各自の活動をすごく透明化して、フィードバックし合うチームを目指そう

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January 22, 26

スライド概要

以下のイベントの発表資料です。

【日経×ダイキン×弥生】成長を続けるチーム設計の未来〜透明性と多様性で築く自律的なチームの条件〜
https://nikkei.connpass.com/event/378419/

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30代後半から発信活動を始めて人生が楽しくなりました。 主にC#/設計技法/マネジメント/チームビルディングの情報を発信します。 デブサミ2020関西ベストスピーカー賞1位。 Microsoft Build 2022 スピーカー。 ITエンジニア向けの月刊誌「Software Design」2022年4月号より連載記事を執筆中。 デンソークリエイト所属。発言は個人の見解。

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各ページのテキスト
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各自の活動をすごく透明化して、 フィードバックし合うチームを目指そう 2026/01/22 【日経×ダイキン×弥生】成長を続けるチーム設計の未来 〜透明性と多様性で築く自律的なチームの条件〜 弥生株式会社 エンジニアリングマネージャー 小島優介

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自己紹介 名前:小島 優介 (@kojimadev) 所属:弥生株式会社(2025年6月から) 職種:エンジニアリングマネージャー 社外活動: リモートワークでも楽しいチーム開発をめざす 「ハピネスチームビルディング」をテーマに発信 Developers Summit 2020 KANSAI ベストスピーカー賞1位 Microsoft Build 2022 スピーカー ITエンジニア向け月刊誌「Software Design」にて3年間連載 Qiita で 20,000 Contributions の記事投稿

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Agenda  はじめに  透明化の必要性  チームのやり方を変えるタイミング  透明化とフィードバック促進のプラクティス  最後に

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はじめに 私が目指しているのは チームの皆が主体性を発揮しながら楽しく成長できる環境 仕事で「楽しい・嬉しい」と感じるのは、どんな時でしょうか 色々ありますが、「主体的な行動で成果が出る」というのは、 多くの人が嬉しく感じるのではないかと思います 例えば、自分が提案して導入したツールやライブラリに対して、 他の人から「便利になった」と言われると嬉しいと思います 従って、私のチームでは「主体的な行動で成果が出る」という体験を 繰り返す事を重視しています

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Agenda  はじめに  透明化の必要性  チームのやり方を変えるタイミング  透明化とフィードバック促進のプラクティス  最後に

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透明化とフィードバックの必要性 (1/2) 「チームの皆が主体性を発揮しながら楽しく成長できる環境」 これをつくるために欠かせないのが継続的なポジティブフィードバック たとえば、「その進め方は良いですね」「その考え方は参考になります」 などの称賛や感謝 これらはモチベーションを上げるだけでなく 「自分の考えを自由に発信していい」 「違うやり方や違う考えを提案して良い」 という心理的な安全につながる 一方で、こうしたフィードバックが思ったより起きないチームも 過去にたくさん見てきた その理由は、お互いの行動や思考が見えていないため

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透明化とフィードバックの必要性 (2/2) • 誰が何を目指して今日の作業をしているのか • どこで悩んでいて、どこまで進んでいるのか • どういう判断をして、その進め方を選んだのか これらが見えない状態では、フィードバックをしたくてもできない (また、透明化が不十分で作業中にフィードバックで方針修正できないと 成果物を作った後のレビューになって初めて問題が顕在化し、 手戻りや不満も増加する) よって、フィードバック促進には、まず透明化が必要 透明化とは、誰かを管理・監視することでなく「いま何が起きているのか」を 共有し、助言・称賛・相談が自然に生まれる土台をつくること

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Agenda  はじめに  透明化の必要性  チームのやり方を変えるタイミング  透明化とフィードバック促進のプラクティス  最後に

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新しいチームに配属された状況でのやり方 本日はスクラムマスターやエンジニアリングマネージャーも視聴しているため それらの職種がまったく関係性のない新しいチームに配属された時のやり方を紹介 どれだけ優れた知見を持っていても、 最初から「やり方を変えましょう」と伝えるのはリスクがある 私自身、転職して新しいチームに入った際、最初の約2ヶ月間は 信頼を得ることと改善ポイントを明確にするために マネージャーでなくエンジニアとして業務を遂行 この期間で「開発に用いる技術の理解」「開発のつらさの理解と共感」 「分報で自分の仕事ぶりを全部公開」などを行い、信頼を獲得できた

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やり方を変えるチャンスはピンチの時 関係性のない新しいチームに入って間もない頃は、 チームの仕事のやり方で改善できそうな点があっても、そのやり方を尊重して なぜそのやり方をしているのか理解することに徹する方が安全 よく知らない人から「今のやり方を変えた方がいい」と言われることへの 心理的な抵抗が起きるリスクがあるため 状況を変えるチャンスが来たのは、2ヶ月ほど経った頃 チームの進捗が大きく遅れていることが判明し、明確なピンチが訪れた 生産性を上げる方法として、今のやり方を変える様々な改善を提案した メンバーも「ピンチだから何とかしなければいけない」という共通認識があり それまでに築いた信頼関係があったからこそ、提案をすんなり受け入れてくれた

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Agenda  はじめに  透明化の必要性  チームのやり方を変えるタイミング  透明化とフィードバック促進のプラクティス  最後に

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透明化とフィードバック促進のプラクティス 私の前職および現職で実施してきたプラクティスの中で 透明化およびフィードバックを促進させる上に ほぼ確実に生産性アップに繋がるイチオシのプラクティスを紹介 それは「メンバーの活動をめちゃくちゃ透明化する」 以下の3つのプラクティスを紹介 1. 朝会での目標宣言 2. タスク着手時に進め方を検討して明文化 3. 日中は分報で開発状況を実況

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1. 朝会での目標宣言 - やり方 • 朝会で各自が今日の目標を宣言して Slack に投稿 • デイリースクラムで「今日やること」を報告することに近いが ポイントは「どこまで進めるつもりなのか」をしっかり宣言すること • 帰る前に目標に対する実績を Slack で報告する 目標宣言用スレッドに 各自が朝会の開始までに 目標を投稿した時の例 メンバーA(memberA)

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1. 朝会での目標宣言 - メリット • • • • 目標を宣言して達成を目指すことによるパフォーマンス向上(目標設定理論) 目標達成すると、達成感が得られる 他メンバーから助言をしてもらいやすい 全員がチーム全体の進捗をより強く共有できる 帰る前に目標に対する実績を Slack で報告する時の例 達成すると皆が祝ってくれて 達成感も増加 メンバー A(memberA) メンバーA(member)

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2. タスク着手時に進め方を検討して明文化 タスク着手時に、そのタスクのレビュアーと一緒に 「どう進めるか」を決めて、タスクのチケット(Jiraなど)に書き残す メリットは以下 • タスクの進め方を熟練者と事前に相談しないことで 非効率な進め方になってしまうことを確実に回避 • 途中段階でのレビューや相談するポイントを事前に決めておくことで 成果をすべて作り切ってからレビューすることによる大きな手戻りを回避 • タスクの進め方が透明化されることで、他のメンバ-からのフィードバック も受けやすくなる(先にこっちをやるとか、ここはペアプロした方が良いとか)

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2. タスク着手時に進め方を検討して明文化の具体例 不具合修正のチケットを、レビュアーと検討して進め方を記入した例 検討時に具体的な 修正方針を 赤枠部分のように 追記してから 着手することで 手戻り防止

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3. 日中は分報で開発状況を実況 作業中は、自分の分報チャンネルで 「いま何の作業を進めているか」「どう進めているか」を実況しながら進める 各自の作業状況が透明化されることで、他メンバーの助言により 早く課題が解消される(分報のやり方の詳細はこちら) 各自の状況を実況することで 助言し合うなどの コラボレーションが促進

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3. 分報の活用例 不具合調査時にAIへのプロンプトと結果を書いてレビュアーから助言をもらう例 プロンプトと結果を見て どう判断したかを記載 レビュアーは意図した方針で 作業を進めているか確認できる 意図しない方針の場合は 助言して作業方針を随時修正 することで手戻りを削減 全員の分報を見る必要はないが レビュアーはレビュイーの 分報を見て助言した方が 生産性アップの効果が高い

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透明化することで熟練者以外の生産性が上がる 朝会での各自の目標宣言を聞いた時、 他メンバーが違和感(目標が少なすぎ or 多すぎなど)があれば 「これってXXXをやる想定でしたが認識合ってますかね?」などを質問して 余分な事をやろうとしていたり、一部の作業を飛ばそうとしていたりを事前解消 分報で現状が公開されることで、進捗が計画通りに進まない問題を その日のうちにリーダーが確認して対策 透明化により早く問題を検出してすぐに対策するため 生産性アップ

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透明化の仕組みを試す上での注意点 チーム全員がトップレベルのエンジニア集団の場合、 透明化の仕組みを入れても生産性アップに繋がらない可能性あり 「超優秀なエンジニア」は、各自の活動を仕組みで透明化しなくても 必要な報告や相談をして成果も出すので、透明化の仕組みを入れる価値が薄い (例) 安野貴博さんに永田町エンジニアチームの透明化のレベルを質問したところ 「透明化はできていない」とのことだったがチームは成果を出している 逆に、ジュニアレベルを含むチームの場合は、透明化の仕組みを入れた方が ほぼ間違いなくメンバーの生産性が底上げされる 論理的には、熟練者とジュニアレベルのメンバーの生産性の差が必ず縮まる

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Agenda  はじめに  透明化の必要性  チームのやり方を変えるタイミング  透明化とフィードバック促進のプラクティス  最後に

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紹介したプラクティスはいろんなチームで効果あり 今の私のチームは、透明化のプラクティスの実践した結果、 やる前と比べて生産性が1.5倍くらいアップして遅れを挽回 今の会社で他のチームでも実施してもらって生産性アップの実績あり 前職のチームでも生産性が(他の施策と合わせて)2倍アップの実績あり つまり、紹介した3つのプラクティスは生産性アップの実績が多数あるので 「生産性アップするかもしれないので試してみましょう」 という名目でチームに導入しやすい 3つのうち1つでもいいので2週間くらい試してみることをオススメ チームに合わなかったら、やめればOK

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最後に これからも、透明化とフィードバックを促進する様々な活動を実施して 「主体的な行動で成果が出る」という体験を繰り返す機会を創出することで チームの皆が主体性を発揮しながら楽しく成長できる環境を つくっていきたいと思います 本発表が、視聴してくださった方々にとって 少しでも参考になれば幸いです

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同じプロダクトを一緒に開発するエンジニア募集中 私のチームは透明化とフィードバックを重視し、 各自の主体的な提案・チャレンジを支援するチームなので 私は今のチームで働くのがめっちゃ楽しいです 私と同じプロダクトを一緒に開発するエンジニアを募集中です (東京の会社ですが、私のように名古屋在住でも応募できます) https://herp.careers/v1/yayoi/go8tFCWX39UD もし興味あったら、上記に直接応募するか 私のX(旧Twitter)のDMから質問してくださると嬉しいです https://x.com/kojimadev