を目指す 組織3.0 自律分散型のネットワーク組 織で、個々のチームやメン バーが自律的に活動

17.

組織の変遷 組織1.0 伝統的な階層的組織で、トッ プダウンの指示とコントロー ルが中心 組織2.0 プロセスや手続きに重点を置 き、効率的な運営を目指す 組織3.0 自律分散型のネットワーク組 織で、個々のチームやメン バーが自律的に活動 自分らしく、いきいきと働ける職場

18.

コミュニティと組織3.0の共通点 • 共通の目的や価値観 → メンバーが共通のビジョンや目的に向かって協力 • 自己組織化 → 個々のメンバーがリーダーシップを発揮 • ネットワーク型 → 上下関係ではなく、横のつながりを重視した協力体制

19.

コミュニティと組織3.0の共通点 • 共通の目的や価値観 → メンバーが共通のビジョンや目的に向かって協力 • 自己組織化 → 個々のメンバーがリーダーシップを発揮 • ネットワーク型 → 上下関係ではなく、横のつながりを重視した協力体制 アジャイルコミュニティは、組織3.0に近づくための練習の場になるはず

20.

社内コミュニティの運営方法

21.

皆さんコミュニティ運営において 一番の難しさって何だと思いますか?

22.

ずばり、継続することです。

23.

コミュニティ運営方法について 運営 • オープンな運営 ツール • Microsoft Teams イベント • Learning Session • 運営メンバー: 4~5名 • Miro(オンラインホワイトボード) • 講演会

24.

Learning Session Lean Coffee 参加者でテーマを決めて対話 Lightning Talks アジャイル実践例のミニプレゼン共有と参加者での対話 動画視聴会 RSGTやScrum Festの動画を同時視聴して参加者で対話 勉強会 アジャイルプラクティスやガイドの勉強会を開催

25.

企画 ふりかえり 運営ボード イベント ボード

26.

勉強会 チームビルディング等で使用できるプラクティスの紹介やテンプレートの共有

27.

講演会 • 他業界でのアジャイル実践例 → 異なる分野でのアジャイル適用からヒントを得る • 社外の専門家から学ぶ → あえて社外の人に語ってもらうことで学びをさらに深める • ネットワーキング → 懇親会での人脈づくり(人と人とのつながり) • コミュニティそのものを認知してもらう → 広く参加を募り、共通の関心や興味がある仲間を探す

28.

コミュニティでの出会いがきっかけで登壇をお願いしました 2023 2024

29.

社外コミュニティとの連携 コミュニティとコミュニティをつなぐ 学びに出かける 社内 コミュニティ 社外 コミュニティ 持ち帰って試す

30.

社外コミュニティとの連携 コミュニティとコミュニティをつなぐ 学習 学びに出かける 社内 コミュニティ 社外 コミュニティ 実験 持ち帰って試す

31.

社外コミュニティとの連携 コミュニティとコミュニティをつなぐ 学習 学びに出かける 社外 コミュニティ 講演会・事例共有 実験 持ち帰って試す 社内 コミュニティ

32.

コミュニティを続けるコツ

33.

コミュニティを続けるコツ • コンテンツは有りものでもOK → 運営の準備や負担をなるべく小さく、軽くする • 傾きをゼロにしない → 持続可能なペースで始める(例 1か月ごと) • 継続的な情報発信 → Teamsを活用した情報発信やイベント記事の発行 → コミュニティの認知を広げる • コミュニティメンバーと気軽に雑談をしてみる → 安心して参加してもらえるように顔見知りになる

34.

運営もアジャイルに 『カイゼン・ジャーニー たった一人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』市谷聡啓・新井剛をベースに作成 向かう べき先 現在の 延長 現在 過去

35.

運営もアジャイルに 『カイゼン・ジャーニー たった一人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』市谷聡啓・新井剛をベースに作成 向かう べき先 イベントごとに行動と結果を捉え直 して現在やることを正す 現在の 延長 ふりかえり 現在 過去

36.

運営もアジャイルに 『カイゼン・ジャーニー たった一人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』市谷聡啓・新井剛をベースに作成 向かう べき先 むきなおり 現在 過去 現在の 延長 3ヶ月ごとに向かうべき先を捉えなおし、 現在の活動を見直す

37.

運営上の課題 コミュニティ開始時点と現在のコミュニティの方向性の不一致 誰のための活動なのか?

38.

運営上の課題 コミュニティ開始時点と現在のコミュニティの方向性の不一致 誰のための活動なのか? 決めたものを変えていけないわけではなく、 方向性の見直しが必要

39.

方向性の見直し ゴールデンサークル Why なぜこのコミュニティをやるのか? (誰のためのどんな活動なのか?) How どうやるのか? What そのために具体的に何をするのか? 期間

40.

まとめ • 運営の負担をなるべく軽くする工夫をしてとにかく継続するのが大事 • まずは運営側が常にGiver(与える人)であり続けることが重要 • 共通の興味や関心のあるメンバーは貴重な存在、ともに学ぶ仲間 • アジャイルもコミュニティ運営も継続的に学び・実践することが大事

41.

“経験とは行動を起こした人にのみ与えられる報酬” 『これまでの仕事、これからの仕事』市谷聡啓 より

42.

ご清聴ありがとうございました