柑橘類を対象とした推薦システムの実現に向けた基礎的調査

>100 Views

May 27, 25

スライド概要

細尾 佳意, 岡本 一志, 原田 慧, 柴田 淳司, 軽部 幸起: 柑橘類を対象とした推薦システムの実現に向けた基礎的調査, 第39回人工知能学会全国大会, 2025.5, 大阪府大阪市.

profile-image

Data Science Research Group, The University of Electro-Communications

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

ダウンロード

関連スライド

各ページのテキスト
1.

柑橘類を対象とした推薦システムの実現に向けた基礎的調査 細尾 佳意, 岡本 一志, 原⽥ 慧(電気通信大学), 柴田 淳司(東京都立産業技術大学院大学), 軽部 幸起(電気通信⼤学) 研究背景・目的 柑橘を表現する特徴データセットの構築 甘味・酸味・苦味・香り・水分量・弾力の6項目を6段階で定義 専門家の確認を経て,63品種分の特徴データセットを作成 階層型クラスタリングを作成した特徴量で行い, PCAで2次元に可視化した結果を分析 分類の結果,品種区分とクラスタ区分に近似性があると 柑橘ソムリエが判断(RQ2) 品種名 甘味 酸味 苦味 香り 水分量 弾力 日本の柑橘には多様性がある (生産95品種以上) 全部の品種を実際に食べて, お気に入りを見つけることは困難 ↓ 推薦システムが有効 関連研究 評価対象 タスク 伊予柑 レモン 目的 4 4 3 6 5 2 2 6 4 5 6 3 概要 温州みかん 分析 食味評価で 食味評価と糖酸度の [齋藤+, 2014] 好みの影響を探る 関係を解明 日本酒 推薦 好みに合わせた 日本酒の多様性と好みタイプを [小林+, 2022] 推薦システム開発 それぞれ4つのクラスタに分類 課題: 多様な柑橘の特徴を測定するには高い費用と労力 柑橘の推薦システムは未開発 ↓ 柑橘ソムリエの推薦を参考にして計算機で実現 リサーチクエスチョン(RQ) 柑橘ソムリエの推薦フローの明確化が必要(RQ1) 柑橘ソムリエの推薦の好みの利用に着目 ソムリエの知識に対応する柑橘の特徴を表現する コンテンツデータは定量的に定義可能か(RQ2) ユーザ毎の官能評価の付け方に違いはあるか(RQ3) 食味評価実験による嗜好の違いの分析 人×6品種×7項目(6特徴+総合評価)の評価データを収集 相関分析を実施し,ユーザ間の嗜好の違いを確認 13 柑橘ソムリエの推薦フロー調査 名の柑橘ソムリエにアンケートを実施 ある柑橘を好みとする仮想ユーザに候補から1品種推薦 推薦に心掛けることの説明を依頼 好みの仮想ユーザに対する推薦理由を分析 仮想ユーザの好きな柑橘 推薦候補の柑橘 5 紅まどんな ジャクソンフルーツ 品種の柑橘 7品種の柑橘 5 評価実験の結果 評価のばらつき方は3つのタイプに分けられる(RQ3) 金柑:正の相関が多い分布 八朔:一様な分布 みはや等:特出した分布(評価にばらつき) 評価の付け方が無相関のユーザらが多いみはやの分布図 アンケートの推薦結果 推薦柑橘はソムリエ毎の個人差は小さく,一部の柑橘に票が集中 推薦説明の内容を人手でアスペクト分解 ソムリエ アスペクト A B C D E 血筋,嗜好,味覚,信頼 血筋,嗜好,食べやすさ 血筋,嗜好,味覚,自己評価 嗜好,味覚,食感 血筋,嗜好,味覚、自己評価 親戚関係により候補柑橘を絞り込み, ユーザの好みを推定して推薦(RQ1) まとめ 柑橘ソムリエは推薦に血筋やユーザの好みを利用する 柑橘の特徴に関する知識に相当する特徴データセットを定義 食味評価実験から,同一柑橘でもユーザごとに好みが異なる場合 があることを確認