>100 Views
May 31, 26
スライド概要
何卒よろしくお願い申し上げます。 一流のIT研修講師を目指し、日々研鑽を続けております。 本資料は外部公開用としてご提供するものです。
うさうさ先生 今日からつかえる 声かけフレーズ集 新卒・未経験エンジニアの「主体性」と「やる気」を引き出す ── IT研修講師のための 主体性をのばす モチベをあげる 傾聴 海外×日本の論文を参考に ── ウソつかず。フレーズ図解でまとめました 面白きこともなき世を面白く
MAP ─ このスラ イドの地図 ことばひとつで、教室は変わる 講師のひとことは、教室の「安心して質問できる空気」と「内側からのやる気」をつくる土台になります。この資料は4つのまとまりで 、根拠のあるフレーズを集めました。 ① ② ③ ④ やる気の3本柱 自律性を支える言い方 ほめ方(プロセス) 傾聴のしかた 自律性・有能感・関係性。 この3つが満たされると主体性が 育つ 理由を添える 気持ちを認める 命令形を減らす 結果や才能ではなく、 やり方・工夫・粘りをほめる 受容と共感。先に答えず、 本人の気づきを待つ ◯ = おすすめの言い方 / × = つい言いがちな言い方 ── このルールで読んでください
THEO R Y ─ やさしい 理論の土台 人は「自分で決めている」と感じると、やる気が湧く 自己決定理論(SDT/Deci & Ryan)では、3つの心の欲求が満たされると、ごほうびや叱責がなくても内側からやる気(内発的動機づけ) が育つとされます。 自律性 有能感 関係性 AUTONOMY COMPE T ENCE R EL AT ED NES S 「やらされ」ではなく 「自分で選んでいる」感覚 「ちょっとずつ できるようになっている」感覚 「ここは安全」 「つながっている」感覚 この 3つを満たす声かけ = 主体性が伸びる声かけ。次のページから具体的なフレーズを見ていきます。
柱① 自律性 ─ A UTO NOMY 「やらされ」を「自分で選んだ」に変える × 次はこれをやって。 (いきなり指示する) ○ → × ○ ここ、間違ってるよ。 → × ねらい AとB、どっちから試してみる? (選択肢を渡す) 小さな選択肢を渡すと、人は「自分ご と」として動き出す ここ、どういう意図でこう書いたの? (考えを引き出す) ○ 全部こっちのやり方でやってね。 コツ → やり方は任せるね。困ったら呼んで。 選択肢を渡す/命令形(〜しなさい)を問いかけに変える/「なぜそうしたか」を尊重する。 根拠:Reeve & Jang (2006)
柱② 有能感 ─ CO MPETE NCE 「できそう」を、小さく積み重ねる × 簡単だから、すぐできるよ。 (できない人を追い込む) ○ → × ○ なんで、まだできないの? → × ねらい さっきより、コマンドの打ち方が 速くなってるね。 「できた」の実感が、次に進む燃料に なる。比較は“過去の本人”と どこまでできてる? その続きを一緒に見よう。 ○ これはできて当たり前だよ。 “まだ” の力 → ここ、自力でたどり着いたのすごい。 「できない」ではなく「“まだ”できていないだけ」。この一語が、失敗を学びの途中に変える。 根拠:Dweck (2006)
柱③ 関係性 ─ RELAT EDNESS 「ここは、質問していい場所」と感じてもらう × ○ こんなことも分からないの? → × ○ (質問に無反応・スルー) → × ○ (名前を覚えず「えーと君」) コツ る。 → その質問、みんなも気になってたはず 。 ナイス質問。 ねらい 心理的安全があるほど、人は質問でき 、学びが速くなる 気づいてくれてありがとう、助かった 。 ○○さんはどう思う? (名前で呼ぶ) 名前を呼ぶ/感謝を言葉にする/「分からない」を歓迎する。人ではなく仕組みを責める姿勢が安心をつく 根拠:Ryan & Deci (2020)
MOT IVA TI ON ─ やる気を 支える言い方 退屈な課題こそ「3つの言い方」が効く 自律性支援的な指導(Reeve & Jang)── 必須だが地味な課題でも、伝え方しだいで取り組み方が変わります。 ① 理由を添える 「なぜ今これをやるか」を一言。 “これは障害対応のとき必ず効く。 だから今やる価値があるよ” ② 気持ちを認める ネガティブな感情を否定しない。 “正直、地味で退屈だよね。実は私 も最初そうだった” ③ 統制語を減らす 「〜すべき」を選べる言い方に。 “〜しなさい” → “〜してみる?/ こういう手もあるよ” 根拠:Reeve & Jang (2006) / Ryan & Deci (2020)
PRA ISE ─ ほめ方 結果や才能より、“プロセス”をほめる 能力をほめると「失敗が怖い」固定マインドに。やり方や粘りをほめると「挑戦できる」成長マインドに育ちます。 × 能力・才能ほめ → 固定マインド ○ プロセスほめ → 成長マインド 「頭いいね」「才能あるね」 「その調べ方、いいね」「粘ったね」 → 失敗=才能の否定 と感じ、難しい課題を避けるようになる → 工夫や努力に価値を感じ、難しい課題にも挑戦できる そのまま使えるフレーズ ログを自分で読みにいったの、エンジニアの動きだね。 エラーが出てもあきらめなかった、その粘りが大事。 “まだ”できてないだけ。ここまでは確実に来てるよ。 根拠:Mueller & Dweck (1998) / Dweck (2006)
L I ST E N I N G ① ─ 傾 聴 の 心 構 え 先に「答え」を言わない。受け取ってから。 傾聴(アクティブリスニング /C.ロジャーズ, 1957)とは、評価をいったん横におき、相手の「事実」と「気持ち」を受け取ること。本人 が自分で答えにたどり着くのを助けます。 🫶 受容 共感的理解 本人が主役 否定も評価もせず、まず 「そう感じているんだね」と受けとめ る 自分の枠で測らず、 相手の立場から世界を見ようとする 講師が結論を出さない。 気づきは本人の中から生まれる 根拠:Rogers (1957) / 看護における「傾聴」の概念分析(J-STAGE)
L I ST E N I N G ② ─ 傾 聴 の 3 つ の 技 うなずきの先へ。3つの聴き方 ① オウム返し 相手の言葉をそのまま返す 「“エラーが怖い”んだね」 × つまり○○でしょ?(先回りして結論づける) ポイント ② ③ 気持ちに名前 感情を言葉にして確かめる 口を挟まず、3秒待つ 「焦っちゃう感じ、かな?」 → 沈黙を待つ (…考え中。先回りしない) ○ もう少し聞かせて。それで、どう感じた? 解決策を出すより、まず「分かってもらえた」と感じてもらう。それが次の一歩の力になります。
SCENE S ─ IT 研修ある ある 未経験さんがつまずく場面の、声かけ集 エラーが出て固まる 「いいエラーだね。原因に一歩近づいた証拠だよ」 ねらい:失敗を“前進 ”として意味づける 進みが遅くて焦る 「速さより、自分で理解できてるかが大事。ここは急がなくて いい」 ねらい:比較ではなく理解を軸に 質問できずに黙る 「“分からない”を言えるのは強さだよ。どこから一緒に見る? 」 ねらい:質問のハードルを下げる できた!とき 「どうやって解いたか、教えてくれる?」 ねらい:プロセスを言語化させる
C H E A T SH E E T ─ 早 見 表 迷ったらここ。言いかえ早見表 × つつつつつつつつつつ ○ おすすめの言いかえ 効く力 なんでできないの? どこまでできてる? 続きを一緒に見よう 有能感 こんなことも分からないの? ナイス質問。みんなも気になってたはず 関係性 次はこれをやって(指示) A とB、どっちから試す?(選択) 自律性 頭いいね/才能あるね その調べ方いいね/粘ったね プロセス できない “ まだ” できていないだけ 成長 つまり○ ○ でしょ?(先回り) もう少し聞かせて(傾聴) 傾聴 〜しなさい/〜すべき 〜してみる?/こういう手もあるよ 自律性 × を ○ に変えるだけ。明日の研修で、まずは1つ試してみてください
NE XT STE P ─ 今日の一 歩 & 参考文献 明日まず1つ + 無料で読める論文 無料で読める参考論文・資料 今日の一歩 SDT 「指示」を1つ、「問いかけ」に変 える。 例:「次はこれをやって」 →「どっちから試してみる?」 たった一語の置きかえが、受講生 の主体性のスイッチになります。 SDT 廣森ほか「学習者の動機づけは何によって高まるのか」 JALT Publications(日本語 ・無料公開) 溝上慎一「内発的動機づけ・自己決定理論」用語集 smizok.com(日本語PDF・無 料) 傾聴 看護における「傾聴」の概念分析 J-STAGE(日本語・無料) 自律性 Reeve & Jang (2006) What teachers say and do… Journal of Educational Psychology 動機 Ryan & Deci (2020) SDT 総説 selfdeterminationtheory.org(無料PDF) ほめ Mueller & Dweck (1998) / Dweck『Mindset』 プロセスほめ・成長マインドの原典 ※ タイトルで検索すると、いずれも無料の本文・PDFにたどり着けます。
ことばひとつで、教室は変わる。 主体性も、やる気も、安心も ── まずは、あなたの“ひとこと”から。 うさうさ先生 面白きこともなき世を面白く