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April 30, 26
スライド概要
何卒よろしくお願い申し上げます。 一流のIT研修講師を目指し、日々研鑽を続けております。 本資料は外部公開用としてご提供するものです。 ALJ Education Plus 株式会社 Yukiko(※趣味枠アカウント)
課題を出さない受講生、 どうサポートする? 「わからなくて止まっている」に気づいたとき、 講師にできること IT現場式ではない、新人未経験学生のIT就職応援 教育設計案 Yukiko | 2026
AGENDA 01 「やる気がない」は誤診かもしれない 02 止まってしまうメカニズム 03 4タイプの診断 04 今すぐできる5つのアクション 05 やってはいけないこと 06 関連研究・エビデンス 07 まとめ & Take Away
こんな受講生、心当たりありませんか? 締め切りを過ぎても何も提出しない 「やります」と言うが、次も出てこない 話してみると「どこから手をつければいいかわからない」 「やる気がない」と片付けていませんか?
実態:「動けなくなっている」のサイクル わからない 何から 手をつければ いいかわからな い 後回しに する 「もう無理かも 」 という無力感 提出しない (諦め) 締め切りのプレッシャーをかけると → 無力感が強まりさらに動けなくなる 必要なのは「動き出せる入口を作ること」
まず「なぜ出さないのか」を正しく診断する 理解不足型 モチベ低下型 多忙型 回避型 わからなくて 止まっている 意欲が湧かない 意味を感じていない 時間が取れない 何も言わず ただ出さない 対応: 入口を小さく 一緒に手を動かす ← 本日のフォーカス 対応: 目的・ゴールの 再接続 対応: スケジュール調整 課題量の見直し 対応: 心理的安全性の 確保から始める
Action 1 | 「何がわからないか」をさらに分解する NG 「どこがわからない?」 → 広すぎて答えられない OK 「課題の最初の1行、何を書けばいいと思う?」 → 答えやすい粒度に変える 詰まっている場所を特定する質問例 「この課題、読んでみてどこまでは理解できた?」 「ここから先がよくわからない、という部分はどこ?」 「もし答えを見ながらやるとしたら、何を調べようとする?」
Action 2 & 3 | 課題の超細分化 + 提出ハードルを下げる Action 2 課題を番号付きで細分化 Step 1 関数の定義行だけ書く (def ○○(): だけでOK) Step 2 中身に pass を入れてエラーなく動くか確 認 Step 3 引数を1つ追加して print で出力 Action 3 提出ハードルを下げる 「完成してなくていい。 今どこで詰まってるかだけ送って」 まず動ける:詰まってる部分のスクショでもOK 少し進んだ:途中まで書いたコードを提出 完成に近い:動かないけど全部書いた状態を提出 Step 4 実際の処理を書く 完成:通常の課題提出 「Step 1だけやってみて」と伝える
Action 4 & 5 | 短期チェックイン + 成功体験を最短で作る Action 4 短いチェックインを設ける Action 5 成功体験を最短で作る 締め切りより「誰かが見ている」構造が効く 「動いた」「できた」を体験させることが 一番の突破口 「次会うとき、Step1だけ見せてもらえたら それでいいから」 「明日の朝、どこまで進んだかだけ チャットで教えて」 ① 5〜10分、画面共有 or ペアワークで 一緒に手を動かす ② 答えを教えず「次何をしたらいいと思う?」 と聞きながら進める ③ できた瞬間に即座に承認する 「一緒に5分だけ画面見ながら確認しようか」 毎日〜2日に1回、粒度は小さく ④ 「簡単だったでしょ」は絶対に言わない
やってはいけないこと ✗ 「なんで出さないの?」と責める → 萎縮してさらに動けなくなる ✗ 締め切りを重ねてプレッシャーをかける → 「どうせ無理」という無力感が強まる ✗ 「わからないなら聞いて」と待つ → わからない人は何を聞けばいいかもわからない ✗ 課題を免除する → 理解できないまま次に進み、さらに詰まる ✗ 他の受講生と比較する → 自己効力感が下がり、さらに動けなくなる
関連研究・エビデンス 自己効力感理論 学習性無力感 Bandura (1977) Seligman (1972) 「自分にできる」という信念が行動を規定。 小さな成功体験(mastery experience)が最も効果的に 自己効力感を高める。 「何をやってもうまくいかない」経験を繰り返すと 行動そのものをやめてしまう。プレッシャーがこれを加速 する。 Fixed/Growth Mindset Scaffolding(足場かけ) Dweck (2006) Vygotsky / Wood et al. (1976) 失敗を能力の欠如と捉えると学習を回避する(fixed mindset)。 「努力で改善できる」という信念が再挑戦を促す。 学習者が一人ではできない課題も、適切なサポートがあれ ばできる(ZPD)。 課題の細分化はまさにこの実践。
まとめ 状態の正確な診断 「やる気がない」ではなく「動けなくなっている」を疑う 入口を小さく Step 1だけ・途中提出でもOK・一緒にやる 言葉を変える 「なんで出さないの」→「今どこで詰まってる?」 構造を作る 締め切りより「誰かが見ている」チェックインが効く 中長期の視点 「追いつかせる」より「土台を作る」を優先する 叱る・待つ・免除する ではなく 「動けない状態を一緒に解消する」
Take Away 「わからない」に気づいたら まず一緒に動いてみる Step 1だけやってみて、と伝える 完成じゃなくてもまず送ってと伝える できた瞬間に即座に承認する ありがとうございました! 私達で前向きに学習支援していきましょうね!