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December 01, 21
スライド概要
BingoFit: 所有する衣服の活用に向けたビンゴゲーム型衣服提示システムの提案
明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 中村聡史研究室
BingoFit: 所有する衣服の活用に向けた ビンゴゲーム型衣服提示システム 青木由樹乃(明治大学) 横山幸大 中村聡史
背景 ¡ ひとはいくつもの衣服を所有 ¡ “着用する衣服の選択”は日常的に行われる 今日は何を着よう、、?
衣服の所持枚数 衣服の実態調査(対象:女子大学生579名) [日本衣料管理協会, 2020] 衣服の平均所持枚数:99.8枚 /人
所有する衣服 実際に240着以上の衣服を所有 ¡ お気に入りで頻繁に着るもの ¡ 存在を忘れ、タンスの肥やしになるもの
背景:所有する衣服 ファッションに関するアンケート [佐藤ら 2012] (対象:10~60代の男女54名) ¡ 「いつも同じ服になりがち」 ¡ 「持っている服でもっといい組合せが あるのではないか」 着用の偏り 所有する衣服を活かせていない
目的 着用のワンパターン化、タンスの肥やし →所有する衣服を満遍なく着用 所有する衣服の活用を促進させる 着用する衣服や組み合わせのバリエーション増加 コーディネートの幅を広げる
衣服の活用に向けて ① 新しい衣服の組み合わせの発見を促進 →過去の着用経験や自身の知識から成る パターン化されたコーディネートを変える ② 着用回数の偏りの解消 →特定の衣服を頻繁に着用することを防ぐ、 着用頻度の少ない衣服を着用させる ③ スケジュールやTPOに適した衣服選択 →日常的に衣服の着用計画を立てる
衣服の活用に向けて ① 新しい組み合わせの発見を促進 →過去の着用経験や自身の知識から成る パターン化されたコーディネートを変える コーディネートの楽しさを侵害しない ② 着用回数の偏りの解消 ユーザに自発的に衣服の選択させるデザイン →特定の衣服を頻繁に着用することを防ぐ、 着用頻度の少ない衣服を着用させる ③ スケジュールやTPOに適した衣服選択 →日常的に衣服の着用計画を立てる
提案手法 ビンゴゲーム型衣服提示システム ¡ 毎日、着用する衣服を選ぶ際に利用 ¡ ビンゴゲームの要素を取り入れた衣服提示
提案手法イメージ
提案手法イメージ
提案手法イメージ
提案手法イメージ
提案手法イメージ
提案手法イメージ リーチ
提案手法イメージ リーチ
提案手法イメージ リーチ
提案手法イメージ B I N G O
提案手法の期待 ¡ ビンゴカード上での衣服の組み合わせ →新しい衣服の組み合わせの発見 ¡ 一度着用したマスは埋まる、 普段着用していない衣服の配置 →着用の偏りの解消 ¡ 前後の日の衣服を考慮した着用計画 →スケジュールやTPOに適した衣服選択
BingoFitシステム ¡ 事前に衣服の写真を登録 ¡ 所有する衣服から 無作為に25枚抽出 ¡ ランダムな順番で配置 ¡ 同じ配置で1週間提示 ¡ 着用した衣服の記録
BingoFitシステム ¡ 選択した画像は黒い枠線 ¡ 送信すると画像が暗くなり 左上に何日目か提示 ¡ リーチは赤枠 ¡ ビンゴは青枠
BingoFitシステム ¡ 選択した画像は黒い枠線 ¡ 送信すると画像が暗くなり 左上に何日目か提示 ¡ リーチは赤枠 ¡ ビンゴは青枠
BingoFitシステム ¡ 選択した画像は黒い枠線 ¡ 送信すると画像が暗くなり 左上に何日目か提示 ¡ リーチは赤枠 ¡ ビンゴは青枠
BingoFitシステム ¡ 選択した画像は黒い枠線 ¡ 送信すると画像が暗くなり 左上に何日目か提示 ¡ リーチは赤枠 ¡ ビンゴは青枠
実験 ¡ 夏服を40着以上所有する女子大学生8〜9名 ¡ 2021年9/10〜16、9/20〜9/26の2週間実施 ¡ 「着用する衣服でビンゴを行う」 ¡ 1週間毎日BingoFitを見て衣服を決定 ¡ 実験後、着用したコーディネートや 着用計画についてアンケート調査を実施
1週目の実験結果 実験協力者H
1週目の実験結果 実験協力者H
1週目の実験結果 実験協力者H
1週目の実験結果 初めて着た組み合わせが 2組あり満足度が高い 今年まだ着ていなかった 服を着た 実験協力者H
1週目の実験結果 実験協力者D
1週目の実験結果 最初にビンゴにできそうな 列を決めてその列を攻めた 実験協力者D
2週目の実験結果 ¡ 1週目と比べ ビンゴ、リーチの数が 減少
ビンゴカード上の衣服着用率 ビンゴカードの⾐服の選択率 0% 1週⽬ 2週⽬ 20% 40% 46% 32% 60% 25% 27% 8% 80% 100% 29% 33% 全ての⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 ⼀部の⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 全ての⾐服をビンゴカード以外から選択した実験協⼒者 私服を着ていない実験協⼒者
ビンゴカード上の衣服着用率 ビンゴカードの⾐服の選択率 0% 1週⽬ 2週⽬ 20% 40% 46% 32% 60% 25% 27% 8% 80% 100% 29% 33% 全ての⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 ⼀部の⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 全ての⾐服をビンゴカード以外から選択した実験協⼒者 私服を着ていない実験協⼒者
ビンゴカード上の衣服着用率 ビンゴカードの⾐服の選択率 0% 1週⽬ 2週⽬ 20% 40% 46% 32% 60% 25% 27% 8% 80% 100% 29% 33% 全ての⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 ⼀部の⾐服をビンゴカードから選択した実験協⼒者 全ての⾐服をビンゴカード以外から選択した実験協⼒者 私服を着ていない実験協⼒者
考察:気候の違い ¡ 2週目は肌寒くなっていたため夏服を 着用することができなかった ¡ 埋められるマスが少なくなり ビンゴカード上から衣服を選ぶ モチベーションが低下 外出の機会や季節を考慮して マス数や提示を柔軟に変更させる必要がある
アンケート調査の結果 ¡ 被験者全員に 久しぶりに着た服 or 新しい組み合わせ ¡ 実験協力者5名がどのように着用すると ビンゴを作れるか計画をした
考察:衣服の選択 ¡ 新しいコーディネートの発見 ¡ 着ていない服を着るきっかけが生まれる ¡ 衣服の着用計画を立てる傾向 衣服の活用を促進させることが示唆
考察:衣服の配置 中心のマスを選ばなかった理由について ¡ 「万能なアイテムではなかった」 ¡ 「(スカートで)足を出したくなかった」 →理由があって着用しない衣服は選択を避ける 「苦手な服だったが着てみたら案外良かった」 BingoFitで着用するきっかけ 服に対する認識が変化し、着用の幅が広がる
今後の調査 配置される衣服とマスの関係の分析 ¡ 近いマス同士が組み合わせやすい ¡ 真ん中・四隅が選ばれやすい →着用する衣服の誘導の可能性
今後の調査 季節によるマスの埋まりやすさの違い ¡ 夏は薄着で埋まるマスの数が少ない ¡ 冬は重ね着ができるためビンゴを作りやすい →ビンゴの難易度に合わせた適切な条件 (マス数、1カードの期間、衣服の交換)
まとめ 背景:ワンパターン化、タンスの肥やし 目的:所有する衣服を活用する 手法:BingoFitで着用する衣服でビンゴ 実験:9名に2週間BingoFitでコーディネート 結果:新しいコーディネートの発見 考察:衣服の活用に有効であることが示唆