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December 27, 25
スライド概要
公立高校のゲームクリエーターになる予定のパソコン部員が文化祭での個人制作で学んだこと
2007/08/07ゲームクリエータになる予定
行動によって理解させるゲームデザイン 説明 行動 「説明するゲーム」ではなく、 「行動によって理解させるゲーム」を設計の核とする。 この設計思想が、すべての意思決定の基盤です。
設計の原点:思想は「名詞」ではなく「動詞」から生まれる 田尻智氏の思想 本作への応用 世界観や設定といった「名詞」を説明するのではなく、プレイヤーが何をするかという「動詞」を体験の中心に置く。 プレイヤーの「行動」そのものが、ゲームのルールと世界を理解するプロセスとなる体験を目指す。
体験の中心に置いた3つの「動詞」 主動詞 切り替える 副動詞 解く 副動詞 集める 「切り替える」という主動詞を体験の核に据え、「解く」「集める」は、その体験を豊かにするための補助的な役割として設計した。
なぜ「切り替える」を体験の核にしたのか 対象環境:文化祭(短時間・初見・幅広い年齢層) 1. 直感性 操作を増やさずに状況を劇的に変えられるため、初見でも直感的に理解しやすい。 2. 即時フィードバック 成功・失敗の結果が即座に可視化され、トライ&エラーがしやすい。 3. 思考より行動 考える前に行動できる体験が、多様なプレイヤー層に共通の楽しさを提供する。
最適な「切り替え」構造の探求 採用:前後切り替え 「状態を変えるだけで進める」という体験を最も純粋に実現できる。 これにより、ゲーマーとライトユーザーの体験差を最小限に抑えることを狙った。 不採用:上下切り替え 「進行そのものと意味が衝突する」 不採用:左右切り替え 「正解選択を要求し、判断の負荷が高くなる」
設計思想をギミックに落とし込む ギミック設計の原則 ● 明確な対応関係:消える壁・床やスイッチは、色によって対応関係を明確化。 ● 瞬時の結果理解:「切り替えた」瞬間に、何が起きたかが一目で分かるよう設計。 プレイヤーの「切り替える」という行動が、プレイヤーの「切り替える」という行動が、直接的に世界のルールを解き明かす鍵となる。
実践から得た、より深い設計原則 プレイテストの結果、音声説明と1回きりの体験では、ルール理解が定着しないプレイヤーが存在した。 1. 教えた ≠ 分かる 説明は理解を保証しない。 2. 聞いた ≠ 覚える 一度の情報提供は記憶に残らない。 3. 成功体験の反復 プレイヤーは、成功を2回以上体験して初めてルールを「自分のもの」として体得する。 真の理解は、説明によってではなく、複数回の成功体験によってのみもたらされる。
プレイヤーの「萎え」と向き合う 課題 ギミックの意図が伝わらない時、プレイヤーの体験は停滞し、「萎え」につながる。この体験の完全な排除は困難だった。 対策 失敗からの即時リスポーン機能を実装。ペナルティを最小限にし、試行錯誤の心理的コストを徹底的に下げた。 失敗させないことより、失敗しても体験が停滞しないことを重視する。
設計思想の結論 本作は、「説明するゲーム」ではなく、「行動によって理解させるゲーム」である。 思想:「動詞」を体験の核とする。 実践:「切り替える」という行動に全てを集約。 学び:プレイヤーは自らの成功体験によってのみ、ゲームを真に理解する。
もし、伝える時間が5秒しかないのなら このゲームで残すべき体験は、ただ一つ。 「切り替える」だけである。