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June 07, 26
スライド概要
R8年の診療報酬改定について医療DXに関連があるところをまとめました。
スライドで断りのないものはCC-BYライセンスで公開しています。自由に改変、再配布してもらって構いませんが、出典は明記してください。 1970年生まれ。マイコン少年として育ち、1995年に医師免許取得。以後、血液内科で修練すると同時にインターネット、情報システムに興味を持ち医療情報学の研究を始める。 医療分野のオープンソースソフトウェア、医療情報標準規格について研究、医療DX教育にも携わってきた。
第6回東海医療DX研究会
R8医科診療報酬改定 小林慎治 岐阜大学
R8医科診療報酬改定の要旨 • 診療報酬 +3.09% • しかし、癖がある • 「条件付き」上積みが多い。例:ベースアップ評価料 • 医療DX関連 • 電子的診療情報連携体制整備加算 • オンライン診療・遠隔診療 • 診療録管理体制加算 • 資料 • 医科診療報酬点数表 • 施設基準通知 • 療養担当規則 • 医療法・医療保険法 • ChatGPT
ベースアップ評価料 • 目的:医療機関職員の賃上げのため • 条件:賃上げを着実に実施する体制が必要 • 対象職員がいて、賃上げの周知をしていること • 評価料収入が対象職員の賃金上昇にのみ使われること • 届け出、報告書、文書保管などやや繁雑な事務手続きが必要。 • 点数の上げ下げでの政策誘導から踏み込んだ感じ
「デジタル化で紙が増えた」からの脱却 • 署名または記名押印を廃止して、記名のみ • 入院診療計画書 • リハビリテーション実施計画書 • 生活習慣病療養計画書 • 2回目以降や直接手渡しで署名、記名押印の省略可 • 診療情報提供書 • 施設基準届け出 • オンライン化
医療DXに関する改定概要 • 国のDX基盤への接続 • オンライン資格確認、電子処方箋 • 診療情報共有・連携 • 全国医療情報共有プラットフォーム • 遠隔医療 • オンライン診療、D to P with N、遠隔連携診療料 • 業務効率化 • 看護ICT、生成AI、RPA、音声入力、様式簡素化、紙削減 • 施設基準・人材要件 • 急性期病床、看護管理者研修、医療DXを含む業務効率化 • 未完成な標準化への先行誘導 • 標準型電子カルテ、電子カルテ・レセコン標準仕様、認証制度
電子的診療情報連携体制整備加算 • 医療DX推進体制整備加算・医療情報取得加算を再編 • 初診時:1/2/3=15点/9点/4点。 • 再診時:2点。 • 入院時:A207-5 1/2=160点/80点 • 算定要件 • オンライン請求、明細書無償交付、オンライン資格確認、診察室での情報 閲覧、マイナ保険証利用率30%以上、マイナポータル情報相談体制、掲 示・ウェブ掲載、電子処方箋、電子カルテ要件、電子カルテ共有又は地域 ネットワーク参加、セキュリティ責任者、バックアップ、BCP・訓練。
電子カルテ要件 • 以下の要件を満たした電子カルテが算定要件と示されたが… • 医療情報システム安全管理ガイドラインへの準拠 • 電子処方箋管理サービスとの接続インターフェース • 電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェース • 厚生労働省が認証する電子カルテ製品 • 一方で、電子カルテ・レセコン標準仕様は基本要件1.0版の段階で あり、認証制度の詳細は今後掲載とされている。 • クラウドであることやセキュリティ要件など非機能要件は厳しいが、機能 要件としては、政府サービス群に接続されること以外はほぼ規定されて いない。 • ただし、R10改定で必須要件となるかも
診療録管理体制加算 • サイバーセキュリティ対策 • 厚労省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制」 • 体制:人材配置 • 専任の医療情報システム安全管理責任者を配置 • 資格要件:情報セキュリティマネジメントや情報処理安全確保支援士の資格保有 が望ましい • システム要件:バックアップ • 非常時に備え、複数方式でバックアップを確保オフライン保管 • バックアップの一部はネットワークから切り離して保管 • BCP • システム利用困難時から復旧までの業務継続計画を策定 • 年1回の訓練と改善計画
看護ICT補助 • 看護サービスの充実 • 看護必要度、看護師充足、病床維持 • 看護師確保困難 • 少子高齢化、離職、地域負担、夜勤負担 • ICT, IoTの活用による看護業務負担軽減 • 見守り緩和、離床センサー、ナースコール連携、音声入力、AI記録支援、自 動バイタル収集 • 施設人員要件の緩和 • 上記要件を満たせば1割減でもよし
遠隔医療:オンライン診療から遠隔医療 ネットワークへ • 第一世代オンライン診療(R2-R6) • D to P only • 受診機会確保、感染防止、通院負担軽減 • 第2世代オンライン診療(R8改定) • D to P • D to P with N • D to P with D • 遠隔連携診療料
遠隔医療:締め付け • 初診オンラインでの向精神薬処方制限 • 向精神薬処方時は電子処方箋管理サービスで重複チェック • 電子処方箋未導入でもオンライン資格確認 • 医療広告ガイドライン • オンライン診療指針チェックリスト
認定看護管理者への医療DX研修 • 急性期病院一般入院基本料共通施設基準 • 所定の研修を修了した看護師の配置が望ましい • 認定看護管理者教育課程サードレベル • 研修内容 • 病院組織管理医療の質確保 • 医療安全多職種連携 • 人的資源活用 • 医療DXを含む業務効率化 • さて、医療DX研修のカリキュラム?
R8改定まとめ • 実効性重視 • 単なる点数操作ではなく、意図した政策を実施したかどうかが問われる。 • 改革への意図、方針はみえるが内容が定まっていない • 内容が決まっていないが「望ましい」 • 医療DX人材育成と確保に向けた対策 • 資格要件 • 看護医療DXカリキュラム
おまけ:ChatGPTの診療報酬改定解説 • 既存の解説から取ってきがち • まとめサイトのまとめ • 原典に当たってもらう。 • 医科診療報酬点数表、医療法、両担則