令和8年度改定 心不全再入院予防継続管理料の完全理解

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June 04, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で新設された「心不全再入院予防継続管理料」を図解で解説。入院中のイ(1,000点)から退院後のロ・ハまでの点数体系、対象患者・算定要件・施設基準、併算定の制限まで、運用プロセスを一覧で整理しました。

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【令和8年度改定】心不全再入院予防継続管理料を徹底解説|算定要件と点数
https://www.daitoku0110.news/p/heart-failure-readmission-prevention-fee

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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1.

令和8年度改定:心不全再入院予防継続管理料の完全理解 入院から退院後までを一貫して支える新評価の算定要件と運用プロセス 2026年 医療経営戦略マネジメント 制度解釈・運用ガイドライン

2.

制度の全体像:3つのコア・コンセプト 背景と目的 心不全の再入院という「負の連鎖」を断ち切るため、退院後の継続管理を初めて本格的に評価。 新たな構造 急性期の入院評価「イ」と、退院後の外来評価「ロ・ハ」(最大1年間)の3区分による切れ目のない点数設計。 必須要件 医師・看護師/保健師・薬剤師・管理栄養士による「多職種共同介入」と、ガイドラインに基づく厳格な評価が前提。

3.

なぜ新設されたのか:心不全再入院の「負の連鎖」 高 心機能 / QOL 低 入院 退院 再入院 再入院のたびに、患者の心機能と生活の質は低下する 従来の課題 退院後の継続管理を評価するしくみが不十分であった。 早期介入と退院後管理を「一連の取組」として評価する新制度が不可欠に。

4.

評価パラダイムの転換:点から「線」のケアへ 従来(分断されたケア) 点数の集中 入院 評価の空白期間 自宅/地域 令和8年度改定(連続的なケアライン) 入院中の早期介入 退院後の地域連携 外来での継続管理 病院単独の治療から、地域全体で支える継続管理への移行を強力に後押しする評価設計。

5.

心不全再入院予防継続管理料:全体タイムラインと点数体系 入院中 退院後の外来 初回算定日から最大1年間 区分 イ 1,000点 入院中に1回のみ算定 対象:急性心不全で入院した患者 区分 ロ (多職種介入) 1~6回目:700点 / 7回目以降:225点(月1回) 区分 ハ (継続評価) 1~6回目:400点 / 7回目以降:225点(月1回) 入院中に「イ」を算定した患者に対し、退院後に「ロ」または「ハ」で継続管理を行う流れ。

6.

区分 [イ] の算定要件:入院中の早期介入と基盤構築 1,000点 (入院中1回) 対象患者 慢性心不全の急性増悪を含む急性心不全で入院した患者 必須アクション ガイドラインに基づく評価 「心不全診療ガイドライン」に基づき、心機能評価、原因精査、リスク評価を実施。 運動療法の実施 薬物治療に加え、入院中から早期に運動療法を開始。 個別指導の実施 患者の必要性に応じ、療養指導・食事指導・運動指導を個別に実施。 注意:「イ」の算定が、その後の「ロ」「ハ」を算定するための絶対条件となる。

7.

区分 [ロ・ハ] のタイムライン:退院後1年間のスライディングスケール 点数 700点 400点 225点 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 4ヶ月目 5ヶ月目 6ヶ月目 7ヶ月目 8ヶ月目 9ヶ月目 10ヶ月目 11ヶ月目 12ヶ月目 1年を限度 月1回算定。介入密度の高い退院後半年間を手厚く評価し、その後は維持期として評価が統一(225点)される。

8.

運用方針の選択:区分 [ロ] と [ハ] の比較マトリクス ロ(心不全再入院予防継続管理料2) ハ(心不全再入院予防継続管理料3) 点数(1~6回目) 700点 400点 点数(7回目以降) 225点 225点 介入のインテンシティ 高 標準 求められる要件 多職種の共同による評価と治療 継続した評価と治療 貴院の多職種リソース(特に外来での専従スタッフ稼働)に応じて、ロの算定を目指すか、ハによる手堅い継続管理を行うかの判断が必要。

9.

ロ算定のエンジン:多職種共同による包括的介入 医師 薬物治療、ガイドラインに基づく医学的評価 看護師・保健師 日常生活の療養指導、セルフケア支援 薬剤師 服薬アドヒアランスの確認、ポリファーマシー管理 管理栄養士 塩分制限等の具体的・実践的な食事指導 心不全の包括管理 心不全管理には薬物治療だけでは不十分。それぞれの専門性を生かし、共同して介入することが「ロ」算定の鍵となる。

10.

施設基準:必要な人員配置と病棟要件 多職種と地域連携 心不全の診療を行う十分な体制があること。 医師、看護師または保健師、薬剤師、管理栄養士が適切に配置されていること。 地域連携の体制が構築されていること。 病棟のハードル(イ算定病棟) 基本条件:一般病棟入院基本料の届出を行っていること。 例外条件 (7対1または10対1入院基本料の場合) 特定機能病院または専門病院の入院基本料に限る。 (※一般の急性期病棟は不可のケースに注意)

11.

併算定の制限:レセプト請求時の注意点(NGリスト) 特定疾患療養管理料 併算定不可 心不全を主病とする場合。 地域包括診療料 条件付きで可 原則不可。ただし、慢性心不全以外の慢性疾患もあわせて持つ患者については併算定が可能。 外来栄養食事指導料 心大血管疾患 リハビリテーション料 同日算定不可 区分「ロ」を算定する日と同日の算定は不可。

12.

運用シミュレーション:理想的なケアラインの全体像 Step 1: 急性心不全で入院 ガイドライン評価&運動療法実施 【イ:1,000点算定】 Step 2: 退院 地域連携体制による情報共有 Step 3: 退院後 外来1~6ヶ月 多職種チームが薬物・食事・運動を共同指導 【ロ:700点算定(月1回)】 ※同日の外来栄養指導は避けるスケジュール調整 Step 4: 退院後 外来7~12ヶ月 状態安定・維持期の継続評価 【ロ:225点算定(月1回)】 Step 5: 1年経過後 算定終了。地域の通常フォローアップへ移行。

13.

医療機関が今すぐ着手すべき3つのステップ 1 算定病棟の適格性レビュー 自院の一般病棟入院基本料、または特定機能・専門病院の枠組みが「イ」の要件に合致しているか確認する。 2 外来多職種チームの編成 「ロ」の700点を算定するため、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士の外来での共同指導ワークフローを構築する。 3 レセプト請求ルールの徹底 特定疾患療養管理料や同日算定不可の項目(栄養指導等)について、医事課と現場でアラートシステムを共有する。 切れ目のない管理体制の構築が、患者のQOL向上と病院の収益安定の両立を実現する。