令和8年度診療報酬改定|様式9の見直し~勤務時間算入の要件追加と小数点処理の統一~

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February 20, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定における様式9の見直しを解説。院内緊急対応や病棟外での付き添い看護が勤務時間に算入可能となる2つの新設規定と、小数点以下の処理方法を含む注意事項の整理について、改定資料に基づきわかりやすくまとめています。
メルマガ『【令和8年度改定】様式9の見直し|勤務時間の算入要件が2つ追加、小数点処理も統一へ』:https://www.daitoku0110.news/p/form9-revision-duty-hours
チャットでの質問はこちら:https://notebooklm.google.com/notebook/dc57a88d-91c1-46b3-a871-e2390b2517a8

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
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令和8年度診療報酬改定:様式9の「実態即応化」と業務簡素化 様式9 様式9 様式9 様式9 様式9 様式9 勤務時間算入の要件緩和と事務処理の統一 Hospital Administration Reference / Internal Use Only

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今回の改定は、医療現場の「実態」に即した算入要件の緩和が目的です 様式9の作成負荷を軽減する3つの主要な変更点 ① 院内緊急対応 自病棟以外の患者への 対応も、要件を満たせば 勤務時間に算入可能。 新設 (New) ② 病棟外付き添い 検査・処置に伴う移動・ 待機時間も、明示的に勤 務時間として算入。 新設 (New) ③ 事務処理の統一 端数処理(切り上げ・切 り捨て)のルールを統一 し、計算ミスを防止。 整理 (Organized) 重要条件:いずれも「入院患者の看護に影響のない範囲」で適用されます

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従来の様式9作成は、複雑な除外規定と計算ルールにより「煩雑」でした 判断の曖昧さ 「短時間の研修」などは除外対象。 1分単位の厳密な管理が必要。 ルールの散逸 算入・除外の基準が複数の 通知や疑義解釈に点在。 様式9の作成 計算ミスのリスク 項目ごとに異なる端数処理 (切り上げ・切り捨て)が混在。 現場からの指摘:「作成が煩雑である」ため、業務の簡素化が急務でした。

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令和8年度より、実務の「分断」を防ぐための新規定が導入されます 従来 令和8年度から 病棟 新設規定の導入 ケアの継続性 厳格な場所・患者要件 病棟から一歩出ると「除外」。 業務が分断される。 日常診療の延長 必要なタスクは「勤務」としてカウント。 業務が繋がる。

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Medical Editorial Clean 【見直し①】院内での突発的な緊急対応は、勤務時間として算入可能です Ward A (自病棟) Hallway (廊下) New Rule Applied 短時間かつ日常診療の延長 なら算入OK (Countable) 看護師 (Nurse) 他病棟の患者/面会者 (Other Patient/Visitor) 算入のための3つの要件 1. 短時間であること (Must be short time) 2. 日常の診療の延長であること (Extension of daily practice) 3. 自病棟の入院患者の看護に影響がないこと (No impact on assigned patients) ※従来は「他病棟患者への対応」として除外または曖昧でした。

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Medical Editorial Clean 【見直し②】検査・処置に伴う「病棟外への付き添い」も明文化されました 勤務時間として算入可能 (Countable as Duty Hours) 「病棟外において一時的に看護を行った場合」として定義 病棟 (Ward) 移動・検査室での待機 (Transit / Waiting in Exam Room) 病棟 (Ward) • Before: 明確な規定がなく、除外のリスクがありました。 • After: 必要な業務として明文化されました。

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Medical Editorial Clean 【見直し③】計算ミスを誘発していた「端数処理」のルールが統一されます 従来の複雑なルール (Complex Old Rules) 平均入院患者数 → 切り上げ (Round Up) 看護職員配置数 → 第2位以下切り捨て (Round Down 2nd Dec) 事務的補助者 → 第3位以下切り捨て (Round Down 3rd Dec) 整理・統一 (Unification) 新ルール (New Rule) 記載・処理方法を 整理し、統一化 計算ミスのリスクを低減 (Reduces calculation error risk) ※詳細な計算規定は最新の通知をご参照ください。

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様式9変更点まとめ:Before vs. After 項目 従来 令和8年度改定 院内緊急対応 規定なし / 除外の可能性 (Unclear/Excluded) 【算入OK】短時間・日常診療 の延長であれば可 病棟外付き添い 明確な規定なし (Not Specified) 【算入OK】病棟外での一時的 な看護として明文化 端数処理 項目ごとにバラバラ (Inconsistent) 【統一】ルールを整理しミス を防止 基本理念:医療現場の実態に即した取扱への転換

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事務負担の軽減と、施設基準管理のリスク低減が期待できます Time Efficiency Compliance Safety 勤怠管理の簡素化 • 細かい離席時間の控除作業が不要に • 勤怠システムの複雑な設定を解除可能 適時調査リスクの低減 • ルールの明文化により解釈の相違が減少 • 施設基準との整合性確認がスムーズに 現場の看護職が、場所にとらわれず本来の業務に集中できる環境へ。

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令和8年度 (FY2026) に向けた準備を進めましょう □ 勤怠システムの確認 (Check Attendance Systems) 新しい「算入可能」ルールに合わせて、自動控除設定などの見直しを行う。 □ 院内マニュアルの更新 (Update Manuals) 付き添いや緊急対応が「病棟業務」に含まれることをスタッフに周知する。 □ 運用のモニタリング (Monitor Compliance) 「短時間」「本来業務への影響なし」の範囲内で運用されているか確認する。 実態に即した評価で、持続可能な医療提供体制を。