【超入門】損益計算書を理解せよ

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June 27, 24

スライド概要

損益計算書(P/L)の見方・分析方法について、超初心者向けに解説しました。5つの利益(売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益)さえ理解できれば、怖がることはありません!

■解説記事
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■解説動画
https://youtu.be/reZuGYU5ts4

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各ページのテキスト
1.

超入門 損益計算書を理解せよ

2.

そもそも損益計算書とは何か? 「損益計算書」・「P/L」という言葉は聞いたことあるけれど・・・ そもそも損益計算書ってどういう意味だろう? 中身を見てみたけどよく分かんない! 損益計算書についてざっくりと解説させていただきます!

3.

そもそも損益計算書とは何か? 損益計算書 (P/L Profit and Loss statement) 売上総利益 営業利益 経常利益 税引前当期純利益 当期純利益 貸借対照表 (B/S Balance Sheet) 負債 資産 キャッシュフロー計算書 (C/F Cash Flow statement) 営業キャッシュフロー 投資キャッシュフロー 純資産 財務キャッシュフロー 特定の期間でどれくらいの 利益を出せたのか? お金をどのように集め、 どのように使ったのか? 現金の流れはどうなって いるか? を表す企業の成績表 を表す企業の成績表 を表す企業の成績表

4.

損益計算書の中身 + 売上高 + - 売上原価 売上高 商品やサービスを販売して獲得したお金 = 売上総利益(粗利) (例: レストランでお客さんからもらう代金) - 販売費及び一般管理費(販管費) = 営業利益 - + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 > 売上原価 商品やサービスを提供するために支払ったお金 (例: 料理に使用した食材費やコックさんを雇うための人件費) - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 = 売上総利益(粗利) 食材やコックさんの価値を組み替え、より大きな価値を 提供するという点で、商品・サービスとしての力を表す

5.

損益計算書の中身 + 売上高 - 売上原価 - = 売上総利益(粗利) - 販売費及び一般管理費(販管費) 商品・サービスの販売促進活動や維持・管理に要するお金 = 営業利益 (例: お店を知ってもらうためにチラシを作って配布したり、 より良い味に仕上げるために研究したりするための費用) + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 販売費及び一般管理費(販管費) > = 営業利益 商品・サービスに直接的に関わらないが 絶対に必要な費用も考慮できているという意味で、 営業利益は事業としての力を表す

6.

損益計算書の中身 + 売上高 + - 売上原価 営業外収益 本業以外で儲けたお金 = 売上総利益(粗利) (例: 月に1度料理教室の先生をしている場合の収入) - 販売費及び一般管理費(販管費) = 営業利益 - + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 > 営業外費用 本業以外で失ったお金 (例: 銀行からの借り入れに対する利息の支払い) - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 = 経常利益 本業に加え、本業以外の収益・費用を加味している ため、本業以外も含めた儲ける力を表す

7.

損益計算書の中身 + 売上高 + - 売上原価 特別利益 一時的な要因で発生した利益 = 売上総利益(粗利) (例: 業績不振で2号店を売却した結果得た売却益) - 販売費及び一般管理費(販管費) = 営業利益 - + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 > 特別損失 一時的な要因で発生した損失 (例: 地震で建物の一部が崩壊して必要になった修繕費) - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 = 税引前当期純利益 経常的な利益だけでなく、突発的な要因も考慮できて いるため、一過性の要因も加味した儲ける力を表す

8.

損益計算書の中身 + 売上高 - 売上原価 - = 売上総利益(粗利) - 販売費及び一般管理費(販管費) 法人税等 事業運営において支払うべきお金 = 営業利益 (例: 法人税・住民税・事業税など) + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 > = 当期純利益 企業のあらゆる活動が考慮されているため、 最終的な儲ける力を表す

9.

損益計算書の中身 + 売上高 商品・サービスとしての力 - 売上原価 = 売上総利益(粗利) - 販売費及び一般管理費(販管費) 事業としての力 = 営業利益 + 営業外収益 本業以外も含めた儲ける力 - 営業外費用 = 経常利益 + 特別利益 一過性の要因も加味した儲ける力 - 特別損失 = 税引前当期純利益 - 法人税等 最終的な儲ける力 = 当期純利益 5つの利益の意味や成り立ちさえ覚えておけばOK

10.

損益計算書を読み解く 数値のマイナスを調べる 売上総利益 100 営業利益 -20 経常利益 -40 税引前当期純利益 -50 当期純利益 -55 経年変化で調べる 比率で調べる 売上総利益の経年変化 当期純利益率 (売上高÷当期純利益×100) 5% 業界平均 8% 競合A社 12% 自社 販管費悪化で 営業利益がマイナス? 売上総利益が減っているけど、 原価が大きく高騰した? 業界平均・競合比で劣るが、 改善する打ち手はないのか? 利益がマイナスのときは 事業活動が赤信号のサイン 前年・数年前と比較して 利益などに大きな増減が 生じている場合も要分析 売上高に対する各利益の 割合を算出し、業界平均や 競合と比較した分析も推奨 数値がマイナスになっていないかを把握した後、経年変化や比率で深掘り

11.

レストランの損益計算書を見てみよう + 売上高 5,000万円 - 売上原価 2,500万円 = 売上総利益(粗利) 2,500万円 - 販売費及び一般管理費(販管費) 1,500万円 = 営業利益 1,000万円 + 営業外収益 20万円 - 営業外費用 50万円 = 経常利益 970万円 + 特別利益 50万円 - 特別損失 20万円 = 税引前当期純利益 - 法人税等 = 当期純利益 1,000万円 200万円 800万円 原価率は50%だが、レストランの原価率の目安が30% 程度と言われているため、改善できないか検討すべき? 販管費1,500万円は、3年前の2,000万円から改善。 これは口コミで有料広告の費用を削減できたから? このレストランは本業を中心に取り組んでいるため、 営業外収益・費用は少額 特別なイベントはなかったため、特別利益や特別損失も ほとんど計上なし 当期純利益率は16%であり、業界平均よりも優秀 こだわった食材を使用しており原価率は高いが、それが集客に大きく貢献

12.

まとめ ✓ 売上総利益は、商品やサービスを販売して獲得した売上高から、商品やサービスを提供 するために支払った売上原価を差し引いたもので、商品・サービスとしての力を表す ✓ 営業利益は、売上総利益から、商品・サービスの販売促進活動や維持・管理に要する 費用である販管費を差し引いたもので、事業としての力を表す ✓ 経常利益は、営業利益から、本業以外で儲けた営業外収益を足し、 本業以外で失った営業外費用を差し引いたもので、本業以外も含めた儲ける力を表す ✓ 税引前当期純利益は、経常利益から、一時的要因で発生した利益である特別利益を足し、 一時的要因で発生した特別損失を差し引いたもので、一過性要因も加味した儲ける力を表す ✓ 当期純利益は、税引前当期純利益から、法人税などの税金を差し引いた利益であり、 最終的な儲ける力を表す