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June 26, 25
スライド概要
LTのためのLT会 - LTが上手くなりたい人が集うLT会
https://benkyokai.connpass.com/event/356806/
LAPRAS株式会社でSWEをしています
登壇者は”脇役” LT登壇の戒めとTips @LTのためのLT会 - LTが上手くなりたい人が集うLT会 2025.06.26 LAPRAS株式会社CTO 興梠 敬典
LAPRAS株式会社 CTO 興梠 敬典(コウロキ タカノリ) @rocky_manobi https://lapras.com/public/rocky_manobi
LAPRAS という エンジニアさんのキャリアやアウトプットを 応援するサービスを運営しています GitHubやZenn/Qiita等のブログ、 Connpassなどの記録から、 技術力スコアなるものを計算したり ...などなどやってます
今日のおはなし LT自体が上手くなること + LT登壇した後にどういう感じになりたいか ... などもスコープに入れた形で .... 大事故を防ぐため "戒め"としての「登壇者は脇役」 LTの内容や伝え方を改善する "Tips"としての「登壇者は脇役」 という考え方を共有できればと思います! LT登壇にチャレンジしたい人、苦手意識を持っている方を意識しています。
戒めとしての 登壇者は脇役
回想
回想シーン : シチュエーション ● ● ● いまから 13~14年前 Rails書いてた イベント登壇に憧れてた ○ 強い人たちとお近づきになりたいな〜 ○ 今後のキャリア的にもそういう活動をしている人になりたいな〜 ○ 輪に入りたいな〜〜 ● 仕事でRailsではない言語 /FWを触ることになった ○ こっちも頑張って勉強しよう ○ せっかくなので登壇しよう
回想シーン : こんな発表をしました Railsで作っていた個人開発のアプリを そのFWを使って作ってみて... 上から目線でそのFWと比較評価して... ちょくちょくRailsだったらこれいけるけど〜〜とか ここはまぁ良かったですね〜〜とか
回想シーン : こんな発表をしました Railsで作っていた個人開発のアプリを そのFWを使って作ってみて... 上から目線でそのFWと比較評価して... ちょくちょくRailsだったらこれいけるけど〜〜とか ここはまぁ良かったですね〜〜とか 要するに、上から目線でFWをディスるという発表をしました
どうなったと思います?
・・・・ 間のスライドではなくて テキストにするのも悍ましい結果になりました 懇親会も出ずに帰るくらいに
なにがまずいのか (全部まずいんですけど)
大したことのない知らん奴が なんかドヤ顔でRails宣伝して 我々をdisって帰っていった …. その場への貢献要素がゼロ
大したことのない知らん奴が なんかドヤ顔でRails宣伝して 我々をdisって帰っていった …. その場への貢献要素がゼロ 喋っている途中に自分でも気付きました それくらいヤバい初登壇
どうしてこんなことに
すごいやつだと思われたかった その場になさそうな知識を持っていたので、 そのポジションを取れば、 すごそうに映るのではないかと考えた 当時Railsは日本で流行り始めで、新しい、イケてるものを 使っているー、みたいな自己認知もあったのかな だけども... ?
みなさん思いますよね よく思われるはずがない。 輪に入れるはずがない。
イベントの主役は FWそのものやプラクティス、コミュニティ
イベントの主役は FWそのものやプラクティス、コミュニティ 登壇者は主役を引き立てるための脇役でしかない - 誰もお前をしらない / お前に興味もなければ好きでもない お前が凄いかどうかにも興味もない/ 主役について知りたい/話を聞きたい - (たまにウける登壇とかしたり、依頼もらったりすると調子に乗るのでそのくらいがちょうど良い)
イベントの主役は FWそのものやプラクティス、コミュニティ 登壇者は主役を引き立てるための脇役でしかない - 誰もお前をしらない / お前に興味もなければ好きでもない お前が凄いかどうかにも興味もない/ 主役について知りたい/話を聞きたい - (たまにウける登壇とかしたり、依頼もらったりすると調子に乗るのでそのくらいがちょうど良い) 脇役として、どうやって主役を引き立てるのか 自分の経験や人生の一部をどう利用できるのか からスタートするべきだった
イベントの主役は FWそのものやプラクティス、コミュニティ 登壇者は主役を引き立てるための脇役でしかない - 誰もお前をしらない / お前に興味もなければ好きでもない お前が凄いかどうかにも興味もない/ 主役について知りたい/話を聞きたい - (たまにウける登壇とかしたり、依頼もらったりすると調子に乗るのでそのくらいがちょうど良い) 脇役として、どうやって主役を引き立てるのか 自分の経験や人生の一部をどう利用できるのか からスタートするべきだった FW未経験者 x Rails経験者がキャッチアップしてみた、という一つのケースを このFWやコミュニティのために活かすにはどうするべきなのか... ここから出発するべきだった。 経験のない自分でもキャッチアップできた / 特にここは良いと思った ここは大きく違うので、自分はつまづいてしまった - ただしく理解できていないので教えて欲しい!とか Railsなどの経験者にキャッチアップしてもらう場合、この辺は難しく感じるかもしれないので、 この概念をケアしておくとつまづきが減るかもしれないです!とか。 良い発表とは言いません。 けど、なんだこいつ、二度とくるなってなることはない。 頑張ってる。一緒の方向を向いている感はあるから 次に繋がる。
このケースは極端ですけれども... 自分をよく見せようとしてした言動をしてしまって、 そのあと後悔する...ってたまにありますよね... だから、戒めとして持っておいても良いのかなぁなんて
他の要素も...
輪の中に入るためには すごいやつだと 思われないとダメだと思っていた 背伸びの気持ちが 場に貢献する要素をどこかに追いやっていた みんなすごく見えるし、かっこいいし、実際すごい人もいるし、 なんかわいわいやってるの見ると各所の実力者の集まりみたいなイメージがさ...
輪の中に入るためには すごいやつだと 思われないとダメだと思っていた すごい人、すごい実績のある人、すごい知見を発見するひと、 そんなの人は そもそもたくさんいない。 共有する課題感や価値観などを盛り上げるために一緒に頑張っている人たち。 ベクトルの方向が同じ方を向いているということが何より重要。 背伸びをした有識者ぶった発表よりも、 等身大のチャレンジャーポジションの方が良い。 (少なくとも私のような普通の人は)
輪の中に入るためには すごいやつだと 思われないとダメだと思っていた すごくなくてもよい すごい人、すごい実績のある人、すごい知見を発見するひと、 そんなの人は そもそもたくさんいない。 共有する課題感や価値観などを盛り上げるために一緒に頑張っている人たち。 ベクトルの方向が同じ方を向いているということが何より重要。 主役はコミュニティや技術やプラクティス、登壇者は引き立て役として貢献できればそれでいい。 うすっぺらい有識者ぶった発表よりも、 等身大のチャレンジャーポジションの方が良い。 (少なくとも私のような普通の人は)
中間まとめ
すごいと思われようとするととても大変で、 道を誤ることもあるので危険! いったんそこから降りよう! 「登壇者は脇役」(というか自分は、ですね) 人間なので自分に焦点を当てたくなる気持ちは生まれるし、 すごいと思われないといけないという圧を感じることもある、 ので、ベースにこの考えを持っておくと安全なはず 「脇役でもいい」「等身大でいい」 という意味では、 救いとしての意味もありますよね
とはいえ... すごくないのに貢献ってできるの? ということで (時間気にしながら)
Tipsとしての 登壇者は脇役
この考え方は、 ネタ出しや、伝え方を改善するためのTipsとしても 使えると考えています。 主役はコミュニティや技術や考え方として... それらを引き立てるために脇役としてできることは何か... → 自分の経験を引き立て役にしてみる
たとえば発表のネタを 考える時
⚫⚫の勉強会にいくけど、⚫⚫についてすごい発見をしたわけでもないし、 登壇しても話すことがない 主役は自分以外...と考えて例えば 主役である⚫⚫ 、これを実践したくて聞きにくる人が 一歩踏み出せるような材料を提供できないか... とするならば... 実践する前に気になっていたこと、半信半疑だったこと、 やるなかで大変だった要素、特に自分の環境だと難しかったこと、 着地させるために工夫したこと、やってみてどうだったか、失敗したこと、、、 過去に戻ったとしたらどうするか、、、 こういう内容を提供するだけでも立派な貢献 ⚫⚫についてのめちゃめちゃ深い知見や洞察、高度な知識、新しい発見、 のようなものはなくても貢献できる その場に似たような人がいなくても、 ⚫⚫を布教していきたい人たちにとって、サンプルの一つを提供できるし、 何より仲間がいるのが嬉しい!という気持ちはお届けできる
⚫⚫の勉強会にいくけど、⚫⚫についてすごい発見をしたわけでもないし、 登壇しても話すことがない 主役は自分以外 ...と考えて例えば 主役である ⚫⚫ を実践したくて聞きにくる人が 一歩踏み出せるような材料を提供できないか ... 主役ではないけれど とするならば... 伝言係でもないよ! みたいな感じで (伝言係 だとなんか、みんなが知らない新事実が要りそうで、大変そう) ⚫⚫についてのめちゃめちゃ深い知見や洞察、高度な知識、新しい発見、 のようなものはなくても貢献できる その場に似たような人がいなくても、 ⚫⚫を布教していきたい人たちにとって、サンプルの一つを提供できるし、 何より仲間がいるのが嬉しい!という気持ちはお届けできる
このときのトーンも脇役で の方が自分で語るときとしては好み... 受け取りやすいんじゃないかなーって
⚫⚫を実践して、hogehoge を ◾◾% あげました 効果があったと思います... おすすめです。 でも良いのですが... (口頭で) ⚫⚫を実践したら、hogehoge が ◾◾% あがりました 本当に⚫⚫やってよかった。ありがとうございます!! の方が 主役が ⚫⚫ にある感じ出ますし、入ってきやすいのかなーって
(時間あったら - 多分ない) ネガティブなことをいう時
(時間あったら - 多分ないけど) それでも人間なので 褒めて欲しい時はあるよね 広告宣伝と同じはっきりしましょう。 「これは頑張った!上手くいったと思ってる!褒めて!」って言いましょう。 チャレンジャーポジションを維持できるよ! (僕も最初の登壇でメンタル折れずに活動を継続したガッツだけは褒めて欲しいです)
おしまい! 登壇者は脇役