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August 05, 26
スライド概要
以下のnoteをスライド資料化しました。
https://note.com/tsunobuchi/n/n72a00265760f
弁理士・博士(理学)/弁理士法人レクシード・テックパートナー
特許調査 × 生成AI 入力品質が、出力品質の上限を決める 生成AIが正確でも、 特許調査は 間違う。 文献 品質は「入口」で決まる DB 入口 AIの後工程ではなく、ソース選定・母集団設計・根拠管理という上流工 程を設計するためのスライド → ! 生成AI × 特許調査|入口品質 検索 AI 入口が悪ければ、AIの出力も危 ない 01
この資料で伝えたいこと 02 生成AIの性能以前に、入口で品質上限が決まる 特許調査で怖いのは、AIが間違えることだけではありません。 間違った母集団を、正確に分析してしまうことです。 1 母集団 重要文献が入っていなければ 、AIは分析できない ! 生成AI × 特許調査|入口品質 2 集計単位 ファミリー重複や名寄せ不足 で、見た目は正しくても歪む 3 根拠性 結論から原文・請求項・段落 へ戻れなければ検証できない プロンプトを磨く前に、「AIに何を渡したか」を点検する。 02
問題は、AIの前で起きている 03 特許調査は、AIに入力するところから始まるわけではない 入口 1 2 3 → 4 → 何を 判断するか 調査範囲を 決める ! ここで品質の上限が決まる 5 → 情報源を 選ぶ 6 → 母集団を つくる 7 → データを 整える 8 → 生成AIで 分析 → 根拠を 確認 意思決定 検索漏れや名寄せ不足は、後工程では取り戻しにくい 後工程で高度なモデルを使っても、前工程で落とした文献や誤った単位を自動的に復元することはできません。 生成AI × 特許調査|入口品質 03
04 ソースの役割を分ける 発見用のソースを、判断用のソースとして使わない 発見するためのソース 分析するためのソース 判断するためのソース 発 分 判 Web検索 生成AI 書誌情報 分類 公報原文 現在の請求項 ニュース 企業サイト 引用 ファミリー 審査経過 登録簿 出願人情報 広く候補を見つける ! 生成AI × 特許調査|入口品質 比較・集計・分類に使う 技術・法的判断の根拠 役割の取り違えが、もっともらしい誤判断を生む 04
入口で壊れる典型パターン 05 AIが正確に処理しても、調査全体が歪む代表例 母集団から重要文献が 漏れる 1 数え方と名寄せがそろ わない 2 漏 名 • キーワードだけでは拾えない • 分類・引用・同義語も確認 ! 情報の階層を取り違え る 3 漏れた文献は、後工程で分析で きない • ファミリー重複 • 旧社名・子会社名・表記揺れ ! 集計が正確でも、実態とずれる 層 • 要約/請求項/明細書/法的状態 • 目的によって見る階層を変える ! 要約だけでは、権利範囲は判断 できない 入口品質の第一歩は、「何が足りないか」を見抜くこと。 生成AI × 特許調査|入口品質 05
調査目的によって「良い入口」は変わる 06 同じ特許データでも、必要な粒度と根拠は異なる 調査目的 入口で特に見るべき情報 注意点 1 技術動向分析 技術範囲・ファミリー単位・日付軸・出願人名寄せ 要約で一次分類は可。ただし重要文献は原 文確認。 2 競合分析 企業グループ・旧社名・子会社・権利移転 名寄せしないランキングは実態とずれやす い。 3 先行技術調査 基準日前文献・分類・引用・非特許文献・明細書 漏れを抑えるため、複数経路で探索する。 4 FTO/侵害予防 対象国・現存請求項・法的状態・分割/継続案件 要約だけで権利範囲は判断しない。 ! 生成AI × 特許調査|入口品質 「要約で十分な場面」と「請求項・法的状態が必須な場面」を分ける。 06
三つの品質ゲートを置く 07 生成AIに渡す前後で、確認ポイントを明確にする 1 2 設 点 確 検索前 AI投入前 意思決定前 • 調査目的を決める • 対象国・期間を決める • 既知文献で検索式を確認 ! 生成AI × 特許調査|入口品質 3 • ファミリー重複を確認 • 出願人名を整理 • 要約・請求項を区別 • 法的状態の取得元を確認 • 根拠文献へ戻れるか • 請求項・段落を示せるか • 原文と解釈を区別 • 人が確認したか AIに結論を急がせる前に、入口を点検する。 07
08 AIに頼むなら、まず「監査」 分析の前に、入力データが結論を出せる状態かを確認する 入力データ • 文献一覧 • 書誌情報 • 要約・請求項 • 法的状態 AIに監査を依頼 AI 監査結果 • 重大な品質リスク • 不足している情報 • 追加確認すべき情報源 • 人が原文確認すべき項目 結論ではなく リスクと不足を出させる 監査プロンプトの骨子 「現段階では結論を出さず、対象国・期間・文献種別・重複・名寄せ・情報階層・法的状態・根拠追跡性を点検し てください」 ※ 未公開情報や製品仕様を外部サービスへ入力する場合は、社内規程・契約条件・データ利用条件を事前確認。 ! 生成AI × 特許調査|入口品質 AIにいきなり結論を出させず、先に入力を点検する。 08
09 成果物は「根拠へ戻れる」形にする AIの整理と、文献に書かれた事実を分ける 整理 文献 箇所 原文 確認 AIによる整理 根拠文献 請求項・段落 原文 人手確認 AIの整理 根拠 原文/箇所 AIの解釈 人の確認 A社は放熱構造に注力 JPxxxxxxx 請求項1/段落[0032] 構成要件Aと製品仕様Xが対応する可能 性 済/未 ! 生成AI × 特許調査|入口品質 結論が正しそうでも、根拠に戻れない出力は検証・更新できない。 09
生成AIは、入口の品質を増幅する 10 良い母集団は、良い分析を支える。悪い母集団は、整った誤分析を生む。 良い入口 悪い入口 1 2 3 4 1 2 3 4 目的が明確 適切な情報源 整理された母 集団 根拠つき分析 目的が曖昧 偏った情報源 未整理の母集 団 整った誤分析 意思決定に使いやすい 出力はきれいでも危ない 生成AIは、入口の品質を超えて信頼性を保証できない 良い答えより先に、良い根拠集合を設計する。 生成AI × 特許調査|入口品質 10