【令和8年度改定】精神病棟入院基本料の戦略的対応|18対1・20対1「1年の壁」

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July 24, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で、精神病棟入院基本料18対1・20対1は入院1年を境に二分されます。18対1は816点/703点、20対1は754点/649点。1年以上の患者が約54〜56%を超えると病棟全体が減収に転じる構造と、退院支援強化・病棟転換という2つの選択肢を、経営層・事務長向けに整理しました。

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【令和8年度改定】精神病棟入院基本料18対1・20対1が1年で二分される
https://www.daitoku0110.news/p/psychiatric-ward-basic-fee-revision

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

経営層・事務長・医療戦略担当者向け エグゼクティブ・ブリーフィング 【令和8年度改定】精神病棟入院基本料の戦略的対応 18対1・20対1病棟における「1年の壁」と地域移行へのシフト

2.

背景 20年続く経過措置。平均在院日数要件がなく長期滞留が常態化。 改定 「1年の壁」による二分化。1年未満は評価引き上げ、1年以上は引き下げへ。 影響 長期患者割合が過半数(約54~56%)を超えると、病棟全体が減収に転落。 対策 1年未満の退院支援体制構築か、地域包括ケア病棟等への転換が急務。

3.

経過措置 - 当分の間、算定できるものとする 平成16年度 令和8年度 人員配置が少なく、平均在院日数の要件設定がない=長期入院患者が滞留しやすい構造。 令和6年8月1日時点 ・18対1入院基本料:21医療機関 / 3,538床 ・20対1入院基本料:10医療機関 / 1,446床 20年以上にわたる「当分の間」の特例が、ついに抜本的見直しの対象に

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支払側:早期集約化と厳格化 20対1・18対1以下の経過措置終了、または平均在院日数要件の設定。15対1以上へ集約すべき。 令和8年度改定の着地点 経過措置終了・平均在院日数要件の即時導入は見送り。代わりに「入院1年」を閾値とした評価の二分化(メリハリ付け)へ。 診療側:実態に即した評価の継続 入院期間にかかわらず、重度の精神症状を呈する患者が増加している実態がある。

5.

1年の壁 現行の単一評価 過去:一律の点数評価(滞留へのペナルティなし) 評価引き上げ 改定後:入院期間1年を境とした「メリハリ付け」 評価引き下げ 長期入院患者に対する地域移行に係る取組を更に推進する必要があること等を踏まえ…評価を見直す

6.

18対1入院基本料(現行:753点) 1年未満 816点 +63点 1年以上 703点 -50点 区分間の差 113点 20対1入院基本料(現行:697点) 1年未満 754点 +57点 1年以上 649点 -48点 区分間の差 105点 1年を超えるか否かで1日あたり100点以上の格差が発生。単なる微調整ではなく、病棟の収益構造を根底から変える改定。

7.

約56% 18対1病棟 1年以上の長期入院患者が約56%を超えると、引き下げ分(-50点)が引き上げ分(+63点)を上回り、病棟全体で純減収に転落。 約54% 20対1病棟 損益分岐点は約54%。長期入院患者が多い病棟ほど圧倒的に不利な構造。 自院の現在値(1年以上患者の割合)の即時把握が経営防衛の第一歩。

8.

1日あたり -50点 (-50円へ変換) 1日あたり -500円 ×365日に摺得 1床あたり年間 約-18万円 1床を1年間「1年以上の患者」で埋め続けた場合の機会損失 もし50床がこの状態であれば、年間約900万円の減収。ベッドを埋めれば埋めるほど赤字が膨らむ構造への転換。

9.

戦略的選択肢A:「1年の壁」を見据えた退院支援体制の構築 365日デッドライン 3/4 多職種による包括的ケア 中医協データが示す、平均在院日数減少と地域平均生活日数増加の成功要因。 精神科入院支援加算の算定 算定機関は在宅復帰率が高く、平均在院日数が短い傾向が明確。 「1年」を迎える前からの逆算型・プロジェクト型退院支援への移行が必須。

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戦略的選択肢B:精神科地域包括ケア病棟への転換 精神科入院支援加算の届出 精神保健指定医の公務員としての業務実績 精神科救急医療への参画 (これらの基準は届出病棟だけでなく院内全体で満たす必要がある) Reality Check 令和7年10月時点での届出は全国でわずか31施設。転換は容易ではなく、経営トップを巻き込んだ全院的な体制整備が前提。

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選択肢A:退院支援の強化 必要リソース:現場レベルの多職種連携・プロセス改善 実現難易度:中~高:患者層に依存 財務的リターン:減収回避・1年未満の加算獲得 所要期間:即時着手可能 選択肢B:病棟転換 必要リソース:指定医確保、救急参画など全院レベルの投資 実現難易度:極めて高:ハードル多数 財務的リターン:抜本的な単価アップ 所要期間:長期的な準備期間が必要

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運用上の未確定要素:今後の告示・通知への注視 「1年」の起算方法 入院期間は通算されるのか、それとも連続のみか? 再入院の取扱い 退院後、短期間で再入院した場合にリセットされるのか? 経過措置の詳細 既存の長期入院患者に対する猶予期間(リミット)はどのように設定されるか? 本稿は答申時点の個別改定項目に基づく。実務に直結する算定要件・施設基準の詳細は、後日発出される公式文書での確認

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過去のモデル 概念:病床稼働・滞留型 収益構造:期間を問わずベッドを埋めることで収益が安定。 新たなパラダイム 概念:ペイシェント・フロー・ターンアラウンド型 収益構造:1年の壁をデッドラインとし、早期に地域移行を実現する動的な病棟運営が収益の源泉に。 対象病棟は、1年の壁を単なるペナルティではなく、自院の退院支援体制を根本から再構築するためのトリガーとして活用せよ。