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April 16, 22
スライド概要
アイデアが生まれる流れについての説明スライドです。
アイデアを生み出すのが苦手な人がどこでつまづきそうかなどの説明です。
虎穴に入らずんば虎子を得ず
「アイデア」=新しいと思えることや試 み自体を指す。この言葉自体にポジティ ブな印象がある。 アイデアと は 「インプット」=情報や知識や知恵など を取り入れること。アイデアのための原 料、材料、種など。 「アウトプット」=インプットしたこと などを見える形にすること。
アイデアを生み出す流れ
インプット→アウトプット 情報量 時間 1)インプット 2)考える 3)アウトプット 原材料を集めて、それであれこれ考えて、やってみる というのが大きな流れのイメージ
1)インプット インプットフェーズでメモする や人に話すは「アウトプット」 の面もあるが、大局はインプッ トと捉える 情報量 本・読書 ニュース 資料 人と話す メモする 観察する 時間 今までの インプット インプット 基本的に情報をインプットすることが考える回数・量、質を 高めるのでアイデアを増やすこととなる。インプット量に比 例してアイデアは増え、減らせば減る。一定のインプットを 終えたら次のフェーズへ。 インプット後の 情報量
2)考える 情報量 整理する 関連づけ 問う 可視化 組み合わ せる インプットは精査、圧縮され、 アイデアの塊が見え始める 時間 インプット後の 情報量 考える 考えるフェーズではインプットしたものに基づいて、整 理したり、関連付けたり、良い筋の問いを立てたり、ア イデアを組み合わせたりする。情報は圧縮され、使えそ うなアイデアが出始める。 考えた後の インプット =アイデア
3)アウトプット 改善する 検証する 実行したアイデアは消化され て、経験や体験として実行者 の糧となる 企画書を 書く 時間 考えた後の インプット =アイデア アウトプット アイデアの実行段階では、試したり、やってみて検証し てどうかが求められる。現実性や実行精度が求められた り、検証の仕組みが重要となる。現実に適用できた量や できたことが重要。
パターン それぞれのフェーズでサボると基本的にアイデアが固まらない。
いい感じのパターン 情報量 時間 1)インプット インプット • • • • 観察 知識 メモする 本、資料 2)考える • • • 仮説を立てる テーマを持つ 問いを立てる 3)アウトプット • • • 実行する 試す 企画書にまとめる インプットして、考えて、アウトプットすると実行出来る。インプットが常に必要である。 当然ながら、実行したアイデアの経験や企画や考えことは血肉となる。
インプットをサボってしまう 情報量 減る 時間 1)インプット インプット • • • • インプット 知識 メモする 本、資料 インプットを怠り、既存のインプットだけで考えてしまう。そのため、想像や創造、考える材料が不足 してしまう。原材料の調達がなければ、アイデア生成ができない。または自然喪失でインプットしたも のを忘れてしまうなど。
考えるをサボってしまう 情報量 変化なし 時間 1)インプット インプット • • • • 観察 知識 メモする 本、資料 2)考える • • • 仮説を立てる テーマを持つ 問いを立てる インプットはしたものの、考えるフェーズをさぼってしまう。そのため、密度が濃くない、最初の収集 事例や練られてない、固まらない、ふわっとしたものになってしまう。散らかった状態のため実行レベ ルに耐えられない。
アウトプットしない 情報量 時間 1)インプット インプット • • • • 観察 知識 メモする 本、資料 2)考える • • • 仮説を立てる テーマを持つ 問いを立てる 3)アウトプット • • • 実行する 試す 企画書にまとめる インプットは十分、考えることもしっかりした上で、実行レベルに持っていけなかったり、試せなかったりしてしてしまう。アイデアは 実行しないと意味がないわけではないが、実行しないと「アイデアは報われず」、経験や血肉になり難い。例えば企画書だけ書いて実行 せずと、粗い企画書のようなものを書いて実行したものであれば、後者の方がアウトプットとしては優れている。
アイデア出しが苦手な人 アイデア出しが苦手なパターン別の対応策を考える
インプット不足orインプットがない 情報量 Q.知識を詰めこめばいいのか? A.そういうことでなく、興味やアンテナや楽しいことを取り入 れないと吸収率は極端に悪くなる。面白くインプット出来ない ものであればどう面白くするかが問われる。 Q.何をインプットしていいか分からない A.極論をいれば何をインプットしても、どれも原材料になりう る。仮に使いづらい原材料も磨けば(考える)それは使えるア イデアになる。 1)インプット インプット • • • • 観察 知識 メモする 本、資料 Q.インプットの量が適切か分からない A.適切な量は人によって、テーマによっ て、考える問いや求められることによっ て異なるので適切な量は変わる。考える 時に、何か出てくる手がかりがあるかど うかは一応の目安となる。 1)インプットとして、手持ちの原材料がないので、考えることが出来ず、そこで止まってしまう 2)インプットをしているが、原材料が少なく調達がうまく出来ていない 多くの場合は、インプットをしている量が不足している。インプットの質は「考える」フェーズで高くなるので、イ ンプットフェーズでは量が足りているかを確認したい。インプット量の確認は、「考える」フェーズでアイデアが出 てくるかどうかが目安。 時間
インプットが多すぎる 情報量 時間 1)インプット インプット • • • • 2)考える 観察 知識 メモする 本、資料 1)インプット過剰。インプットを意識しすぎてしまい、インプットは集まるが、原材料が多く、どれを使っていいか 分からない状態 2)「考える」フェーズでは、組み合わせや問い、仮説、関連付けなどでインプットを揉む必要があるがそれが出来 ていない →基本的にインプットがあるだけで、そこから勝手に生まれることはなく「考える」必要がある。
「正解」を探してしまう 情報量 流行りものだからこれで正解! 奇抜な視点なら正解! 見たことがあるので正解! そのまま使えるものでないから駄目! 時間 1)インプット インプット • • • • 観察 知識 メモする 本、資料 インプット→考えるフェーズで起きやすい事象。何かしら「正解」として、そのまま使える、一発で逆転できる、 色々な課題を解決するバラ色の魔法(銀の弾丸)を探してしまう。しかし、それらはないので、あくまで「アイデ ア」は、インプット→考えるフェーズで創造することを指す。正解がないということを理解するまでここは学習する 必要がある。
現在地がどこか分からない 情報量 WHERE AM I ?? 時間 いわゆる迷子状態。全体図があって今どこにいるかが見えてない。そのため、インプットしたらいいか、考えたらい いのか、アウトプットしたらいいのかが把握出来ない。潜水艦のソナーのように何かアクションをして外界との手応 えから現在地を知るか、紙に書き出して整理するなどが求められる。
アイデアを出す仕組みがない 情報量 NO 仕組み 時間 今回のアイデアを出す流れの全体図でも良いし、発想法などを通して自分なりにアレンジしたものでも何でも良い。 少なくとも一連の流れがあり、ぐるぐると回る仕組みを自分で作る必要がある。この仕組みがなければ、アイデアは 出てこない。なお、説明が出来なくてもこの仕組を持っている人はいることもあると思う。
アイデア出しが得意な人 アイデア出しが得意な人のやり方を検証してみる
アイデア出しが得意な人 1. 自分なりのアイデア出し/発想の仕組みを持っている (説明可能) 2. トレーニングを行い発想方法を体得している
トレーニングや仕組みのつくり方 1. 2. 3. 4. 5. 言語化する 組み合わせる インプットする 仮説を立てる リサーチする これらは全てトレーニング可能で定量的にも確認できる。 これらの取り組みがある程度あるため、アイデアが出せる。 順番はあまり関係ない。やりやすいところから始めるのが 良さそう。
言語化する • 自分の経験、見たもの、体験をしたことをメモ、書く、 話すなど、何かしら「言語化」している。それが自分 の引き出しやストックとなる。
組み合わせる • 言葉と言葉の組み合わせ、文章と単語の組わせ、異質 なものの組み合わせなど「組み合わせ」を行うことで、 脳でスパークさせる
インプットする 自分が設定したテーマやルールや条件を把握した上で、 それに基づいたインプットを行う 例)川柳なら575なので、単語の音数で組み立てる。う がち、かるみ、おかしみなどで検証していく。 • 人に役立つ、相手が喜んでくれるという設定を踏まえ た上で、様々な情報をインプットする。 例)社会福祉などの企画において、押し付けるのでなく関 わる人がハッピーなものを考える。 •
仮説を立てる • • 最初に「これやったらいいのでは?」というふわっと しているものをまず打ち立てる お題をもらって、そこから変化させて作っていく いずれにせよ、自身の仮説自体は、自身の経験や体験、今 までの言語化、組み合わせ、インプットなどを元に出てく る形となる。リサーチなどでも「仮説」がないと、無駄な リサーチとなりやすい=迷子。
リサーチする • • 最初のアイデア的なものを肉付けするようにふくらま せていく テーマやルールで縛っていくことで、リサーチしたも のが形になっていく リサーチ自体はインプットとほぼ同様だが、意図的にテー マを持って調べる、集めていくことで、周辺領域を増やし たり、明確にしたりということが期待出来る。リサーチし すぎて「アイデアが出ない」ことはなくて、リサーチして ないから「アイデアが出ない」方が肌感としては合うと思 われる。
得意な人と苦手な人の対比 アイデア出しが得意な人 言語化する 組み合わせる アイデア出しが苦手な人 感情をメモする 面白いネタを集める 観察する メモをしていない 言葉にしていない XとYなど組み合わせで遊ぶ こうなったらいいという視点がある パーツなどストックを結合している 「考える」時に組み合わせることが少ない あるXとYは別ものとして扱い、結び付けられない 「これはうちの会社では使えない」と言ってしまう 日常からインプットをしている インプットする 時には呼吸するように無意識にしている 本なども含めて自分の知見を大事にしている 普段からインプット慣れしていないのでインプットのみで疲れてしま う インプットしたものを加工するフェーズにいけない インプットすれば何か出てくると思い込んでしまう 仮説を立てる XならYであるなどの仮説を立てていない 自分なりの「これどうかな」がある 仮説を立てるためにリサーチやインプットをするが、仮説にたどり付 仮説が出てこないなら自分なりの取り組みを回して かない いる 仮説など論理的、客観的な打ち立て方が出来ないか、慣れてない リサーチする アイデアや仮説はまずリサーチして肉付けする アイデアの方向性やベクトルを固めている 相手や企画全体を見てどうかを考えている 自分が考えたアイデアや企画主体であって、肉付けや客観性が欠如し ている 使えるデータや短期的な結果などに注視するあまりリサーチをしてい ないか、ほぼしていない
補足 アイデアは考えるフェーズでひらめきやすい(抽象←→具体) インプット、考える、アウトプットはどこからやっても良い 常にインプットを補充して原材料調達をする必要がある
アイデアがひらめく時 情報量 時間 1)インプット 2)考える 3)アウトプット インプット集めで「使える」アイデアがそのままあるわけではない。一方で集めなければ使えるかどうかも分からな い。このインプットフェーズでひらめくことはあまりない。一方で考えるフェーズでは集めたインプットを元に思考 するため、関連付け、組み合わせ、仮説、問い、テーマでの深化によってひらめきやすい。もちろんインプット時で もひらめくことはあるし、アウトプットした時にひらめくこともある。考える作業は才能でなく、思考というものに 近いと思う。
順番はどこからでも良い 情報量 時間 1)インプット 2)考える 3)アウトプット 分かりやすくするために順番を規程しているが、実際にはこれらは流動的になると考えられる。 例1)アウトプットをまずして、うまくいかないなら、インプットをする、そして考える 例2)考えてから、インプットとしてアウトプットする 例3)インプットからそのままアウトプットしてみる。考えが不足しているので再度考えてからアウトプットする
アウトプットが終わったら次の行動へ 情報量 時間 1)インプット 2)考える 3)アウトプット アイデアのアウトプットが終わったら終わりでなく、基本的に生きている限り次のインプット集めか、考えるか、ま だ余力があるからアウトプットするなどが求められる。インプットストックが枯渇するとアイデアは出てこない。考 えることをしないと密度が濃くならない。アウトプットをしないと机上の空論となる。