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November 06, 23
スライド概要
歯科医師、特に矯正医向けの最新矯正論文情報サイト。日々の診療や臨床、医学研究に役立つ最新海外論文をPubMedから情報を提供します。Evidence-Based Medicine(EBM)、科学的根拠に基づいた海外矯正情報をお届けしています。今回は2022年Bioengineeringに投稿された論文です。クリアアライナーにおける矯正力をモニタリングするセンサーの設計と実証的な研究です。本研究は、歯列矯正治療における力のモニタリング手法として、クリアアライナー内に対するスマートなセンサーの開発を行いました。本センサーは、低コストであり、簡便であり、歯の移動の方向を把握し、歯根吸収に対する懸念を軽減できます。また、本研究の結果から、最適な力は、圧下では10〜20g、0.1〜0.2N、歯体移動では0.7〜1.2Nであることが示されました。
矯正歯科の海外最新論文をPubMedから紹介します。特にマウスピース型矯正(インビザライン)論文中心にお届けします。
Key-words: : orthodontics; dental care; technology; dental; orthodontic appliance design; dentistry Smart Flexible 3D Sensor for Monitoring Orthodontics Forces: Prototype Design and Proof of Principle Experiment Soobum Lee , Chabum Lee , Jose A. Bosio and Mary Anne S. Melo Bioengineering 2022, 9, 570. https://doi.org/10.3390/bioengineering9100570 紹介者:矯正海外論文サイト https://kyousei-kaigaironbun.com
©kyousei-kaigaironbun.com 目次 1 • Introduction 2 • Materials and Methods 3 • Results 4 • Discussion 5 • Conclusions 6 • References
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Introduction ©kyousei-kaigaironbun.com 【背景】 クリアアライナーを用いた矯正治療は不正咬合を矯正する方法としてますます 普及している[1]。 この治療法に対する需要の増加に伴い、歯の移動を達成するための力に関する 歯根吸収についての懸念が存在する[7,8]。 歯にかかる矯正力を定量的に評価するために、多くの研究が矯正治療中の力の 大きさと方向を評価している[9-11]。 長年にわたり、矯正力をモニターするための先進的な方法論がいくつかの研 究によって模索されてきた[5,14-16]。 しかし、大型で複雑な装置のためリアルタイムでの計測が出来なかった。 【目的】 本研究は、クリアアライナー内にモニタリングプロトコルを備えた、低コスト、 簡便、スマート、フレキシブルな3Dセンサーを紹介する。
目次 ©kyousei-kaigaironbun.com 1 • Introduction 2 • Materials and Methods 3 • Results 4 • Discussion 5 • Conclusions 6 • References
Materials and Methods 図1:アタッチメント上のセンサー配置案 ©kyousei-kaigaironbun.com
Materials and Methods 図2:センサーシステムの設計方法 表1:材料特性 ©kyousei-kaigaironbun.com
Materials and Methods ©kyousei-kaigaironbun.com 図4:歯列矯正のFEM接触シミュレーション アライナー部分は、半球状センサー(半径1.5㎜)の四分の一に接する 直方体ブロック(1.5×1.5×1.5㎜³)として単純化した
Materials and Methods ©kyousei-kaigaironbun.com 図5:センサーとトッププレートの接触面積の変化をポータブルデジタル マイクロスコープ(STPCTOU, Model PF018005)で撮影した
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Results ©kyousei-kaigaironbun.com 図6:Matlabを用いたフォースベクトル追跡の実行例 画像処理と白画素のカウントによ り接触面積の変化を算出した。 歯列矯正における歯の移動の最適 な力は、10~20g(圧下)、 0.1~0.2N(圧下)、 0.7~1.2N (歯体移 動)である。 概念的実証のため、最大7.0Nまで の変化を加えた。
Results ©kyousei-kaigaironbun.com 図3:FEM(破線)とtest(*)による接触面積のグラフ 力に対する接触面積の割合(傾き)は力が大きくなるにつれて小さくなる。 これは、力が大きくなると同じ面積の変化をつくることが難しくなるこ とを示している。
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Discussion ©kyousei-kaigaironbun.com 本研究により、アライナーが歯に与える力の量と方向をより良く理解 できることが示された。 センサーに加わる力を色分けして検出することが出来れば、歯周組織が 吸収できる以上の力が加わっているかどうかを「クリンチェック」で リアルタイムに示すことが出来るようになる。
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Conclusions ©kyousei-kaigaironbun.com 本研究の概念的実証は矯正力モニタリングの柔軟な半球センサーの応用を 支持するものである。 センサーのデータから、アタッチメントにかかる力を検出する能力が 明らかになった。 この予備的研究を基に非侵襲的な力の連続モニタリングのための柔軟な バイオセンサーを開発するための取り組みが進行中である。
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References ©kyousei-kaigaironbun.com
記事監修 ©kyousei-kaigaironbun.com Dr. 堀井和宏 (Kazuhiro Horii) 日本矯正歯科学会 臨床指導医(旧専門医)・ 認定医 日本舌側矯正歯科学会 American Association of Orthodontists 〒520-0832 滋賀県大津市粟津町4-7 https://www.horii-kyousei.com