OSSとキャリア ~Denoとの出会いとその先~

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May 17, 25

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maguro.dev #1

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Working at Deno Land, Studying at Georgia Tech

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各ページのテキスト
1.

OSSとキャリア ~Denoとの出会いとその先~ 2025/05/17 (Sat) maguro.dev #1 Yusuke Tanaka

2.

Who am I 米ジョージア工科大学のオンライン修士 課程に通いながらDeno Land Inc.でい ろいろやっています🦕 最近はDeno Deployのクラスタ管理、 Ryan Dahlの秘密のプロジェクトなど GitHub: https://github.com/magurotuna 𝕏: https://x.com/yusuktan LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/yusuktan/

3.

今日の内容

4.

OSSが人生をどう変えてきたか

5.

最初のきっかけ ● OSS開発への憧れ ● 某疫病でフルリモートになって、時間ができた ● Rustの時代がくると直感して、リアルなソースコードでの経験を積みた かった ○ 仕事でJS/TSをやっていたので、すでにあるJS/TSの知識を使いつ つRustを使えるDenoはドンピシャだった

6.

最初期のPull Request https://github.com/denoland/deno_lint/pull/147 ESLintのno-this-before-super をdeno_lintに移植 最初の入り口としてかなり良かった: - ESLintのテスト、実装を参考にでき た - リンターのルール実装なので、他の 実装とは疎結合で、局所的な知識 だけでとりかかれた

7.

Denoの本体側にも出し始める https://github.com/denoland/deno/pull/7263 CLIコマンドとしての deno lint に関 わる部分 ←これは標準入力からリントするコードを 受け取れるようにするPR

8.

自分の知識 + α でできるところから 継続が信頼につながる

9.

継続が信頼 +💰につながる 2021/04/08

10.

継続が信頼 + 仕事の機会につながる

11.

最初のPRからちょうど 2年くらい 2022/06/20 にサイン

12.

実際、これまで 3年弱働いて、どうか?

13.

最初の半年はキツかった 深夜MTG、進捗を生まないと切られるかもしれない プレッシャー、英語むずすぎ問題

14.

今はかなり良い感じ 👍 大学院で分散システムの課題を頑張っていることを 報告していたら、関連するプロジェクトにアサインして くれたり やりがい、達成感、自己成長の良いバランス

15.

先週シカゴにいってきました A (non-serious) update from Deno https://www.youtube.com/watch?v=yCZdJOevEkc

16.

OSSはいいぞ おわり

17.

おまけ OSSやってて嬉しかった瞬間

18.

https://github.com/tower-rs/tower-http/pull/521 DenoがHTTPクライアント実装で使って いるライブラリに、無駄なメモリアロケー ションが大量に発生している箇所を発見 (発見がかなり大変だったが、修正自体 は16行) 特定のケースでスループット10倍

19.

まずは、本当に素晴らしい仕事だと言いたいです! 私は Relay というサービスに取り組んでいて、そこでは圧縮されたリクエストが大量に飛 び交っています。 先日 tower や axum を最新版にアップデートしたところ、Tokio のランタイムでビジース レッドが約20%減り、リクエストボディの読み取り(および解凍)にかかる時間が4分の1に 短縮、平均レイテンシは50%削減、最大値や p95 のレイテンシも30%以上改善されて いました。 その理由を探ろうと changelog やコミットを色々と追いかけた結果、おそらくこの劇的な 改善は、あなたのこの PR がもたらしてくれたものだと思います!

20.

難しい問題が解決できたときの達成感 + 自分の修正が世界の誰かを幸せにする