クリアアライナー矯正治療における小臼歯抜歯ケースの歯の移動の予測

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September 09, 24

スライド概要

矯正海外論文サイトが最新の論文を紹介するサイトです。今回は、2022年Progress in Orthodonticsに投稿された論文の紹介です。クリアアライナー矯正治療において、歯の移動の予測性にばらつきがあり、特に小臼歯抜歯のケースは顕著である。そこで、歯の移動に影響する様々な要因を検討することを目的とした研究である。本研究は、四川大学中国歯科病院矯正科で行われた、上顎第一小臼歯2本の抜歯を行った症例において、クリアアライナー治療による矯正治療の予測可能性について検討したものです。前歯の叢生の解消を目的として、クリアアライナー治療が処方され、1日22時間の装着、10日ごとのクリアアライナーの交換が行われました。本研究により、第一大臼歯、犬歯、中切歯の移動の予測因子が検討され、上顎切歯の動きの変化についても解析が行われました。また、本研究には統計的な分析が施されており、評価者内信頼性が高いことが示されました。

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矯正歯科の海外最新論文をPubMedから紹介します。特にマウスピース型矯正(インビザライン)論文中心にお届けします。

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各ページのテキスト
1.

Key-words: extraction, clear aligner The predictability of orthodontic tooth movements through clear aligner among first-premolar extraction patients: a multivariate analysis Linghuan Ren, Lu Liu , Zhouqiang Wu , Di Shan , Lingling Pu , Yanzi Gao , Ziwei Tang , Xiaolong Li , Fan Jian , Yan Wang , Hu Long and Wenli Lai Progress in Orthodontics (2022) 23:52 https://doi.org/10.1186/s40510-022-00447-y 紹介者:矯正海外論文サイト https://kyousei-kaigaironbun.com

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Materials and Methods 【参加者】 ・期間:2018年9月から2020年9月 ・場所:四川大学中国歯科病院矯正科 ・選択基準:(1)上顎第一小臼歯2本の抜歯 (2)永久歯の欠損がない (3)クリアアライナー治療を受けている (4)治療前後の完全な臨床データがある ・除外基準:(1)コンプライアンス違反がある (2)矯正補助装置の装着がある (3)重度の歯周病がある (4)全身性のカリエスがある ・倫理審査:番号WCH-SIRBD-2019-087 *後ろ向き研究である ©kyousei-kaigaironbun.com

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Materials and methods ©kyousei-kaigaironbun.com 【クリアアライナー治療による矯正治療】 ・前歯の叢生の解消を目的としてクリアアライナー 治療(Invisalign®, California, USA)が処方された ・1日22時間の装着、10日ごとのクリアアライナー の交換 ・治療ステージ: 小臼歯抜歯、 臼歯部アンカー準備(遠心ティッピング)、 犬歯の遠心移動 他詳細は表1参照 Ren et al. (2022)より

4.

Materials and methods 【モデルの重ね合わせ】 Ren et al. (2022) Ren et al. (2022) Ren et al. (2022) ©kyousei-kaigaironbun.com 【線形、角度の測定】

5.

Results ©kyousei-kaigaironbun.com クラス内相関係数(ICC)において、 評価者内信頼性が高いことが示され、測定の信頼性が示された

6.

Results ©kyousei-kaigaironbun.com

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Results 【第一大臼歯】 ©kyousei-kaigaironbun.com 重回帰分析を用いた第一大臼歯の移動の予測因子の検討 *統計的有意を ピンク下線で示した

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Results 【犬歯】 ©kyousei-kaigaironbun.com 重回帰分析を用いた犬歯の移動の予測因子の検討 *統計的有意を ピンク下線で示した

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Results 【中切歯】 ©kyousei-kaigaironbun.com 重回帰分析を用いた中切歯の移動の予測因子の検討 *統計的有意を ピンク下線で示した

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Results ©kyousei-kaigaironbun.com 【犬歯と切歯のアタッチメントの違いによる上顎切歯の動きの変化】 舌側傾斜と挺出はパワーリッジとアタッチメントの相互作用がみられたが、切歯の後退は影響が みられなかった。

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Discussion ©kyousei-kaigaironbun.com

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References ©kyousei-kaigaironbun.com

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記事監修 ©kyousei-kaigaironbun.com Dr. 堀井和宏 (Kazuhiro Horii) 日本矯正歯科学会 臨床指導医(旧専門医)・ 認定医 日本舌側矯正歯科学会 American Association of Orthodontists 〒520-0832 滋賀県大津市粟津町4-7 https://www.horii-kyousei.com