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September 25, 26
スライド概要
2026年9月12日の「第20回データビジネス創造コンテスト」本選発表会での、文教大学付属高等学校「チームBUNKO」プレゼンテーション資料
慶應義塾大学データビジネス創造コンソーシアム
第20回 データビジネス創造コンテスト FASTALERTを⽤いた 危険動物発⽣情報サービス 〜 リアルタイムで野⽣動物の危険を知らせるウェブアプリ〜 ⽂教⼤学付属⾼等学校 遠藤最 1 / 15
サービスの概要 FASTALERTデータを活用した危険動 物モニタリングサービス ● クマ・イノシシ・シカ・サルといった危険動物 の出没をリアルタイムで検知し、地図上に表 示するサービスです。 ● 広く情報を収集して評価するFASTALERTを MCPで取得し迅速な情報提供を実現しま す。 2 / 15
「災害」としての野⽣動物被害 ● 2025年:クマ被害で13人が死亡(過去最 多) ● イノシシによる農作物被害も深刻化 ● シカによる牧草・農地への食害が拡大 FNNプライムオンライン 2025.11.13 テレビ朝⽇ 2025.10.30 ● サルによる生活圏への侵入が増加 ● 危険動物の被害は「災害」として報道された 秋⽥魁新報 2026.3.22 3 / 15
開発のきっかけ 個人的な原体験 一昨年亡くなった祖父は農業を営んでおり、イノシシによる食害 に悩まされ、近隣ではクマの発見も報告されています。 朝霧高原の酪農地域ではシカによる牧草の食害も問題になって います。 → FASTALERTに危険動物データが含まれているこ とを発見して取り組みを開始 罠にかかったシカの解体 (2019年12⽉) 4 / 15
サービス概要 リアルタイム検知 地図表⽰ マルチデバイス サブスク FASTALERTのMCPを 出没位置をわかりやす スマートフォンからも データ解析と通知サー 通じて危険動物の出没 く可視化 すぐにアクセス可能 ビスを付加価値とした を即座に検知 サブスクで事業化 5 / 15
システムアーキテクチャ ブラウザ 災害情報 速報性 重複除去 信頼性担保 MCP データ処理 マップ表示 「危険動物」選択 位置情報精密化 データベース登録 位置設定 動物の選択 日付変更 6 / 15
FASTALERTデータの取得と分類処理 APIの6つの⼤分類 クライアント側フィルタリング 事件‧事故 「その他」カテゴリから分類 災害 システム障害 → 除外 交通 混雑情報 → 除外 ⽕災 不審者情報 → 除外 気象 ⾃然現象 → 除外 その他 ← 危険動物はここに分類 危険動物 → 記録 7 / 15
位置情報の精密化 FASTALERTデータには正確な 緯度・経度が含まれていない STEP 1 STEP 2 STEP 3 基本位置情報 Google Map URL解析 Geocoding API FASTALERTから都道府県‧ データにGoogle MapのURL situationプロパティの地名か 市区町村レベルの位置情報を が含まれる場合は⾼精度座標 らGoogle Geocoding APIで 取得 を抽出 より正確な位置を特定 9 / 15
プロトタイプのシステム構成 機能 特徴 理由 情報取得 FASTALERT 今回の課題 位置情報 Google Geocoding API 代替がないため 地図表示 OpenStreetMap 無料・利便性が高い プロトタイプホスティング Firebase 低価格 12 / 15
プロトタイプ https://wildlife-map-fastalert.web.app/ 主な特徴 ● スマートフォン対応レスポンシブデザイン ● FASTALERTを⽤いた1時間毎の更新 ● ⽇付選択で過去データも閲覧可能 ● ユーザーごとに通知設定が可能 11 / 15
クマ危険度の予測 これまでの知⾒ ● ブナの豊凶とクマの出現は関連してい る ● 冬眠前の木の実がなくなると餌を求めて 人里に出現しやすい 仮説 ● 気候データから⽊の実の豊凶予想が できればクマの出現を予想できるの では? 11 / 15
衛星データを使ったAI結実予測 ブナ‧ナラの豊凶予測 ● 地球観測衛星Sentinel-2のデータを利⽤ ● ● データ解析ソフトウェOrangeで解析 Sentinel-2 Wikipediaより ランダムフォレスト法による解析 ● ブナは前年の8⽉の降⽔量と当年5⽉ の気温が関係 ● 2024植生 2025植生 ナラは前年8⽉の降⽔量と当年5⽉の ⽇照時間が関係 OrangeによるSHAP 解析で木の実へ の寄与度を評価し 予測指標を構築 11 / 15
⾷料予測と出現予測 コロナ期により除外 予測⽅法と精度 ● ブナとナラの豊凶指数から計算した、エサがどれ だけ⾜りないかを計算 ● 関連する気象情報からエサ不⾜指数 (Food Scarcity Index:FSI)を算出した ● クマ個体数の代理指数として前年のFSIを使った クマ出現リスク指数(Bear Outbreak Risk Index:BORI)も算出した ● コロナ前の5年でパラメタを決めてコロナ後の5 年で評価すると、福島県の⽬撃数との相関係数は FSIがr=0.773、BORIはr=0.953になった 11 / 15
ウェブアプリの機能 https://borimap.web.app/ 特徴‧機能 ● 2025年までの計算値と⽋損データを 2025年で補完した2026年データを表 ⽰ ● ○ ブナ‧ナラの結実予測マップ ○ FSI(エサ枯渇度) ○ BORI(クマ出現リスク) データのダウンロードにも対応 11 / 15
類似サービスとの⽐較 本提案 クママップ クマダス クマップ 対象動物 クマ、イノシシ、シカ、サル クマ クマ、イノシシ、シカ クマ、イノシシ、シカ 範囲 全国 全国 秋田県 全国だがクマダスに依存 情報源 FASTALERT 自治体・ユーザー投稿 自治体・ユーザー投稿 自治体・ユーザー投稿・クマ ダス プラットフォーム ウェブ、アプリ ウェブ ウェブ ウェブ、アプリ フィルタリング FASTALERT 人力? なし AI判定 更新頻度 1時間間隔 1回/日 随時 随時 危険性予測 BORImap 出現ベース なし なし 通知 1/6/24時間間隔 都道府県レベルでメール 1回/日 なし 5分以内 収益性 Proユーザーによるサブス クリプション(予定) 熊グッズアのフィリエイト なし 自治体・企業向けメニュー 10 / 15
コスト構造 サービス名 機能 ユーザー数・少 (〜1,000人) ユーザー数・大 (〜10,000人) Firebase ホスティング・認 証 $0 $10-$50 〃 通知 $0 ~$10? Geocoding API 位置特定 ¥4,123 (7月の実績) ~¥10,000 FASTALERT データ取得 ~¥5,000? ~¥5,000? FASTALERTプラットフォームの利用で極めて低コストで運用可能 100人のユーザーから200円程度のサブスクリプションでで継続可能 10 / 15
将来展望 — AI活⽤ 1. 出没予測データの提供 ● ● BORIを応⽤し、季節‧天気などを元に今後 の出没危険度を予測 蓄積データによる精度向上 2. AI⽣成レポート ● 数字の羅列ではなく、AIが読みやすい ⽂ 章として課⾦ユーザーに予測を提供 14 / 15
サービスの展開 B2C B2C B2B B2G 無料⼀般ユーザー 有料⼀般ユーザー 農業経営者(有料) ⾃治体(有料) 野⽣動物情報に関⼼の 安全に関⼼のある個⼈ 酪農家など家畜の安全 住⺠の安全に責任のあ ある個⼈向けの無制限 向けに低価格で複数地 管理が必要な事業者向 る地⽅⾃治体向け詳細 点の通知サービス けリアルタイム情報を データ‧アーカイブ‧ 1.67 のマップアクセス 提供 ¥0 ~¥100 予測を提供 ~¥500 ~¥1,000 5 / 15
まとめ ● 危険動物被害は年々深刻化し、迅速な情報提供が必要 ● FASTALERTデータ × MCPで包括的な情報収集を実現 ● 地図上でのリアルタイム表⽰で直感的に危険を把握 ● B2C/B2G/B2Bの三⽅向で持続可能なビジネスモデル ● AI活⽤による予測‧分析で更なる価値を創出 https://dig20-27a00.web.app/ 15 / 15
Q&A:AIの利⽤ 1.データ解析 ランダムフォレスト法の提案や、どのデータを使うべきか、Sentinel-2のデータを取得するプロ グラムなどの作成 2.サービス構築 最初にやりたいことを箇条書きにして、安く(できれば無料で)作成するための提案作成を依頼 した 最終的にOpenStreetMap, firebase, Google Geocoding APIなどを技術選定した 3.プロトタイプ実装 最終的なプロトタイプのイメージ図を取り込ませてアプリケーションを構築 PCのブラウザで基本的な動作を確認して、他のデバイスでのUIイメージを画像で与えることで改 良 14 / 15
Q&A:解析と開発で困ったこと 1. 植⽣データの不均⼀さ 衛星データは全国をカバーしているが、植⽣データはまばらで、メッシュになっていない メッシュに当てはめて再計算 植⽣データが得られない地域では予測精度が低い 2. FASTALERTの仕様変更 ● 8/5からFASTALERTのレスポンスが変更されたのでしばらくサービスが停まっていた ○ SSE⽅式から平⽂JSONへ変更 ● 応募締め切り後にプロトタイプを修正してなんとか乗り切った 3. 計算モデルの理解 ● 学校では全くやっていないことなので⼿探りと検索とAIでランダムフォレスト法を使った ○ 雰囲気でやっているだけで理解していない‧‧‧ 14 / 15
Q&A:⼈⼯衛星データを⽤いた予測計算 1. 正規化植⽣指数NDVI データ解析ソフトウェアOrangeでSentinel-2のバンド⾚の波⻑(Band 4)と⾚外線波⻑(Band 8)を ⽤いてNDVIを計算することで植⽣を計算した 2.データ収集 FFPRI ブナ結実調査データ:森林総合研究所が収集した、全国約 50 プロットにおける 2019〜 2023 年のブナ結実度(0: ⼤凶作〜3: 豊作の 4 段階評価)の観測データベース 福島県堅果類豊凶調査データ:令和4〜8年度の中通りおよび会津の 2 地域における、ブナ‧ミ ズナラ‧コナラの結実調査 Sentinel-2 衛星画像:Microsoft Planetary Computer の STAC API によるダウンロードプログラ ムをAIによって作成して取得 14 / 15