02_Auzawa

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September 25, 26

スライド概要

2026年9月12日開催の「第20回データビジネス創造コンテスト」本選発表会での、創価大学「”Au”zawa」プレゼンテーション資料

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慶應義塾大学データビジネス創造コンソーシアム

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1.

ケアシグナル ー 介護BCPを⽀えるアプリ 介護BCPを支えるアプリ ー 創価大学 ”Au”zawa : 鈴木孝明 長沼百合香 原沢茉帆 麻島由香 第20回データビジネス創造コンテスト 1

2.

Agenda 01 介護BCPの現状と課題 02 分析 03 アプリの提案 04 事業性 2

3.

はじめに 1 2 3 近年の災害事例 4 球磨川の浸水区域(特別養護老人ホームの位置) 熊本豪雨 ・特別養護老人ホーム千寿園 ・球磨川氾濫で施設が浸水 (周辺の浸水深は最大約9m) ・入所者14名が死亡。 「避難確保計画」を作成し 避難訓練も実施していた 資料)国土交通省 3

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01 BCP 現介 状護 ・ 課 題の 4

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1 介護BCPの現状・課題 2 3 4 介護BCP (Business Continuity Plan)とは 感染症や地震などの災害時でも介護サービス継続のための業務継続計画。 BCPの重要な取り組み ⚠ マニュアル化 組織で共有・準備 定期的見直し・訓練 5

6.

1 介護BCPの現状・課題 2 3 4 2024年より介護サービス事業者にBCPの策定の完全義務化 BCPの策定状況 未策定・策定途中の要因 % 53.9 32.9 作成内容の不安 忙しい 30.5 作り方がわからない 21.1 エス・エム・エス「BCP策定状況実態調査」より筆者作成 未策定・策定途中の割合 0 5 10 15 20 25 30 35 介護経営ドットコムより筆者作成 https://kaigokeiei.com/news/yqem01odw6v/ 未策定が多く、さらなる策定支援が求められる 6

7.

1 介護BCPの現状・課題 2 3 4 2025年よりBCP未策定の減算開始 減算対象 減算対象に含まれない ⚠ マニュアル化 組織で共有・準備 定期的見直し・訓練 形骸化リスク 「計画書さえあれば減算されない」 7

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02 分 析 8

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2 2 1 分析 3 4 分析まとめ 分析① 分析② 分析③ 介護事業所の立地リスク BCPの「形式」と「発動」 研修は誰に届いていないか 厚労省「介護サービス情報公表システム」 223,161件 + 国土数値情報 (洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域) 介護労働実態調査 事業所票 個票(SSJDA) 2021年度・n=7,623事業所 介護労働実態調査 労働者票 個票(SSJDA) 2022年度・n=19,309人 1 全国223,161事業所を緯度経度で地図上 に配置 1 BCP17項目を「発災時に動けるか」で 2群に分類 1 「非常災害対策に関する研修」の 受講有無を抽出 2 浸水想定区域・土砂災害警戒区域と空間 結合 2 群ごとの実施率を算出 2 勤続年数の区分別に受講率を算出 リスク区域内に立地する事業所を判定 3 同一事業所内で対応をとり比較 (Wilcoxon検定) 3 ロジスティック回帰で他要因を統制 3 約2件に1件 45.9% がリスク区域内に立地 75.5% ▶ 56.2% 形式項目 → 発動項目(p<0.001) 26.4% ▶ 62.1% 勤続1年未満 → 10年以上(研修受講率) ※ 分析②③は東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」 (介護労働安定センター)個票データを二次分析 したもの。 9

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2 1 分析 3 4 分析まとめ 足りないのは、計画を作る支援ではない 1 介護事業所の約半分は、災害リスク区域内にある 2 BCPは作られたが、運用にあたる部分が埋まっていない 3 その運用は、入れ替わりの早い現場職員に届いていない 立地は変えられない。だから平時からの備えが要る。 書類を増やしても、この差は埋まらない。 一度の研修では、次に入る人に伝わらない。 必要なのは、計画を作る支援ではなく 計画を動かし続ける仕組み 分析②の分母はBCPの設問に回答した事業所であり、BCPに全く手をつけていない事業所は含まれない。 つまり、すでに取り組んでいる事業所の中で起きている差 10

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1 分析④ 問い 2 分析 3 4 ケアシグナルの警報を出す基準はどこか? リードタイム 空振り 自治体に大雨特別警報が出た時刻 ケアシグナルの警報が出た日のうち から警報が出た時刻を引いた分数 実被害の報道がなかった日の回数 11

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2 1 分析 3 4 検証したのは7県・1年間。条件は前の年のデータだけで決めた 対象 期間 分け方 千葉・石川・富山・山形 2025年9月から 豪雨7事例で条件を決め 熊本・鹿児島・福井の7県 2026年8月までの1年間 その後の1年で試した 豪雨7事例=2024山形庄内・2024奥能登・2025霧島・2025熊本・2026千葉・2026能登南部・2026福井。出典:JX通信社 FASTALERT 12

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1 2 分析 3 4 前提は気象庁の警報レベル3以上 「施設から半径 r km・直近 w 分・事象種別 C が n 件」の組み合わせで144通り作成した 豪雨7事例は2024年9月〜2026年8月、うち位置つき投稿2,331件。②の投稿は457件。ほかに評価地点85か所、平常期183日(投稿273件) 、ハザード判定105か所を使用。 出典:JX通信社 FASTALERT / 介護サービス情報公表システム(訪問系6,221・通所系6,185・居住型6,276・複合909) 13

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1 2 分析 3 4 ①介護事業所があると仮定した地点でケアシグナルの警報がなったか 候補 早さ 空振り 半径10㎞・180分・3件 88分 2.55 同一市区町村・30分・2件 90分 11.67 半径10㎞・30分・2件 130分 2.61 候補は カテゴリ × 時間窓 × 件数 × 半径 の144通り。早さ=大雨特別警報より何分早いか(3事例平均) 、空振り=1施設あたり年間の警報回数。 採用案と180分・3件案は29地点すべてに届き、同一市区町村案は27地点だった。出典:JX通信社 FASTALERT 14

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1 2 分析 3 4 ②件数だけ動かした場合、空振り率が少ないのはどの組み合わせか? 候補 早さ 空振り 1件 114分 24回 2件 113分 4回 3件 28分 2回 5件 間に合わない 0回 候補は カテゴリ×時間窓×件数×半径の144通り。早さ=⼤⾬特別警報より何分早いか(3事例平均) 、空振り=1施設あたり年間の警報回数。 採用案と180分・3件案は29地点すべてに届き、同⼀市区町村案は27地点だった。出典:JX通信社FASTALERT 15

16.

1 2 分析 3 4 採用した閾値「半径10㎞・直近30分・2件」 ← リ ー ド タ イ ム ( 分 ︶ 早 い 16

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1 分析④まとめ 2 分析 3 4 ケアシグナルの警報を出す基準はどこか? 半径10km 30分 2件 前提=気象庁のレベル3以上の警報が出ていること 17

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2 1 3 4 なぜFASTALERTなのか? 2024 年奥能登豪雨 06:26 大雨警報(輪島・珠洲) 08:53 輪島市で最初の被害投稿(住宅前の冠水) 09:13 停電・冠水・土砂崩れの投稿が噴出 09:55 輪島市門前町のグループホームが浸水 「消防も来れない」との救援要請投稿 10:50 大雨特別警報 発表(輪島・珠洲・能登町) →この時点ですでに被害45件超 「早い警報は頻発して動けず、 動ける警報(特別警報)は遅い」 警報の設計自体は正しくても、 介護BCPの発動判断には使えない FASTALERTを用いた実被害を リアルタイムで見れる・知れる 仕組みが求められる 18

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1 2 3 4 介護BCP課題まとめ 介護BCPの 形骸化 災害後の 運用OS 実被害を もとにした BCPの発動 FASTALERTを用いた 動的介護BCPアプリの提案 19

20.

03 ア プ リ の 提 案 20

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1 2 3 3 アプリの提案 4 ケアシグナル ー 介護BCPを支えるアプリ ー 介護(ケア)のBCPを充実させ、 動き出す合図(シグナル)を届ける。 21

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1 Q 3 2 アプリの提案 4 ケアシグナルとは 介護 を「動かし続ける」アプリ BCP いつ 機能 平時 備える ① BCP診断 何をするか ・現在のBCPを読み込み、発災時に動けるか確認。 ・個別BCPの作成。 ② 訓練リプレイ 発災時 対応する 避難後 つなぐ 本番と同じ画面で、避難訓練を行う。 過去の災害の実データをもとにに再生可能。 ③ 発動トリガー L1 L4 ④ 避難後モード 〜 の段階発動をAIが提案 薬・持病・支援方法をリスト化し、避難先へ引き継ぐ。 22

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1 2 ペルソナ事例紹介 3 3 アプリの提案 4 基本情報 ・通所介護の管理者 ・利⽤者には在宅酸素・たん吸引の人もいる ・事業所は川の近く 悩み 人物 田中さん ①BCPは作ったものの使用せずに眠っている ②形だけの訓練で、いざという時動けるか心配 ③BCPをいつ発動させればいいかわからない 23

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悩み 1 2 33 アプリの提案 4 ①BCPは作ったものの使用せずに眠っている BCP診断の活用 手順 とりあえず作ったBCP 作成途中のBCP 24

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1 2 3 アプリの提案 4 照らし合わせる 25

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1 2 33 アプリの提案 4 で地域ごとの災害をリアルタイムで共有 FASTALERT 出典:JX通信社 FASTALERT 26

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1 2 33 アプリの提案 4 利用者情報の登録 氏名 介護レベル 必要介護 世帯構成… 個別BCPの作成 ※利用者情報はデモ用の架空 27

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1 33 2 アプリの提案 悩み ②形だけの訓練で、いざという時動けるか心配 4 訓練リプレイの活用 過去災害事例を再生 事業者がリアルタイムで判断 災害データは2024年9月21⽇ 奥能登豪⾬(輪島市)の実データ(FASTALERT)∕利⽤者情報はデモ⽤の架空 実施記録の作成と提案 28

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33 アプリの提案 悩み ③BCPをいつ発動させればいいかわからない 1 2 4 大雨・洪水被害が大きい際の例 29

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1 2 33 アプリの提案 4 大雨・洪水被害が大きい際の例 30

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1 2 33 アプリの提案 4 大雨・洪水被害が大きい際の例 <管理者の画面> 管理者 がレベルを判断 31

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1 2 33 アプリの提案 4 大雨・洪水被害が大きい際の例 <職員の画面> 平時に作ったBCPを活用し、 やるべきことをリスト化 個別BCPをもとに、 電源が必要な高齢者を表示 32

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1 33 2 避難後| 避難後モードド アプリの提案 4 引継ぎシートの作成 リスト化 薬 持病 支援 家族や避難所へ引き継ぎ、 「ケアの空白」を作らない 33

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1 2 ペルソナ事例紹介 3 3 アプリの提案 4 悩み ①BCPは作ったものの使用せずに眠っている BCP診断の活用 ②形だけの訓練で、いざという時動けるか心配 訓練リプレイの活用 人物 田中さん ③BCPをいつ発動させればいいかわからない 発動トリガーの使用 「ケアシグナル」で 介護BCPの課題解決を 34

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4 0 事 業 性 35

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1 2 3 4 事業性 1 ビジネスモデル FASTALERTのデータを介護ソフトにOEM搭載し、 25万事業所へ提供 誰に なにを いくらで 市場は全国 約25万事業所 BCPを動かし続ける仕組み 月 9,800円 厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」 36

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1 2 2 3 4 事業性 価格の妥当性 個別BCP作成 訓練・記録の運用時間 月6,800円~10,200円 月2,500〜4,200円 1件7000円 要介護者ひとり分の公費(兵庫県) 実利用者35人想定 A-4の通所介護モデルより 2~3年更新 時間単価 2,500円 (介護職員 平均給与額338,200円から算出) 年24〜40時間 年6〜10万円 出典:小野市「福祉と防災の連携による個別支援計画作成促進事業」/厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」/厚生労働省 R6「介護サービス事業者における業務継続に向けた取組状況の把握及びICTの活用状況に関する調査研究事業」 37

38.

1 2 2 3 4 事業性 価格の妥当性 9800円は介護ソフト本体の最安~下位と同水準。OEMで上乗せしても負担が小さい 出典 BCP作成代行の民間価格(作成15〜45万円+研修8万円/回・一例)/三菱総合研究所(2021) 「介護分野の生産性向上に向けたICTの更なる活用に関する調査研究」 38

39.

1 2 3 4 事業性 3 実現可能性 3社のOEM形式のメリット 課 題 ・介護ソフト会社への手数料 ・OEMの路線に乗せるまでの1社への営業 ・価格と仕様の主導権 39

40.

まとめ 現状 介護BCPの策定の義務化減算対応が行われるも、 形骸化による災害時リスク大 分析 警報は出るも、動く時刻は決まらず 半径10km・直近30分・投稿2件が判断材料 提案 作られたBCPを動的BCPへ FASTALERTを用いて、発動トリガーを発動 事業性 OEMで既存の外注と差別化を行い、 価格の心理性の確保 40

41.

まとめ ケアシグナル 41

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参考文献・データ出典 石川県(2024) 「令和6年(2024年)奥能登豪雨による能登半島被害状況」https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/202409ooame-higai.html 石川県(2024) 「令和6年(2024年)奥能登豪雨に関する情報」https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/20240921ooame.html 石川県(2024) 「令和6年能登半島地震における災害関連死の概況 」https://www.pref.ishikawa.lg.jp/kisya/r7/documents/1225_kiki.pdf 石川県(2024) 「令和6年能登半島地震による被害等の状況について 」 https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/202401041500higaihou.pdf 介護経営ドットコム(2024) 「BCPの策定状況実態調査」https://kaigokeiei.com/news/yqem01odw6v/ 厚生労働省(2021) 「介護報酬改定における 改定事項について 」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000750362.pdf 厚生労働省 (2023) 「令和5年度 介護BCP策定支援セミナー 」https://www.mhlw.go.jp/content/001263088.pdf 厚生労働省(2024) 「令和6年度介護報酬改定における改定事項について 」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001230329.pdf 厚生労働省(2024) 「介護サービス事業者における業務継続 に向けた取組状況の把握及びICTの活用状況 に関する調査研究事業 」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001228057.pdf 厚生労働省(2024) 「令和6年能登半島地震対策検証報告書 」https://www.mhlw.go.jp/content/10600000/001591702.pdf 厚生労働省(2024) 「能登半島地震対策検証委員会」https://www.mhlw.go.jp/content/10600000/001591702.pdf 厚生労働省(2025) 「介護サービス施設・事業所調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/24-22-2.htm¥ 厚生労働省(2026,06)介護サービス情報の公表システムデータのオープンデータhttps://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-kouhyou_opendata.html 国土交通省(2021) 「国土交通白書 2021 」https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r02/hakusho/r03/html/n1223000.html 国土交通省(2025) 「能登半島地震・豪雨災害の被害概要 及び検討課題 」 https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/renrakukaigi/dai05kai/pdf/04.pdf 首相官邸(2026) 「防災気象情報と警戒レベル」https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/keihou.html 内閣府(2024) 「令和6年能登半島地震を踏まえた 災害対応の在り方について 」https://www.bousai.go.jp/jishin/noto/taisaku_wg_02/pdf/hokoku.pdf 内閣府(2025) 「防災白書」https://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/r07/honbun/index.html 内閣府(2026) 「災害関連死事例集 」https://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/pdf/jirei_r8.pdf 防災リテラシー研究所(2021) 「2020年7月豪雨での千寿園の被災状況」https://bosailiteracy.org/literacy/typhoon/senjuen-case/ 株式会社 三菱総合研究所 (2021)介護分野の生産性向上に向けたICTの更なる活用 に関する調査研究 https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u000000004c-att/R2_129_2_report.pdf NHK(2026) 「能登半島地震災害関連死 石川の4人認定 死者は計748人に」https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-3020028355 国土交通省(2025) 「洪水浸水区域データ(河川単位)https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-kouhyou_opendata.html 国土交通省(2022) 「土砂災害警戒区域データ」https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A33-v2_0.html 厚生労働省(2025) 「施設サービスの種類別にみた要介護状態区分別受給者1人当たり費用額 」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/24/dl/06.pdf WAM NET(2026) 「介護報酬の算定構造」介護サービスhttps://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou-files/documents/2026/0225091300108/20260225_001.pdf 三菱総研(2021) 「介護分野の生産性向上に向けたICTの更なる活用に関する調査研究」https://pubpjt.mri.co.jp/pjt_related/roujinhoken/jql43u000000004c-att/R2_129_2_report.pdf Claude Platform Docs(2026)https://platform.claude.com/docs/en/about-claude/pricing 42

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05 付 録 43

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付録 1 2 3 4 5 2024年石川県能登半島地震 総死者748人の内、災害関連死は520人で 94.4%が70歳以上で亡くなった多数が 介護サービスの利用者・利用予備軍の年齢層。 →災害関連死への対処が求められる 災害関連死 直接的被害ではなく 避難生活や不詳の悪化による死亡 44

45.

付録 1 2 3 4 5 2024年の奥能登豪雨 ・高齢者関係施設 9か所に浸水被害 ・大雨特別警報は、介護施設が水没した 約1時間後に発表されていた。 警報を頼りにした避難・SOSは、 間に合わなかった 災害時における課題とは?? 45

46.

付録 1 2 3 4 5 2024年より介護サービス事業者にBCPの策定の完全義務化 BCPの研修見直し状況 BCPの減算対象について 減算対象 実施している 実施予定 減算対象に含まれない ⚠ マニュアル化 組織で共有・準備 定期的見直し・訓練 わずか33.3%にとどまる 介護経営ドットコムより筆者作成 https://kaigokeiei.com/news/yqem01odw6v/ 形骸化リスク 「計画書さえあれば減算されない」 46

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付録 1 2 3 4 5 時期 2021年 全介護サービス事業者にBCPの策定・研修・訓練を義務化 2024年 全介護サービス事業者にBCPの策定・研修・訓練の完全義務化 2025月 BCP未策定の即減算化の開始 ※3年間の経過措置を設定 BCP未策定に対して1年の減算にさらに適用除外措置 ※利用者全員の基本報酬が下がる制度 施設・居住系サービスは3%、通所・訪問・居宅介護支援などの居宅系サービスは1%の減算 「感染症用」または「自然災害用」のどちらか片方でも未策定、 または研修・訓練の実施不足があると減算の対象。 47

48.

付録 1 2 3 4 5 分析まとめ 分析① 場所 分析② 計画 分析③ 現場 45.9% 75.5%→56.2% 26.4% 介護事業所の約半分が、 洪水・土砂災害の リスク区域内にある BCPは作られているが、 埋まっているのは 書類の部分だけ その運用は、新しく入った 職員に届いていない うち夜間滞在型の5,234件は 書けば終わる項目は75.5%が実施 勤続1年未満で非常災害研修を 浸水深3m以上。上の階へ逃げても、 済み。やり続ける項目は56.2%に 受けたのは4人に1人。勤続10年 その階が浸水する。 とどまる。 以上(62.1%)の半分以下 全国173,166事業所のGIS交差分析 事業所票 n=7,623・同一事業所内の比較・ 労働者票 n=19,309・勤続年数は全属性中で p<0.001 最大の要因 48

49.

付録 1 分析① 2 3 4 5 全国の介護事業所は、どれだけ災害リスク区域に建っているか? 出所 中身 介護事業所の全国リスト 厚労省「介護サービス情報公表 システム」オープンデータ 全35サービス類型・223,161 件。住所・緯度経度付き 土砂災害警戒区域(A33) 国土数値情報(国交省) 2025年度版 「想定最大規模」の洪水で浸水 する区域の地図 国土数値情報(国交省) 土砂災害警戒区域・ 特別警戒区域の地図 データ 洪水浸水想定区域(A31) 49

50.

付録 1 2 3 4 5 分析① 事業所を利用者のいる場所によって3層に分ける 夜間滞在層 58,311件 日中滞在・送迎層 53,791件 分散層 61,482件 特養・老健・グループホームなど デイサービスなど 訪問介護など 就寝中も利用者が建物内にいる 日中に集まり送迎車が走る 利用者が地域の自宅に分散 3層の合計は173,584件で、ここから異常座標418件を除いた173,166件が分析対象。 50

51.

付録 1 2 3 4 5 分析① 事業所の位置(点)が、危険区域(面)の内側にあるかを1件ずつ判定 ① ポイント・イン・ポリゴン判定 ② 深刻度の閾値:浸水深3m 全173,166件の緯度経度を、洪水浸水想定区域・ 土砂災害警戒区域の地図に重ね、内側かどうかを 1件ずつ判定。複数の河川の区域が重なる場合は、 最大の浸水深ランクを採用し、二重に数えない。 浸水深3m以上=建物の2階まで水に浸かる水準。 つまり「上の階へ逃げる」垂直避難が成立しない。 ③ 頑健性の確認 1 2つの環境で 独立に計算 PythonとRで別々に実装し、 結果が完全一致することを確認 2 座標系を監査 全ハザードファイルの 座標系(測地系)を点検 2020年熊本豪雨で入所者14名が亡くなった 千寿園と、同じ構造の条件を指す指標。 3 異常座標を除外 明らかにおかしい座標418件 (0.24%)を検出して除外 4 実災害地で 答え合わせ 鬼怒川決壊の常総市など、 実際に被災した地域で検算 洪水浸水想定区域は「想定最大規模(L2) 」を採用。国が公表する最大級の降雨を前提とした区域であり、計画規模(L1)より広い。 51

52.

付録 1 2 3 4 5 分析① 全国の介護事業所の45.9%が、洪水または土砂災害のリスク区域内にある 区分 件数 割合 洪水浸水想定区域内(想定最大規模) 72,496件 41.9% うち浸水深3m以上 (垂直避難が成立しない) 16,722件 9.7% 土砂災害警戒区域内 8,379件 4.8% 洪水または土砂のいずれかに該当 79,561件 45.9% 都道府県で見ると 徳島 78.0% 福井 72.1% 最も低いのは沖縄 7.5%。 大河川がない地形が表れている。 層による差は小さい 層別の該当率(利用者がどこにいるかで分けた3層) 訪問系48.6%、通所系45.9%、 48.6% 45.9% 43.2% 分散層 日中滞在・送迎層 夜間滞在層 0 10 20 30 40 富山 73.9% 岡山 71.5% 50 入所系43.2%。 どの形態でも4割以上が該当する。 60 分析対象 173,166件。洪水は想定最大規模(L2)基準。1事業所が複数の区域に重なる場合も二重には数えていない。 特定の類型の問題ではない。 52

53.

付録 1 2 3 分析① 4 5 全国の介護事業所は、どれだけ災害リスク区域に建っているか? 介護事業所:17万3千件 洪水・土砂災害の危険区域 53

54.

付録 1 2 3 4 5 分析① 全国の介護事業所は、どれだけ災害リスク区域に建っているか? 約2件に1件(45.9%) 洪水または土砂災害のリスク区域内に建っている 平時からの備えが不可欠 → 54

55.

付録 1 2 3 4 5 分析① 夜間滞在層(就寝中も利用者が建物内にいる施設) × 浸水深3m以上(2階まで浸水) 5,234件 就寝中の要介護者がいる施設のうち5,234件が、 2階まで浸水する場所に建っている。 千寿園と同じ構造の条件が、全国に5千カ所以上ある 既存の類似調査(千寿園事故後の国・報道機関による集計)は入所施設限定・計画規模基準が中心。本分析は全35類型・想定最大規模・洪水+土砂の合算・浸水深別のクロスの 4点で異なるため、既存の公表値より高い数字になる。 55

56.

付録 1 2 3 4 5 分析② 使用した調査 本分析で使ったもの 「介護労働実態調査」とは 介護労働安定センター (厚生労働省委託事業) データ 個票 全国の介護保険サービス事業所 から無作為抽出 提供元 東京大学社会科学研究所 データアーカイブ(SSJDA) 回答者 事業所の管理者・経営者 寄託番号 1617(2021年度) 1618(2022年度) 回答数 8,809事業所(2021年度) 頻度 毎年実施される公的調査 扱い 公表済みの集計値ではなく 生データから独自に再計算 実施 対象 56

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付録 1 2 3 4 5 分析② 「BCPに何が書いてあるか」を分析 問20② 業務継続計画(自然災害)について、策定しているものをすべて選ぶ ✓ 緊急連絡先(事業所内、関係行政、関係団体)を定めている ✓ 自然災害発生時の対応についての話し合いの機会 ✓ 安否確認方法を定めている 平時における研修、訓練の実施 職員の参集基準を定めている 被災時の状況下でも利用者の生命を維持するための 最低限の業務を整理している 最新の知見を踏まえた、計画定め事の定期的な見直し … ほか10項目(全17項目の複数回答) ポイント 「計画を作りましたか」ではなく、 計画の中に何が入っているかを 項目ごとに聞いている。 「計画はあるが中身が薄い」 という状態を、項目単位で 測ることができる。 設問は「策定している(策定中) 」と「策定を検討中」の2系列。本分析では実施率の分子に「策定している(策定中) 」のみを用いた。 57

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付録 1 2 3 4 5 分析② BCPは、書けば済む項目とやり続ける項目で差があるか? 形式項目(3項目) 発動項目(11項目) 対応についての話し合いの機会 緊急連絡先を定めている 緊急時に迅速に行動できるよう周知する機会 平時における研修・訓練の実施 計画の定期的な見直し 必要な物資を確保している 職員の参集基準を定めている 安否確認方法を定めている 生命維持のための優先業務の整理 災害発生時の初動対応 避難場所・避難方法を定めている ライフライン被災時の対応・代替策 各業務の担当者を定めている どのような局面で誰が何をするのかを 定めている 一度書けば満たせる 動かなければ満たせない ※ 判断保留とした3項目(建物・設備の点検/連絡フロー/職員を守る体制)は、設問文から継続性や内実が判別できないため、 いずれの群にも含めていない。 58

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付録 1 2 3 4 5 分析② 実施率の下位は、すべて「やり続ける項目」が占める 緊急連絡先を定めている 88.0% 自然災害発生時の対応についての話し合いの機会 72.6% 災害発生時の初動対応 69.4% 安否確認方法を定めている 68.9% 平時における研修・訓練の実施 68.5% 避難場所・避難方法を定めている 67.3% 緊急時に迅速に行動できるよう周知する機会 65.8% どのような局面で誰が何をするのかを定めている 59.3% 各業務の担当者を定めている 58.3% 職員の参集基準を定めている 50.2% 必要な物資を確保している 49.2% 生命維持のための優先業務の整理 発動項目 形式項目3つ はいずれも 上位。 発動項目は上下 に広がるが、 下位6項目は すべて発動項目 45.4% ライフライン被災時の対応・代替策 41.2% 計画の定期的な見直し 40.7% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 形式項目 70% 80% 90% 100% 2021年度・自然災害BCP・n=7,623事業所。判断保留の3項目は除外。群平均は形式75.5%/発動56.2%。※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ( SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」(介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 59

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付録 1 2 3 4 5 分析② 書けば済む項目とやり続ける項目で実施率に差はあるか? 同一事業所内で対応をとったWilcoxon符号順位検定 書けば済む項目 75.5% やり続ける項目 56.2% (2021年度・n=7,623事業所・p<0.001) 2022年度も同じ傾向(75.4% → 59.9%、n=7,355、p<0.001) BCPは「作られていない」のではない。 作った後に、動かす仕組みがない ※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」 (介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 60

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付録 1 2 3 4 5 分析③ 次に「事業所」ではなく「働く職員本人」に聞く 「労働者票」とは 使う前に押さえる制約 事業所票と労働者票を結びつけるIDは、 回答者 介護の現場で働く職員本人 (管理者ではない) 個票に含まれていない。 配布 事業所調査とは別の調査票 そのため「同じ事業所の中で、経営者の 回答数 19,890人(2022年度) 申告と職員の実感がどれだけズレるか」は 聞くこと 勤続年数・雇用形態・労働時間 ・職種・受けた研修・賃金など 測れない。 本分析は労働者票の中だけで完結する 比較(勤続年数別など)に限定した。 61

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付録 1 2 3 4 5 分析③ 9種類の研修のうち、非常災害対策は6番目にとどまる 問12(1) 職場で受講した研修を、9種類の選択肢からすべて選ぶ(複数回答) 高齢者虐待の防止 70.3% 衛生管理(感染症・食中毒予防等) 67.0% 身体拘束 63.6% 事故防止・発生時の対応 62.0% 緊急時の対応 61.7% 非常災害対策 研修を「やったか」ではなく 職員が「受けた」と答えるか を聞いている。 非常災害対策は54.0%。 54.0% 秘密保持 (下から4番目) 51.0% 苦情処理 39.0% 看取り 災害対応の研修は、 後回しにされている可能性 35.9% 0% 10% 20% 30% 40% ポイント 50% 60% 70% 80% 2022年度・労働者票 n=19,309人。「いずれもない」10.1%は選択肢の性質が異なるため図示していない。※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA )より提供を受けた「介護労働実態調査」(介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 62

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付録 1 2 3 4 5 分析③ BCPの研修は、現場の誰に届いているか? データ 出所 中身 介護労働実態調査 労働者票(2022年度) SSJDA 寄託データ 「非常災害対策に関する研修」の受講有無 有効回答 19,309人 介護労働実態調査 労働者票(2021年度) SSJDA 寄託データ 同一の設問。有効回答 19,092人 回答者の属性 同上 勤続年数・雇用形態・週労働時間・職種・ 事業所規模・法人格 ※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」(介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを 二次分析。 当該設問が存在するのは2020〜2022年度のみ。 63

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付録 1 2 3 4 5 分析③ 受講率は、勤続年数によって2倍以上ちがう 勤続年数別 非常災害対策研修の受講率(2022年度・n=19,309人) 80% 70% 56.6% 60% 45.1% 50% 40% 30% 62.1% 26.4% 20% 10% 0% 1年未満 1~3年 3~10年 10年以上 2021年度も同じ傾向(1年未満25.9% / 10年以上58.8%) 。※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調 査」 (介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 64

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付録 1 2 3 4 5 分析③ 勤続年数は、他のどの属性よりも強く効いている 属性ごとの関連の強さ(Cramér's V・2022年度) 勤続年数 勤続年数(0.197)は、次点の職種(0.100)の 約2倍。雇用形態(0.044)や都市規模(0.013) 0.197 職種 0.100 事業所規模 0.086 労働時間区分 0.081 サービス類型 0.076 Cramér's V は関連の強さを0〜1で表す指標。 とは比べものにならない。 他要因を統制した回帰でも、勤続10年あたり オッズ比1.56で有意に残る(p<0.001)。 法人格 0.051 解釈 雇用形態 0.044 研修が年1回など周期的にしか回らないと、 その後に入った職員は次の回まで受けられない。 勤続が短いほど受講率が低いのは、この 運用の周期が原因である可能性が高い。 都市規模 0.013 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 Cramér's Vはカイ二乗検定に基づく効果量。回帰の統制変数は雇用形態・週労働時間・職種・事業所規模・都市規模・法人格・サービス類型。 ※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」 (介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析 65

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付録 1 2 3 4 5 分析③ 8つの要因を同時に入れても、勤続年数だけが際立って残る 目的変数=「非常災害対策に関する研修」を受講したか。 説明変数8つを同時に投入した ロジスティック回帰 説明変数 (完全ケース n=15,293、うち受講あり 8,403人) オッズ比 95%信頼区間 p値 勤続年数(10年あたり) 1.56 1.48 – 1.65 <0.001 サービス類型:施設系(対 在宅系) 1.20 1.10 – 1.31 <0.001 週労働時間(10時間あたり) 1.12 1.08 – 1.16 <0.001 訪問介護員(対 それ以外) 0.90 0.81 – 1.00 0.061 法人格:社会福祉法人(対 民間企業) 0.90 0.82 – 0.99 0.030 雇用形態:正規(対 非正規) 0.86 0.80 – 0.93 <0.001 都市規模:その他市区(対 政令市) 0.96 0.89 – 1.03 0.270 事業所規模:5人以下(対 100人以上) 0.65 0.56 – 0.76 <0.001 解釈 勤続年数の1.56は、他のどの要因よ りも1.0から離れている。 雇用形態や訪問介護員かどうかも効 くが、影響は小さい。 正規・非正規をコントロールしても 勤続年数の影響は残る。 説明変数は勤続年数・週労働時間・雇用形態・訪問介護員か・事業所規模・都市規模・法人格・サービス類型の8つ(規模等はカテゴリごとに投入。表は代表的な係数を抜粋)。 欠測はリストワイズ削除したため、記述統計のn=19,309より少ない。 ※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた「介護労働実態調査」(介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 66

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付録 1 2 3 4 5 分析③ BCPの研修は、現場の誰に届いているか? 26.4% 勤続1年未満の職員の受講率(勤続10年以上は62.1%) 研修をしていないのではない。 新しく入った人に、届いていない 2022年度・労働者票 n=19,309人。2021年度も同じ傾向(1年未満25.9% / 10年以上58.8%) 。※ 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ(SSJDA)より提供を受けた 「介護労働実態調査」 (介護労働安定センター/厚生労働省委託事業)個票データを二次分析。 67

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付録 1 2 3 4 5 分析④ 前年で決めた条件は、翌年でも同じように動くか? 2024年7月~2025年8月までのデータだけで閾値を決め、2025年9月~2026年8月の期間で検証した 指標 学習期 検証期 変化 空振り(1地点あたり年間回数) 2.33 2.61 +12% ケアシグナル警報が出た地点 56/56 29/29 変わらず 地点ごとのリードタイムの中央値 53分 130分 +77分 1地点あたりの最大警報回数 5回/年 8回/年 +3回 閾値は正常に機能した 学習期は4事例56地点、検証期は3事例29地点。「空振り」は特別警報に至らなかった雨でのケアシグナル警報を、1地点あたりの年間回数に直したもの。 出典:JX通信社 FASTALERT 68

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付録 1 2 3 4 5 机上の95地点ではなく、実在する19,591事業所で引き直した 7県の介護事業所19,591か所の実座標に、採用した閾値をそのまま当てた 指標 値 1つの施設が鳴らされる回数 1.7回/年 1年間まったく鳴らない施設 46% いちばん多く鳴る施設でも 6回/年 特別警報に間に合った 87% 対象は千葉・石川・富山・山形・熊本・鹿児島・福井の7県の介護事業所19,591か所。半径10km・30分・2件をそのまま当て、1年あたりに換算した。 「本当の空振り」=気象庁のレベル3以上の警報が出ていない時間帯のケアシグナル警報。106事業所のうち1件は座標が誤っていた。出典:JX通信社 FASTALERT 69

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付録 1 2 3 4 5 レベル3以上を前提にすると、何を失うのか? 気象庁の警報が出ていない状態でのケアシグナルの警報(12か月)=空振り 6回 レベル3以上を前提に足した結果 空振り6回減 ▶ 遅れゼロ 気象庁のレベル3が出てから、ケアシグナル警報が鳴るまで 奥能登 1分後 熊本 1分後 千葉 同時 6回の内訳:富山・砺波市の路肩崩落/熊本・産山村の土砂崩れ/千葉・松戸市の冠水/熊本市の河川増水/千葉・勝浦市の土砂崩れ/福井・坂井市の冠水。 6回とも投稿の内容は事実だが、施設が動く段ではない。実測は大雨特別警報に至った3事例。検証期は2025年9月〜2026年8月・7県。出典:JX通信社 FASTALERT 70

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付録 1 2 3 4 5 ケアシグナルの警報が鳴らなかった19件は、どんな雨だったのか? 実被害の報道36件のうち、ケアシグナルの警報が鳴ったのは17件。鳴らなかった19件を、雨の規模で分けて調べた 雨の規模 拾えた 被害 割合 大雨特別警報が出た雨 4 4 100% 6時間以上続いた雨 9 11 82% 警報が4〜9市区町村の雨 9 15 60% 警報が1〜3市区町村だけの雨 3 14 21% ケアシグナルの警報が鳴らなかったのは、狭い範囲で短い雨の時 分母は実被害の報道があった36エピソード、分子はそのうちケアシグナル警報が出たもの。区分は重なる。ほかに「10市区町村以上の雨71%」「1〜6時間で終わった雨25%」。 失敗のしかたは「間違って鳴る」ではなく「黙る」―― 見逃し19件のうち14件は投稿ゼロ。重さで重み付けしても拾えた割合は47%のままだった。出典:JX通信社 FASTALERT 71

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付録 1 2 3 4 5 警報が上がりきる前に、現場の声はもう立ち上がっている 赤い線=ケアシグナル警報(気象庁のレベル3の警報と同時に出る)。黒い線=大雨特別警報。赤い帯=その間に稼いだ時間。灰色の面=10分ごとの投稿件数。出典:JX通信社 FASTALERT 72

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付録 1 2 3 4 5 投稿件数の数え方を4通り試して⽐べた 数え方 警報回数 効き方 採用:同じ⼈の同じ話題は1件 23回 リード中央値53分 別の人2⼈を要求 23回 49分遅れ・リード5分 別の話題2件を要求 17回 6回ぶん鳴らなくなる 重複を潰さない 23回 採用とほぼ同じ 同じ人の投稿でも別の話題なら2件として数える 警報回数は検証期1年・7県の99エピソードでの回数。効き方は2024年奥能登豪⾬53地点での実測。到達(53地点すべてで鳴るか)は4通りとも53/53で変わらない。 重複判定のキーは(発信元アカウント ×トピックID)。同じ⼈が同じ事象について連投したものだけを1件に潰す。定義は突合の前に固定した。出典:JX通信社FASTALERT 73

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付録 1 2 3 4 5 同じ雨で鳴り続けないために、何時間あけるのか? 一度鳴った施設を、次に鳴らすまでの間隔を変えて数え直した クールダウン 年間回数 いちばん多い施設 なし 10.43回/年 101回 1時間 2.92回/年 22回 6時間(採用) 1.70回/年 9回 24時間 1.62回/年 8回 実在する介護事業所19,591か所での検証期1年(2025年9月〜2026年8月)。半径10km・30分・2件は固定し、クールダウンだけを動かした(豪雨7事例の窓を除いた平常期)。 一度鳴った施設は、その時刻から指定時間が過ぎるまで再び鳴らさない。3時間で1.90回、12時間で1.63回。出典:JX通信社 FASTALERT 74

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付録 1 2 3 4 5 豪雨・地震・大雪の比較 豪雨 地震 大雪 気象庁より先に鳴る 早さでは必ず負ける 早さは要らない 豪雨7事例・85地点 大雨特別警報の発表時刻と比較 2026-07-28 熊本地震 M7.1 最大震度7 投稿510件(うち位置つき206件) 2026年1月 北陸大雪(石川・富山・福井) 投稿557件(うち位置つき206件) 1 雨は降り始めから危険水位まで 時間がある 1 揺れはすでに終わっている。 警告する対象がない 1 大雪警報は立ち往生の 30時間前に出ている 2 気象庁の基準が満たされる前に 現場ではもう水が出ている 2 震度速報は発生から8分で出る 2 早すぎて「いつ動くか」に使えない 7事例すべてで先に鳴った 3 最初の10分の投稿は 位置のない「停電した」だけ 3 SNSは道が閉じる時刻を示す 3 113分早い 価値は「早さ」―― 動き出す合図になる 8分 ▶ 22分 価値は被害地図 ―― 30分で36件・9市町村 地震・大雪でも同じ形の条件(半径10km・直近30分・2件)で判定し、拾う投稿の種類だけをその災害のものに変えている。 早さが役に立つのは豪雨。地震では被害の広がりを見る、大雪では動かない判断に使う。出典:JX通信社 FASTALERT 121分前 立ち往生の121分前にケアシグナル警報 75

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(施策補足資料) 基本情報 田中さん(仮) ・通所介護の管理者:利⽤者45人を1人で把握 【根拠: A-4の通所介護モデル=通常規模・実利⽤者35人前後。】 ・ITは得意でない 【根拠: 介護現場のITリテラシーは低く、新しいシステム導入の障壁が高いという業 界課題。】 ・利⽤者には在宅酸素・たん吸引の人もいる 【根拠: 分析④の事例15(在宅酸素・停電で心不全死)、事例199(人⼯呼吸器)。医 療依存度の高い在宅要介護者は実在する】 ・事業所は川の近く 【根拠: 全事業所の45.9%がリスク区域内。】 76

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付録 1 2 3 4 5 ケアシグナル 独自性 77

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付録 1 2 3 4 5 1 ビジネスモデル FASTALERTのデータを仕入れ、介 護ソフト経由で25万事業所へ。 原価の主役はJX通信社。 78

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付録 1 3 2 3 4 5 どう届けるか 直販だと・・・ 獲得コスト大・時間がかかる 私たちはOEMで・・・ 79

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付録 1 3 2 3 4 5 実現可能性 出典 BCP作成代行の民間価格(作成15〜45万円+研修8万円/回・一例)/三菱総合研究所(2021) 「介護分野の生産性向上に向けたICTの更なる活用に関する調査研究」 80