高専オンラインセミナー 2026 | 研究室紹介 攻撃されても 止まらないシステムを、 つくる。 九州大学 小出研究室 ― サイバーセキュリティ × AI 自律防御 小出 洋 九州大学 情報基盤研究開発センター 教授
自己紹介 小出 洋(こいで ひろし) 経歴 研究室の外での活動 • 電気通信大学 大学院 博士後期課程 修了 • SECCON 実行委員 • 日本原子力研究所 • 福岡未踏 プログラムマネージャー • 九州工業大学 • 未踏スーパークリエータ • 2017年〜 九州大学 教授(博士(工学)) • 警察へのサイバー犯罪対策の助言 • 2026年 総務大臣奨励賞(サイバーセキュリティ) 九州大学 小出研究室 | 2
今日の30分 4つのことをお話しします 1 なぜ今、サイバーセキュリティの研究なのか 2 小出研の研究 ― 動く防御と、AIが守る防御 3 学生の活躍と、高専生が活きる理由 4 九大への進学ルートと、いまやっておくこと 九州大学 小出研究室 | 3
1 | なぜセキュリティの研究なのか 守る側は、すべてを守らなければならない。 攻める側は、ひとつ穴を見つければいい。 この「守る側が不利」という構造を、技術でひっくり返したい。 それが小出研の出発点です。
2 | 小出研の研究 研究の3つの柱 動く防御 Moving Target Defense 見つける・追う 検知と脅威トレース AIが守る 自律防御エージェント 守る対象を動かし続け、攻撃者の下 侵入を早く見つけ、攻撃者の行動と LLMと強化学習を組み合わせ、自分 調べを無意味にする 意図をたどる で判断して守るAI 応用先:医療情報システム、共有ストレージ、IoT、大学のネットワーク https://researchmap.jp/koide/published_papers 九州大学 小出研究室 | 5
柱① 動く防御 Moving Target Defense ― 的を動かし続ける これまでの守り方 MTD の守り方 住所も構成も変わらない 守る側が中身を動かし続ける → 攻撃者は時間をかけて下調べでき、 → 攻撃者の下調べがすぐに古くなり、 一度見つけた穴をずっと使える 攻撃のコストが一気に上がる 研究室で動かしているもの:通信の経路、ファイルの置き場所、システムコールの番号 など 九州大学 小出研究室 | 6
研究例① 共有ストレージを守る MTDGW ― 「入口」と「本物のデータ」を切り離す 利用者・攻撃者 いつもの共有フォルダ(NAS/ SMB)が見える MTD ゲートウェイ 裏側への経路を動かし、入口を 本物のデータ 見つけても中身にたどり着けな 直接は見えない場所に置く くする 修士2年の学生が筆頭著者として、国際会議 WEBIST 2026 で口頭発 「効かなかった結果」も論文に。うまくいかない理由を確かめるの 表(査読付き) も研究です 九州大学 小出研究室 | 7
研究例② AIが守る 「考える頭」と「素早い手」を持つ防御AI LLM(大規模言語モデル)= 頭 どこを優先して守るか、方針を決める 人間のセキュリティ担当者の「判断」と「操作」 強化学習 = 手 方針に沿って、具体的な防御を素早く実行 を、AIの役割分担で再現する 環境が変わっても作り直しを最小限にできる設計にして、学習し た防御を実際のシステムへ移すことを目指しています 模擬ネットワーク 攻撃AIと防御AIが対戦する演習環境 九州大学 小出研究室 | 8
社会とつながる研究 国の大型プロジェクトで 「攻撃されても医療を止めない」に挑む 本物をモデル化 実機でも動かす 現場と一緒に 実在する大学病院の情報システムを ソフトウェアの模擬環境と、実サー 病院や警察と、攻撃を受けたときの 、デジタルツインとして再現 バ・実ネットワークの両方で検証 机上演習を実施 JST 経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)― 学生の研究テーマが、そのままプロジェクトの要素技術に 九州大学 小出研究室 | 9
3 | 学生の活躍 学生が、自分の「やりたい」で動いている 学部生も国際会議で発表 CTF に挑戦 英語で論文を書き、海外の研究者の前で発表する 攻撃と防御の腕をコンテストで磨く 福岡未踏で自分のプロダクト AI・プログラミングを深掘り 研究とは別に、作りたいものを形にする LLM、強化学習、システム開発を自分の手で 九州大学 小出研究室 | 10 [写真:発表・CTF・研究室の様子を差し込み]
高専生へ 高専で身につけた力が、そのまま武器になる 高専でやってきたこと 小出研で活きる場面 実験・実習で機器やネットワークに触れた 実サーバ・実ネットワークでの防御の検証 プログラミング、ロボコン・プロコン 防御システムや A I エージェントの実装 卒業研究・専攻科の研究 論文にまとめて国際会議で発表 「まず作ってみる」姿勢 仮説を素早く試し、結果から考える研究スタイル 九州大学 小出研究室 | 11
4 | 進学ルート 高専から小出研へ、2つの入り方 ルートA ルートB 本科卒業 → 3年次編入 専攻科・大学 → 修士課程 九州大学 工学部 電気情報工学科 など 九州大学 大学院 システム情報科学府 [編入先学科・研究室配属の流れ] 情報理工学専攻 入試時期:6月中旬 入試時期:8月下旬(TOEIC等のスコアが必要) どちらのルートでも、出願前の研究室見学をおすすめします 研究室見学会は、2027年3月2日(火)に伊都キャンパスで開催予定。 https://www.isee.kyushu-u.ac.jp/research_activities.html(前回の情報) 九州大学 小出研究室 | 12
いまからできること 高専にいる今、やっておくといいこと 01 CTF に出てみる 02 Linux とネットワークを壊して直す SECCON などの大会で、攻撃と防御を体で覚える 自分でサーバを立て、仕組みを手で確かめる 03 作りたいものを形にする 04 英語の論文を1本読み切る 未踏・福岡未踏などへの応募も視野に AI 翻訳を使ってもいい。最後まで読む経験が力になる 九州大学 小出研究室 | 13
九州大学 小出研究室 まずは、研究室見学から。 オンラインでも歓迎です。気軽に連絡してください。 メール Web [email protected] www.koidelab.net youtube X https://youtube.com/koide55 https://x.com/hirosk ※卒業研究配属のための研究室見学会:2027年3月2日(火) https://www.isee.kyushu-u.ac.jp/research_activities.html(前回の情報)