同人即売会等のイベント体験が参加者の幸福度に与える影響(名古屋東方交流会プレゼン_伊東優)

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2026年9月13日名古屋東方交流会にて使用したプレゼン資料になります。
拙い文章で恐縮ではございますが、ご覧いただければ幸いです。

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「また来たい」はなぜ生まれるのかー 同人即売会等のイベント体験が 参加者の幸福度に与える影響 テーマ:「私の行ったイベントの感想」 名古屋東方交流会(2026. 09. 13) 伊東 優

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はじめに 同人即売会をはじめとする各種イベントは、 単に商品や作品を購入するための場ではない。 そこには、作品を「買う」という消費行動だけでは捉えきれない、 参加者同士の交流、クリエイターとの接点、新しい作品との出会い、 共通の趣味を持つ人々との一体感、そして日常とは異なる空間を体験するこ とによって得られる「心理的な充足」が存在している。 特に同人即売会は、一般的な商業イベントとは異なり、 参加者と出展者の距離が近く、作品を制作する側と楽しむ側が明確に 分離されていないという特徴を持つ。 一般参加者であっても、作品を購入するだけでなく、サークルとの会話、感 想の共有、SNSでの情報発信、コスプレ、写真撮影、友人との交流 など、様々な形でイベントそのものを構成する一員となっている。 そのため、同人即売会の価値を 「来場者数」「売上」「参加サークル数」といった数量的な指標だけで評価 することには限界がある。 これらはイベントの規模や経済的側面を把握するうえでは重要である一方、 参加者が実際にどのような体験をし、 どの程度「来てよかった」「楽しかった」「また参加したい」と感じたのか という、心理的・社会的な側面までは表すことができない。

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はじめに ここでいう幸福度とは、 単純な「楽しかった」という感情だけを指すものではない。 欲しかった作品を手に入れられたという満足感、 新しい作品やクリエイターと出会えたという発見、 同じ趣味を持つ人々を交流できたという所属感、 自分の好きなものを自由に楽しめたという心理的充足、 安心してイベントに参加できたという安全・信頼感など、 イベント参加によって生じる様々な肯定的体験を 総合的に捉えるものである。 また、参加者の幸福度は、イベントの内容だけによって 決まるものでもない。会場までのアクセス、入場方法、待機時間、混雑 状況、案内表示、スタッフの対応、会場の安全性、参加者同士のマナー など、イベントを取り巻く環境も参加者の体験に大きく影響する。 どれほど魅力的な作品が集まっていたとしても、過度な混雑や不十分な 案内、参加者同士のトラブルなどによって心理的負担が大きくなれば、 イベント全体に対する満足度が低下する可能性がある。

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同人即売会における参加者の幸福度・満足度を考えるため ◆まず「満足度」と「幸福度」を分ける 同人即売会について語る際、最初に区別したいのが、 1.満足度(Satisfaction) = イベントに対する評価 2.幸福度(Well-being) = そのイベントによって得られた 心理的・社会的な充足 という2つの概念です。 例えば、 欲しかった同人誌を買えた/好きなサークルと話せた コスプレイヤーを見られた/友人と交流できた/新しい作品を発見 というのは「満足度」に直結します。 一方、 「今日は自分の好きなものに囲まれて過ごせた」 「同じ趣味の人がこんなにいるんだと感じた」 「自分の好きなものを否定されずに楽しめた」 という感覚は、より広い意味での幸福感・ウェルビーイングに近い。 したがって、 同人即売会の価値=物品購入の満足度 だけで説明するのは、かなり不十分です。

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同人即売会は「買い物イベント」ではなく「体験型文化イベント」 ここが一番大胆に言えるポイントです。 同人誌即売会では、一般参加者は商品だけを購入しているわけではありません。 例えばコミックマーケットのような巨大イベントでは、2026年8月開催のC108で、2日間それぞれ 約13万人が来場し、約2万3千のサークルスペースが存在しました。 これほど巨大な空間になると、参加者が得る価値は、 「同人誌1冊」 だけでは説明できません。 むしろ、 作品 ↓ サークルとの交流 ↓ 同じ趣味を持つ人との共感 ↓ 会場の雰囲気 ↓ 非日常感 ↓ 「自分もこの文化の一員である」という感覚 という複合的な体験になります。 実際、コミックマーケットを対象とした文化社会学研究では、一般参加者についても 「参加状況」「同人誌購入」「コミックマーケットの魅力」などを数量的に調査した研究が あります。つまり、同人誌即売会そのものを文化現象・社会現象として 研究することが可能です。

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一般参加者の満足度を構成する「7つの価値」 同人即売会を分析するなら、私は次の7項目に分解すると非常に使いやすいと思います。 ① 物質的価値 ② 発見価値 ③ 社会的価値――「仲間がいる」という感覚 ④ 自己表現価値 ⑤ 非日常価値 ⑥ 交流価値 ⑦ 未来価値

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一般参加者の満足度を構成する「7つの価値」 ① 物質的価値 「欲しかったものを手に入れられた」 同人誌/CD/グッズ/イラスト集/ゲーム/写真集/音楽作品 これは最も分かりやすい満足です。 ② 発見価値 「知らなかった作品に出会えた」 これが同人イベントの非常に大きな価値です。 商業流通の場合、ある程度「売れるもの」が選別されます。 しかし同人即売会では、 [ニッチだからこそ存在できる作品が大量に存在します。] そのため、 「検索しても見つからなかった作品を、 会場を歩いていたら偶然発見した」 という経験が生まれます。これは通常のECサイトでは完全には再現しにくい。

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一般参加者の満足度を構成する「7つの価値」 ③ 社会的価値――「仲間がいる」という感覚 これは幸福度を語るうえで非常に重要です。 同人即売会では、 「自分と同じ作品が好きな人がいる」 ということそのものが価値になります。 例えば東方Project/鉄道/ゲーム/アニメ/音楽など、非常に細分化されたジャンルであっても、イベン ト会場には同じ趣味を持つ人が集まります。 つまり、 「趣味を共有できる場所」 そのものが参加価値になります。 文化社会学的に見れば、これは単なる消費行動ではなく、コミュニティへの参加として理解できます。 ④ 自己表現価値 さらに面白いのがこれです。 一般参加者は必ずしも「受け身の消費者」ではありません。 例えば、コスプレ/写真撮影/差し入れ/サークルとの会話/SNSでの感想投稿/購入作品の紹介/レポート などを通じて、参加者自身も文化を形成します。 つまり、 「観客」ではなく「参加者」 なのです。 ここが一般的な商業イベントとの大きな違いです。

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一般参加者の満足度を構成する「7つの価値」 ⑤ 非日常価値 同人即売会には、 「日常から一時的に離脱する」 という価値があります。 普段の学校・仕事・家庭などでは、 「この作品が好き」「このキャラクターが好き」「このジャンルについて語りたい」 という気持ちを全面的に表現できない人もいます。 しかしイベント会場では、それが許容される。 そのため、 「好きなものを好きと言える」 という心理的解放感が生まれます。 この観点は、同人即売会の幸福度を説明するうえでかなり強力です。 ⑥ 交流価値 同人イベントでは、 「サークルと一般参加者の距離が非常に近い」 という特徴があります。 商業作品では、「作者本人と直接話す」ことが難しい場合があります。 一方、同人誌即売会では、 「これ面白かったです」「前回の作品も買いました」 「次回作も楽しみにしています」と直接伝えられる。

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一般参加者の満足度を構成する「7つの価値」 ⑦ 未来価値 最後にかなり重要なのが、 「次も行きたい」 という感情です。 イベント研究でも、参加者の満足度は再参加意向と関係します。 例えばイベント参加者を対象とした2026年の調査(※)では、 約7割が期待していた価値を得たと回答し、 約8割が今後も同じ主催者のイベントに参加したいと回答しています。 アクセス、内容、費用、受付などの体験も参加判断や満足度に 影響していました。 また、フェスティバル研究でも、 体験価値 → 満足度 → 再訪意向 という関係が確認されています。 これは同人即売会にも応用できる重要な考え方です。 ※参考文献 【株式会社リザーブリンク】 イベント参加者の約8割が「再参加したい」と回答、イベント体験調査で見えた参加 判断の実態 【ScienceDirect】 研究論文「フェスティバル参加者の体験的価値観と満足感が、目的地への再訪問意向 に与える影響」による調査内容。

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「楽しかった」だけでは測れない 一般参加者の満足度を本格的に調べるなら、 アンケートを以下のように設計できます。 A: 参加前 イベントへの期待度/行きたいと思った理由/目的の明確さ/アクセ スのしやすさ Webサイト・カタログの分かりやすさ B: 参加中 入場のスムーズさ/会場内の混雑/案内表示/スタッフ対応/サーク ルとの交流 作品との出会い/友人との交流/会場の雰囲気/安全・安心感 C: 参加後 欲しかった作品を購入できたか/新しい作品を発見できたか 人との交流ができたか/「来てよかった」と思ったか 幸福感が高まったか/また参加したいか/他人に勧めたいか この3段階で測るとかなり面白いデータになります。

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特に重要なのが「期待値との差」 満足度を、 満足度=実際の体験-事前期待 として考える方法があります。 例えば、 「欲しかった本を買えると思って参加した」 ↓ 実際に買えた ↓ 期待を上回った ↓ なら満足度が高い。 逆に、 「好きなサークルと交流できると思っていた」 ↓ 混雑が激しくて話せなかった ↓ 期待を下回った ↓ となれば、購入できたとしても総合満足度は下がります。 つまり、 「何を達成できたか」だけではなく「何を期待していたか」 が重要です。

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そして「混雑」は単純な悪ではない ここは同人即売会ならではの、かなり面白い論点です。 普通なら、 混雑=悪 と考えがちです。 しかし同人イベントでは、 人が多い=人気イベントである というポジティブな認識も発生します。 つまり、 ◆混雑によるマイナス 疲れる/暑い/移動しにくい/待ち時間が長い/欲しい作品を買えない 一方、 人が多いことによるプラス 活気がある/盛り上がっている/同じ趣味の人が多い/イベント文化を実感できる 「ここに来ている」という高揚があります。 したがって、 混雑度と満足度は単純な反比例ではない と考えられます。

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「スタッフの存在」も幸福度に影響する イベントではスタッフが目立たないほど良い、という考え方もあります。 しかし実際には、 問題が起きたときに助けてもらえる という安心感が重要です。 例えば、 道が分からない/列が分からない/入場方法が分からない 体調が悪い/落とし物をした/会場内で困った という状況で適切に対応してもらえると、 「このイベントはちゃんとしている」 という印象になります。 逆に、案内が不十分だったり、スタッフ対応が不親切だったりすると、作品その ものとは無関係にイベント全体への評価が下がります。

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「アクセス」も幸福度の一部 これも軽視できません。 イベントの幸福度は、 会場に着いてから始まるわけではありません。 実際には、 情報収集→参加決定→交通手段の確保→会場到着→入場→サークル巡回 交流→退場→帰宅→SNS・戦利品整理 という巨大な「参加者体験」です。 2026年のオフラインイベント調査でも、参加判断では「アクセスの良さ」が65.7%で 最も重視され、「テーマ・内容の魅力」が60.2%で続いています。 つまり、 イベントそのものが良くても、参加するまでが大変すぎると満足度が落ちる 可能性があります。 ※参考文献【株式会社リザーブリンク】「イベント参加者の約8割が「再参加 したい」と回答、イベント体験調査で見えた参加判断の実態」

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「良い即売会」の定義も変わってくる この考え方を突き詰めると、 良い同人即売会=売上が大きいイベント ではありません。 むしろ、 参加者が「自分の好きなものを楽しめた」と感じ、 他者とのつながりを感じ、安心して過ごし、 イベント後にもポジティブな感情が残り、 「また来たい」と思えるイベント と定義できます。 これはかなり重要な転換です。

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さらに「モラル」と幸福度を結びつける 同人イベントでは、 参加者同士のマナー も満足度に影響します。 例えば、 列への割り込みをしない/サークルスペースを尊重する/無断撮影をしない 他人の通行を妨害しない/スタッフの指示に従う/ サークル側への過度な要求をしない などです。 なぜなら、 他人の幸福を守ることが、自分自身のイベント体験の質を守る からです。 これは非常に重要な考え方です。 「自分が楽しければいい」という参加者が増えると、他の参加者の満足度が下がり、結果としてイベント全体の幸福度も低下します。 したがって、 個人の満足度ではなく、参加者全体の集合的満足度 を考える必要があります。

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同人イベントの究極的な価値 ここまで整理すると、かなり大胆な結論を出せます。 同人即売会とは、 「作品を売買(頒布)する場所」 であると同時に、 「人が自分の好きなものを肯定できる場所」 でもあります。 さらに、 「知らなかった作品を発見する場所」 であり、 「作者と読者が直接接触できる場所」 であり、 「同じ趣味を持つ人間が存在することを実感する場所」 でもある。 だからこそ、 同人即売会の経済的価値だけを測っても、本当の価値は測れない。 という結論になります。

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東方ファンにおすすめしたい同人即売会・イベント 博麗神社例大祭 東方ファンにまずおすすめしたいイベントの筆頭です。 博麗神社例大祭は、東方Project作品を対象としたオンリーイベントで、 同人誌だけでなく、音楽CD、グッズ、コスプレ、痛車展示、縁日など、東方二次創作を幅広く楽しめるのが特徴です。 特に、 東方同人誌を探したい/東方アレンジを聴きたい/グッズを買いたい コスプレを楽しみたい/東方ファンの熱気を感じたい/ 東方二次創作文化そのものを楽しみたい という人には非常に相性がいいでしょう。 総合評価:★★★★★ 博麗神社秋季例大祭 こちらも非常におすすめです。 「例大祭に行きたいけれど、春の開催だけでは物足りない」という東方ファンにとって、 秋にも大規模な東方オンリーイベントがあることは大きな魅力です。 2026年の第十三回博麗神社秋季例大祭は、10月4日(日) 10:30~15:30、東京ビッグサイト東ホールで開催予定です。 春の例大祭と同様、東方Projectの二次創作を中心に、企業出展、コスプレ、痛車展示、各種企画などが展開されます。 「東方のお祭りに参加している」という感覚を味わいたい人には非常に強い選択肢です。 総合評価:★★★★★

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東方ファンにおすすめしたい同人即売会・イベント 東方紅楼夢 関西圏の東方ファンなら、かなりおすすめです。 例大祭と並ぶ大型の東方オンリーイベントとして知られており、関西の東方同人文化を楽しむことができます。 2026年は10月11日(日)にインテックス大阪で開催予定と告知されています。 東京の例大祭とは異なるサークル・作品との出会いが期待できるため、 「例大祭には毎回行っているけど、もっと東方同人を掘りたい」 という人には特におすすめです。 総合評価:★★★★★ 東方名華祭 中部地方の東方ファンにおすすめしたいイベントです。 東方名華祭は東方Projectオンリーの同人誌即売会で、2026年の第20回は5月31日にポートメッセなごや第2展示館で 開催されました。 2026年は併催イベントを含めて3,400名以上の一般来場者があり、過去最多となったと主催者が報告しています。 東京・大阪だけではなく、 「地方にも東方ファンが集まる文化圏が存在する」 ということを実感できるイベントとして面白い存在です。 総合評価:★★★★☆ 博麗神社例大祭出張版 「地域の人々と東方ファンが一緒になってイベントを作っている感覚」を味わいやすいことです。 大規模イベントの圧倒的な規模とは別の、地域密着型の東方同人イベントとして評価できます。

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即売会を題材としたビジュアル系ボイスドラマ作品 Youtubeで視聴可能なボイスドラマ作品 「コミックマーケット編」「M3編」「博麗神社例大祭編」 本作品は、同人誌即売会を舞台として、そこに集う人々の姿を描いた ビジュアル系ボイスドラマです。(声優さんは結構豪華です。) 欲しかった作品を手に入れる喜び。初めて知る作品に出会う驚き。 好きな作品について誰かと語り合う楽しさ。 クリエイターから直接作品への想いを聞く瞬間。 そして、会場を歩きながら「自分と同じものを好きな人が、こんなにもいる」と実感する感覚。 本作品では、即売会という非日常的な空間を通して、「人はなぜ同人イベントに足を運ぶのか」「イベ ントで何を感じ、何を持ち帰るのか」という問いを描いていきます。 このボイスドラマを通じて、実際に即売会へ参加したことのある方には 自身の思い出を重ねていただき、まだ参加したことのない方には「一度、 こんな場所へ行ってみたい」と感じていただける作品を目指します。

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東方ファンにおすすめしにくい同人即売会の例 東方Projectのファンに対して、必ずしも最初におすすめする必要がな い同人即売会の一例として、M3(音楽・メディアミックス同人即売会) が挙げられる。ただし、これはM3そのものを否定するものではない。 むしろM3は、音楽や音声ドラマなどを制作するサークルが、 作品の受け手や他サークルとの交流を目的として発展してきた、 非常に専門性の高いイベントである。 現在も「自主制作音楽作品の展示即売会」として開催され、音楽、音声作品、映像、ゲームなど幅広い作品が扱われている。 問題となるのは、 「東方ファンが何を求めてイベントへ行くのか」という 目的との適合性である。 例えば、東方Projectの二次創作同人誌、イラスト、漫画、キャラクターグッズ、ゲーム、音楽などを 幅広く楽しみたい参加者にとっては、M3よりも東方Projectを中心としたオンリーイベントや、東方 ジャンルが大きく展開される総合イベントの方が、目的に合致する可能性が高い。 そのため、東方ファンであっても、特に「東方というジャンルそのものの盛り上がり」「多様な東方二次創作との遭遇」 「東方ファン同士の交流」を重視するのであれば、M3は必ずしも最適な選択肢とは限らない。 この違いは、同人イベントにおける参加者幸福度を考えるうえでも重要である。 イベントの満足度は、イベントそのものの優劣だけで決まるのではなく、「自分 が求めている体験と、そのイベントが提供する体験がどれだけ一致しているか」 によって大きく左右される。

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結論 最終的には、 同人即売会における一般参加者の幸福度とは、「欲しいものを買えた か」という一点ではなく、作品との出会い、作者との交流、同好の士と のつながり、自己表現、非日常感、安心感などが複合的に形成する 「参加体験全体の充足度」である。 と定義すると非常に強いです。 そして私は、同人即売会を評価する際には、 「何人来たか」「いくら売れたか」「何サークル参加したか」 だけでなく、 「参加者が帰宅したとき、どれだけ 『今日ここに来てよかった』と思えたか」 まで評価対象にするべきだと思います。これはかなり本質的な話です。 そして、この視点をさらに発展させると、「一般参加者の幸福度を最大化する同人即売会の運営モデル」まで 設計できます。 「アクセス・待機列・スタッフ・サークル・交流・コスプレ・会場設備・治安・SNS・戦利品・再参加意向」を 全部数値化して、「理想的な同人イベント」の評価指標にするところまで持っていけます。

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よりよい同人イベントライフを堪能するために よりよい同人イベントライフを楽しむために大切なのは、 「欲しい作品を買うこと」だけを目的とせず、 イベントそのものを一つの文化体験として楽しむことである。 事前にサークルや会場の情報を確認し、無理のないスケジュールを立てることで、 当日の負担を減らすことができる。 また、会場ではスタッフやサークルの案内を尊重し、周囲の参加者にも配慮する ことが、誰もが安心して楽しめる環境につながる。 さらに、予定していなかった作品との出会いや、クリエイターとの何気 ない会話、同じ趣味を持つ人々との交流など、「偶然の出会い」を楽し むことも同人イベントならではの魅力である。 すべてを完璧に回ろうとするのではなく、 その場でしか得られない体験を大切にしたい。 そして、イベントの幸福度は主催者だけが作るものではない。サークル、スタッフ、一般 参加者の一人ひとりがルールとマナーを守り、互いの「好き」を尊重することで、 イベント全体の価値はさらに高まっていく。 「自分が楽しむ」ことと「誰かの楽しさを守る」こと。 その両方を大切にすることこそ、よりよい同人イベントライフを実現 するための基本なのではないだろうか。

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おわり