TemplateStudioのコードを見て、WPFからMAUI(WinUI3)への移行を考える

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June 19, 22

スライド概要

次のイベントでの発表資料です。
https://csharp-tokyo.connpass.com/event/247353/

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会社勤めのSE・プログラマです。個人としての情報発信も行っており、このアカウントはその用途で使用します。同一ID「suusanex」でGitHub・はてな等でも発信しています。

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各ページのテキスト
1.

Template Studioのコー ドを見て、WPFから MAUI(WinUI3)への移 行を考える 2022/6/19 須藤(suusanex)

2.

自己紹介  ID:suusanex( connpass・Twitter・GitHub共通)  名前:須藤圭太  サイエンスパーク株式会社という独立系ソフトウェアベンダーに所属  4年ほど受託開発で、上流から下流まで全部を回す  ここ8年ほどは、自社製品開発も担当  Windowsアプリ開発のネタが多い  勉強会もやってます。  https://sciencepark.connpass.com

3.

Buildでの注目ポイント  MAUIがついに!クロスプラットフォームは重要なのは確か  一方、Windowsアプリだけの開発の視点だと・・・  重要なのは、それと合わせて登場したWindows App SDK 1.1  WinUI 3が色々アップデート  https://blogs.windows.com/windowsdeveloper/2022/06/03/whats-new-inwindows-app-sdk-1-1/  WinUI 3のTemplate Studioが登場!  Template Studio for WinUI (C#) - Visual Studio Marketplace

4.

WPFからWinUI 3への移行可能性を考える  MVVM Toolkitを使ったテンプレートを生成してくれるWPF・UWPの同名機能は すでにあった  参考: Windows Template StudioでGenericHost+MVVMなWPFアプリを手軽に 書いてみる | ドクセル (docswell.com)  それのWinUI 3版が出たことで、それを使っていたコードは移行しやすくなる はず  比較して移行可能性を考えてみる

5.

テンプレートの選択肢  WPFの時と基本的に同じ  Prismが消えてMVVMToolkitだけに(当たり前か)

6.

テンプレートの注意点  デフォルトだとMSIX Packagingが入っている  ストア経由での配信前提で、デバッグにも開発者モード設定など一手間必要  WPFと同じ感覚でexeそのまま配布・デバッグ実行をしたい場合は、 MSIX Packagingを消してSelf-Containedを追加 追加 消す

7.
[beta]
App.xaml.cs


GenericHostを使っていて、基本はWPFと同じっぽい

private static readonly IHost _host = Host
.CreateDefaultBuilder()
.ConfigureServices((context, services) =>
{・・・


ごく普通のGenericHost

WPFではShellWindowというWindowにFrameを置いていたが、標準のWindow
へShellPageを入れる形になった
流れは変わったが、
やってることは同じ

public static Window MainWindow { get; set; } = new Window() { Title =
"AppDisplayName".GetLocalized() };
_shell = App.GetService<ShellPage>();
App.MainWindow.Content = _shell ?? new Frame();

8.

起動~ウインドウ表示までの処理  ApplicationServiceがActivationServiceになった protected async override void OnLaunched(LaunchActivatedEventArgs args) { base.OnLaunched(args); var activationService = App.GetService<IActivationService>(); await activationService.ActivateAsync(args); }  InitializeAsync・StartupAsyncなど、メソッド命名は同じ感じ 流れは変わったが、 やってることは同じ public async Task ActivateAsync(object activationArgs) { // Execute tasks before activation. await InitializeAsync(); ・・・ これらメソッドを実装していた // Activate the MainWindow. なら、そのまま移行できそう App.MainWindow.Activate(); // Execute tasks after activation. await StartupAsync();

9.
[beta]
PageのNavigation(DI付き)


テンプレートで生成されるコードに入っている仕組み



NavigateToメソッドを呼び出すだけで、ViewModel&ViewをDIで生成して
Navigateしてくれる



NavigationService,PageServiceなど、WPFの時と同じ内容だった

public class PageService : IPageService
{
private readonly Dictionary<string, Type>
_pages = new();

そのまま移行できそう

public PageService()
{
Configure<MainViewModel, MainPage>();
}
_navigationService.NavigateTo(typeof(MainViewModel).FullName, args.Arguments);

10.

ViewModel  Microsoft.Toolkit.Mvvm v7がCommunityToolKit.Mvvm v8(preview)に(おそらく後継)  ObservableRecipientというクラスの継承に変わった public class ShellViewModel : ObservableRecipient  これはWPFで使われていたObservableObjectの継承クラス namespace CommunityToolkit.Mvvm.ComponentModel { public abstract class ObservableRecipient : ObservableObject  つまり、引き続きMicrosoft MVVM Toolkitの実装をそのまま使える  適当なPageを移行してみたところ、名前空間の変更だけで問題なく行けた そのまま移行できそう

11.

プロジェクト  WPFとそう変わらない  UseWPFの代わりに<UseWinUI>true</UseWinUI>  UseWPFも定義できる→ただし現バージョンではコンパイルエラー 移行は簡単そうだが、 WPFとWinUIの共存はダメっぽい (今後のバージョンでできるかも?) <Project Sdk="Microsoft.NET.Sdk"> <PropertyGroup> <OutputType>WinExe</OutputType> <TargetFramework>net6.0-windows10.0.19041.0</TargetFramework> <TargetPlatformMinVersion>10.0.17763.0</TargetPlatformMinVersion> ・・・ <UseWinUI>true</UseWinUI>

12.

まとめ  MVVMの作りは同じで、MVVM Toolkit部分もそのまま使えるようだ  つまり既存WPFプロジェクトのViewだけを差し替えてWinUI3へ移行することは、 難しくなさそう  Template Studio(WPF)で作っておけば、Template Studio(WinUI)とコード上の 対応が取れていてさらにやりやすそう  Win UI3の移行を検討しつつ、とりあえずは確実なWPFで作成する、というア プローチが問題なく出来そう