【令和8年度診療報酬改定】薬剤総合評価調整加算の再編と実務対応 ─ 施設間情報連携の必須化で何が変わるか

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September 06, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で、薬剤総合評価調整加算が100点から160点へ再編されます。退院時薬剤情報連携加算60点は廃止され、転院時・退院時の施設間文書連携が算定の必須要件に。算定パターン別の財務影響と、薬剤情報提供書・退院支援フローの整備ポイントを図解で整理しました。

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【令和8年度改定】薬剤総合評価調整加算が160点へ|情報連携が算定要件に
https://www.daitoku0110.news/p/drug-adjustment-bonus-2026-revision

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
1.

【令和8年度 診療報酬改定】 薬剤総合評価調整加算の再編と実務対応 「施設間情報連携」の必須化による影響と、減収を防ぐための算定フロー再構築 [Target] 病院長・薬剤部長・医事課・退院支援部門 各位 [Intent] 戦略的ブリーフィング資料

2.

エグゼクティブ・サマリー 100点 → 160点 評価の再配分 退院時の評価が引き上げられる一方、退院時薬剤情報連携加算(60点)は廃止・統合。 オプションから「必須」へ 要件の厳格化 「施設間での文書による情報提供」が算定の絶対条件に。未実施なら従来の100点すら喪失。 算定フローの再構築 実務の急務 独自の「薬剤情報提供書」のフォーマット整備と、退院支援プロセスへの組み込みが急務。

3.

[急性期病院] ポリファーマシー対策 入院中に減薬を達成(薬剤総合評価調整加算を算定)。 [転院の壁] 情報のブラックボックス 減薬の「意図・理由」が転院先に共有されないまま患者が移動。 [転院先施設] 状態悪化への懸念 「なぜ減ったのか分からない」ため、元の処方に戻してしまう。 [結果] 処方の先祖返り 介入が無駄になる 厚労省の狙い:この「情報の分断」を断ち切り、施設を跨いだ長期的な介入を担保するために、文書連携を強制化する。

4.

薬剤総合評価調整加算の再編 (旧ルール → 新ルール) 薬剤総合評価調整加算(100点) + 退院時薬剤情報連携加算(60点) → 新・薬剤総合評価調整加算(160点) 連携加算は「廃止・吸収」され、単一の評価へ。 維持される重要要件 ● 対象患者: [イ] 入院前6種以上の内服薬 [ロ] 精神病棟で抗精神病薬4種以上 (※入院直前or退院1年前) ● ボーナス加算: 「薬剤調整加算(150点)」は維持。2種類以上の減薬達成で、合計最大310点の算定が可能。

5.

薬剤総合評価調整加算の再編 (旧ルール → 新ルール) 従来:3つのクリア条件 ✔ 処方内容の総合的評価 ✔ 処方内容の変更 ✔ 患者への療養上必要な指導 これだけで100点算定可能。 改定後:4つのクリア条件 ✔ 処方内容の総合的評価(持参薬確認・多職種評価) ✔ 処方内容の変更 ✔ 患者への療養上必要な指導 ✔ 施設間での文書による薬剤情報連携 4つ全て満たして初めて160点。 【0点リスク】処方を見直しても、文書を交付しなければ、増点分(60点)だけでなく、従来得られていたベース(100点)も全額失う。

6.

連携対象の拡張 (転院先を追加) [従来の連携] 「退院時」のみ 「保険薬局」のみ [改定後の連携 - 拡張] 「転院時」又は「退院時」 「転院先の病院・施設」 「保険薬局」 急性期病院の短い在院日数では減薬の完遂が困難。だからこそ、転院先(回復期・慢性期)へバトンを渡し、「面」でポリファーマシー対策を継続する設計へとシフトした。

7.

薬剤総合評価調整加算の算定実態と潜在リスク(2024年改定前) 薬剤総合評価調整加算(100点) 約7,793回/月(令和5年6月) 退院時薬剤情報連携加算(60点) 約12,327回/月(令和6年8月) 総合評価(100点)の算定率はわずか16.7% (算定あり1,333施設 / 全7,985施設中)。 多くの病院は、要件の厳しい「総合評価」を避け、手軽な「情報提供(60点)」だけで加算を得ていた。改定後はこの逃げ道が塞がれる。

8.

改定後シミュレーション:自院の現状に基づく財務影響診断 自院の現状(Current State) / 改定後の点数 / 財務インパクトと対策(Future Impact) パターン1: 充実型 - 両方算定(100点 + 60点) / 160点へ自動移行 / 収益変化なし。現在の運用を維持。 パターン2: 評価特化型 - 総合評価のみ算定(100点) / 160点 or 0点 / 文書連携を追加できれば大増収。できなければ全額喪失。 パターン3: 情報提供のみ型(※最大リスク) - 連携加算のみ算定(60点) / 0点(評価先喪失) / 患者要件(6種以上等)を満たし、新たに総合評価フローを導入しない限り、従来の60点分が完全な減収となる。

9.

新たに求められる「薬剤情報提供書」の要件 処方変更の「具体的な理由」(なぜ減らしたのか、なぜ変えたのか) 変更または中止した「具体的な薬剤名」 変更後の「患者の状況・変化」(副作用の軽減、コンプライアンスの向上など) 【注意】従来の「診療情報提供書(医師作成)」とは別建てが必要。 薬剤師が主導する専用フォーマットを電子カルテ内に整備することが強く推奨される。

10.

抽出[入院時]:6種以上の内服薬・対象患者のスクリーニング。 評価[入院中]:多職種カンファレンス・持参薬確認・ポリファーマシー評価。 介入[入院中]:処方内容の変更・患者への療養指導。 文書化[退院前]:【新必須】薬剤情報提供書の作成(処方見直しの意図を明記)。 連携[退院/転院時]:【新必須】次の施設・薬局への確実な文書交付。 「文書交付」は事後作業ではない。 退院支援プロセス全体に不可分なステップとして組み込むこと。

11.

施行に向けたアクション・チェックリスト □ 現在の「薬剤総合評価調整加算」と「連携加算」の月間算定件数・割合のデータ抽出 □ 算定パターンの診断に基づく「減収額・増収見込み額」のシミュレーション □ 新しい「薬剤情報提供書」のひな形作成・電子カルテへのシステム実装 □ ポリファーマシー対策手順書への「施設間連携プロセス」の追記・改訂 □ 医師・看護師・MSW(医療ソーシャルワーカー)への新退院支援フローの周知徹底

12.

減薬の努力を、次の施設へ繋ぐ。 算定要件の厳格化は、医療機関にとっての試練であると同時に、地域全体で患者を守るための必然的な進化です。 情報連携を前提とした、新しいポリファーマシー対策へ。 令和8年度 診療報酬改定 実務対応ブリーフィング [終了]